一位 アルトリア
二位 エルキドゥ
三位 ギルガメッシュ
アルトリア「よーっしぶっちぎり~!どうですかギル!マルドゥーク神のハンドルを握るアルトリアのテクを見ましたか!見てくれましたか!」
エルキドゥ「ヒューマンエラーが起こりようが無いから、ある意味気の毒な戦いだったねギル。三位だよ?」
ギル「他の何に見えるか、間抜け!!我はつらい、よく考えずとも神代兵器天の鎖に騎乗EXのアルトリアなぞ分が悪すぎるゲームプレイである事に何故気付かなかった!愉しいからだ!!(断定)」
──あ、その角度いい!キュッと、ふぉーう!
フォウ「フォーウ♪キュッ、キュウ♪」
「頼みの綱のエアは渡されたカメラにて珍獣と戯れていると来れば実質ゴージャスの力は半減!おのれ策士よなエルキドゥ!エアにカメラとフォウめを預けたのは作戦であったか!」
エルキドゥ「だってエアとは対戦じゃなくてほんわか協力プレイしたいもん。ボコるならギルの方がいいよ。リアクションが面白いし♪」
ギル「おのれ切れた斧め!四六時中共にいながらもそれはどうかと思うとの所感は一向に覆らぬわ!だがエアへの気遣いはよい、我も同じだからな!」
アルトリア「諦めてはいけませんギル!私がハンドル握りますから後部座席で甲羅投げてください!二人でエルキドゥを倒しましょう!」
ギル「よし・・・!我等のユニヴァースなダブルダッシュ!見せ付けてやろうではないか!」
エルキドゥ「おいで~、おいで~(ゆらゆら)」
ギル「二度も三度も我を下せると思うなよ!ゴージャスはガチャ以外では常勝無敗なのだ──!!」
──はい、フォウ?三人をバックに~
「フォウ、フォーウ!♪」
めっちゃマリカに熱中していた。
「あれ・・・?どこ?皆、どこに行っちゃったの・・・?」
「今まで見てきた大柄な人達が、小さく見える程のビッグサイズ!・・・なのはいいんだけど」
突如現れた巨人・・・女の子と見受けたその子はリッカらに視点を合わせることが叶わず不安げに視線を動かす。何故そのような齟齬が生まれてしまっているのか。それは単純明快な方程式、スケールの差である。
「私達が足下、彼女がおっきくて上。そんでもって生い茂る高い木々。そりゃあ私達の事なんか見えないよね・・・」
蟻の足音など人間には聴こえない。それと同義に、目の前にいる最低五メートルあるような巨人にこちらの声や姿をはっきり捉えてくれなどは無茶の一言である。これではコミュニケーションもままならない。やがて不安げに、巨人が呟く。
「また・・・ひとりぼっち・・・。さびしい、な・・・」
「──!」
さびしい、それすなわち温もりを求める心がある。人と人が触れ合うときに生まれる暖かさを彼女は求めている。何より彼女は寂しがっている。これだけの要因が揃っているならば──
「──私、あの子と話をしてみたい!いいかな!?」
当然、リッカが見過ごす理由は無い。自分はこうやって、寂しがっている人々に自分の出来る範囲の全力を以て触れ合ってきたのだ。コミュニケーションを求めているならば、それは人間だろうと巨人だろうと変わりはしないのだ。
『どうかな、カドック君。彼女の方針に異はあるかい?』
