人理を照らす、開闢の星   作:札切 龍哦

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大分遅れて申し訳ありませんでした!ちょっとリアルでスケジュールが狂ってしまいまして・・・

ですが、どんなにスケジュールが狂おうと毎日更新は絶やしません!何故ならそれだけが、作者が毎日御愛好してくださる皆様へ報いる事が出来る行いだと信じているから・・・

自分は毎日叙事詩を更新するくらいしか出来ないけれど、これからもお付き合いいただけたなら幸いです!どうかこれからも、宜しくお願い致します!

それでは、本編をお楽しみください!




じゃんぬ「無限の、パンケーキ、ですって・・・!?」

(なによそれ、なによそれ・・・そんなの・・・!)


「出所不明の食材のお菓子とか絶対食べちゃダメよ──!!」

メディア「」

イアソン「お前の過去だろ!はやくなんとかしろ!!」

「あなたにも責任の一端はあるでしょう!?」

小次郎(爆笑)

ヒロインXオルタ「神ですか」

じゃんぬ「ダメよ!衛生的にダメだから!リッカ、それ口にしちゃダメだから──!」


邪紳士の理

「皆がその、テンション低めな分頑張らなきゃ!行くよ、ルビー、クロ!」

 

「解ったわ。色々と思うところが皆にあったみたいだしね・・・ここは新参がフォローしなきゃね」

 

『今こそ紳士に本当の魔法少女を見せつけるとき!張り切って参りましょう!』

 

 

メンバーたちはクリティカルダウンや攻撃力ダウン的な効果めいたテンションダウンのデバフを味方にかけられる事態になり、何処か沈痛な面持ちの一同を庇い立て、イリヤとクロが魔法紳士黒ひげへと攻撃を開始する。先手必勝、切り込み役であるのなら火力と機動力が物を言うのだ。後は度胸で押しとおるのみであるが故、躊躇いなく飛来し魔力を収束させるイリヤ、弓を引き絞るクロ

 

「行くよ!砲撃!──斬撃!!」

 

「大盤振る舞いよ、持っていきなさい!」

 

ピンク色の魔力弾に斬撃波、真紅の弓矢が城の一室を疾走しながら黒ひげに襲いかかる。真っ直ぐ裏表の無い、ある意味では無垢なる一撃を大海賊たる黒ひげは──

 

「ぐわはぁあぁあぁ!!夢にまで見た魔法少女からのお仕置きめいた折檻!!ンンン、非常に身体に染みますなぁ~~!!!」

 

歓喜の笑みと感涙を流しながら避けるまでもなく直撃しばったりと倒れ伏す謎の魔法紳士ムーブ。二撃、三撃目と放とうとしたクロ、特にイリヤは完全に面食らう形となる

 

「は?・・・いま、避けなかったわよね。この髭さん」

 

「う、うん・・・どゆこと・・・?」

 

「──デュフ、デュフ、デュフフフフフ!よける、かわすぅ?そんな勿体無い真似は紳士として出来ませんなぁ!そこにこそベストな御宝があるんだからよぉ!」

 

笑い声と共に、大の字で倒れ付していた黒ひげがゆらりと起き上がる。刻み込まれたダメージなどまるで意に介さない・・・どころか心地好いマッサージを受けたかのような満面の笑みでイリヤとクロを焚き付ける

 

「ささ、もっと激しく!愛しく!切なく、心強く拙者を痛め付けていただければ!衣装フリフリして、拙者をしばき倒してくだされ!ほらほら、ハリーハリー!!」

 

「う、うぅ・・・!?フォ、砲撃!砲撃~!!」

 

何を言っているのか何を望んでいるのか、何を求めているかがまるで分からないが、言い様の無い不快感が込み上げてくる感覚から逃れるようにイリヤは魔力を放ち続ける。クロもまた同じく弓矢を放ち、時には切りつけダメージを与えていく。・・・与えている筈なのだが・・・

 

「デュフフフフフオゥフ!激しい、激しいですなぁ!かきむしるようなガムシャラさ、食い付くような一生懸命さ!女神、魔法少女マジ女神・・・!『全て見るまで、倒れてる場合じゃありませんなぁ』!」

 

『ややや、もしやこの紳士・・・!まずい、不味いですよイリヤさん!クロさん!この紳士さん、ギリギリセウトな業を行使しているようです!』

 

ルビーの珍しく焦ったような口調に一瞬行動を止める二人。そうして感じとる。魔法紳士が『何を』見ていたのか。その真意を理解してしまうのだ

 

「翔んだときの風圧パンチラ、ステッキ振り上げた時のヘソチラ、腋チラ!必死になって頬を伝わる汗に滲んで透けてく衣服・・・!デュフフフ!これだから止められないぜ、紳士ってのはよぉ!魔法少女ウオッチング、最高でごじゃる!」

 

そう、黒ひげはずっと観ていた、楽しんでいたのだ。魔法少女の奮闘する姿を、決意の表情を、エモさ溢れる頑張りを。そして何よりも目の前に乱舞するチャームポイントにして心の眼のシャッターチャンス──『チラリズム』をだ

 

「我等を阻む次元の壁は高かった、厚すぎた・・・何度手を伸ばそうと何度求めようと我等は刹那、永遠にはなれぬもの・・・ですが今!拙者は紳士としてここにいるのでござる!魔法少女と共に在るのでごじゃる!だからこそ──ここで死んでちゃ海賊の名折れってもんよぉ!」

 

