人理を照らす、開闢の星   作:札切 龍哦

310 / 2547
「もぐもぐ・・・私実装されたら何かしら・・・ファニーヴァンプってクラス相性なんなのかな~。あ、男性四倍とか!やだ、ぶっ壊れ!」

「あの、通っていいかな?」

「はいはい○?どぞどぞ~」

「通るよ!通ったよ!バイバイ!」

「○よね大丈夫よね!?ミスったら私の首が飛ぶんだからね!?」

「すみません、○をもらったので。良いですか?」

「あ、ご丁寧にどーもー」

「よし、カッコいい俺がカッコいい楽園に行くのは当たり前だよなぁ?通るぜ」

「あら、あなた・・・」


召喚編――いろんなえにし――

「さて、では始めるとするか」

 

 

決意と愉悦に満ちながら玉座に鎮座し、右手で星5確定呼符をお手玉しながら、英雄王が開幕を告げる

 

 

「人理修復も終え、ここから先は我も読めぬ未知の戦い。縁を辿り、縁を手繰り、繰り広げられし新たなる戦い」

 

 

ごくり、と生唾を飲み込む一同

 

 

「いよいよ始まるんだね、この戦いが・・・」

 

「うむ。――さぁ、開幕と共に、高らかにサークルを回せ!七つの特異点、終局の神殿を乗り越えた我等ですら手こずるであろう最も困難なる激闘の補助となりし収集の儀――」

 

バン、と玉座の縁にて音を鳴らす。高らかに、開幕が告げられる――

 

 

「女子力を求め、我がセイバーを求める戦い!我等の結束と絆を元に、この難題を乗り越える瞬間を我に見せるがいい――!」

 

 

決意と覚悟の戦いが、幕を上げる――!

 

 

――き、気合いに満ちています!ともすれば特異点攻略以上に・・・!

 

圧倒されるエアの反応をいとおしげに眺めながら、天空神の酒を開帳し喉に流し込み笑う英雄王

 

《うむ、辻褄合わせの話は聞いたな?叛逆者を除き完膚なき迄の結末を掴み取ったはよいのだが・・・我は気付いた。全ての揺り戻しは此処に来ていると》

 

(今更かよ)

 

《うむ、実に今更であった。だが逆に言えば、これは未来を取り戻す儀式でもあるのだ。此処で我が爆死すればする程完全無欠の結末は磐石となる。此処で我が引けば我が完全無欠の結末を迎える。そら、勝利しか待っていまい?笑え笑え!此度の戦は勝利しか待っておらぬのだふはははは!!》

 

その超絶王様理論にエアとフォウは顔を見合わせる

 

――ワタシ達の、いえ・・・王の奮闘は・・・けして無駄では無かったのですね・・・

 

(理屈は解らんでもないけど・・・やけくそにしか聞こえないんだよなぁ・・・)

 

《お前達もいずれ解る日が来よう。泥にまみれるのを恐れるのではなく、泥を飲み干し不敵に笑うが王のあり方、王の生きざまと言う真理をな》

 

 

王の生きざまを説き終えた後にパチン、と指を鳴らし。召喚サークルを回転させる

 

「私の女子力が実を結ぶのが先か、ギルのセイバーが来るのが先か・・・!」

 

「私たちの戦いは、これからです!先輩!」

 

「ケン=イシカワの世界観みたいな終幕にならないことを祈るばかりよ」

 

思い思いのトークを漏らしながら、召喚される英霊を見守る

 

「さぁ、現れよ!何かの手筈違いであっさり来てもよい!スキップを果たしたら星5が現れるかのごとく王の意表を衝くがよい!」

 

(実際心臓飛び出るよねアレ)

 

――そうなんだ・・・新しい出会いは嬉しいもんね!

 

一同の視線が注がれ、現れたのは・・・

 

 

「やぁ、ブーディカ姉さんだよ。気軽にブーディカ姉さんと・・・え?や、あはは・・・なんでこんなに注目されてるのかな?」

 

アンドラスタの加護を受けし勝利の女神の名を戴く、ライダー・ブーディカが現れたのだった

 

《良く見る顔よな》

 

(ガチャで来たら大体察するお姉さんだね)

 

――ローマでスパルタクスを御しきった慈愛の人!来てくださったのですね!

