人理を照らす、開闢の星   作:札切 龍哦

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「ケツァル・コアトル?」



「・・・キングゥ?あなた、どうして・・・」

「最終決戦で・・・頼みがある。君にしかできない、力仕事だ」

「――・・・?」

「・・・戦うことを決めたよ。僕も。――母さんの嘆きと悲しみを、過去にするために」

「キングゥ・・・」

「どうか――僕を、信じてほしい――」


ユーフラテスの夕べ

「見るがいい。そしてその豊かな胸に焼き付けよ。これが我が誇り、治める宝。ウルクの町並み、そのものである」

 

 

ユーフラテスの河を、一つの小舟がゆっくりと下っていく

 

 

生活の灯りを灯す、ウルクの景観を眺めながら、ゆっくりと進んでいくクルーズ

 

 

「ぁあ・・・――」

 

 

人の営みがある、人の生きた証がある。人の紡いだ文明がある

 

人が――積み重ねていく歴史の雛形が、今、この目に映っている。

 

それは、メソポタミアに根付きし文明の基礎

 

足掻き、もがき、立ち向かい。人理を脅かす災害に立ち向かってきた、誇り高き者達の光

 

河の水面に、月の光が照り返す

 

蒼の夜空に、星が輝き浮かぶ

 

澄みきった風、穏やかに揺れを伝える小舟

 

 

その全てが・・・エアと賢王の二人を、緩やかに迎え入れる

 

世界の黎明、天地が一つであった原初の時代

 

 

人が、人として振る舞い始めた始まりの風景

 

 

それを、賢王はエアに目の当たりにさせたのだ

 

無限の財よりも輝く人の営み

 

あらゆる宝石も及ばぬ輝き

 

 

・・・王が誇る、幸福なる都市を。我等は確かに在ったのだ、と。雄弁に伝えるために――

 

「――・・・・・・」

 

エアはただ、じっと見つめている

 

感嘆も、驚きも、胸のうちに秘め、ただユーフラテスの流れに揺られながら、ただじっと、ウルクの町並みを見続けている

 

忘れないように

 

 

賢王の宝を、その輝きを忘れないように・・・

 

 

「――・・・ふむ」

 

そんな中、向かいに座っていた賢王が、おもむろにエアの顔を自らに向けさせ、顔を眺める

 

「ぁ――」

 

「・・・――よい顔だ。迷いも、恐れもない。希望に満ちた表情をしおって」

 

「賢王・・・」

 

「愚かな我も、存外に育児は達者と見える。・・・・・・ふむ」

 

そのまま賢王は、無言でまじまじと英雄姫を観察する。賢王の衣装に身を包む、一人の姫の姿を

 

絶世の美女の顔立ち、優しげな真紅の眼差し、黄金の絹細工のような長髪。豊かに実る山脈がごとき胸、美しく括れる腰、陶器としても模範的な形とラインを描く臀部。至純にすらりと伸びる脚。キメ細やかな肌、身体に浮かぶ紅き紋様、美しき手足

 

そして――至高の肉体に相応しき、無垢にして輝く、白金色の魂

 

「――うむ。こうでなくては。ウルクに一月過ごした姫として、相応しき姿よ」

 

「あ、ありがとうございます!」

 

顔を赤らめながら頷くエアの姿に、満足げに頷き、笑う

 

「これならば、カルデアにて披露する日が楽しみと言うものよな。あまりの輝きに、雑種の目が潰れねば良いのだが。――武勇伝にも事欠かぬな。英雄神の降臨、ラマッス仮面。密林の大決闘、ティアマト神との決戦。どれも、お前が生きていく人生を彩るに相応しき催しだ。――そこまで堪能したのだ。土産の一つもくれてやらねば始まるまい」

 

そう言いながら、賢王はエアに、とあるものを授ける

 

「これは・・・?」

 

それは、粘土板であった。言葉が書かれ、薄く黄金に輝く粘土板

 

ただ――秘められた力は、凄まじいものであると理解できる程に、重く強く輝いている

 

 

「『天命の粘土板』。持つべきものが持ちし時、窮極の王権を持ち主に与えるもの。ゲーティアめとの決戦に役立とう。お前の忌名(レメゲトン)と併せ、真に裁定を下すは何者かを知らしめてやれ」

