人理を照らす、開闢の星

召喚編？──隙しか生じぬ何段構え？

アーカード「人間の、人間による、人間の為の旅路、物語･･･素敵だ、なんて素晴らしい。私のような化け物には眩しすぎる輝きだが、肉を焼かれる感覚すら心地好い。──赴かなければ。私のような化け物を、容易く砕きそして踏み越えてくれる人間達を知らずして、化け物などを名乗れようか」

甘粕「英雄、人間達の輝ける道筋！そうだ！それだ！俺の求めしもの、対等にして輝ける人間の可能性と足跡が其処にある！おぉっ──素晴らしいぞ･･･！！俺が往かずして誰が赴こう！息巻く龍に告げねばなるまい！目を見て、瞳を目の当たりにして！『お前は、魅力的である』とッ！おぉっ藤丸リッカよ！カルデアの良き人々よ、英雄よ！！俺は祝福するぞ！お前達の奮闘を！旅路をッ！！オォッ──ばんっざぁあぁあぁあぁあぁあぁいッ！！！！」

『くじびき』

甘粕「む？」

アーカード「･･･その手を退けろ、光の魔王。私は此れより、人間達に、会いに行くのだから」

「それは此方も同じこと。俺は告げるのだ。喉が渇れ果てるほどの礼賛を！称賛を！！人間讃歌をッ！！」

「･･･──二度は言わんぞ。その手を、退けろ」

「譲らんよ。我等は対等。どちらが優劣というわけでもあるまい」

「では──」

「うむ」

「悲鳴を上げろ、豚のような──」

「お前に見せてやろう･･･！！愛と勇気の素晴らしさを！！」


～

エボルト「信じてくれよぉ。俺はバカンスに行きたいだけなんだって。もうビルドはエンディング迎えただろ？」

宇宙の神様『悪いな。あんたに地球を壊させる訳にはいかない。──平行世界だろうと、あの星には懸命に生きている人達がいるんだ』

「ハァ･･･じゃあ、自分を通すために、あんたをフルーツジュースにしてやるとするか」

ｵｰﾊﾞｰｻﾞ･ｴﾎﾞﾘｭｰｼｮﾝ！

『変身･･･！』

ﾌﾙｰﾂ・ﾊﾞｽｹｯﾄ！


もやし「･･･此処がfateの世界か。大体わかった」

『手を貸してくれ、先輩。皆が護った世界を護るために！』

「あぁ、自由と平和のために･･･だったな」

ｶﾒﾝﾗｲﾄﾞｩﾃﾞｨｹｰｲ！


橘「恐らくあと二回、三回ほどで力場は収まる！あと少しの辛抱だ！」

「カオス過ぎぃ！！死んじゃうニャー！！」

「殺されるよりはマシじゃないかニャ。あぁ、鐘の音が･･･」

（^Ｕ^）「どうした？修復しないのか？」

「「！？」」

「申し訳ありません。このような参戦で」

「志村！？」

「海東純一です。聴くところによると、召喚システムの暴走のようだね。手を貸してあげよう。彼等の為に。変身」

「･･･なんのつもりだ、志村」

「カルデアは世界を救う組織、謂わば･･･希望です。そんな楽園を護ることは、けして無意味では無い筈です。恵まれない子供たちも、彼等は救ってくださいました。世界の命運は、カルデアの皆様の意のままです（^Ｕ^）」

「志村･･･」

「ケリをつけに行きましょう。この混乱に。言うなれば･･･共闘です」

「･･･解った、頼む！」

「（^Ｕ^）」

---

「機材の調子はどうか。未だ平定、安静の兆しも見せぬか？」

騒然とし、喧騒に満ちた召喚の暴走。対応に追われ続けるカルデアの者達を酒を飲み眺めながら状況を楽しみ、そして更なる愉悦を心待ちにする英雄王、ギルガメッシュがそうロマンに告げる。いつになく騒がしき楽園、愉快な避難訓練の体を呈したこの現状を、統治する王として誰よりも何よりも堪能し、歓迎し、そして心待ちとしている。数多のトラブルと困難もまた得難き酒の肴。故にこそ･･･、王は焦らず、取り乱さず、迷わず、慌てない

