あべこべポケモン(仮)   作:ユーキ

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誕生日の次の日だからって景気よくピザ頼んで食べたら胃もたれしたので初投稿です。


アローラ観光日記/アローラ冒険日記
アローラ観光日記その1


あ月あ日

ボールの技術を応用した特殊バッグは割と高い、ボールが一つ数百円なのに対して数十万もするのだ。だが俺はいつの間にかそれを持っていた、前世にて捕まえたポケモン達と手に入れた道具が入っていた。人前に出すと問題になりそうな危険な物まである為誰にも見せて来なかった物である。

何故こんな事を書いてるかというと非常に便利だからだ。見た目はどこにでもあるバッグだが無限に物が入り何を入れても重さはバッグのみ。今までは他人に開けられる可能性を考慮していた為に表に出せなかったが、目を離さず近くに置いておきポケモンに監視させておけば問題ないだろうという事で使う事に決めた。いやはや便利過ぎる、手を突っ込めば欲しいアイテムが取り出せるまさに四次元ポケット。謎技術過ぎて少し怖いが便利過ぎる。

話は変わるが、予約したチケットが届いた。数日後にはカントーに俺という男はいなくなるのだ。ジョウトならともかく、流石にカントーの連中がアローラへやってくる訳ないだろうし、これで面倒な奴等とはおさらばだ。

 

あ月い日

アローラ行きを決意してから数日間、俺は次々送られてくるメールや電話に対応し続け、色々な町で自分を捜索している人間から隠れ、立ち代わり入れ替わりで居場所を特定しやってくるジムリーダーや四天王の相手をし、遂にこの日を迎える事が出来た。空港ではいつもの面々が待ち構えていたがマスコミに「四天王やジムリーダーが何やら集まっている」と教えておいた為記者達がわんさかやってきていた。記者の前では手出し出来ず、指を咥えて眺めるのみ。最後にワタルがカントーに危機が訪れれば協力を仰ぎたいとか言っていたけど、特別な血を引いていないあくまで一トレーナーに何言ってんだか。てかアローラ行くんだよ?飛行機で何日掛かると思ってんだ?テレポートを使えと?無理じゃないけど面倒だわ。

それじゃあなカントーの諸君wwwピッwwピwカwチwュwウwwww

 

オイオイオイオイ、面倒だわ俺。優雅な空の旅を思い浮かべてたのに一気にナイトヘッドだわ。

一番高いクラスの一人部屋で伸び伸び過ごそうとルンルン気分で乗り込んでたら廊下で他の地方の四天王にすれ違った。サンムーンにあいつはいねぇ筈だろ、どうしてカントーからアローラ行きの飛行機に乗ってるんですかねぇ……。ゲームの記憶なんてロクに使えないと思ったのはこれで何度目だろうか。

 

あ月う日

飛行機生活2日目。チャンピオンクラスは基本一人一部屋でありトイレに風呂まで完備されているので外に出る必要がない。優雅に過ご

 

あ月え日

飛行機生活3日目。昨日は途中で来客があり少し席を外していた為に中途半端に終わってしまった。

昨日日記を書いている途中に飛行機に乗り込んだ際にすれ違った相手が来た。相手はイッシュ地方の四天王カトレア。何故相手が分かったのか、それは変装をしてはいるが目立つ髪型と対サイコメトラー用の防壁が反応した事から推測した。普通に人の心の中を覗こうとするとか、この人頭可笑しい……。しかも向こうからやってくるとは。

強引に部屋に入って来た際に『男の部屋に許可無しに入ってくるのは淑女のする事でしょうか?』と煽ってみたが聞く耳を持たず、四天王の非常識さを再度思い知らされた。

このお嬢様には何を言っても通じそうになく、渋々お話をする事に。といっても向こうから投げ掛けられる質問に適当に答えるのみで真面目に取り合わない。自分は貴方に辟易しているという事を伝えるだけではなく、心の内を言動から捉えられたくないが為であった。

自分の友好関係は女ばかり、だから男性の友人が欲しいと言われたので『もう少し常識的な男性の扱い方を学んでから来てくださいね』と冷たい表情を意識しながら再度煽ってやったが更に笑みを深めてきた。お、Mか?