『無い。それがリッカの戦いなら、全力でやればいいんだよ。そもそもリッカが所属していたチームの役割は情報収集と現地交流だった。その分野でスペシャリストになってくれているなら頼もしい』
他のマスター達も同意見だった。リッカの楽園におけるマスターとしての経験は年長である。同時に短くとも、その戦いと人柄はいつだって皆を勝利に導いた事は知っている。今更止める者などいなかった。
『というわけよリッカ。カルデア親善大使として、あの巨人と交流していらっしゃい』
「ありがと、マリーに皆!よしマシュ、私に掴まって!翔ぶよ!」
「は、はい──うひゃあ!」
素早くリッカがマシュを姫様抱っこに抱え、泥の翼を展開する。それに比類するようにサブマスター達の浮遊魔術、重力軽減魔術がかけられリッカの負担をぐぐっと減らす。その心配りに感謝を懐きながらそのまま──
「やっほー!巨人さん!お話しよう、大丈夫!あなたはひとりじゃないよ!」
「うひゃあ・・・!?ち、ちっちゃなドラゴン・・・?」
高らかに飛翔したリッカは、巨人の目の前にて友好を示す言葉を告げる。これが初の、巨人とのコミュニケーションと相成った。そしてそのまま、バニヤンに対し自らの素性を明かす──
~
「そうだ、君はそれでいい。君の戦いを君の気が済むまでやってくれ。それがきっと、必ず最高の結末に至ると信じることが僕の始まりなんだ」
「カドック、私さっきの戦闘でなんにもしてないわよ」
「あぁ、それは心配しないでいい。君がくれた身体のカルテがあるだろう?不老不死の仙女の身体のノウハウを、ボクがリッカ君に魔術として付与してるから、彼女の身体は欠損や病から護られている。名付けて仙女の加護というわけさ!」
「へぇ~?そうね、そうなのね?私クラスになるともういるだけで。いるだけで!ふふん、伊達にリッカの先輩はやってないわけ!解るかしら?」
「あぁ、素晴らしいな。君はいるだけでいい、そう、おばあちゃんの知恵袋・・・」
「オァアァアァアァ!!」
「暴れるなって!?」
「成る程、マーリン御兄さんのようなものでしたか」
「確かに、種族だけみたらそうよね・・・もう天の杯とか、使い古しのネタなのかしら・・・」
~
「私は、バニヤン。木こり・・・誰かに召喚されてこの森に来たの。ずっと、一人で・・・」
とりあえずズシンズシンと森から歩いて抜けてもらい、体育座りにて待機させる。バニヤンと名乗る少女・・・いや大きいのだが。彼女は誰かに召喚をされた存在であると言う。
「じゃあ、サーヴァントに違いありませんね!もしやマスターも別途にいるのかもしれません。この特異点の何処かに!」
「・・・ふぅむ」
サーヴァント、確かに経緯は同じだ。誰かに招かれ、魔力で造られた存在。しかしだからといって、そうであると断定するのは視野を狭めることになる。
何故ひとりぼっちになった?召喚しておきながら彼女を残し何処かに行った理由は何故?ずっと、ということは迎えや再会の類いをあちらが求めていないと言うことになる。マスターだとしたら、わざわざ召喚したサーヴァントを放置し別行動する理由は何?リッカは静かに思考を巡らせ、そして仮説を立てた。もしや・・・
(・・・彼女を召喚したのはいいけれど、自分の望んだサーヴァントではなかった。だから放逐して新しいサーヴァントを招くために何処かへ行った・・・?)