（コイツは暢気というかなんというか･･･いつも変わらないっていうのはスゴいけどさぁ･･･）

──ふふっ。フォウ、ギルは常に変わらず、そこにいてくださるから･･･ワタシ達は頑張れるんだよ？

フォウの諫言の気持ちを存分に理解しながら、それでもエアは王の在り方を否定しない。いやむしろ、王は、ギルはこう在って当然であるという確信と安心を持っている

《貴様のような獣に王の威風を理解せよとは酷な話か。エア、我が何故平静を保ち泰然としているか、注釈してやるがよい》

──はいっ。ほら、いつもはしっかりしている会社のトップが問題に限って取り乱して、ノルマを上げろー、残業しろ、仕事を倍こなせー･･･なんて言う姿を見せたら、信じてついてきた皆を幻滅させちゃうでしょ？

･･･それはまさにギルガメッシュの在り方。王の沽券、王の在り方としては至極当然なる在り方に他ならない。困難や統治する国、領土に試練が訪れた際、王が真っ先に平静を喪っては話にならない。何故かなど問われるまでもなく、王は決断する者で在るからだ。決める者で在るからだ。講和、和睦、対立、戦争、降伏、交戦。それらは王が決めるもの。それを定める王が乱心していては話にならない。窮地にこそ人の真価が問われるのだ。ならば･･･全てを背負う王の成すべきこと、その最優先行動とは『君臨』する事に他ならない。外敵や侵略にて狼狽えていては、民草にその醜態が伝播し、浮き足立ち、その混乱は即座に滅亡に繋がる。絶対の裁定者となれば尚更だ。あらゆる価値を決める王の狼狽、それは国の、統治の崩壊の確約を意味する。絶対的な価値観、自我はけして揺らいではならない。なればこそ、王は王足りえ、民は揺らがぬ王、偉大なる王の姿を見定め民として全霊を尽くすのだ。王とは救うでも、導くでもなく。ただ在り、その絶対的な威風と威光を以て己が以外の全てを動かす者。君臨を是とする者であるとギルは定めているのだと、フォウに噛み砕き、分かりやすく伝え、諭した

──と言うわけ！おさない、走らない、静かに椅子に座る！王道はおはしだよ、フォウ！

（なるほど！一気に家庭的だ！やったね！）

《そういうことよな。窮地こそチャンスよ。麻婆が氾濫を起こし溢れ返る、等でも起こり得ぬ限り我は焦らぬわ！さて、王道講義も行った事だ、次は何が来るのか固唾を飲もうでは･･･》

「うわぁぁあえっとえっと部屋を用意して、受け入れ先を考えて、入居希望者をまとめあげて･･･忙しい忙しい！なんで生前の僕はこんな業務を顔色一つかえずこなせてたんだい！？君には人の心が無かったのか！？うん、無かったんだよねこれが！」

「ひわわわわわ落ち着いて落ち着いてください！えーとえーと、修繕に被害総額に復旧費用を計算して･･･──ﾋﾜｧ」

「其処の夫婦！王に女王二人！落ち着いて作業なさい！混乱が伝播するでしょう！？」

てんやわんやの中、安らかに眠るシバにあわてふためくロマン。激を飛ばすオルガマリー。混乱する王の在り方に、ギルは苦笑を交え酒を飲む

《･･･ま、王道には個人差がある。と言うことよな。其処の辺りは聖杯問答で浮き彫りになるだろうよ》

──愛多きゆるふわ王･･･やはりロマンさんやシバさんはああでなくてはですね！

エアもそんな彼等の在り方を深く尊ぶなか、召喚に動きがある。展開され、そして起動するサークル。歪な円が緊急事態を告げる禍々しきものとなっており、光量も全く安定しない程の召喚規模だ。つまるところ、読めないのである

「来た！召喚来た！誰が来るのかな！出来れば話の解る人が来てほしいんだけどな！」

リッカが際限なく現れる小型モンスターを撃退しながら召喚を垣間見る。その来訪者に挨拶を交わす為に、真正面に立つ。召喚サークルが輝き、そして現れたのは──

「こんにちは。ギルドの依頼に良く出てくる『白いドレスの少女』はご存知かしら？それが私よ。うふふ･･･よろしくね？」

白き髪、真紅の瞳。そして──ただならぬ程に透き通った声音と気品を醸し出す者がふらりと現れ、顔を出す。その超常的にして絶対的な立ち振舞いの規模に、一同の喧騒は静まり返り一様に口を開ける