去り際に別荘へ招待したい事、シロナも会いたがっていたという言葉を残していったが身の危険を感じるので遠慮しておいた。

 

あ月お日

飛行機生活4日目。ジムリーダーや四天王等は副業を行っていたりSNSにて情報を発信して金を稼いでいる事がある。何が言いたいのかというとカトレアがPoketterにて昨日の事を呟いていたのだ。おう実名で書き込むのやめーや、悪目立ちするやんけ。

そんな感じで悶々としていると昨日に引き続きカトレアがやってきた。今度は自分の部屋でお話がしたいそうだがPoketterへの書き込みについてどうなのかと責めるついでにお引き取り願おうかと思ったのだがあれよあれよと言う間に連れ込まれてしまった。

これには手持ちのポケモンも怒りがハイボルテージ。サーナイトを始めとする機内で出す事の可能なメンツが現れて軽い騒ぎになった。

 

あ月か日

飛行機の旅5日目。アローラへは後数時間で到着する予定だ。昨日の一件以降手持ちのポケモンが何をする時も必ず2m以内にいるという状態となっていた。今はサーナイトがソファーに腰掛けフーディンが壁に背を預ける様に立って警戒している。

 

アローラに着いた。二匹に両脇を固められながら降りていく気分はさながら連行される犯罪者の気分である。アローラは話に聞いていたように暑い。暑さが厚くて熱い。

サーナイトの凍える風が一人と二匹を包む前へとカトレアがやってきた。隣にいるウチのフーディンは俺が持つ一般ポケモンの中で最強格である、意表論理の物理型等ではない正真正銘の純粋な特殊特化の最速個体だ。

四天王故にこいつの強さを肌で感じているのか、睨まれるとぶるりと身体を震わせたが直ぐに余裕な表情となり話し掛けてきた。すまないが好感度の低い相手とのバカンスはNG、と伝えて離れた。

空港を出て街へ向かうとスカル団という悪ガキ達がYO!YO!言いながら周りにイチャモン付けたり馬鹿みたいに騒いでいた。島国特有の風習によるドロップアウト怖いなぁポケリフレすとこ。

 

あ月き日

俺は色違いのポケモンが好きだ。特別感というか異色な感じが好きなのだ。ただしカイリュー、テメェは駄目だ。リザードンさんを見習ってこい。育成に関しては物理か特殊か育成論が決まっている方ではない方に極振りする意表型を好んでいる。色違いと意表、この二つを合わせたポケモンを育成する事に情熱を捧げていた時期があった。

いじっぱりフルアタ色違いヤドラン、いじっぱり三食パンチ搭載型色違いサーナイト、いじっぱり三食パンチ搭載型色違いゴース等々。ゴースに関してはレート戦にてガブリアスと先鋒でぶつかり殴り合いの末勝利を手にしているという実績もある。なおその試合には負けた。

まぁきちんとレベルは上げているし、色違いであるが普通の型の奴もいるし、Not色違いで普通の型の奴もいるので一般トレーナーとのバトルに関しては抜かりはない。

先程もスカル団の下っ端に絡まれたがひかえめ色違いコモルーが全て吹き飛ばしていた。他愛なし。

 

あ月く日

ガラスに映る美少年は麦わら帽子と白い肩出しシャツにハーフパンツを身に着けており、南国の日差しに中てられて爽やかな印象を与えていた。自分で自分を美少年というのはアレだが、今の俺はイケているのではないだろうか。

案の定水着姿の日焼けしたお姉様方にナンパされたので『私、ポケモンバトルが強い女性が好きなのぉ』と上目遣いで言った所海岸にてポケモンバトル大会が開催された。

調子乗った結果がこれだよ、やれやれ。そう心にもない事を思いながら勝ち上がった女性とバトルをし見事に勝利した。AD振りトリミアンを使用したが、Bに振っていないとはいえこいつに対して物理技は通用せんよ。最後に『もっと強くなったらまたやりましょうね』とウィンクを一つ飛ばして離れる。その姿はさながら余裕たっぷりな小悪魔系美男子である。南国の風に中てられて気分が高揚した結果だが、今考えると滅茶苦茶恥ずかしい事をしていた。

 

