人理を照らす、開闢の星   作:札切 龍哦

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ラーマ「これがマスターの言うアニメ、娯楽というものか・・・画面から優しさや楽しさが伝わってくる!キンシコウ!ハヌマーンのフレンズか!」

シータ「みんな、かわいい・・・美味しいものを食べてこその人生・・・」

カルナ「いいかアルジュナ。ここに我等が母、クンティーが望んだ世界がここにある。なんのしがらみもなくたーのしーが満ち溢れ、肯定と寛容に満ち溢れたフレンズが織り成す暖かい現代の聖典。それがこのけものフレンズだ。オレは今、猛烈に感動している。フレンズ一人一人で得意なものが違うから大丈夫、のけものはいない。現代に根付く聖母の思想をオレは見た。」

アルジュナ「猛烈に語るな、カルナ・・・」

カルナ「見ろ。あらゆる箇所にここ好きやあいきゅーが溶ける箇所がある。教養に唸らされる描写ばかりだ。本当の愛は、フレンズとかばんちゃんが力を合わせるここにこそある。楽園の皆と行ってみたいものだ。アルジュナ、お前はなんのフレンズだ?」

アルジュナ「カルナ、いつにもましてお前が何を言っているのか解らん・・・!」

シータ「かばんちゃんと、ボスとサーバル・・・楽園に来ないかな・・・」

ラーマ「その時は皆で歌おう!」

「「「「ようこそジャパリパーク!」」」」

アルジュナ「インドに何が起きているのだ・・・!あ、ちなみに私はハカセと助手が好きだぞカルナ」

カルナ「いいチョイスだ。オレはアルパカの店にてチャイを飲むのが夢だ。ジナコとリッカ、ハイキングになるだろう」

カーマ(グドーシさん、日本の文化はインドに通じましたよ・・・あれ?2はどこに・・・?)


アンリマユの部屋

【いやー面白いわーリピート止まんないわー流石だわーのけものエネミーズ流石だわー】

【口を開けば口喧嘩!フレンズを見下す主人公!一期全部無かった事に!フレンズに暴力を振るうフレンズ!動物虐待描写!見殺し!さーかばNTR!何度見てもサイコーですわー】

【サイコー過ぎて・・・私以外には見せられませんわー!ヒャハハハハハハハハ!たーのしー!!】

【けものフレンズ2に集められた想いで、アンリマユの霊基がアップ?した!】



ゴルドルフ「・・・ん?」

『君と語り合いたい。顔を出して貰えないだろうか。管制室にて ホームズ』

「・・・ホームズぅ?」



緋色の研究

「ホームズぅ?いや、姿は見ていないね。どうかしたかい?我等が副所長があの偏屈ヤク中に何の御用かな?」

 

「それをね、私が知りたいのだよレオナルド君。それと偏屈や変人で言うなら私自身がモナリザになることだをやらかした君も大概だと私は思うがね!」

 

楽園、頭脳にして眼たる管制室にて。美麗たる知性となんかなんでもやりそうで歌手として大成しそうな、それでいて親しみやすい声と。突っ込みすぎて最早疲れることすら忘れたと言いたげな呆れ声が響き渡る。知る人は当然知っている楽園の心臓にして重要器官たりうるレオナルド・ダ・ヴィンチと、我等が常識人にして後退、自粛のボルトたりうるゴルドルフ・ムジークの二人である。彼女、いや彼・・・どちらでもある万能の天才に、ゴルドルフが尋ねた形となる

 

「全くなんだと言うのだね。よりにもよって私に興味があり話があるとは気色の悪い!原作の彼は女嫌いでワトソンが結婚したのを数少ない裏切りと捉えた程の男だ。こんな脂が乗ったおじさんがお眼鏡に叶ったと?やだ、私怖くなってきたんだけど!」

 

そう、ホワイトデーが近いこの日になんとゴルドルフにホームズから手紙がやって来たのである。内容は話がしたい、管制室にて待つ、という簡潔なもの。それを目の当たりにしたゴルドルフは、なんとなく無視するのもなーと足を運んだ。運んだ結果が差出人不在である。正直ゴッフりたくなったのは言うまでもない。

 

「はははは!愉快な事を考えているのだろうさ、全く天才は頭にした理論を言わず飛躍した答えだけを大衆に聞かせる。めんどくさい人種だよねぇホント!」

 

「それ皮肉?自分に言ってるのかね?えぇいくそぅ、この楽園の連中のできないはトップアスリートが『俺空飛べねぇから価値ないわ』と言っているようなものだ!実に腹立たしい!時計塔や聖堂教会に誰か一人放り込んでみろ!瞬く間に色位や自部隊は固いとも!」