一人一人、挑んできた魔法少女のスリーサイズ、趣味や嗜好、汗の臭いやパンティから漂う臭いからどんな相手かを想像し脳内設定を思い描き属性を付与し自らの世界を展開し垂れ流していく。渾名を作り愛称を呼んでその魔法少女のヒストリーを思い描き、本物の魔法少女を目の当たりにして絶頂に至り、そして尽きぬ愛と欲望により無限ガッツを発動する。『魔法少女がいる限り、拙者は不滅である』と

 

「もっと、もっと!もっと来るでござる!未成熟な少女たち!拙者にその青い果実を堪能させて!たっぷり味わわせて!拙者をそれはそれはメルヘン、思考の海を行く海賊にして!ファンタジーの世界とロリの少女達の世界で、どうかこの瞬間に言わせてほしい──!」

 

魔法少女しかいない世界で、魔法少女には絶対に倒せない存在。魂だけの魔法少女はそのあまりの不可解さに逃げ出した。このあまりにもあまりな思想に向き合い続けたメディアは精神に変調を来たし疲弊しきってしまった。変態ゆえに紳士、紳士故に無敵。決して手は出さず、攻撃せず、他の追随を許さない気持ち悪さにて魔法少女達の平穏を脅かすもの。それこそが魔法紳士たる黒ひげの在り方、自らの世界観にてメルヘンを塗り潰し染め上げていくもの。それこそが・・・

 

「(ロリの)成長よ止まれ、チミは誰よりも美しいから──!全てを!魔法少女の全てを見るまで終わらないでござる、認めないでござる!拙者は志半ばに死にたくないでござる!異論は認めねぇ、断じて認めねぇ!拙者が紳士だ、黙してしたがってくだち!これが拙者の誉れ!『メルヘン世界に語れ、魔法少女の物語にて未知のフェチを見る』でござる!んー、流出!!」

 

「き、き、気持ち悪ーーーい!!??」

 

イリヤ、戦意を完全に呑み込まれる。ルビーを投げ捨て変身を解除しリッカの後ろに隠れてしまう。つまるところ彼は、相対した魔法少女のMS力を急激に下げきり無力化してしまうという事である。目の前で愛を語りながら自分を性癖や欲望を捌け口にしていますという相手に好印象を持てるものはいまい。クロはその手の感情を魔力供給で知っているためいくらか耐性を獲得してはいるが、イリヤは普通の女の子。コウノトリを信じているような女の子に無修正ポルノを見せつけるようなおぞましい行為には全く免疫も耐性も無いのである。そして、数多の魔法少女もまた然り。誰も彼の思想と法則を撃ち破れるものはいなかった。彼は気持ち悪すぎた。あまりに不快で、不愉快で・・・あまりに変態という名の紳士すぎたのだ

 

 

【うーん、藤井親子に全力で喧嘩を売っていくスタイル。そんなニッチな物語は新世界も御断りだと思うなぁ】

 

『イリヤさん!?戦闘放棄はいけません!こんなところで挫けていてはミユさんはどうなるのです!?』

 

「やだー!!どうしてもやらせるっていうならアサシンかバーサーカーで形振り構わなくやるー!!」

 

「可哀想に、相当トラウマを負ってしまったのね・・・後でいいこいいこしてあげるわね・・・」

 

しかしそうなると困りものである。不愉快なれどその能力は強力だ。黒ひげの世界に引きずり込まれてしまえば魔法少女としての力を削ぎ落とされてイリヤのように戦闘不能になるか、魔法少女達の様に逃げてしまうか、下手に向き合えばメディアのように狂気に目覚めてしまうかもしれない。オルタ化、反転、デバフや混乱などこの面子で起きてしまえば大惨事である。マシュは常にはっちゃけているからある意味では高相性かもしれないが・・・

 

【どうしよっかな・・・物理で倒せないなら・・・ん?】

 

そんな中、ふとリッカは気付く。黒ひげから立ち上るオーラ、それが彼の背後、そして壁の向こうから伝わってくる事実を

 

【ねぇ、オルガマリー】

 

「えぇ、試してみる価値はあるわね」

 

二人が静かに頷き、魔法紳士黒ひげの前に躍り出る。もしかしたら、そこにこそ活路が──

 

「おや?魔法少女の次はプリキュアにベヨネッタですかな?んー、拙者幼女じゃない魔法少女はちょっと・・・」

 

【──行くよ!】

 

「えぇ」

 

頷き合い、リッカとオルガマリーが妄言を垂れ流す魔法紳士に突撃する──!




魔法紳士「おやおやおやおや!?熱烈、おさわりあり!?マジで!?JKおさわりありとかそれはそれで全男子の夢なんでつが!wwでは早速ルパンダイ──」

【────ガンド!!!!】

駆け出し、ルパンダイブしてきた黒ひげに躊躇いなく撃ち込みしは指向性魔術、ガンド

「おほぁあぁあぁあ!!?」

「──ごめんあそばせ」

停止した黒ひげに、『アーチャー』をインストールしていたオルガマリーの過重武装棺桶『ライヘンバッハ』を鎖を掴み、渾身の勢いを込めて振り回し叩きつける。そのまま手を離し、魔法紳士ごと力の限り吹き飛ばし──

jackpot(大当たりね)

そのまま身体を大きく回転させ、エクストリームマーシャルアーツを披露しながら両の太股にマウントしていた『フリージア』『アニムスフィア』を指示された方向に目掛けて連射し、壁を吹き飛ばす。そこには──

「ほぁあぁあぁ!?せ、せ、拙者の力の源!?『自作魔法少女応援グッズ』がぁ──!?」

魔法紳士の心臓部。いつか自分の理想の魔法少女に出会えた時のために作り上げた秘蔵のグッズ格納隠し部屋が暴かれるのであった──

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