黒ひー「絶対に行けるでござるよ!必ずや大ブレイクでござる!」
「分かりました!御指導、よろしくお願いいたします!先生!」
モーツァルト「アハハハハハ、君、詐欺に気を付けなよ?」
牙狼『・・・──』
ヒロインX「そ、それが・・・伝説の黄金騎士・・・不覚でした・・・なんと言う、セイバー力・・・」
【誇っていいぞ、嬢ちゃん。鋼牙に本気を出させたんだからな】
「・・・ギルが頭にちらついて集中できなかった、と言うことにしておいてください・・・その姿、ゴージャスエックスとして・・・参考に・・・がくっ」
「・・・どうやら、退屈はしなさそうだな」
カオル『鋼牙!無礼な事はしちゃダメだからね!』
「分かってる。・・・じゃあ、ゴンザを頼む」
オールマイト「おぉお・・・!!力が!筋肉が!強さが!!みなぎる!全盛期以上の──!!」
トキ「まだだ。蓄積されたダメージは抜けきっていない。君の身体はカプセルと、施術が不可欠なのだ」
「いや!!私はもう大丈夫だ!!何故か!?全盛期の!!私がき」
ナイゲール「静粛にッ!!」
「ガンッ!?」
「あなたは患者です。蓄積された長年の疲労は、かなりのもの。素直に施術されないと言うのなら、四肢を切断しますがよろしいですか」
「・・・お、大人しく受けます。プロは、身体が資本ですからね、あは、あははははは・・・・・・」
トキ「・・・生命は投げ出すモノではない。誰かを救うなら、まず自分を救わなければならないのだ」
オールマイト「・・・自分を、か・・・そうだ、そうだな。これではまた・・・彼女に、彼に怒られてしま」
「施術中はお静かに!!!」
「静寂が!来た!!ごめんなさい!!」
ホムラ「素敵な場所だね、ヒカリちゃん。・・・皆が笑顔で、穏やかで・・・」
『なんでも揃ってる南の果て・・・本当にあるのね・・・そんな楽園みたいな場所』
「変なこと言うね、ヒカリちゃん。私達は・・・」
『分かっているわ。今は・・・さぁばんと?なんだから。キリキリ働きなさいよ、ホムラ』
「もう。食べるばっかりじゃダメだよ?きちんと働かなくちゃ・・・」
エミヤ(・・・聖杯の少女、か。どうやら自分は、そういったものに縁が深いらしいな・・・)
~海溝
【グゴァアァアァアァーッッッ!!!!】
カルデア シアタールーム
『マーラの幻覚により、リッカの半生堪能中』
アンリマユ【な?ひでぇだろ?】
ルシファー【・・・ないわー・・・マジないわー・・・人間マジろくでもねぇわー・・・全員コキュートス行きにしたかったわー・・・】
マーラ【見せてて死にたくなった】
アンリマユ【まー人間は基本愚かでろくでもねーですしー。そんな人間がイイコトするから胸を打ったりするわけで?】
ルシファー【悪魔がこぇえとか言うけどさ、聖書とかで神やら天使やらの方が沢山人殺してっから!!悪魔の殺戮とかねぇから!!】
マーラ【基本何かすると滅ぶんだよなぁ、こっち】
アンリマユ【マイナー!とにかくマイナーな、うちは!】
ルシファー【あー・・・あの人間にこれ渡しといてくれな】
【お、手土産と・・・ガム?ブルータス、ユダ味?】
【後は間に合わんかった。飲み込むなよ、不味いから】
マーラ【最新のパソコン買ってきたから、リッカちゃんに・・・】
【・・・あんたら、マジに悪役?優しすぎるだろ・・・やっぱ善悪なんて相対式なんだよなぁ・・・】
ルシファー【絶対悪の台詞じゃねぇわwwww】
マーラ【仏陀を大笑いさせたい】
アンリマユ【アンニュイ過ぎるだろここwよーし、カラオケでも行きますか!】
【【おー!!】】
『こちら橘。因子は弱まりと落ち着きを見せている。どうやらこれで終わりそうだ。最後まで油断せず、落ち着いて対処してくれ。いいな』
モニターより、パスタを啜りながら調査に出ていたギャレンこと橘がカルデア一同へと告げる。数多の因子と可能性には、来訪優先権と整理券を配布し整列させ、対応したとの事だ。今来れなかった者達は、何れまたの召喚にて招かれる可能性を有するのである。最早これはNG召喚ではなく、別動隊にして他の窓口・・・世界を異なる物とする存在を幅広く招き入れる存在として昇華を果たした。なればこそ、此度の機会で訪れられなかった者達にも平等にチャンスはある。そうすることで、そう伝えることで・・・事態は解決の一途へと向かっていったのである。裏方の並々ならぬ努力と奮闘にて掴み取った一件落着に、一同は胸を撫で下ろす