 

「いやいやそれは無いよ。例え冠位を受け取ろうとも『王の財なので辞退します』という程のウルクスピリットの持ち主しかここにはいないからね!」

 

これがカリスマか・・・!と人種としての格の違いを見せつけられながらも、ゴルドルフは諦めることも無視する事もしなかった。管制室にいないなら、どこぞで知己と話しているのだろうと仮定し、意地でも探り当てる事と奮起する

 

「私のような凡才をからかう天才にガツンと言ってやらなくちゃ気がすまん!私はホームズを探す!君も彼が帰ってきたら伝えたまえよ!」

 

「はいはーい♪いってらー♪」

 

鼻息荒く挑戦に取り組むゴルドルフを、ダ・ヴィンチちゃんは満足げににこやかに、手を振って見送るのであったとさ──

 

そして、彼はホームズを知る様々なサーヴァント、知己に話を伺ってたのだが・・・

 


 

「あら、ミスタ・シゲルソン?いいえ、見てないわ。昨日は顔を合わせたけど」

 

「いやいや、そんないつのまにかポケモンリーグ制覇して瞬く間に凋落する三日天下トレーナーみたいな名前の御仁ではなくてだね、ホームズ!ホームズを探しているのだよエレナ夫人!」

 

「あぁ、ごめんなさいね。分かりにくいわよね。シゲルソンって言うのはシャーロック・ホームズの名前の一つみたいなものよ。彼、偽名や変装たくさんするでしょう?」

 

「えぇい!自分を偽り続けるといずれ偽りに己が浸食されるのを理解していないわけではあるまい!まぁそんな事はいい、何処にいるか心当たりはあるかね!」

 

「んー、やっぱり管制室じゃないかしら?見たでしょう?彼の特注安楽椅子!」

 


 

「うん?ムニエルに続いてお前も・・・いや違う?ホームズ?それならさっき此処であったぞ?話し掛けたら妙な事を呟いていたが・・・」

 

「トリップかね?まさかトリップしているのかね?」

 

「さてなぁ。賢者やドルイドが妙な事を言うのは日常茶飯事よ。連中、俺たちよりよほどわかりづらいな!さて、管制室にでもいるのではないか?」

 

「また管制室か・・・すまない、時間を取らせたな」

 


 

「ぎゃてぇ・・・え?ホームズ?あぁ、少し前に会った気がするわ!シミュレーターを動かす少し前!・・・それはいいんだけど、ゴフ八戒ー!ここどこー!?」

 

「誰が八戒かね!?絶対体型しか見ておらんだろう君!楽園のシミュレーターを動かすのは準備が必要だと知っているだろう!」

 

「管制室でパイプくわえてるんじゃないかしら!どうしよう、ゴフ八戒ー!」

 

「えぇい仕方ない!モーセくん・・・はだめだ面白がるに決まってる!俵氏に連絡しなくては・・・!」

 


 

「ホームズ?知らん。全く、御気に入りのシチューに期待の新入りの案内をしている時分に聞きたい名前ではないな。探偵ものは悪くないが、アレを取材する気にはならん。パスティーシュなら話は別だがな」

 

「あわわ・・・私もまだ人員を把握するに手一杯で・・・申し訳ありません・・・」

 

「物珍しい組み合わせだね君達・・・東洋に世界の作家とは物書き垂涎ではないか・・・」

 

「その、管制室にいるのではないでしょうか・・・?玉座の下に、それらしい椅子がありましたので・・・」

 

「いないから探し回っているのだよ麗しき日本作家!」

 

「あわわぁ・・・申し訳ありません・・・」

 

「式部に当たっても仕方あるまい。お前は仮にも一家の当主だろう。人員は事欠かない筈だ。その無駄に蓄えた脂肪、存分に燃やすがいい」

 

「ぐぬぬぅ、その毒舌はキアラ氏に逐一報告するからな!」

 

「おい待て、何かの奇跡の産物を引っ張り出すのは止めろ!」

 

『アンデルセンはなんだかんだで、真っ当になったキアラを喜ばしく、そして同じくらい彼女が黙して秘密にするお医者様に取材してみたいのであった!』

 

「なんだね今の声!?──ええぃ、こうなったら・・・!!」

 


 

「申し訳ありません、手を滑らせました」

 

「ゴッフ!?」

 

