あべこべポケモン(仮) 作:ユーキ
や月あ日
絶海の孤島、陸より遠く離れたこの島に人間は住んでいない。人が住む場所から離れ過ぎているのと、強力なポケモン達が住む為だ。
外部から近付きにくいこの島には複数の呼び名があり「コウテツ島」「ジヒナシ島」等と呼ばれている。
この島にやってくるのは自分の実力を過信する馬鹿なトレーナーか高みを目指す馬鹿なトレーナーかバトルに命を掛けている馬鹿なトレーナーくらいしかいないのだとか。
真面目に数行書いたけど「シロガネ山みたいな島だなお前な?」という印象しかない。今日はまだあまり島の中を回れていないが、吹雪や落雷もあってポケモンも強いってもうこれはシロガネ山じゃねぇかと。
や月い日
厚着をしてきたがとにかく寒い。やっぱり半袖でシロガネ山に篭っていたレッドさんは頭可笑しかったんやねって(煽り)
そういえばレッドさんって亡霊説とかめっちゃ噂されて都市伝説()とかなってましたね(笑)
まぁそのレッドさんはこの世界でもある時期からシロガネ山に篭っていたみたいだけど、今では色んな所に顔を出してはバトルバトルバトルらしい。
今日は寒い中をひたすら歩き回ってバトルしての繰り返し。時折見つけるボールや回復薬等のトレーナーの遺品もとい落とし物を拾いながら進んでいった。
だがしかし、見た事のあるポケモンばかり出て来て目新しさがなく残念だ。迷子にならない様にマッピングをしながら進むのは楽しいのだが、イマイチだ。
や月う日
バトルしてる時に他の野生ポケモンが襲って来るのは反則だろ!野生に反則も糞もねぇんだよバァカ!という気概を感じさせて来たので落石ごとまとめて星にしてやった。途中岩の欠片が俺にシュートヒム!してきて怪我を負ったが大した事はなかっ
や月え日
手持ちのポケモンに主導権握られるトレーナーってどうよ?日記書いてる途中なのにポケモン達に寝かしつけられた僕が通りますよっと。
日記は私のアイデンティティーなんですよ!なのに書いてる暇があるなら大人しく寝とけって酷いじゃないですか!怪我?この程度大した事ないでしょ!肋骨の一本二本誤差だよ誤差!何よ!人間には215本も骨があるのよ!一本くらい何よ!
Foo↑^〜スッキリしたぜ。俺はバトルマシーンや、チャンプになった数時間後に剥奪される奴と比べて、ちと荒っぽい性格でな。激昂してトチ狂いそうになると、文句を書き殴って気を静めることにしているのだ。
ウチのポケモン達は過保護過ぎる、君もそう思うだろ?色々怪我してるけどそこまで酷い怪我がある訳じゃないし、骨が折れている所もあるけど大した事ないし。寝るフリして日記書いてたのは悪かったけど引ったくるなんて酷いやん。
や月お日
ラッキー is goddess.やっぱり回復役を……最高やな!擦り傷切り傷打撲の数!それはもう治ったかな!(第一世代ED)
まだ骨は治っていないがこれで痛みが減る
から助かった。
そんな訳でまた島を回ろうと思ったのだが、今日も大人しく寝ていろと寝袋に入れられてしまった。みんな過保護過ぎるって!伝説達は無関心なのに!!
や月か日
イーブイって凄いよなぁだってあれだけ複数の進化先があるんだぜ?きっとまだ知らない地方で更に増えるんだろう、ドラゴンとかゴーストとか。
腕以外回復したからまた島の中を回ってたんだけど、これが本当の島巡りってか?島巡りってか!?(弐撃必殺)
しかし今回も珍しいポケモンは出て来ず、特筆する事と言えば野生のポケモンにフルボッコにされたトレーナーを助けて陸へ帰してやった事くらいだ。今日は5人助けたのだが、もっと道具とか準備したり慎重に行けとダメ出ししてやった。ボロクソに貶せて実に清々しかった。
や月き日
その昔、この島にはある神がいた。人々はその神を崇めながら生活を送っていた。しかしある時外界より邪悪な神が現れ島の神と戦った。戦いによって島は荒れに荒れ果て、人々は外界へと逃げ出していった。
神々の戦いの余波により吹雪が吹き荒び、それにより逃げていった人々は帰ってくる事はなかった。
島で起こった神と神の戦い。どちらの神が勝ったのか、それを知る者は誰もいない。
これはこの島に伝わる伝説。元は温暖な気候で年中草木が生茂る島であったが、何かしらの原因によって気候が変わり住人は外へ移っていったと記録が残っているらしい。
島の元住人達が子孫代々語り継ぐこの話が本当の事なのか、昔過ぎて分からないのだとか。
まぁ、嘘なんですけどね(笑)
暇過ぎて勝手に話を作りました、はい。
や月く日
鼻水も凍る今日この頃、鼻先からつららばりな少女を拾った。真っ赤なお鼻の女の子はトレーナーの様だが、どうやら野生のポケモンにボロクソに負けて逃げ回った挙句凍死し掛けていた様だ。防寒テントに運び入れて温かい飲み物を作って飲ませた。
今日はこの少女の面倒を見る為に冒険は一旦中止。少女は今自分が使っていた寝袋で眠っている。手持ちのポケモン達も弱っていたのでしっかりと回復させて眠ってもらっている。
や月け日
朝になって少女から話を聞くと「この島にだけ自生する植物を求めてやってきた、その植物で父親の病気を治してやりたい」のだとか。
真剣な目をしながら話す少女。やってきたのは良いが過酷な環境と強いポケモン達に手も足も出なかった事、自分の力だけでは望みを叶えるのは難しい事を話すと、自分に手を貸して欲しいと言ってきた。少女の境遇を聞いて助けて欲しいと言われて手を貸してあげようかなと思った。いや、この子一人じゃ危ないし、助けた手前見殺しには出来ないし。草を見つけるまでは手助けしてあげようと。
まぁこの子とこの子の手持ちのポケモン達が回復するまでは動けないから何日か後になるけれど。
や月こ日
分厚い雲と吹雪の元で過ごすのは大変だ。少女を見つけテントを立てた場所から移動した。風と吹雪を塞げる場所を探した結果切り立った崖の下にあった窪みに防寒テントを貼り過ごせる環境を整えた。ここをキャンプ地とする!(SIYUDUDSU)
野生のポケモン達を警戒して、複数のポケモン達が見張りをしてくれるのはありがたい。ポケモン達がいるおかげで生活が楽になり、一人では出来ない事が出来る様になる。
焚き火を囲んだ向こう側で少女とポケモン達が暖まっているのが見える、かわい子ちゃんとポケモン達の交流は微笑ましい。
今日の晩飯はカレー!ぐつぐつと煮込まれた肉や野菜が香辛料と交わり、OCです。