「はぁ、良かったぁ・・・またの機会にきっちり繋がったのならもう心配はいらない。楽しみにしながら次を待とうじゃないか。もうすっかり千客万来だしね!」
滞在を示した者達は数多く、また力を貸すと契約を交わした者も数多である。その様相と落とし処に、王もまた了承を示し腕を組み頷いている。愉悦は終わらずに紡がれる。その事実をこそ成果と認めるが如くに
──始まりはどうなるかと思いましたが、出逢える筈の無い方々に出逢えたこの奇跡に感謝しなくてはなりませんね。英雄ではなくとも、出会いは等しく嬉しいものです。紡がれた縁が、これからもほどける事がありませんように・・・
帳簿と名簿をいとおしげに眺めるエア、そしてフォウを愉しげに見つめながら、たまには良いなと呟く英雄王。そして残すところ少なき召喚を、最早前置きは不要と指を鳴らす
「そろそろ特異点にて縁を結びに赴かねばな。運動をせねば心身は鈍るものだ、新たな困難と苦難を制覇する頃合いには相応しかろう」
「うん!その後にまた、皆に逢おうよ!」
そう告げ、召喚が執り行われる。時刻は23時を回った深夜であり、その応対に一日をかけ尽力を強いられていた事に数名が衝撃を受けつつも、ようやく終わると安堵の雰囲気が召喚室に漂う。一日中戦い抜いた財達も、怪物、モンスターの対応に追われた今回ばかりは疲労困憊、満身創痍といった様子だが・・・仕事を投げ出すものは一人もおらず、職務を果たさんと持ち場を離れずに毅然と対応している
──大浴場に、神秘の入浴剤を解放しておきますね。ギル!それと、明日の業務はワタシがやっておきます。皆の代替休日を申請させていただきます!
そんな皆を労ることを忘れてはおらず、代替休日と娯楽の解放を手配するエア。その手際に無言で笑みと共に彼女の頭を撫で、即座に了承の判を押す
「よし!最後まで我の為に奮闘せよ、財達よ!此処を乗りきれば、天上の至福は貴様らのものだ!」
「「「「「おーっ!!!」」」」」
力強い号令が響き渡り、同時に召喚サークルが回転し輝きを増す。異なる世界の何者か、それらを招く最後の召喚サイクル。その輝きに導かれ、現れたのは・・・
「・・・あれ?これ・・・」
其処に現れていたのは、紅いアーマーに身を包み、身体の各部分が損傷・・・焼け焦げ、欠損している人型のロボット・・・と言うにはあまりに精緻な存在。大気圏にて激闘を繰り広げていたかのような焦げ後、眠るように動かず、目を閉じている金色の長髪。生命活動を行っているようには見えぬ、残骸が如き戦士が現れた。傍らには・・・淡く輝く剣が添えられており、ただならぬ戦士であることを証明しているが如くに煌めいている
「スクラップ品、じゃないよね?意識もないし起動もしていないみたいだ・・・相当の激戦を繰り広げたみたいだね」
「ゼロ・・・」
「?リッカ?」
「ゼロだよ、ロックマンゼロ。最後の戦いで、大気圏で戦ってそのまま・・・」
伝説の戦士、英雄。破壊神。数多の名はあれど、己の信じるものの為に、あらゆる敵を叩き斬った英雄の、眠るように朽ち果てた身体を抱き抱え、ダ・ヴィンチちゃんへとそっと託す
「・・・目覚めさせなくていいから、身体を直してあげて。多分、やっと・・・休める場所へと来れたんだと思う」
リッカはそう感じ、彼を修復し・・・楽園にて眠りにつかせる道を選択した。彼を起こす者が現れるまで、彼が戦うと決意するその日まで。楽園にて、休息と安らぎの日々を過ごさせてあげたいと願い・・・ダ・ヴィンチに修理を依頼する
「任せておきたまえ。万能の天才にかかればあっという間さ。と言うわけでギルくん?いい感じの花畑とか、安置や安眠にピッタリなロケーション地をお願いするよん」
「フッ、よかろう。鎮魂の場の整地、整備など我には容易い。その残骸、輝かしく祀りあげてやろうではないか」
──ロックマン、ゼロ・・・伝説の戦士・・・