それならば一応納得の筋は通る。バニヤンという名前の調べはオルガマリーがやってくれた。タブレットに紹介されている、眉唾物のお伽噺。開拓者が面白半分に作り上げたジョークの類いの巨人。アメリカ大陸を拓いた神霊クラスの存在を狙い召喚し、それがただの力の弱いサーヴァントであったのだとしたら。そして、強いサーヴァントにしか興味の無いマスターであったならば。──つまり、バニヤンは・・・
「リッカ?大丈夫?お顔、怖いよ・・・?」
「えっ、あ、ゴメン!・・・ねぇバニヤン。あなたを召喚した人ってどんな人だった?」
推測で物事を決めるのはよくない。あっこれホームズみたい。そんな風に笑顔と雰囲気を和らげながらバニヤンに語りかける。大きい。
「・・・よく覚えてないの。東に行ったことだけしか解らない。・・・そして、私の斧も取り上げられちゃった」
「斧も・・・?」
「うん。とっても危ないからって・・・」
放置したサーヴァントの武器すら没収する・・・?嫌な仮説の信憑性が増していく事に忸怩たる想いを懐きながらも、リッカは即座に決断する。やるべき事を定め、バニヤンに告げる。
「バニヤン、じゃあ会いに行こう!貴女を招いた人がどんな人か、自分の眼と脚で確かめようよ!」
「会いに行く・・・?いいの?」
「もちろん!あなたが呼ばれた事にはきっと意味がある。あなたを必要と『していた』人に話を聞いてみたいの、私!」
そう。自分の考えている事が当たりならば・・・久しぶりに、リンボ以来のマジギレ案件になるかもしれない。だけど断定もよくない。全ては出逢ってから、対話してからである。
「え、えっと・・・」
「一緒に行こう、ということです!バニヤンさんも、私達の大切な仲間入りですよ!」
「ほ、本当!?やったぁ!」
好意的な反応を示したバニヤン。これで進路は確定したと言うことだ。とにかく東へ、ひたすら東へ。進み続けるのみである。進撃の巨人。約束の地は東のシカゴらへんである。たぶん。
「よーし!じゃあ皆で張り切っていくぞーっ!!」
「「おーっ!!」」
元気よく音頭に続くマシュにバニヤン。──リッカに全面的なコミュニケーション、縁結びを任せたスタイルは変わらずの冴えとキレを見せつける。
「ちなみにここらへんは何処の辺りなの?」
「えっと、ノースダコタかな?」
「うへぇ、めっちゃ田舎!確か日本本州の八割くらいでかい地理に総人口75万人くらいだっけ?これじゃあ歩いていったら大変なんてレベルじゃないなぁ・・・」
(先輩、さらりと地理の特色を諳じています・・・私は解りませんでした・・・!)
ついでに、民家との邂逅に絶望的な事実と共に。リッカ達は次なる方針を定めたのである──
ロマン『アメリカ大陸かぁ。クー・フーリンを初めとしたケルトの英雄達が大暴れしてたっけ。あぁ、凄く懐かしいのは何故だろう・・・?』
リッカ「兄貴に抱えられて駆け抜けたからあっという間だったよ横断・・・もっかい頼もっかなぁ・・・」
マリー『まだ慌てるような時間じゃないわ。ここはマシュのバイクを使って──』
それぞれの方針への策を持ち寄ろうとした──その瞬間であった。楽園とは別途、黒いウィンドウから通信が開かれる。
ニャル【話は聴かせてもらった。その無駄にだだっ広い土地、徒など非効率の極みだ】
リッカ「あ!ニャル!」
【こんにちは。と言うわけでちまちまと用意しておいた策の使い処はここと見た。──そら、転送だ】
ニャルの言葉と共に、黒く時空が裂け巨大な『何か』が現れる。漆黒のボディに、あらゆる箇所を走破する機能を詰め込んだニャルら手製マシン・・・
【試運転を兼ねて使ってみてくれ。シャドゥ・ボーダー・・・いや、私が手掛けて調整したからサニティ・ボーダーでいいか。人員のレイシフト、召喚を任せたよ】
カドック『これは・・・カルデアの倉庫にあったコンテナの改造品か・・・!』
?『そのとーり!邪神に弄られたとか不安しかないが!これはマルドゥーク神が出るまでもない移動、横断用に造られたサブワーカーなのさ!だがサブならではの小回り!唯一無二だとも!』
ボーダーの上部。其処からガチャリとハッチを開けて出てきたのは──
ロリンチ「長らく待たせて済まなかった!君達の旅の快適を約束する、ボーダー所蔵ライダー、ロリンチちゃんさ!ようやく君達と、特異点に来れたね!」
マシュ「だ、ダ・ヴィンチちゃん!?」
リッカ「まさかロリィだとは・・・たまげたなぁ・・・!」
ニャル【一応鬼械神にもなれるようにしておいた。気が向いたら試してみてくれ。それでは失礼する】
ナイア『御待ちください、失礼なさらず。あなたも含めた移動手段なのですから、モニターをしなくてはならないのでは?』
【はい】
バニヤン「すご~い!」
リッカ「乗り込め~!」
ワクワクを加速させる巨大な装甲車両。今、再びアメリカ大陸を渡る旅が始まる──
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