何処に行っても、何をしても見つからない業を煮やしたゴルドルフ。最後の手段として彼はムジーク家自慢のメイド達に頼った。楽園の運営を助けると重宝されているホムンクルスメイド達の知り合い、交友、サーヴァント達に片っ端から聞いてもらったのだ。一人より二人、皆より沢山である。そしてそれをリーダーたるトゥールに纏めさせ、うっかり報告書を頭に叩き込まれたところである

 

「手を滑らせたって故意!?わざとなのかねトゥール!?」

 

「わざとではありません。無理とです」

 

「直の事質が悪い!・・・それでどうかね?いた?彼?」

 

「いませんでした」

 

ばっさりと切ってすてる。探していないのは王のサーヴァント区画のみであるが、あそこはS級職員かマスターでなければフリーパスとはいかない最重要区画だ。ホームズもいるとは思えない。楽園は歪曲分を含めればとうに大陸の大きさを越えており、完全調査は不可能に近いが・・・

 

「ですが、みな一様に『管制室にいる』と証言しました。・・・これは即ち、彼が管制室から動いていないという事では」

 

「だが待て、彼は管制室になど・・・、いや、待てよ・・・?」

 

彼はホームズ、シャーロック・ホームズである。彼が得意なものは、推理の他にエレナ夫人が言っていたもう一つ・・・

 

「──ええぃ!暇をもてあました天才はこれだから!ありがとうトゥール、メイド達にすいーつじゃんぬにて私名義でケーキバイキングをしていいと伝えてくれたまえ!」

 

「なんと素晴らし、こほん。畏まりました。たまには有能で、世話役として鼻が高いです」

 

「たまには、は余計じゃない!?」

 

そんな親愛に満ちた会話を交わし、彼は名探偵が投げ掛けた問答の答えに向かう──




管制室

ゴルドルフ「遊びはここまでだ!ライヘンバッハに追い詰められた腰痛おじさんの如くお縄につきたまえ!」

ダ・ヴィンチ「ふむふむ。やっと戻ってきてくれたか。案外スムーズに来れたものだ」

「遊びは終わりだと言ったぞ。私の自慢のメイド達の頑張りにかけてもう逃がさん!『管制室にしか目撃されていないということは、君は最初から管制室にいるということだ!』──変装を解き、さぁ顔を見せなさい!シャーロック・ホームズ!」

ダ・ヴィンチ「そうとも!」

シャコッと変装を脱ぎ、ダ・ヴィンチちゃんならぬそこより現れたのは・・・

ホームズ「私だ。何を隠そう私こそシャーロック・ホーム」

ゴルドルフ「さぁこれを受け取りたまえ!」

「?これは・・・」

『ゴルドルフ・ホームズと書かれたメイド達へのツケ請負書』

「散々メイド達を振り回したんだ、一緒に割り勘で払ってもらうからね!いやとか言わせんぞ、副所長権限だ!」

「──素晴らしい!徒労を投げ出さず、サーヴァントに偏見を持たず、メイド達を重んじ私に辿り着いた。観察するまでもない、君はまさにカルデアに相応しき人材だ!現代のワトソンと呼べるだろうね、経験を積めば!そんな君に、こちらを渡そう」

ゴルドルフ「本ん?・・・──君これ、『緋色の研究』ではないかね!?」

「そう。私についての完全な記録とは言い切れないが、しかし名著だ。御褒美とホワイトデーの記念に持っていたまえ。リッカ君もアイリーンもオルガマリー君も、プレゼントは手一杯なようなのでね。無論、初版本だ」

「とんでもないのを渡されてしまった・・・!いかん、マシュ君に保存方法を訪ねなくては!」

「ははは。──そして所感を一つ。君は人格、人柄、行動力、そして人徳。どれをとっても・・・」

「・・・?」

「魔術師『だけ』に向かない人材だ。興味深く、そして訪ねたい。──なぜ、魔術師の道を?」

ゴルドルフ「家系だよ!?悪かったね魔術以外はなんでもできる男で!あぁもうワトソン君の苦労がちょっとだけ、本当にちょっとだけわかった気がする!」

ホームズ「叩けば響く・・・実に懐かしい。オルガマリー女史という助手を得たモリアーティに対抗するには、私も現代のワトソンを見つけなくてはならないのかもしれない。実に有望な人材を見付けた。まるで君は質屋ではした金で売られていたストラディバリウスだ」

「褒めているのか喧嘩売っているのかどちらかにしない!?」

「無論誉めているとも。さぁホワイトデーはこれからだ。シャドウ・ボーダーの製作について語り合おうじゃないか!」

「解ったぞ!からかいがいのある話し相手がほしかっただけだろう君──!」

──ホームズ流の、ホワイトデーの過ごし方なのでしたとさ。

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