人理を照らす、開闢の星   作:札切 龍哦

38 / 2547
一度打ったヤツが皆消し飛んだので二度目の執筆です

泣いてないからね!


感傷

マリーが街への情報収集のため出掛けている間、自分達はヴィマーナで待機している事にした

 

そんな中、オルガマリーが開発したという礼装を確かめる一同

 

 

『リッカ、これをあなたに渡すわ』

 

 

オルガマリーから転送された、宝石が埋め込まれた指環を嵌めるマスター

 

 

「何これ?」

 

 

『私と師匠の共同で開発した、カルデア・フォームチェンジリングよ。嵌め込んである宝石に、魔術礼装が封じられているの』

 

 

薬指に嵌められた指輪に、ルビー、ラピスラズリ、エメラルドが埋め込まれている

 

『試してみて、リッカ』

 

「うん!」

 

言うと共に、リッカの纏う制服が光に包まれ、身体をピッタリと吸い付く戦闘服へと瞬時に変化する

 

「ほう、中々の出来映えだな。……変身バンクは無いのか?」

 

『ジャンヌさんや沖田さんにも勧められていたのですが……その、却下で……』

 

何をしているんだ、ジャンヌと沖田

 

「身体に吸い付く生地の音、肉が触れ合う音。うぅん、いいねぇ。インスピレーションが冴え渡る!」

 

「アマデウスさん!」

 

なんだか女性陣は、必要以上にアマデウスの聴力を警戒している気がする。何か、理由があるのだろうか?

 

「そういう装着ものに、変身バンクは付き物であろうが……これは帰ったら講義を広めねばならんな」

 

「私、魔法少女か何かなの?」

 

「魔法少女などやめておけ、ろくなことにならんぞ」

 

『えー、いいじゃないか魔法少女!ヒーローに乗りきれない女の子を救う救世主だぞぅ!』

 

「やはりカルデアにサブカルを混ぜたのは貴様であったか……」

 

『い、いや僕の趣味じゃないよ!?娯楽の追求さ娯楽の追求!』

 

「ドクター、帰ったらお話が」

 

『うわぁマジトーンだ!所長フォローを!』

 

『魔術礼装は今着用している戦闘服、協会制服、アトラス院制服の3つ。アップデートを繰り返していけばストックは増えるわ。上手く使って』

 

「はい、所長!頑張ろうねマシュ!」

「はい、先輩!」

 

『完全に無視されてるー!?不味い、僕がこれじゃ道化だ!』

 

「それ以外のなんだと言うのだ」

 

『僕に味方はいないのかな――!?』

 

ロマン、皆は貴方の奮闘を知っている。それは解っている

 

いつもありがとう。……でも、公私の線引きはしようね。

 

 

「皆さーん!ヴィヴ・ラ・フラーンス!情報収集を終えたマリーが帰ってきましたよー!」

 

「フォーゥ!(王妃の帰還だ、頭が高い!)」

 

「よし、成果は天空にて聞くとしよう。マリーを回収!リヨンへと向かう!さぁヴィマーナよ、空を駆けよ!離陸開始!」

 

 

「フォウさん、しっかり捕まっていてね?」

「フォウ(王妃は私が御守りします)」

 

「ふふ、ありがとう!名前、シュヴァリエ・フォウになさらない?」

 

――ヴィマーナが、旅人を乗せ突き抜ける空を駆けていった

 

 

――――

 

 

「そうですか……リヨンは既に」

 

 

リヨンは、自分達がくるまえに滅んでしまったらしい

 

 

「かつてリヨンと……と言うのは、そういう事でしたか・・・」

 

――胸が痛い。自分が――自分達が間に合っていれば……出来たことはあったはずだ

 

「……」

 

「顔をあげよ、マスター」

 

「ギル……」

 

「我等に犠牲を省みる時間はない。ただ背負い、これ以上犠牲を出さぬよう邁進する事を心掛けるのだ、それが供養にもなろう」

 

「はい、その通りです。必ずや特異点の修復を成し遂げましょう」

 

――そうだ。下を向いてはいられない

 

きっちりと前を向かなければ、救える命を見落としてしまうのだから

 

 

「えぇ。でもそのリヨンには救世主がいらっしゃったらしいの!」

 

「救世主だって?」

 

 

――聞いた話によれば、長身で大剣を振るう男が骸骨や怪物を蹴散らしていたらしい

 

 

しばらく奮戦していたらしいのだが……多数のサーヴァントがリヨンに侵攻してきたらしい

 

 

多勢に無勢――追い詰められた男は、行方不明になってしまう

 

そして――リヨンは攻め込まれ、滅亡してしまったのだ

 

「十中八九。その男が竜殺しであろうな。街を護っていたという酔狂な真似はバーサーカーや反英雄にはできまい」

 

『うーん、サーヴァントに攻め込まれて無事なのかなぁ……?もしかして……』

 

悲観的にものを見るのは良くない

 

――命を懸けて情報を伝えてくれた聖マルタが、無益な情報を与える筈がない

 

 

なんとしても、竜殺しを味方に引き入れたい

 

「どのみち、赴かねば解りはすまい。廃墟漁りは趣味ではないが、どこぞの瓦礫に埋まっていようさ」

 

「どんな方かしら――きっと素敵な方ね!ゴージャス様や皆様と肩を並べる姿、きっとたまらないわ!」

 

「雄壮な曲が書けそうだね。もう全部君達がやってくれないかな?僕はここで曲作ってるからさ」

 

――確かに、音楽家を前線に戦わせるのはなんだか気が引ける気がする

 

 

「ほぅ、傍観か?構わぬが代わりに我の武勇を称えた曲を作れ。楽譜は90枚を使った長さでよいぞ。緻密で芳醇な、ゴージャスな譜面をだな」

 

「よーし頑張ろうかな!死んでもゴメンだそんな大楽曲!」

 

――ギルガメッシュを称えた曲、か……それは是非聞いてみたいな。きっと、すごい曲だろう

 

 

「ふふふ、特異点が終わりましたら、皆で歌を唄わない?皆で素敵な旅の締めくくりにしたいわ!」

 

「いいアイデアです!ね、英雄王!」

 

「フハハ、良かろう!その暁には健闘の褒美として、AUOキャストオフを拝謁する栄誉を与えよう!」

 

AUOキャストオフ――!?まだこの王にはかくし球があるというのか――!?

 

「な、なにそれ!見たい!」

 

「楽しみにしておけよ?我が織り成す至高の美をな!フハハハハハ!」

 

――笑顔の絶えない時間が過ぎていく

 

 

やがて見える、リヨンの残骸

 

 

――命を懸けて導いてくれたマルタさんの為にも……なんとしても、竜殺しを見付けなければ、

 

――財宝を使い、やってみたいこともあるのだ




沖田「・・・何ですかこれは」

「麻婆豆腐です!修行の為作ってみました!沖田さんも食べましょう!」

「何故――!?誰ですかそんなのを修行だと言った方は――!?」

「英雄王です!」

「ゴージャスのバカ――――!!あっ、止めてくださいそんな熱くて凄いの近付けないで私壊れちゃ・・・――ひゃあぁあぁあ――!!」

どのキャラのイラストを見たい?

  • コンラ
  • 桃太郎(髀)
  • 温羅(異聞帯)
  • 坂上田村麻呂
  • オーディン
  • アマノザコ
  • ビリィ・ヘリント
  • ルゥ・アンセス
  • アイリーン・アドラー
  • 崇徳上皇(和御魂)
  • 平将門公
  • シモ・ヘイヘ
  • ロジェロ
  • パパポポ
  • リリス(汎人類史)

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。