あ月け日

昨日の出来事以降チャラいお姉さんを始めとした色々な人にポケモンバトルを挑まれる。Poketterでアローラ地方の話題に絞ると俺の話題がチラホラと。カントーから来た実力者という事が広まっている様子。バトルの所為だけではなく、カトレアの書き込みの所為でもある。

ポケモン協会が態々出向き四天王が呟く存在なんて狙いの的だ。バトルしている姿やらサインしている姿がSNSに乗って出回っていた。シャツの下から臍が見えており生足がセクシーに映るローアングルの写真まであって草を禁じ得ない。

まぁ、ここに永住する訳でもないから多少目立ってもへーきへーき。

 

あ月こ日

アローラ入りしてから5日目。ホテルの近くをウロウロしているとアローラの博士であるククイ博士に出会った。ポケモンバトルを挑まれたので了承したが出して来たのはイワンコ。ゼンリョクと言っておきながらこれである、手の内は見せたくないのだろうか。博士に倣いこちらはヒマナッツを出してやった。

ククイさんは『向こうも手の内を隠しているのだろう』と思ったのだろうが、そんな気持ちは直ぐに消し飛び真剣そうな顔になったかと思えば最終的に冷や汗を浮かべ『こいつやべぇ』みたいな顔になっていた。こいつはただのヒマナッツではない。レベル100の最速ヒマナッツである。

その素早さは何と驚異の174。これはレベル50のひかえめ最速フーディンの172を2をも上回り、レベル50のおくびょう最速ゲンガーの178より4しか低くないという驚きの数値。

しかも日が強ければその素早さは二倍の348となる。最も速いと言われるスピードフォルムのデオキシスがレベル50で最速だと素早さは255となるがそれを余裕で超えている。バトンタッチなどで素早さを6段階上昇させれば日が強い状態だと174×4×2の1392となる。1000を超えると俺の目で追えなくなるので指示なんて出来ない。

攻撃は159だが6段階上昇すると数値は159×4で636。攻撃が最も高いメガミュウツーXがレベル50の際の攻撃数値は266であり、ヒマナッツはその二倍以上を余裕で超えている。

防御が最も高いレベル50HB特化メガボスゴドラを効果がいまひとつになるZタネばくだんで乱数一発で倒せる可能性があるという脅威的な攻撃力。

今回は攻撃のみ6段階上昇させて日本晴れを使うだけであったが無双するには十分。ヒマナッツが跳ねる度に砂浜が陥没し爆風と砂が周りに広がりポケモンが弾け飛ぶ光景は壮絶である。

A636、S348という伝説級へと成長したヒマナッツを止められる者は誰もいなかった。

 

あ月さ日

ククイ博士から子供達に何かあった際には力を貸してほしいと言われた。俺はただバカンスで来ただけとは伝えたがまぁ吝かではない。あの子がいるしね。

昨日のポケモンバトルだがあれもTraiTubeに上げられていた。俺のヒマナッツが超高速で砂浜を駆けるだけではなく空中や水面を走る様をきちんと撮れている所に驚きを隠せなかった。爆走兵器と化したヒマナッツに弾き飛ばされるポケモンに対して心配する声が上がったがククイ博士自らポケモンは大きな怪我もなく元気に過ごしているというコメントを書き込んでおり、バトルに関してのあれこれも書いていた。

俺もPoketterやってるし何か呟くかと思い適当に呟いておいた。

 

あ月し日

この世界には色々な組織が存在する。組織と言っても悪の組織の事ではなく、ポケモンだいすきクラブとかタイプ別愛好家団体とかそういった存在だ。

TraiTubeにて投稿された動画、Poketterに投稿した俺の書き込み。それが上手く作用して俺のPoketterでのフォロワー数は1000万を超えていた。以前は0人だったので驚きである。書き込む前まではアカウントは作ったがそのまま放置しており、昨日になって画像を変えたりプロフィール欄をきちんと書いたりした結果とんでもない数になった。俺の偽物の垢の何百万倍のフォロワー数で笑う。ついでにククイ博士のアカウントを調べると前日より5万人程増えて121万となっていた。

その影響かは知らないが前記した団体から声が掛かって来ていた、草タイプ愛好家団体、天候観測隊、高速戦闘ポケモンの会等々。しかし草タイプ愛好家団体からの熱烈なラブコールはドン引きである、俺は君たちと違って草ポケモンに一日5回もチュッチュしていないし蜜を吸っていたりはしない。

