ハイスクールD×D 2人の竜戦騎   作:バグパイプ

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どうも、お疲れ様です。バグパイプです。

いよいよこの話も終わりが見え始めました。レイナーレ編の次としてライザー編の用意も始めている所ですが、話が大変な事になっています。

 一先ず、それではどうぞ。


第95話 そして全てが報われる……筈なのに

 アーシアが自分の眷属になると聞いたリアスは、懐から大事そうにチェスの駒を一つ取り出す。

 

「この悪魔の駒を使えばアーシアはイッセー達と同じ悪魔に生まれ変わるわ」

 

「本当ですか!」

 

「ええ、イッセーはポーンの駒と相性が良かったのだけれど、アーシアはビショップの駒と相性が良さそうね」

 

 リアスはそう言って手にした駒をちらつかせる。その手にある駒はチェスのビショップと呼ばれる駒に似ている。役割としては魔法使いとかいう所か。

 

 あの時、アーシア復活の鍵かも知れないと取り出した時が懐かしい。

 

 まあ、アーシアの事はリアスに任せて一方、俺こと時渡達採石場の面々はと言うと……。

 

 ……再三にわたって埋められました。今度は地面から足が生えてるような形で。あの探偵さん、来てくれるのか?

 

「こんぐらいで良いだろ? さすがに連中の体力がマズいだろ」

 

 リバーサル先輩がバゼルザーク先輩に泣きを入れてくれる。俺達ボロボロなんで勘弁してください。

 

「止むなしか。限界までが要望なのだが」

 

 相手の言葉にバゼルザーク先輩も仕方ないと止めてくれるようだ。

 

「副司令に結界を解いてもらうとしよう。他の者は時渡達の回収を」

 

「おっしゃ!」

 

 バゼルザークの指示で他の幹部達が地面に埋まった俺達をダイコンか何かの様に引きぬく。その一方でバゼルザークがハンドサインで結界の外に居る副司令に指示を出す。するとそれに呼応して現場の空気が少し軽くなった。

 

「どれほどの差が有るというのか……それさえも分からんとは」

 

 ドーナシークが歯がゆい思いをにじませているが、彼を持ち上げているジャベリン先輩には届かない。

 

「チキショーッ! こんなん罰ゲームじゃんかよぉーッ!」

 

「……まあ、諦めろや」

 

 カラワーナとミッテルトを両肩に乗せて運ぶザクトベリガは一言で彼女を黙らせる。

 

「くうぅ~っ、カケカケのおケツゥ~ッ」

 

「『プライドの捕食者』が無策に動いてどうするの? 戦略は必須なのよ」

 

 マクレノリス先輩の肩の上で唇を噛み締めているトリーに彼女は忠告を並べる。

 

 そして俺は……。

 

「ちったあ、頭を冷やしやがれ」

 

「頭に血が上るうぅ……」

 

 両足を担がれたまま逆さの状態で運ばれている。

 

 そして俺達は荷物同然に司令達の所まで運ばれた。そこで副司令が合流し、イッセーに目を向けた。

 

「君があのハーレム王を目指してるとか言うイッセーか。私は副司令の蠍だ。よろしく」

 

 彼の言葉にイッセーは愕然とする。しかし彼はそれに構う事無く事を進めてしまう。イッセーがまともかも知れないと思っていた人物像もすぐに崩壊する。

 

「君がハーレムというものを目指すと言うなら、『48の達人技』と『52の陥落技』を教えた方が良いか?」

 

「ドコの超人レスラーの師匠だよ!」


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