 

王とフォウのなんとも言えない顔を差し置き、喜びを表すエア

 

 

「ブーディカ姉さんだ~!いらっしゃーい!」

 

「ん。ありがとマスター。マシュも皆も、本当に良く頑張った。こんなに遅くなっちゃったけど、お祝いをさせてね。・・・おめでとう。本当に、皆偉いね・・・」

 

涙ぐみながら、一人づつハグし、感謝とお祝いを表していく抱擁を授けしはブーディカ

 

(彼女は旦那様と二人の娘さんを持って幸せに過ごした経験の在る筋金入りのママだ。頼光の私がママになるんだよとはまた違うリッカのママ枠だね)

 

フォウがふんすふんすと鼻をならす

 

――マスターの魂がまた癒されるのですね!あぁ、それは戦力よりも嬉しい召喚です!

 

《此度はアヴェンジャーの参列ではなかったか。ローマもいるのだ、厄介ごとが起こらぬは好都合よ》

 

王の言葉に、気になる単語があったのをエアは聞き逃さなかった

 

――アヴェンジャー・・・ですか?

 

《然り。ヤツはローマに蹂躙された。あらゆる意味でな。そしてローマの都市を焼き、あらゆる民を、女子供を惨殺して見せた。クラスの軛ゆえその一面故顔は見せておらぬようだが・・・ヤツもまた、人の獣性を味わった者よ。その苦痛、推して計れるモノでは無かろうがな》

 

――人の、獣性・・・

 

それは、かつて見た悲劇の一幕。世界に蔓延る、悲しき歴史の側面

 

――ですが、こうして彼女はライダーの側面で来てくださいました。復讐だけではない、慈愛の心がけして虚意ではないという事を、ワタシは信じます

 

その悲劇を越え、人類に力を貸す英雄と為りし彼女に、エアは敬意を懐くのだった

 

《それでよい。悲劇は在るものだと覚えておけ。これもまた、お前が知るべき愉悦よ》

 

――はい。英雄王

 

後でブーディカさんの伝説を読もう。指輪を見つめながら、エアはぐっと誓った

 

「・・・ん?あはは、王様にそんなに見つめられると照れちゃうな。私、変なところある?」

 

「下を穿け」

 

端的に告げる。丸出しだ。色々と

 

「あっ、こ、これはまぁね・・・!ごめん、着替えてくる!皆、よろしくね!」

 

指摘されそそくさと、召喚室より退室するブーディカであった

 

「母上と仲良くなれそう・・・」

 

「良かったじゃないかリッカ君。君の母上が増えていって」

 

「母上って増えるものじゃな・・・いや、まぁいっか!次々ぃ!」

 

「あいよっ!」

 

ダ・ヴィンチちゃんが景気良くサークルを回す。一同の新たな出逢いを巡る旅は始まっていく

 

「さて、来たりし英雄に力は問わぬ。叶うならば愉快な連中がよい。悪戯にレイシフトを繰り返す輩でないのならな」

 

王の招集に応えし英霊は・・・

 

「やっほー!ボクはアストルフォ!糞雑魚英雄だけどヨロシクね!皆で叫ぼう!アストルフォーウ!なんちゃって!」

 

理性が蒸発せしライダー、ジャンヌのライバル(ヒロイン的な意味で)のアストルフォが楽園にエントリーしたのだった

 

「皆!人理修復おめでとー!うんうん!凄い凄い!よく頑張った!偉い!凄い!強い!」

 

一人一人の手を握りながら八重歯を見せ笑うアストルフォ。その振る舞いはまさに天真爛漫。可憐な見た目も相まってより可愛らしい

 

「――――」

 

無言で席を立つムニエル

 

「・・・ムニエル?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――その日、彼は運命に出会う――――

 

 

 

 

 

 

 

 

「何今の演出・・・」

 

無言でガッツポコロンビアにて硬直するムニエル。それを困惑しながら見つめるオルガマリー

 

「君がマスターだよね!うひゃあ身体ガッチガチ!マッチョだね!」

 

「ううっ!!」

 

「戦士の服とか着ないの?可愛らしい服とかもそうだけど絶対似合うよ!」

 

「ぐうっ!!」

 

「じゃ、ボク楽園見てくるね!バイバイ!うひゃあ豪華だぁ~!」

 

忙しなく騒がしくアストルフォが退出する。――片膝をつき屈しかけているマスターに労りの視線が集まる

 

「――つらい。とても・・・つらい」

 

「頑張りましょう、リッカ・・・」

 

「先輩!いつまでも一緒ですよ先輩!」

 

肩を貸されながら、よろよろと立ち上がるリッカ

 

 

――随分と元気な女の子でしたね~・・・

 

(アレ男だよ)

 

――えっ!!?