団体には入らずに一人で豊かで静かに居たいという旨の投稿をしておいた。

 

あ月す日

ヒマナッツ対策かは知らないが今日は虫、炎、飛行のポケモンが多かったのでキマワリで戦った。虫はめざ炎、炎は大地の力、飛行はタイプ一致のソーラービームで焼き払った。

レベル100特殊特化であるキマワリの特殊攻撃力は339、大抵の敵は一撃で消し飛んでいった。

そういえば、買い物の帰り道でスカル団に絡まれた。YO!YO!言ってくるので『YO!YO!YO!YEAH!』とハイテンションで返してやると驚かれたが、何だかんだでバトルが始まった。相手は二人組な為久しぶりのダブルバトルでちょっとドギマギした。

ニャースとコラッタの二匹に対してこちらが出したのはラッキーとヒマナッツ。ラッキーが盾となりメロメロで二匹の動きを止めヒマナッツは剣の舞を積む。その光景を見ていたスカル団がげげぇという叫びを発したのを見て、スカル団にすら広まっているのかと呑気な事を思った。ラッキーが日差しを強くしヒマナッツが高速で動きニャースを吹き飛ばし、最後にラッキーが大文字でコラッタを燃やして終わった。

最終的に『ダイナモ感覚!ダイナモ感覚!YO!YO!YO!YEAH!』と勝鬨を上げて去った。

 

あ月せ日

アローラに来て9日目。そろそろ次の島にでも行くかと荷物を整理してホテルを出る、街の外にある空港を通り過ぎ向かったのは海港。船のチケットを購入し次の島に向かう船へ乗り込んだ。船はそこそこの大きさであり、屋外にはポケモンバトルが行える場所まで設けられており、若者二人がバトルに興じていた。

手摺に背を預けながらそのバトルを遠巻きに見ているとルザミーネに話し掛けられた。ル ザ ミ ー ネ に。

エーテル財団の最高責任者である女性。二児の母とは思えないプロポーションを持つスレンダーな美女。俺はシロナとは真逆な人物だと思っている。そんな人物が何故ここにと驚いた。

「これはこれはエーテル財団のルザミネーさん、お会いできて光栄です」と返し話をする傍らどうしてここに?と問えば「根を詰め過ぎてはいけないからと言われ少し財団から離れた」と。明後日には戻ってしまうそうだ。

色々見て回った事でここはSMではなくUSUMであるのは知っている為、ウツロイドに操られていないのは分かっているがどんな変化があるか分からない。なのでこれから用心していきたい。しかしルザミーネは酷かった。

 

1.15を超えたばかりの青年に積極的に話し掛ける40歳を超えた女性。

2.歯の浮くような甘ったるい言葉を投げ掛け続ける。

3.最終的に自分の所に来ないかという誘い。

4.ギラギラと輝く瞳。

 

怪しさの四槓子である。いきなりの48000点で俺の持ち点を消し飛ばしにきやがった、二児の親だけに48000点だ。何が目的か分からない、流石に拙いと丁重にお断りしておいた。

 

日記を書いていた際にルザミーネ船上でのディナーに誘われ断り切れずホイホイ着いていってしまい途中で日記が終わっていたので、続きを書いていきたい。

ディナーではアルコールを滅茶苦茶勧められたが、偶然同じ船に乗り込んでいたというカトレアに助けられた。本当に偶然なんですかねぇ?飛行機での出来事がある為疑ってしまう。俺を放っておいて二人がヒートアップしてきたので何とか二人を宥めて話が出来る様に取り持った。

流石に疲れた。精神的に疲れたが何とかここまで日記に書く事が出来た。寝る。




日記形式なので話がトントン進んでいく。
この数ヶ月で一応島巡り編は書き終えてる。主人公サイド、オリ主サイドで4話ずつです。他には雑誌の記事みたいな話とか書いてる途中。
その後他のキャラ視点の話を書いて、それからポケモンリーグ?大会?な話の予定。でも話が書けない。
あくまで予定なので某虹色との戦いとか割り込んできてグダグダになってエタったら2年後にシャボンディ諸島で。

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