人理を照らす、開闢の星   作:札切 龍哦

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「あら、ドレイク船長。どうしたのですか?そわそわして」

「あ、あぁ。アンにメアリーかい。どうもこの、ハロウィンってのは座りが悪くってねぇ」

「珍しいね。祭りには真っ先に殴り込むと思ってたけど」

「そりゃあ儲けと稼ぎが待ってるなら飛び込むさ。けどねぇ、子供に菓子あげるのはともかく、ホラ、ね?あの世から帰ってくるっていう、アレがあるだろ?」

「幽霊?」

「それだよ!なんつーか、見えないもんを有り難がるっていう神経がアタシにゃよく解んないのさ。胡椒パーティーとかにしとくれよ・・・」

「意外と・・・」

「可愛いのですわね、ドレイク船長」

「ほっときなよ。リッカはラム酒飲めないし、肩身が狭くってねぇ」

「BBAが怖がってるとか誰得でござ――」



『リアル黒ひげ危機一髪』

「さぁてどっから刺していこうか~。せっかくの祭り、楽しもうじゃないかティーチ」

「ちょ、まって許して!動悸と息切れが凄いんですけど!リッカたん助けて――!!」

「ヤブヘビ。バカだね」

「まぁ、満更でも無さそうでよかったではありません?」

「嬉しくないでござる!リッカたんとBBA、憧れはともかく若さは断然リッカたんでござるゆえ――!!」

「遺言は受け取った。派手に逝きな!」

「ほわぁあ――!!!!」

「ちゃんちゃん」

「喧しい男ですこと」


メイドキャット・ロシアン・ルーレット

「ワオーーン!我こそは荒ぶるケモノ、タマモキャット!セーブポイントとかありげなボス前の階層に設置されたビミョウにヘイト稼ぎげなそんな役回りに設置されたキャットだ、ワン!」

 

 

ヴラド公の歓待を潜り抜けた一行を待ち受けていたのは、タマモシリーズの良心タマモキャット。オリジナルより良妻らしいともっぱらの評判にして、カルデア最古株のケモノである。メイド衣装に身を包み、部屋をパーティーセットに飾り付け、しっかりと歓待の準備を整えているデキるキャッツなのである

 

『最後に彼女かぁ。この廃テンションはグサッと来るなぁ』

 

『キャットさん・・・エリ、黒幕に雇われたと言うことですか』

 

オルガマリーの推測にキャッツハンズ・サムズアップを返す。おちゃらけを隠さず朗らかに笑い続ける

 

「メイド家事全般、カボチャゴーストをパンプキンパイにするのがアタシの役割なのだナ。鼻をつまんで色々なんとかして、料理にこぎ着け品質保証マークをつけて消費者に差し出す安心安全キャット銘柄。うむ、アタシが出したものは保証するぞ、アジ。味か?」

 

「キャット料理上手いもんね~。私の女子力の理想の一つでもある!」

 

リッカの称賛に顔を茹でたキツネめいて赤らめるキャット

 

「なんと、分け身のアタシを理想と来たか・・・御主人(仮)、見る目があるナ。やっぱり時代はオリジナルよりキャット」

 

『んな時代北欧辺りで終わりますってーの!御主人様、騙されないでくださいまし?アレはドラ娘に尻尾を振ったノットプライドキャット。中ボス的なノリでさくっと下してしまうのがベストアンサー!です!』

 

タマモキャットの言葉に毛を逆立て唸るオリジナル玉藻。キャット(敵)はその姿に首を振る

 

「自らを立てるために他者を貶す。そういうところであるぞオリジナル。何が強いかより何が好きかで己を語れ、アタシは猫缶が大好きだぞ。御主人も大好きだぞ」

 

『誰も聞いてねーですし余計なお世話です!ただでさえカルデアのキャットに目を付けられてるんですから、こちらで迷惑をかけないでくださいまし!御主人様!ささ!ささっとその平安モンペソードでぶった斬ってさしあげてくださいな♥』

 

「タマモ同士の争いは 醜いものだ」

 

