やっとギャグに持ち込めました(笑)
それではどうぞm(__)m
俺はリビングの時計を何気なく目にすると、時計の針は2時を指していた。
「そろそろ学園の方に行ってくる」
「そっか、あのイッセーって子がどう動くか分からないモンね」
俺が出かけると言って席を立つとトリーが気がかりなことを口にする。
「ああ、1人で飛び出さないように釘を刺してくるよ」
俺はトリーの言葉に苦笑を浮かべると、何故か補佐官が俺に妙な袋を握らせてきた。
「頑張ってね」
……袋の中身はトンカチと釘だった。
「それで、コレは何の騒ぎなの?」
リアス達グレモリー陣営が集うオカルト研究部部室では、俺が暴れているイッセーを部室の壁に釘付けにしている所をリアスに咎められてしまった。
「イッセーもイッセーよ、アーシアのことは諦めなさいと言ったでしょ?」
「だけど部長!」
「教会は敵の陣地なのよ? 分かってるの?」
イッセーを説き伏せるリアスの口調に、若干の変化が有ったのを俺か聞き逃さなかった。なぜ、『敵の陣地』と強調したのか、それが分からない。
「面倒事が多くて大変だな」
「お互い様でしょ、違うかしら?」
俺が皮肉混じりに呟くとリアスは目を細めて俺を見つめてくる。俺はそんな彼女に悪ふざけを敢行する。
「その胸を締め付けているものを取り除ければ良いんだけどな」
「気持ちだけ受け取っておくわ」
俺の気遣いにリアスは苦笑を浮かべて礼を述べる。でも俺は別の形で礼を受け取っていた。
それから俺はそそくさと彼女のそばを離れ、イッセーの横に立つ。そして俺は受け取った『彼女の胸を締め付けている物』を広げてイッセーに向けた。
「わぁお! おっきいね!」
「「ぶっ!?」」
「きぃやあぁぁーっ!」
俺の広げたものを見たイッセーと木場が盛大に吹き出し、リアスが慌てだす。そう、リアスの胸を締め付けているブラを戴いてきました。いやぁ、見事なシルクの紅色のブラジャーですよ。それにハーフカップブラですか、眼福ですねえ。
リアスのブラジャーに喜んでいる俺の後ろに、まがまがしいほどの黒い気配が立ち上るのを感じ、俺は恐る恐る振り返ると、怒気に満ち溢れたリアスがそこに立っていた。しかも右手に黒い霧のような球体を掲げ持っている。
「貴方を苦しめてる、腰のものを消し飛ばしてあげましょうか?」
「それについては苦しんでないし! 自家発電でも処理できるんで間に合ってます!」
俺は恐怖を覚えながらもリアスの問いかけに答えて後ずさりする。えっと、助けての……小猫はお供え物を忘れたからソッポ向いてるし、朱乃はリアスの味方で、木場はリアスの部下で、イッセーは壁に貼り付け状態で……孤立無援!?
そんな俺を知ってか知らずか、リアスがおもむろに振りかぶる。
「さあ! 消し飛びなさい!」
「消し飛ばすモンが違うだろ!」
俺はとっさの判断で逃げ出し、リアスが俺を追いかけてくる。あの黒い球体の当たった壁や床がごっそりとえぐれているのを見る限り、あの球体は消滅の魔力球っといった所か。だがただ投げつけるだけでは、避けてくださいと言ってるようなものだ。
そんな逃走劇を繰り広げている最中、俺は横から不意を衝いてきたとび蹴りからの2段蹴りによって部室の壁に激突させられた。
「どべべっ!?」
「……変態、死すべし……食べ物の恨みも添えました」
飛び蹴りの主は小猫だった。だから2段蹴りなんだね。
「……まったく、油断も隙もあったモンじゃないわ」
あれから見事なまでにズタボロにされた俺は、部室の隅に放置されている。そんな俺を見ても怒りが収まらないのか、リアスは怒りを露にしながら愚痴を吐き散らす。
「いつものイッセーじゃないから、いつもの調子に戻してやろうとしたのにコレかよ」
「当たり前でしょ!」
理性を欠いたイッセーを普段どおりに戻す手段が悪い、とリアスが口を尖らせる。そうか、ブラジャーという手段では悪かったのか。
俺が別の手段を講じようと計画している所に、ジッっと睨みつけてくる小猫の姿が俺の視界に入ってきた。
「な、なんだよ」
「……その雰囲気は何か悪巧みを考えている時の時渡さん、そのままですから、警戒してます」
ひでえっ!