あべこべポケモン(仮)   作:ユーキ

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これにて記事ネタは終了です。そんなオカルトありえません!と叫んだら国士無双をブチこまれて消し飛ばされたので初投稿です。


weeklyポケモンTODAY Part3

『アローラに巻き起こるウルトラな天災!?』

 

 南国の島国であるアローラ地方。4つの島と1つの人工島、数十という小さな島々が点在しているアローラ。最近ではリゾート地として有名なこの地方であるが、最近ある出来事が起きたのをご存知だろうか? そう、光が失われた事と謎の生物によるアローラ全土の襲撃である。各地で謎の生物とトレーナー達が相対する事となったが、数時間後突如生物達はアローラを去っていった。アローラに大きな傷跡を残した生物を現地の住人達は『生物災害(モンスタータイフーン)』『イノ・コモヘワ(恐ろしき侵略者)』等と呼んでいる。

 この事件の数日後、アローラを中心に慈善活動を行っており、UBの被害者への支援等も事件当日から行っている組織『エーテル財団』が会見を開き、この事件の詳細について発表を行った。

 会見に出て来たのは財団幹部の『ザオボー』と財団所長の『ルザミーネ』。会見が始まった直後二人は謝罪を行なった。「エーテル財団は異世界の住人と協力し謎の生物の研究を行っていた。しかしその研究が上手くいかず、被害を抑える事が出来なかった。被害に遭われた方々には心より謝罪申し上げます。これからもUBの被害に遭った方々への支援を継続して行っていきます」と頭を下げた。財団は事前に謎の生物達を知り行動していたが、対策を講じる事が出来なかったのだという。それからルザミーネは謎の生物について話し始めた。

 次に始まったのは、エーテル財団に異世界の住人が接触してきたという話であった。異世界の住人という言葉に会見にやってきた記者達は騒然とした、到底信じられぬ言葉であったからだ。その住人から異世界の生物について情報を提供され、この生物がアローラにも表れる可能性がある事を知ったエーテル財団は秘密裏に研究を行い始めたと続けた。

 調査によってこの生物や生物が現れた光の穴についての研究が成され、謎の生物はこの世界とは違う世界の生物であり光の穴についてより深く情報を収集していった。この生物たちを総称して『ウルトラビースト』(以下UB)と名付け。光の穴は『ウルトラホール』と呼称した。UBは一匹一匹が強大な力を有しており、中にはかなりの力を持った者も存在しているそうだ。

 ある一匹のUBによってアローラ上空の光が失われ、各地にウルトラホールが現れUBがこちらの世界にやってきてしまった。というのが今回の事件の真相であるとルザミーネは語った。そのUBは特別な存在であり、数百年前にもアローラに現れアローラの守り神と当時のトレーナーやポケモン達によって追い返されたという記録が発見されたという。そのUBは光を食らうという力があり、接触して来た異世界の住人の世界の光を食らい尽くし、次の世界を目指していた。その為被害が増えない様にする為に異世界の住人はこの世界にやってきた。何ともスケールの大きな話であるが、もしそれが本当の事ならばこの世界の光もその異世界の様に、暗闇に閉ざされていたかもしれない。そう考えると危機は去ったとはいえ恐ろしさを感じ肝が冷えてしまう。

 

 UBは複数の種類が目撃されており、赤い体色に筋骨隆々なUBは筋力自慢のカイリキーに力で勝つ、白く細長いUBは目にも止まらぬ速さで走る、といった様な情報が寄せられている。だが全てのUBに共通しているのは強力であるという事であった。アローラの腕に覚えのあるトレーナーでも全く歯が立たず身を守りに徹する事で手いっぱい。そんな存在が複数現れたアローラは阿鼻叫喚となった、しかし運良くアローラにやってきていた名の知れたトレーナー達の助力もあり死者が出る事なく乗り切れたのだという。

 今現在、シンオウ地方のチャンピオンや他の地方の四天王やジムリーダー等がアローラに観光に来ており、UBを相手に戦っていたという目撃情報が複数ある。中には前回本誌にて記事にしたかの『ユーキ・トレニウス』も目撃されており、この事件で最も活躍し数多くの人々を救ったという。その活躍はアローラの各島に渡り、ポケモンにテレポートをさせながら島を巡り暴れるUBを倒し続けたというのだ。最終的には自らも怪我を負いながら、それでも戦い続けた姿は人々の支えとなり死者0という奇跡を起こすにまで至っている。