 

 

あんなにかわいいのに!?エアを王の戦法を把握した時以来の衝撃が襲う

 

《直接戦闘は話にもならんが、補佐としては上々だ。ヤツは補助の厄介な宝具を数多に渡り所持する。カルデアや、聖杯大戦向けの・・・どうした、エア》

 

――性別とは、自由なのですね。ギル・・・

 

《うむ。エルキドゥを見れば解ろう?美しければ男も女もオールオッケーであるのだ》

 

ふはは、と愉快げに笑う王様。バイは変わらぬ文明である。神話の皆は大体バイである。アンデルセンは童貞である

 

「さて、次なる英雄も女子力高めの輩が来ると見たが、どうか?」

 

「私的には、私と語り合える天才も増えてほしいところだが・・・嗚呼悲しきかな、ミケランジェロのビジュアルは発注されていないのだった」

 

「私的には、商人気質が望ましいですねぇ~。諦めず、挫けず、前に進み、物事を成し遂げるような~」

 

(・・・清々しい程にカッコよくて、おぞましい程にゲスい輩をボクは知っている)

 

――フォウ?

 

《ヤツが召喚されたならば愉快な事になろうよ。後腐れなく背中から始末できる尖兵とは得難いものだならな》

 

あまりに不穏な物言いに心配になるエア

 

――人類の歴史とは、とても奥深いモノです・・・

 

その者に出逢うかはこれからの縁次第。今の縁は此処に結ばれる

 

戦いに現れしは――

 

「こんにちは。私はパールヴァティー。此度は清らかなる乙女の身体を借りて現界いたしました。まだ未熟なので、一緒に成長できたなら嬉しいです。よろしくお願いいたします」

 

可憐に頭を下げる、インド神話の愛と美の女神、パールヴァティーが顕現したのだった

 

《清らかなる乙女だと・・・?》

 

(清らかなる乙女・・・?)

 

とあるワードに全力で反応する二人

 

――え、突っ込み処は其処なのですか!?綺麗で美人だと、一目で解るのですが・・・

 

《いや、荒立て否定するつもりはないのだが・・・詐称に抵触する物言いだぞ?間違っても清らかなどと形容される器ではあるまい》

 

――そんなに!?

 

(桜ルートなぁ。王道、理想と続いたルートの次にやる話じゃ無いんだよなぁ・・・ボクの士郎は鉄心エンドだから。スパークライナーハイを見るために頑張った。ラスボスムーブしまくってお咎め無しはちょっとどうかと思うし)

 

無言で考え込む英雄王。あ、でもナインライブズブレイドワークスやコトミネラストバトルは燃えっぱなしだよと語るフォウ

 

『もう。辛辣なんですから。英雄姫さん。これからよろしくお願いいたします。ジャプニカ的なノートが欲しくなったらお伝えくださいね?』

 

にこやかに笑うパールヴァティーに、すかさず御辞儀を返すエア

 

――こちらこそ。よろしくお願いいたします!

 

「ふふっ・・・マスター。では、厨房で待っていますね。赤マントのアーチャーさんに、料理を学びに行きましょう」

 

「はーい!」

 

そう優しげに告げ、パールヴァティーは流麗に退室したのであった――

 

「女子力召喚だなぁ・・・」

 

「リッカの強い助けになるわね。――では、ギル」

 

「うむ。そら」

 

星5呼び符を投げつけ、召喚を開始する。虹色の輝きが、部屋を満たす

 

 

「さて、セイバーは来るのかどうか」

 

――ごくりっ

 

一同が固唾を飲んで見守る

 

 

(どうなんだろうね?第二部召喚されるんだろうか)

 

《さてな。鞘まで持って気合いは充分と言った処だが、さて――》

 

光が満たされ、収まり、英雄が現れる

 

「――よう!まずは人理修復お疲れさん。十二勇士の代表として、祝辞を述べに来たぜ」

 

独特な形をした剣。覇気と型破りな風格の佇まい、力強い視線

 

「クラスはセイバー。ま、当然だよな。王様っぽくねぇと自他共に言えるが――まぁこいつだけは言わせてくれ」

 

清廉さと奔放さを兼ね備えし、白きセイバーが高らかに謳う

 

「俺はシャルルマーニュ!あ、シャルルが名前で、マーニュは王様って意味な。先行実装ってヤツだ。英雄の中で一番『カッコいい』セイバーって覚えてくれりゃ今はいい。そんで強い!ま、今言えんのはこんくらいだ。俺の戦いはまだちょい先だが、のんびりさせてもらうぜ」

 

別名、カール大帝。偉大なるシャルルマーニュ十二勇士の頭領が何よりも先んじて現れたのだった――

 

「カッコいい人来た!カッコいいセイバー来た!!」

 

「だろぉ?カッコいいか、ダサいか。世の中にゃこれしかねぇ。俺のカッコいいマテリアルを知りたいなら伝記を読むか――」

 

ビシリ、とサムズアップし

 

「五月だかに発売されるゲームソフトを買ってくれ!よろしくな!」

 

――宣伝!?