「マスター、リッカね。随分と黒龍伝説が御気に入りみたいだけど･･･お伽噺が好きなのかしら」

「えっ？あ、はい･･･く、黒くてかっこよくて･･･ミラボレアスの事、でしょうか？」

リッカも、自分が今何と話しているのか、何が目の前にいるのか･･･かけはなれ理解が叶わないと言った顔だ。そんなキョトンとした顔を見つめ、無邪気に少女は笑う

「うふふ、じゃあいつか･･･私の御気に入りの場所に連れていってあげる。紅い星がキラキラ光って、本当に綺麗なのよ？きっと気に入ってくれると思うわ。──退屈なんて、させないんだから。楽しみにしていてね？」

しゅるり、と真紅の舌を出し、ぺろりと舌なめずりするかのように動かし、スタスタとポカンとしているリッカの脇をすり抜け、ギルガメッシュの玉座の前に降り立つ。その振る舞いを、王は特に咎めることは無かった。真紅の瞳が交錯する

「お菓子を振る舞いたいわ。許可をもらえないかしら？」

「──良かろう。厨房を使うがいい。話はつけておいてやる」

「ありがとう。お姫様にレシピを渡しておくから、私がいなくなった後も皆で食べてね」

それだけを告げ、少女はドレスの端を掴み、優雅に挨拶を交わして去っていく。目映き程の輝き、影を打ち消す光を放つ少女の退室を確認し、リッカが尻餅をつき、一同の金縛りがほどかれる

──今の方は･･･？人では、無いようですが･･･

（星の側の存在だよ。リッカちゃんの大先輩かな？）

《超越者こそ暇をもて余す事は理解しているが、物見遊山も極まったな。中々に得難き存在に出逢ったものよ。それなりに驚く程度にはな》

ふむ、と頷く王と獣に、姫は首を傾げる。あの雰囲気や出で立ちは、リッカちゃんとは対極で、それで同じなような･･･

「──何を呆けているか、貴様ら！まだ危機は去っておらぬ、総員！田丹に力を入れよ！魂の尾を巻き戻すのだ！！」

かの少女の純白の威圧に完全に気圧されている職員達を、黄金の王気が叩き起こす。狐に摘ままれたような、神話に紛れたような不確かさに首を傾げながらも、応対と喧騒が再会される

『祖龍』

──？そりゅう？

そんなおり、マルドゥークが姫に向け、単語を示した。いつもの砕けたフランクさではなく、威厳のある声音にて

マルドゥークが知っていると言うことは、とてつもない大物だと言うこと。後で改めて礼を尽くし、歓待させていただこうと強く誓うエアであった。･･･ただひとつ、理解できることは･･･彼女は、悪ではない、と言うことを感じ取った事のみだったが･･･

そんな中、更に召喚が行われていく。歪んだ円が作動し、そして光が満たされ、強く輝いていく。更なる来訪者が楽園に足を運ばんとしているのだ。身構え、迎撃か歓待かに走る一同。その召喚は果たされ、次に姿を現せし者の全貌を照らす。其処に現れしは･･･

「ルーラー！初音ミクです！ﾐｸﾀﾞﾖｰ！楽園にライブ依頼があったと聞いて駆け付けてきました！未熟者ですが、よろしくお願いいたします！」

緑髪にて、ネギを装着せし近未来的美少女、平等に歌を届けるという理由からルーラーとなりし者、ボーカロイド、初音ミクが姿を現したのだった

「御三家ッ──！！」

「あなたがマスターですか？どうぞ！よろしくお願いいたしま･･･なんで土下座！？」

リッカからしてみれば自らを救いだしてくれたサブカルチャーの偉大なりし電子の妖精にして人生の恩人たる者の来訪に、涙を流し土下座する。畏れ多さが平身低頭を徹底させ、踏んでとばかりに頭を擦り付ける

「ネギだ！！ネギをお供えしろ！！」

「カシラが作った農園にネギがあった筈だ！お供えしろ！！」

「マシュ☆コンとコラボしてください！！そしてエリちゃんやネロに格の違いを！お願いいたします！！」

ムニエル他数名もテンションを上げ、応対を行う。マシュも深々と頭を下げ、オルガマリーは襟を正す。バーチャルアイドルと言っていい存在に、皆礼を尽くし、敬意を払い尽くしているのだ