一人頷くリッカ。そんな中、アルクェイドが用意されている料理に目を付ける

 

「ずいぶん美味しそうな料理ね!サーヴァントって言うのはお料理も出来るのね!」

 

アルクェイドの言う通り、高級貴族が食卓に囲うようなテーブルに、人数分のパンプキンパイが置かれている。どれも出来立て、視覚的にも味覚的にも美味しそうな逸品だ

 

「うむ。最低限の家事スキルはマスターしておくがバーサーカーの条件。来客の対応は完璧にこなしてこそのメイド、キャットのプライドは保たれるのだナ」

 

「つくづく優秀よな。分け身でこうも良心の抽出が叶うとは・・・もしや、こやつこそが真作であったのか?」

 

英雄王も(悪乗りで)舌を巻く。見るからには、部屋には整理整頓が完璧に行き届いており、家事力炊事力の圧倒的さに感嘆せざるを得ないのだ

 

――徹底的なおもてなし精神・・・!キャットさん、やはり傍にいてほしいサーヴァントのトップランクに入る程の実力者・・・!

 

(そんなランキングあったんだ!知らなかった・・・)

 

フォウフォウと鳴きながら、机にある料理を見定めるフォウ

 

(美味しそうだね。毒なんか入れる知能無いだろうし、次の地獄に備えて食べていくのもいいんじゃないかな?)

 

――次の・・・

 

《・・・頬も緩む歓待も、待ち受ける因果を考えれば手放しで喜べるものではない、か・・・》

 

二人して沈痛な面持ちになり、追い討ちをかけるかのようにキャットが続ける

 

「ここは単なる息抜きスポットゆえ、野蛮に手を染める戦闘などはナッシング。食べたらアタシは即座に案内にシフトチェンジし黒幕に導こう。だが安心めされるな。このパンプキンパイには一つ・・・今の御主人が作り上げたものが混ざっている」

 

「えっ」

「・・・なんと・・・」

「え?そうなの?それが何か問題?」

 

思い思いの反応を溢す一同。大抵の反応は困惑と絶望を表している。

 

・・・かつて、黒幕(推定)の料理を口にした月の新王は、その料理を口にし、こう形容したと言う。『これを作った者は金星圏の英霊等ではないのだろうか』と

 

それほどの破壊力を持つモノが混ざったパーティー歓待はパーティーとは呼ばない。生命と味覚を懸けた一大ロシアンルーレットなのである

 

「・・・」

 

「・・・どうするマスター。卓袱台返しが如く、こやつを乗り越え食わぬ、と言う手段もあるが?」

 

目が笑っていない英雄王がマスターに告げる。生命に関わる問題なので当然と言えば当然だが・・・

 

「え!食べないの!?やだー!勿体無い~!こんなに美味しそうなのに~!」

 

食べましょうよ~!と催促してくるアルクェイド。どうしても、目の前のご馳走を食べてみたいようだ

 

「先輩、私はどんな選択をした先輩も責めません。メインサーヴァントとしてお供いたします・・・」

 

悲壮な面持ちで殉職を告げるマシュ。リッカはそれを受け、告げる

 

「――食べよう。せっかく用意してくれたんだし」

 

リッカは決意した。作ってもらった歓待を、もてなしを、味わわないまま蹴飛ばすことはどうしても出来なかった。それは悪ではなく、外道の行いだからだ

 

――それがマスターの決断なのですね。・・・解りました

 

静かに英雄王と顔を見合わせるエア。ならば、取るべき手段は定まった

 

「一応聞くけど、どれがその、エリパンプキンパイか解る?」

 

「わからぬ。見た目が分かれば皆避ける。醜い押し付けあいが横行するのは些か哀しいからナ。誰も幸せにならぬ。キャットは悲しい」

 

「そっかぁ・・・じゃあもう覚悟決めるしかないかぁ・・・」

 

最悪自分がそれを食べると言うリッカの目論見も砕かれ、覚悟を決めるしかなくなる。最早誰か一人が金星に旅立つのは避けられぬようだ

 