 

愉快げに笑うシャルルマーニュ。同時に同じように笑う英雄王

 

「先行実装とはよく言ったものよ。評価の定まらぬサーヴァントとはまた物珍しい。先物買、有意義なものと信じてよいのだな?」

 

「任せとけ。俺ほどカッコいいサーヴァントは他にいねぇからよ」

 

・・・――新たなる可能性、新たなる王を迎え、召喚の儀は幕を下ろす

 

 

 

スイーツじゃんぬにて

 

 

「まぁ・・・またセイバーさんは出なかったのね、ゴージャス様」

 

「セイバーは出なかったのにセイバーは来た。何の禅問答でしょうか?不愉快ですね、斬っていいでしょうか」

 

「好きにせよ。未だ底は見えぬ故、千日手にはなろうがな」

 

マリーとアルトリアに菓子を振る舞い

 

 

「アーチャーさん、よろしくお願いいたします」

 

「ん?どしたのエミヤ?」

 

「胃が・・・」

 

「おやぁ?日サロ失敗の副作用かニャ?」

 

エミヤが胃痛を訴え

 

「出たなあざとい系ヒロイン!やるかこの野郎ボクは強いぞ野性だからね!」

 

「どちら様ですか?」

 

「ガ――――――――――ン!!!アウトオブ眼中――――――!?」

 

「ダサいぞ、今のお前はすげぇダせぇ」

 

「うっさいバーカ!シャルルなんて早く出すぎだから!」

 

「バッカお前、俺は今からカッコよくなんだよ。見とけよお前、黄色い声援独り占めだかんな」

 

「絶対失望されるのが先だね!ボクの理性を賭けてもいい!」

 

「おまそれ、溶けて消えるじゃんかよ!」

 

あーぱーな日常は過ぎていく

 

 

――また賑やかになるね、フォウ

 

 

(あぁ。色彩に歌われた通りだとも)

 

 

・・・その日々こそ、かけがえのない報酬――――




NG召喚編 人


「おっぱいドラゴンです!!よろしくお願いします!!楽園には、おっぱいがいっぱいだと聞いて遊びに来ました!!」

【相棒の戯れ言は聞き流してくれ。此処に、中々見所のある龍がいると聞いたんだが・・・】

「あ、邪龍なら私でーす」

「マジで!?こんな女の子が・・・いや、女子は強くて怖いからな!手合わせお願いします!」

「――いい?」

「たまには息抜きも必要であろう。汗を流すがいい」

「やった!よろしくね!」

「こっちこそ!(元気っ子!これはいい思い出になりそうだぜ!)」

【気を抜くなよ相棒、死ぬぞ】

「へ?」

【シミュレーションルーム完全崩壊。決着がつく前に余波で強制送還】

【手強かった・・・赤龍帝、決着はまた何れ――】

【マダオ声にルシフェル声の龍・・・声帯はともかくこっちだけ内部人格として格落ち感半端ねぇなぁ・・・】

【おっぱいも固いのか!?と言われて若干怒ってしまったのは内緒にしておかなきゃ・・・そこは柔らかいですぅ!】

【え、マジで?触っていい?】

【だめー!】


「楽園のアーチャーよ。よろしくね」

「紅白・・・巫女?」

「貧乏なんだけどね。まぁ、妖怪退治とかは得意よ?儲からないけどね」

「私の母上も得意だよ!妖怪退治!」

「本当?でも、私に比べたら大したことないんじゃないかしら。名前は?」

「源頼光ママ!」

「――――は?」

「楽園アーチャー!弾幕勝負やろ弾幕勝負!私、悪を背負う程度の能力持ちだから!」


「え、あんた人妖なの・・・?まぁいいわ、せっかくだしやりましょうか!」

【楽園を堪能し退去】


\デェエェエン/

「コマンドーだ。カービィ将軍に連絡を取ってくれ。メイトリックスと言えば解る」

「凄い筋肉だ・・・!一緒に戦ってくれるのかい!?」

「もう会うことは無いでしょう」

「えっ――」

【撤収】

どのキャラのイラストを見たい?

  • コンラ
  • 桃太郎(髀)
  • 温羅(異聞帯)
  • 坂上田村麻呂
  • オーディン
  • アマノザコ
  • ビリィ・ヘリント
  • ルゥ・アンセス
  • アイリーン・アドラー
  • 崇徳上皇(和御魂)
  • 平将門公
  • シモ・ヘイヘ
  • ロジェロ
  • パパポポ
  • リリス(汎人類史)

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。