身体中が崩壊していながら、その顔はあまりにも穏やかなその姿にエアは感銘を受ける。一縷の悔いもなく、生を戦い抜いた者のみが浮かべる表情。その姿に・・・自然とエアは祈っていた。その激闘を、想像も叶わぬほどの苦難の道を偲び、手を重ねる
──巡り逢えた奇跡に、感謝を。どうかこの地が、貴方の安寧と鎮魂を為し遂げる地となりますように・・・
ダ・ヴィンチちゃんに運ばれ、静かに退出していく真紅の戦士の漂流と到着を・・・一同は敬意を以て見送ったのだった。自然と黙祷を捧げし一同に、王が声をかける
「英雄は招かれるものよ。楽園が求むるは戦力ばかりではない。たまにはこのような拾い物も悪くはないな」
そんな穏やかな召喚もまた愉悦とし、王は酒を煽り目を細める。いよいよ以て終幕は近いようだ。七色に輝いていた召喚サークルが、白色へと戻り始めている
「さぁて、ラストスパートだね!誰が来るのかな?誰かな?誰かなー?」
そうして、更なる召喚を、清算を為し遂げる。同時に巻き起こる輝き、召喚の前触れ。そして・・・──その存在は、影と共に姿を現す
「・・・炎魔忍軍、おぼろ丸。参った。この身、好きに使われよ」
若き忍にて、名うての手練れ。密命と使命を遵守し遂行を成し遂げし炎魔のアサシン、おぼろ丸が静かに姿を晒した。その手には、当たりの籤引きが握られている
「おぉっ!?小太郎くんやちよちゃんに続く和風忍者だ!よろしくお願いいたしまーす!・・・あ、でもごめん、坂本龍馬さんは・・・」
彼にとって縁深い存在、坂本龍馬。未だ召喚の目処が立たず不在の彼を惜しむリッカに、静かに頭を振って気遣いは無用の念を押す
「我が身は楽園の影として訪れしもの。主となるそなたへの用命を除いたものは雑事であり、無用な執着は忍びには不要。・・・気遣い痛み入る。問題はない」
それだけを告げ、一人一人に頭を下げ、そして静かに歩み出すおぼろ丸。忍らしき忍、ストイックさと寡黙さを示す正しき忍の在り方に、ジャパニーズニンジャ!アイェエ!?と外国出身の者達がリアリティショックを起こす
「存分に使われよ、英雄王。・・・それでは、御免」
一礼し、影へと消えしおぼろ丸。その誠実なる在り方に鼻を鳴らし、愉快げに指を鳴らす英雄王
《坂本龍馬・・・確か、帝都めの聖杯戦争にて姿を見せていたな。どれ、何れ巡り会わせてやるとするか》
──跳んだり跳ねたり、消えたり駆けたり・・・忍者は不思議な存在ですね・・・
(正しい忍者の在り方だよね、うん。ジツとかカラテとかがおかしいんだよね)
三者三様の感想を漏らし、ジャパニーズニンジャの会話に華が咲いているなか・・・──それは、訪れた
【ギャォオォアァアァアァ!!!!】
心胆を震え上がらせる咆哮、弾かれるように回り出す召喚サークル。計測不能な数値を示す反応。今までの中でもとびきりの異常事態に、楽園が騒然となる
「な、なんだい今の鳴き声は!?召喚の向こうから届いた!?そんな馬鹿な!?」
「召喚スケール異常数値!単純な格と規模は数十メートルを上回ります!超高エネルギー反応!聖杯に匹敵する熱量です!」
「なんだって──!?まずい、召喚システムがダウンする!全機能をセーフティーシャットダウンだ!急いで!」
その対応より早く、その存在が──その一端が姿を見せる。漆黒のボディに、背中に生えし、大量の『背鰭』。召喚サークルより突き出た巨大な顔面と風貌は、見るものを心より畏怖させる。その姿は紛れもない『怪獣』と呼ぶべき者。そのカテゴリの、頂点に立つもの
「──ゴジラだぁあぁあ!?」
【ギャォオォアァアァアァ!!!!】
その名を知らぬものは有り得ないだろう。全ての怪獣の頂点に立ち、人類が幾度となく戦い、また助けられた最強の怪獣の頂点・・・【怪獣王】ゴジラ。かの存在が、楽園へと赴こうとしている。何を目的としたものか、または意味は無いのか。その偉容が、召喚システムの軛を砕かんとばかりのスケールを以て訪れんとしているのだ
「ふははははははは!!怪獣王すらも楽園に招かれんとやって来るとはな!うむ、光栄と言っておくべきか!?」
──窮地に他なりません王よ!光栄ではありますが単純にスケールがスゴすぎます!これでは召喚術式が保ちません!