「ほらほら、早く食べましょうよ~」

 

席についてナプキンをつけたアルクェイドが笑顔で手招きしている。顔を見合わせる一同。――食べるしか、ない

 

「案ずるな、胃を整える薬草はある。もしもの時は我に任せよ」

 

英雄王の言葉、然り気無い励ましを信じ――一同は席につく

 

「図らずともロシアンな宴と相成った。許せ一同、準備は良いな?」

 

キャットのおたまを鳴らす音と同時に、皆はフォークを取る

 

「では・・・感謝していただこう!」

 

号令と共に・・・

 

「「「――いただきます!」」」

 

一斉に口に運ぶ。瞬間の空白、天国か地獄かを分けるその明暗は・・・

 

「ほう・・・中々に、やるではないか・・・」

 

「やだ!美味しいじゃない!」

 

「うまー!甘くて!もふっとしてる!」

 

「はい!美味しいです!」

 

一同の感想は様々ながら、けして忌避する、悲惨なものではなかった。パクパクと食を進め、パンプキンパイを食べていく

 

「ん~?混ざっていなかったのカ?アタシは義理立てと罪悪感と共に確かに・・・」

 

「――誰もが傷付かぬのならば、それに越したことはあるまい。団欒とは、悲劇が在ってはならぬ時間だ」

 

「うむ、それならそれで良いのだ。味わって食うのだゾ。アタシ特製である」

 

マスターの選択にて、手料理を食べてもらえご満悦のキャット。なんだかんだで食べてもらいたかった、食べてほしかったのは紛れもない事実であったが故に

 

「美味しい!やっぱりキャットは出来た子だなぁ・・・」

 

「はい!カルデアの厨房を任されている、実力派ですものね!」

 

リッカとマシュも、パンプキンパイの美味しさに舌鼓を打ち堪能している。苦難が訪れなかったが故に、その安堵もスパイスとなっているのだ。甘く、幸せな時間は、勇気ある決断に招き寄せられたのである

 

「おいしー!サーヴァントって料理も出来るのね!ずるいなぁ。ハードルがどんどん上がっていくじゃない!シエルに作り方教えて貰おうかしら・・・失敗作も成功作も、志貴に全部食べてもらえば完璧よね!」

 

アルクェイドもまた然り。家事力MAXなお手製スイーツを頬張り、顔を綻ばせている

 

「じゃんぬのスイーツとはまた違った味付けとか甘さ!やっぱ変わるんだね、作り手によって!」

 

「料理とはそういうものだぞ。美味しく食べてもらいたいと言う理念だけである。共通の事柄はナ。食べていけ食べていけ、奢りである」

 

「んー、どのクラスでもいいと思ってたけど、バーサーカーは嫌ね・・・こういうのも楽しめなくなっちゃうのは、辛いかも」

 

「アタシはバーサーカーだぞ?そう気にすることでも無いのだファンタズムーン。我思う、故に我在り。どうであろうと自分であるなら大抵の事は乗りきれる。ナム」

 

「そう?そういうもの?リッカにも似たような事、言ってもらえたし・・・サーヴァントとマスターの関係って、思ってたよりずっとフランクなのね」

 

首をかしげるアルクェイドに、オルガマリーが補足する

 

『それは人に・・・いえ、私達のスタンスが異端なのです、アルクェイドさん。基本魔術師は、サーヴァントを使い魔としか見ません。不要となったら躊躇いなく切り捨てる程度の認識しかありませんよ』

 

「あら、そうなの?ふーん・・・それじゃあますます、カルデアって不思議な組織なのね。ねー、リッカ?」

 

隣の席のリッカにちょいちょいとじゃれるアルクェイド。その様子は、気まぐれな姉が妹にちょっかいを出す姿にも見える

 

「どう?自分が異端だっていう自覚あり?私の事は使い魔だって見てる?」

 

その問いに、さも当然のように返す

 