《ボーカロイドか･･･黄金Pとして調教してやるのも吝かではないが、テーマが問題よな》

（初音ミクが活発だったニコニコが一番楽しかったかもしれないなぁ･･･）

──素敵な方なのですね！是非、皆様に希望の歌を届けてほしいです！

大量に供えられたネギを見上げ、苦笑いするミクが咳払いし、改めて友好を告げる

「皆さん、本当にお疲れ様でした！労いを込めて、歌います！ネギだけに！！」

「「「「「･･･････････････」」」」」

「ふははははははははははは！！！！」

ギャグを挟み場の雰囲気を掴んだ後、ミクはすぅ、と息を吸い込み、歌を歌わんとする。絶対的な声音、あらゆる者を魅了する美声を以て一同を癒さんとする

「ミクの生歌！！ロマァン！」

「録音だね！マギ☆マリとコラボさせるんだ！やるぞぉ！」

ノリノリで脇道に逸れる愛すべきサブカル連盟達の期待を受けて、ミクが歌い上げる。その美声が、今こそ放たれ──

「────ニュウリョクサレタ　ミュージックガ　アリマセン　アタラシイ　ミュージック　ヲ　セイサクシテクダサイ」

「！？！？」

出てきたのは、無機質な機械音声。同時に軽く咳き込み、不思議そうに頭をかきながら、ミクは軽く舌を出す

「──ごめんなさい！サーヴァントだと、マスターや皆さんに曲を作ってもらわなくちゃいけないみたいです･･･！皆様、と言うわけで･･･素敵な曲を教えていただけたら、嬉しいです！」

「まさかの──自前調教！？」

「･･･なんとも、変なサーヴァントが現れたモノね･･･」

･･･この後、休憩にモーツァルトが初音ミクを監修し、調教を行おうとしたのだが･･･下ネタをサブリミナルに伝えようとしたため、ミク怒りのネギ真剣でフルボッコにされたのはまた別のお話

同時に、ネロとエリザが伝説の歌姫にライバル心を燃やし、カルデアゲリラライブを行いカオスになったのも、また別の話である──

---

トキ「生き返った心地だ･･･この恩義に報いるには、どれほどの献身が必要なのか･･･」


ナイチンゲール「救われたのなら、更に救うべきです。誰かを、全てを。それが、唯一の献身です。さぁ、共に全てを救いましょう」

「･･･」

「生命は投げ捨てるものではない･･･よい言葉です。さぁ、それを真っ当しに参りましょう」

「あぁ･･･行こう。楽園の為に」

～




チャット

なのは『カルデアスタッフの皆に、怖がられてるんだけど･･･何がダメなのかなぁ？』

フェイト『悪事千里行くって言うし･･･』

はやて『自分異名振り替えってみ？そらそうやなとしか言われへんやん(笑)』

『そんなぁ！？うぅ、出来るだけ火力は自重しなきゃ･･･』

フェイト『出来るだけ･･･しないって事だね』

はやて『おっさんの禁煙宣言みたいなもんやろ？止めとき止めとき、ストレスたまって暴発するで？やめぇや楽園に穴空けるの！南極やろ？』

なのは『遠慮無さすぎないかな二人とも！？』

『残念ながら当然。なのはらしい悩みだよね。ガンバ』

『フェイトちゃん、やっぱり根に持ってる･･･？』


ブロリー「･･････ハイ。ブロリー、です」

レン「死ぬかと思ったぁ･･･」

ダ・ヴィンチちゃん「落ち着いたかい？また暴れたくなったら伝えておくれよ？すぐにそれを外すからね」

「ありがとyo☆」

ヘラクレス「いい勝負だった。また覇を競い逢おう」

「ハイ」

「･･･アガメムノンよりつぇえ野郎がいるとは思わなかったぜ･･･ぁあ、クソ！疲れたぁ！」

ケイローン「はい、幸運だったと言うべきでしょう。あまり、再戦はしたくありませんね･･･」


サトシ「タケシ！？タケシじゃないか！？」

フェルグス「む？」

「あ、すみません、人違いでした･･･」

「少年･･･ふむ･･･」

「？」

「いや、何。未だ夢は半ばだろうが、その夢は必ず叶うとも。挫折も困難も理解し、楽しみ、進むのだぞぅ！わっはっはっはっはぁ！！」

「は、はい！ありがとうございます！」

ピカチュウ「ピッカチュウ！」

コンラ「はい！コンラは元気です！」

ロイグ「解るのか、言葉が」

フェルディア「多才だなぁコンラ！ネズミと話せるとは！ははははは！」

クー・フーリン「･･･もちっとメルヘンにならねぇもんかねぇ？」



アンリマユ【んぉ？LINE通知だ】


『まーら　電話番号で友達登録されました』

『ルシファー　電話番号で友達登録されました』

【･･･････････････まぁ、いっか】

『了承』

【え？後で来るって？格を落とせよ格をー。番号？ほいほい、0006664444･･･】