エアの言う通り、突然の楽園への来訪には巨大すぎる存在であり、脅威である存在なるゴジラ。なんの準備もないサプライズゲストには規格外にも程がある様相に、かつてない危機感を懐くカルデアスタッフ達
「ダメです!シャットダウン、拒否不可能!間も無く全容が召喚完了します!」
「せめてシミュレーションルームに転送するんだ!確実にボクたちはぺしゃんこになるぞぅ!」
「オキシジェンデストロイヤーなんか無いよね!うん!知ってる!メカゴジラ助けてぇ!!」
「ふむ、漸くマルドゥークに遊び相手を宛がう事が出来そうではないか。ふはは!よいぞ怪獣王、来たければ存分に来るがよい!人間の叡知、今一度知らしめてくれる!!」
【ギャォオォアァアァアァ!!!!】
『GAAAAAAAAAAA!!!!!』
一触即発、あわや降臨か。マルドゥークが排熱し
咆哮、共鳴するなか・・・救いと起死回生の手段が、召喚室に現れる
「お待たせしました皆さん!あらゆる次元、どんな方にも楽しんで貰える万物共有、激辛超辛デウスエクス麻婆を改良完了いたしました!あ、鍋の蓋は開けないでくださいね!飛沫や臭いは魔術で凝縮していますが、解放したら大変な事に──」
それを見たリッカとエアの行動は早かった。即座にジャンヌから鍋を引ったくったリッカが、渾身の勢いを以て──口を開け、召喚サークルよりはみ出しゴジラの口に向かって──
「おもてなしエクストリーム!!これが麻婆デストロイヤーだぁ!!!!」
──保管、保存宝具展開!五感保護、開始!
エアの選別にて、『ソレ』の二次被害を防ぐ施しを受け、その鍋はゴジラの口の中へとすっぽり投入される。その中身は、真紅の銀河的辛味を極めし劇物にて最悪の激辛風味、万物共通にして共有の【痛み】となり、怪獣王の口へ──
【────ギャォオォアァアァアァァアァアァアァアァアァアァアァアァアァアァアァア!!!!】
断末魔にも、悲鳴にも似た咆哮の後、悶え苦しむような動きを見せたゴジラは、大絶叫を撒き散らしながら、その身を召喚陣より退いていき、やがて・・・──
「退去、確認!!やったぞ!未曾有の危機に、聖女の麻婆が楽園を救ったんだ──!!!」
沸き立つ楽園の一同。爆笑する王、キョトンとするジャンヌ。──激闘の召喚の結末は、このような結びを見せ、やがて日が回る
──最後は、どうなるかと思いました・・・みんな無事で、良かったです・・・ゴジラさん、次は専用召喚にてお越しくださいね・・・
(大丈夫かな?進化しなきゃいいけど・・・)
《ふはははははははは!!!あの味が気に入るのならまた来るだろうよ!来るのなら、だがな!でかした聖女!壮大な伏線回収、まこと見事であったぞ!ふはははははははは!!!》
「気に入ってもらえたでしょうか・・・?ますます、気合いを入れねばなりませんね!」
決意を新たに頷くジャンヌ。今回ばかりは起死回生の妙手となりしジャンヌに、一同は正しき聖女の姿を見たのであったとさ──
ギルガメッシュ「さて、無事に召喚の難は去ったわけだが・・・きっちりと護らねばならぬ『御約束』の存在を理解していような?」
ロマン「え?御約束?なんだい、そんな芸能人みたいな事を言い出して・・・」
オルガマリー「あっ・・・」
そう、オルガマリーは理解した。この騒動、無茶に無茶を重ねきった故の当然の帰結
マシュ「こ、これは・・・まさか、もしかして・・・!」
火を吹く召喚サークル、激震し煙を上げるシステム。臨界と限界を突破し、その稼働とエネルギーは遥かに限界を極め、そして──
「本来ならば、かの台詞は人形のモノではあるが・・・まぁ召喚しておらぬものは仕方あるまい。と言うわけでマスター、〆の台詞を譲ってやろう。腹の底から叫ぶがよい」
「オッケー!では、失礼して──」
ジャンヌ「???」
──ジャンヌさん!宝具の展開を!早く!お願いいたします!!
ジャンヌ「はっ──啓示!?分かりました!我が旗よ──」
限界を越えた召喚システムは、断末魔がごとき絶叫を上げ──
リッカ「──爆発オチなんてサイテー!!!!!」
カルデアの一室にて、暴走を締め括る大爆発が巻き起こったのだった──
沢山のリクエスト、ありがとうございました!今回応えられなかった方は、これからのNG召喚にて必ず出演させていただきます!
これからも、この小説を共に作り上げて参りましょう!本当にありがとうございました!
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