「そこに意志があるなら尊重すべきだし、基本皆対等だと思ってるよ?だって、誰が上か下かなんて、いざって時にはあんまり関係無いし。あ!アルク姉さんはアルク姉さんとして親しくしてほしいなーって思ってます!」

 

マスターとサーヴァントは、二人で力を合わせるもの。そこに上も下も関係無い。あるのは絆と、信頼と、感謝だけ。令呪を持っていて卑怯な意見だとは思うけれど、少なくとも自分は、ギルやじゃんぬ、マシュを使い魔として見たことはないし、自害なんてもっての外だと断じて来た。英雄の皆だってそう。皆、力を貸してくれた頼もしい仲間や、気安い友達、家族みたいなものだと、自分は思っている

 

だからこそ、私は戦ってこれたのだと。だからこそ、世界を救えたのだと。もし、誰かから何故お前が世界を救えたのだと問われたら、自分はこう答える筈だ

 

『みんなとの絆と、頼もしい助けがあったからだ。あなたとの違いは、それだけしかない』と・・・卑下せず、自信をもって告げる筈だと。自分自身を信じている

 

「さっぱりした価値観は先輩の紛れもない美徳なので、自分を磨きながらも見失わないでくださいね、先輩」

 

マシュもまた、そんなリッカの在り方を信じている。最後まで、自分を信じてくれるから・・・マシュは戦えるのだ

 

「・・・ふふふー。そっかそっか~。リッカちゃんはそーいうスタンスかぁ~。カルデアのマスターはそんな感じのスタンスにゃのか~」

 

そんな、魔術師としては破綻しきったスタンスを聞き、にまにまとパイを口に運ぶアルクェイド。その上機嫌さの意味を、一同はまだ理解するところには至らなかった。気紛れであるが故に、きままな猫の気持ちは読めないが如く

 

「これはちょっと、いよいよ惜しくなってきたかな~?」

 

「アルク姉さん?」

 

「ふふ、何でもない!ささ、食べちゃいましょう!力をつけて、イベントクリアよ、マスター!」

 

じゃれるように、リッカに寄りかかりパイを食べさせるアルクェイド

 

「あぁっ、ダメですアルクェイドさん!先輩は無駄な栄養は取らないようにしているんですよ!体脂肪は敵ですからね!先輩!」

 

「別にそんなストイックな生活送ってないです~!許されるならダラダラしたいです~!母上に膝枕されたりじゃんぬとお風呂入りたいです~!」

 

『ごめんよリッカ君。もう君がカルデア代表にして唯一のマスターだから・・・福利厚生は万全だから、もうカルデア勤務でいいんじゃないかな?』

 

「んー。割りとそれでもいいかも・・・一通り挨拶回り終わったら永久就職しよっかなぁ」

 

『ゆっくり考えなさい。あなたの選択を、最優先にしてあげるから』

 

「ありがと、マリー。まぁ付き合うよ!カルデアが無くなるくらい平和になるまでね!」

 

 

ハロウィンチェイテ城。此処に至ってようやく・・・まともなパーティーの様相を展開されるのであった

 

「完食したな?キャットは嬉しい。ではいよいよ黒幕に案内と行こう。では、最後はお決まりのフィニッシュであるナ」

 

「せーの!」

 

「「「御馳走様でした~!!!」」」

 

 

ハロウィンの元凶を突き詰めるまで、もう一息である

 

「むふふ~」

 

「アルク姉さん?」

 

「ううん、何でもないわ。楽しい時間はまだ続きそうね!マスター!」

 

「?うん!」

 

一同は元気よく、最後の階層へと向かう――

 




「・・・・・・」

――皆様、先に向かったようですよ・・・ギル

「・・・そうか」

誰もいなくなったパーティー跡地にて、膝をつく英雄王

――想像以上に、むずかしい、ものですね・・・ポーカー、フェイス・・・とは・・・

(エア!?)

