──はい、幼少のギル・・・ギルくんと仮称します。その行いに告げるべき言葉、成すべき事は見出だしました。あとは・・・
(それを告げるだけ、だね。そろそろ決着だ。ゴージャスかつプレシャスに決めるとしようか!)
『よし──ならば赴くぞ!イリヤめらも覚悟を決めたようだ、それを見計らい──』
──見計らい・・・?
『いい感じのピンチに至る瞬間!真打ちとして降臨するのが最高にゴージャスな演出であるからな!』
──そこは御約束というものなのですか!?
(なるべくセーフの範疇に行くんだぞ!闇落ちとかぜったいなりそうだから!そういうの物凄く魔法少女弱いんだからな!)
『ふはは!さぁ意地を見せよ魔法少女!求める宝は目の前に輝いているぞ──!』
ファースト・レディの国
亡霊「・・・、・・・!」
「──!」
S.O.N.G端末
小川「この反応は・・・!?」
風鳴「どうした!?」
「司令!救援要請です!送り主は──」
「──亡霊、だと・・・!?いや、待て。この反応は・・・!」
時空管理局
「救援要請やて!?カルデアがそないにピンチになるんてあるん!?」
フェイト「──行こう」
「フェイトちゃん!?」
「魔法少女のイメージ回復の為に」
「そっちかい!?」
「砲撃!砲撃、砲撃──!!」
空を、大地を埋め尽くすファースト・レディの使い魔の群れ。行く手を阻む無数の外敵、倒せど尽きぬ無尽蔵の障害。魔法少女達の行く先を全力で妨害する相手に、懸命にイリヤが魔力を放ち、吹き飛ばし、そして少しずつ進み飛翔する。その周囲は、楽園の魔法少女達も共にある。有象無象を大量に配置用意しようとも、決してその魂と誇りは屈することはない。それぞれの力を振るい道を開こうと尽力し、また奮闘を行っている
「熱烈な歓迎なのは嬉しいけれど、これだけ無粋で面倒なのは遠慮したいわね・・・!イリヤ、そっちは大丈夫!?」
ライダーのクロも懸命に戦う。ライダーとしてのクラスカードをインストールし、道を阻む無数の使い魔を蹴散らしていく。ペガサスの飛翔は圧巻なれど、群れのほんの数割を蹴散らすのみに留まる。破壊の割合より飛来と殺到の数があまりにも多いのだ。破壊力を重視したカードを皆が使用しても、それは海面に風穴を開けているようなもの。来訪し殺到する群れの一掃には至れない。苛立ちは一まず置いておき、イリヤの身を案じるクロではあったが・・・
「こんなところで、こんなところで・・・!立ち止まる訳にはいかないんだから──!」
懸命に抗い、魔力の残量を省みずに片っ端から放ち無力化を計り、そして少しずつ前進していくイリヤ。その身に、その前進に恐れも悩みもありはしない。頼れる仲間が傍にあり、目指すべき友が手の届く場所にある。ならば進むだけだ。ならば乗り越えれるだけだ。迷いなど振り切るのみ。ただ全力を注ぎ込むのみ。前へ、もっと前へ。前へ進むのみ──!
あちゃあ、とクロは頭を抱える。こうなったイリヤは強いけれど頑固だ。一度退くことも、下がることもきっと考えもしないだろう。諦めない、振り向かない、ただ進む。そのがむしゃらさが彼女の強さであるからだ。ただ、それが回りが見えなくなり。かつ脇が甘くなる要員である欠点でもあるのだけれど・・・
「──もう、世話が焼けるんだから・・・!」
そんなイリヤに何を言っても無駄だろう。脇目も振らないガムシャラならば、最早それは機関車と同じだ。脇目も振らず一直線に進む列車に立ち塞がっても、あっさりと弾き飛ばされるだけであろう。魔力の残量も気にせず叩き込み、そして振り返らず飛び続ける小さな身体を見ながら、姉を自称する身としてはフォローに回ってあげなくちゃね、と肩を竦めイリヤに声をかける。傷付くのが避けられないなら、せめて背中くらいは護ってあげるのが筋と言うものだろう
「イリヤ!此処は私が──」
自己犠牲、尻拭いはいつもの事。ならばいつものようにイリヤのフォローを。此処は私に任せて・・・そう、告げようとしたときであった。咆哮が如く告げる者が、困窮せしこの状況に漆黒の風穴を開け活路を開く
【此処は任せてッ!!クラスカード!『なのはさん』!!】
バトルドレスを装着し、最大の切り札『高町なのは』のカードを使用する。莫大なる漆黒の魔力をスタビライザーマフラーより噴き出し飛翔したリッカの両掌に、超絶圧縮した光を凝縮。『モーセ』『マルタ』なるパイルバンカーを展開し──
【画竜点睛・・・!アトロシアス──バスタァアァアァーッ!!!】
