スマホの調子が悪くて四苦八苦してますが、続きをどうぞm(__)m
「あら、2人ともどうしたのよ、こんな所で」
背後から投げ込まれた聞き覚えのある少女の声を耳にして俺は振り返ると、そこにはリアスとイッセー達、グレモリー眷属が集まっていた。
「い、いや、不幸な堕天使の対処に困っていたところなんだ」
俺はそう言って視線を哀れな堕天使に向ける。そこではいまだにシクシクと女々しく泣き崩れている彼の姿があった。……そろそろ尻を隠せよ。
そんな惨めな彼の姿を見た二人は声を揃えてある名前を叫んだ。
「「ドーナ・シーク!?」」
「……その声、リアス・グレモリー!?」
リアスの声を聞いて堕天使が顔を上げ、彼女を見て驚く。だが俺はそんな彼の声音を聞いて驚いた。
「キーが高くなってねえか?」
「私の槍は男を貫いてひっくり返すのよ」
……トリー、お前は本当に恐ろしいな。文字、いや漢字の如く逃げる男の下半身を貫いてひっくり返すのかよ……。
俺はこの時、絶対にトリーの槍から逃げ切ってみせると心に固く誓った。女になりたくない一身で。
「こうなってしまっては分が悪いね。今日はこれで退散するよ」
少々たどたどしくはあるが、ドーナ・シークが捨て台詞を吐いて退散した。ただ、その飛び去る姿に俺は、見てはいけない変化を見てしまった。内股で飛び上がり、翼を広げる際に連動した右手の小指が僅かに立っていたのを。
「それにしても、どうしてお前らはここに来たんだ?」
俺は気を取り直すためにふと沸いた疑問であるリアスたちの行動を問いたずねた。
「実はね、この先の廃工場にはぐれ悪魔が住み着いたらしいの。その討伐のために行く所で貴方達が、と言う訳なの」
「それにしてもあのおっさん、あんな感じじゃなかったんだけどな」
イッセーは見えなくなったドーナ・シークの影を見ながら独り言を呟いていた。
彼についてはトリーが全面的に関わっているせいだ。
「イッセー、あいつに何かされたんなら、仇はトリーが討ったからな」
「そ、そうなんすか?」
俺の言葉にイッセーが面食らった顔でうろたえる。
「そうよ。美味しそうだったから、ウマウマしちゃった」
「はあっ!?」
トリーは目を白黒させて硬直しているイッセーから視線を外し、今度は他のグレモリー眷属に説明を始めだした。
「良~いっ、愛で語れる事の全ては、『愛!』その一言で押し切ることが出来るのよ。愛は正義なのよ」
「なぜそこで愛っ!?」
トリーの飛躍が過ぎる暴言に俺は思わず突っ込む。
「同性愛も愛で語れる事なのよ! カケカケッ!」
「何が愛だよ! 縒るんじゃねえ!」
俺は体の向きをそのままにしてすり足で近づいてくる妙な熱を持ったトリーに怒鳴り散らす。
俺の視界の隅で、金髪少年の木場が神妙な面持ちで逡巡している姿が見えたのが気にかかった。
「あらあら……っ?」
「同性愛っ!?」
ポニーテール美少女の朱乃と、リアスがある言葉、『同性愛』に反応して目を丸くした。
「ま、まさかトリーさん、貴方」
「前に言ったでしょ? 『お優しいお兄さん達は分かってる』って」」
リアスからの確認にトリーが全面肯定すると、何故かリアス陣営の面々全員がその場に崩れてしまった。
「女性では……無かったんですね」
「自分が女性だなんて、私は一言も言ってないわよ」
「だから俺に近づくんじゃねえよ、トリー」
今度は小柄な少女の小猫が確認してくるが、それにも女性ではないと答えながら、トリーは俺に近づいてくる。
「俺の尻はデザートじゃねえ!」
「デザートじゃないわ! メインディッシュよ!」
「余計悪いわ! コノヤロウ!」
(前回の登場人物紹介の続き)
時渡翔(ときわたりかける)
称号
壊す舞台装置 騒乱の導火線 陽だまりで遊ぶ破壊者 冷凍のギャグ使い 貧乏クジ当たる君
保有スキル
各種魔法 生体感知 上級変装術 格闘術 強襲型武術 竜気発動 隠遁術 各種耐性 教導技術