顔面蒼白になりながら、エアが苦しげに呟く

「フッ――辛いときにこそ泰然と構える。それが王の矜持と言うものよ・・・」

頼りなく浮かぶエア、英雄王の顔色は共に青い。相当な無理を押して、『エリザベートのパイを食べていたからである』

――栄養価は、高いので・・・すぐに回復すると思います。・・・30秒ほど時間をください・・・

そう、先程のパイはエリザベートのものであった。まずい、ひどい、くどい、えぐいとされる金星料理を、ギルとエアで食していたのである

エアの選定でどれがエリザベートのパイなのかを瞬時に見抜き、王たるギルがそれを選びとる。久々の魂が器を動かす手法を取り、金星料理の衝撃をエアが直接魂で受けたのだ

だが、それではエアの魂が持たないのでギル自身も奮い立ち、エアへの衝撃を半分肩代わりしたのである。互いに分割ダメージなのが効を奏し、具合が悪い程度に収まっているのだ。膝はついたけど

《人類最新の毒殺料理か・・・やるではないか・・・。我等の魂だけでなく、器まで軋ませるとは・・・》

――麻婆を食べていなくば即死でした・・・

エリザベートのパイはそれはそれは不味いものだが、ただ不味いだけである。口にしただけで爆発するような衝撃、内臓を焼き払う熱量、魂を焼き尽くす責め苦が無いのなら、堪えられる。エアとギルは、共に死線を潜り抜け、メシマズを乗り越えてきたのである

(どうしてそこまで!?交換してもらえば良かったじゃないか・・・!)

フォウの驚愕に、王としての威厳を崩すまいと青い顔で告げる

《一度食すときめた裁定を覆せるか、たわけ。かといって、奴等を地獄に落とすわけにもいかぬ。・・・負債と重責を担うも王の役割、それに従ったまでよ》

そう。此処で三人の内の誰かが劇物を食しては祭りどころではなくなる。円滑な行事の進行を見せるためにも、誰かが貧乏くじを引かねばならなかったのだ。だからこそ・・・

「我は泥を飲み干し、麻婆を乗り越えし毒見王。この我を仕留めたければ苦味、つらみ、辛味を三倍ずつ持ってこいと言うのだ・・・ッ」

渾身の気合いを込め、よろよろと起き上がり、歩き出す英雄王。痩せ我慢というなの威厳を示していたため、普通に不味いダメージが響いている

――それに・・・どんなものであろうとも、味が酷くても・・・これは『喜んでもらうため』に作られたものだから・・・

エリザベートが、歓待のために作り上げた料理。味は酷くても、まずくても、口にできたものでなくても――そこに込められた気持ちと真心は本物だった

だから残すわけには、その気持ちを粗末にするわけにはいかなかったと、エアはフォウに告げる。まるごしシリーズも使わず食べた理由は、其処にあると。込められた想いに応えるのが、精一杯の敬意と信じて

――せめて王へのダメージは無くそうとしたけれど・・・申し訳ありません、ギル・・・

肩を貸しながら、王を支える。軋んではいないが、単純に不味く、後味が最悪なのだ

《構わぬ。・・・まこと、気を遣いすぎる魂よな、お前は・・・》

エアに心配をかけさせまいと、あおざめながら笑う英雄王。エアに身体を預けながら歩く

(二人とも・・・!全く、意地っ張りにも程があるぞ!無茶しちゃって、もう・・・!)

そんな二人を労り、背中に乗せるフォウ

(少し背中で横になるんだ。プレシャスパワーを回復に使うよ)

――ありがとう、フォウ・・・黙ってて、ごめんね・・・
《少し休む。階段を上ったなら伝えよ・・・》

(いいんだ、もう少しだから頑張るんだよ!)

のしのしと、ゆっくりフォウと一緒に上る英雄王

[・・・他者を思慮し、死地にすら飛び込むか・・・王に庇護されているだけの温室と思えば、このような蛮行にすら打ってでる。自らの益にすらならぬ、害ですらある毒すら喰らう・・・――英雄姫、エア・・・か・・・フフッ、見ているだけでは飽き足らぬ魂ではないか・・・]

その人知れぬ奮闘を、何者かは呆れ混じりに称賛していたのだった・・・

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