 アローラポケモン協会は「彼はアローラを救った英雄である」と褒め称え『アローラ特一級トレーナー』の称号を贈り、彼を島キング島クイーン達(他の地方でいう四天王に相当する存在)と同等の扱いとする旨の発表まであった。

 UBとの戦いで、駆け付けては直ぐに次の場所へと向かうその速さから『ナ・ヘキリ・カネ(雷の様な男)』、未だ15歳でありながら物怖じせず勇ましく前線に立ち続けた姿から『カ・ウイ・イカイカ(若く美しき勇敢な戦士)』という二つ名で呼ばれているそうだ。

 

 そんな英雄であるが、怪我を負ったという事でUBとの戦いの後アローラ一の病院へと救急搬送されていた。その事実は彼の近くにいた人々から広まり瞬く間にSNS上に広がった。献身的に戦った彼を心配したトレーナー達がユーキの目撃情報のあった病院へやってくる事で病院前が一時騒然となるという一幕があった。それはシンオウチャンピオンであるシロナによって収められた。

 彼のファンクラブである『ユーキ・トレニウスを応援し隊』はこの事件を切っ掛けにして会員数が劇的に上昇しその収集に追われていたという。クラブ会長であるリワクヤ・リンロ氏は「彼が死ぬ? ありえない。彼は特別な人間ですぞ。心配するだけ無駄」という発言を残している(彼女は独特な話し方をする為、文章を編集しております)。

 数日後ユーキはチャンピオンと四天王に護衛されながら退院しており、取材に対して「そもそもそこまで騒ぐ程の怪我ではなかった。心配をお掛けして申し訳ない」と答えた。

 

 この事件にて彼が使用していたポケモンは80を超えると言われている。80の内の半分はエスパータイプであり、主にトレーナーであるユーキをテレポートさせるのみであったが、その他40体のポケモン達は様々なタイプがおり他のトレーナー達が苦戦していたUBを簡単に倒してしまう程に強大であった。

 アローラで最も使用頻度の高かったヒマナッツは最も足の速いUB以上の速さで地を駆け複数体を同時に相手し、二番手とも言われているヤドランはその拳で全てを薙ぎ払い、エスパー最高峰と呼ばれるフーディンは遠距離から30を超えるUBを同時に倒していた。他にもポケモンが見られていたが、今現在情報の確認中である。

 

 ユーキ・トレニウス。彼の腕は一流であり、彼のポケモンも一流である。しかしポケモン達を見ていると何か可笑しいと感じた事はないだろうか? 例えば、ラッキーの体毛がピンクではなくて薄い緑だとか、同じくピンクな筈のヤドランは紫の体色をしているとか。彼のポケモンは普通のポケモンとは違い『色違い』と呼ばれる存在なのだ。

 色違いとは極僅かな確率で生まれる普通とは体色の違うポケモンの事である。最近の研究で約4000分の1の確率で生まれると分かったその存在は、一部のマニアに好評なのだという。全てのポケモンに色違いは存在しているとされているが、確認されている色違いポケモンの数が少ない為その説が正しいのかは分かっていない。見た目に変化があるだけであり、タイプが変わったり強さが変わったりといった話は今現在は聞かれていない。

 だがその異常性によって野生のポケモン世界では同じ種類のポケモン達から排他されるケースが多く、人の目に触れる機会は限りなく低い。野生で出会えればラッキー以上にラッキーと言えるだろう。

 その色違いを複数所持するユーキというトレーナー。何故これ程までに所持しているのか、どうして色違いばかり使うのか。取材の機会があれば是非聞いてみたい。




ちょっと文章がガバガバ過ぎるので気が向けば手直しします。
途中で出てくる「ヘキリ」とか「イカイカ」とかの単語はハワイで使われる現地の言葉。後、知ってると思うけれど、カプ・コケコのカプは神って意味があるゾ。コケコ?鶏に決まってるダルルォ!?

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