軌道上の総てを呑み込み喰らう龍の如く。恐慌の咆哮を形にした極大かつ無限大の加速砲撃。クラスカードより溢れ出す極大の魔力をそのまま叩きつける質量のシンプルな放出。放出や収束の分野にて究極と呼んでも差し支えない魔法少女『高町なのは』の力は、この状況に、打開と打破にこれ以上無い程の適性を誇っている。そしてその魔力を生成するリッカの存在、その相性は最高といっていいものであった
「す、・・・凄い・・・!」
『魔力を溜めて、ただ放つ!それを無限大クラスの力でやっているだけのシンプルイズベスト!見てください!綺麗に真っ直ぐ道が開けましたよー!』
使い魔の壁、その土手っ腹に風穴と・・・進むべき道が示される。イリヤとクロが進むべき、友に繋がる道をリッカは切り開いたのだ
【友達が待ってる!雑魚は任せて、成すべき事を成して!その為の道は、私達が造るッ!!】
「リッカさん・・・!」
【さぁ!行って!!ここから先は──あなたたちの番だよッ!!】
魔力の膨大な反応に引き寄せられた使い魔が、リッカに殺到する。ますますもって進むべき道が広がる。その明確に照らされた道を──
【友達も、世界も救いたいと言うのなら!!自分の最善と最高を尽くして進め!!】
私達の戦いは、私の宿命の戦いはもう終わった。ならば後は支え、小さい魔法少女の道を開く為に礎となる事。ならばこそ此処で命を懸けるに値するのだから
「でも、でも・・・!」
よぎる最悪の結末。此処が今生の別れとなる可能性。いくらリッカ達楽園の魔法少女の精鋭と言えども、これだけの数では万が一があり得るのやも知れない・・・
【──大丈夫!!】
そのイリヤの躊躇いと悩みを蹴散らさんと、渾身のサムズアップを行う。困難を蹴散らしながら、絶望を吹き飛ばしながら、確信を以て後を追って見せると告げる。そう、何故ならば──
【──ピンチなんて!何度だって乗り越えてきた!私達一人一人がガンバスターだと思ってくれていいよ!宇宙怪獣なんかに負けないから!!】
「そ、それはよくわからないけど!なんだか物凄く大事な感じがしてきました!なら──」
彼女が、リッカ達が大丈夫だと言うのなら。それを疑い、疑惑を持つことこそ無礼なのだと魂で理解する。ならばこそ、だからこそ。リッカの在り方、魔法少女の在り方を汲み取り・・・
「・・・──分かりました!クロ、サファイア!行くよ!」
「え、えぇ!乗りなさい!」
『ヨーソロー!ペガサス乗って走り出しましょー!』
『皆様、どうか御無事で・・・!』
駆け抜けていくペガサス。友の待つ場所へ、城へと走り抜けていく。それを追わんとした使い魔を、リッカ、オルガマリー、マシュら楽園の魔法少女が蹴散らし吹き飛ばし、イリヤの行軍を決して追わせない
【頑張れ、イリヤ、クロ・・・!必ず追い付くからね!】
「リッカ、分かっているわね。それフラグよ」
【フラグはへし折るもの!私だけじゃダメでも、皆がいるなら大丈夫!】
「死亡できるなら是非そうしたいものね・・・!マスターとして、絶対に死ねないのよ!私もあんた達もね!」
「フラグを全てへし折ります。そう、その為には総てをカリバればよいのですから簡単ですね」
「行くわよ皆!イリヤ、クロを二人で行かせるのはやっぱり心配だもの!」
流星の如くに駆けていくイリヤ達を見届け、戦いを、時間稼ぎを、最後の道筋を切り開かんと最後の戦いの為に力を振るう
【行くよ皆!一人一人がスーパースター!皆揃ってオールスターとして!絶対に突破する!!】
「「「了解!」」」
「やってやるわ、抜かるんじゃないわよ!」
「アルトリアはマスターにて最強です。それを証明しましょう」
魔法少女の行く末を懸け、楽園の魔法少女達の最後の勝負の幕が上がる──!!
リッカ【私この戦いが終わったら結婚するんだ!!】
オルガマリー「私の計算によれば、敗北する可能性は0%よ」
マシュ「こんなおぞましい魔法少女特異点にはいられません!先輩のマイルームに帰らせていただきます!!」
ぐっちゃん「悠久の時を生きるこの真祖が遅れをとる筈がないわ・・・!消えなさい、ぶっ飛ばされない内にね!」
アルトリア「食べかけのステーキとパインサラダを食べようとしているのです。さっさと片付けますよ」
アイリ「私達なら絶対に勝てるわ!私達は無敵のチームよ!」
リッカ【よーし!行くぞぉーっ!!!】
使い魔「「「「!?!?!?」」」」
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