 

・・・これは、賢王なりの激励と応援であった。如何に惜しもうと、我等は特異点の終わりに離別する

 

なればこそ・・・その先に続く姫の戦いに、報いの一つもあらねばいかん、と

 

王は、与えたのだ。エンリル神が所持し、狼藉者に奪われた、真なる王権の証を

 

姫が寄り添う王を信じて

 

姫が進む、挑む戦いの結末を案じて

 

それが――賢王の、真なる気遣いと激励であると告げるかのように

 

「・・・ありがとうございます。賢王」

 

粘土板を抱きしめ、見つめ返す

 

「必ずや、貴方の想いに報います。必ずや――この旅の結末を、良きものに」

 

決意と誓いの言葉を、賢王はただ見つめ、受け止める

 

「・・・魔術王めが聖杯をこの時代に送り、ティアマト神が虚数世界より引き出された」

 

そして、ウルクに視線を向け。王は語る

 

「その時点で我は未来を()り、民達に伝えた」

 

 

ウルクは半年の後に滅びる。これは、避けられぬ結末だ。と、ウルクの民達に告げたのだ

 

「その半年の経った今に至り――我の視た今とは、まるで違う景色が広がっていた。終焉は覆され、ウルクの滅亡は、立ち向かう『儀』と世界の命運を左右する『決戦』へと様変わりした」

 

ティアマト神が目覚める局面において、ウルクに残っていたのは賢王ただ一人であった

 

それが今では――全ての民が集い、カルデアや、異世界の何者かとすら力を結集させ、滅びを対等の決戦にまでもつれ込ませている

 

「例え、結論がどうなるとしても――最後のこの地点に、ウルクの全てが集い、結集した。――これを、偉業と呼ばずなんと言う」

 

心から、誇らしげに――賢王は頷いた

 

滅びと真っ向から対峙する全ての価値を認める。この時代の到達点を、ウルクの民達は越えたのだと

 

「――はい。ウルクの皆様は、滅びから逃げ出さなかった。真っ直ぐに見つめ、戦うと誓った。偉大なる、王と共に」

 

エアは、穏やかに、誇らしげに微笑むその決断は、本当に――

 

「誇らしく、勇ましく。果てしなく――尊いものであると、ワタシは心から、信じております。ウルクの民の皆様は――人間という種の素晴らしさを体現せし、かけがえのないものであると」

 

「そうだ。よく微笑んだ。よく価値を認めた。――お前に限って有り得ぬが、憐れみなど浮かべておれば、引導を渡していた所よ」

 

「終わりは、無ではありませんから。滅び、消え去り、亡くなるとしても。――必ず後に続く誰かが受け継ぎ、紡がれ、また続いていく――だからこそ、人の世は、全ての生命には価値があり、意味があり、未来があり、希望がある」

 

それが、歴史の在り方。それが、生命の在り方

 

終わりはけして嘆くものではない。逃げ出すものではない。憐れむものではない

 

生命が、何度でも味わうもの。そして――次なる者に希望を託す儀式でもあるのだ

 

「それが――生命の織り成す紋様。王が愛する文明の在り方だと、ワタシなりに信じております――故に、貴方に感謝を」

 

それを、愛してくれた貴方に。時空の果てまで見定めると決めてくれた貴方に、感謝を

 

人間(ワタシたち)を、愛してくださり・・・観てくださり。本当に、ありがとうございます」

 

時空の果てまで、共に在ると、自らに課した偉大なりし王に

 

今を生きる生命として、惜しみ無い感謝を――

 

「・・・我が好きでやっていることだと言うに。何処までも無垢にして清廉な娘よな。――時の果てに、こうして輝く魂を産み出す土壌があるならば、人の世もマシな世界になっているのだな」

 

頭を撫でながら、穏やかに微笑む王

 

・・・確かに、受け取ったと。口に出さず、彼は雄弁に。その表情で告げていた

 

「――よし。ならばお前に、更なる情報をくれてやろう」

 

直ぐ様、賢王は言葉を紡ぐ

 

 

「人理と特異点の話だ。お前はこれまで、六つの特異点を旅してきた。特異点では多くの戦いがあっただろう。しかし、聖杯を回収し人理定礎を修復すればその特異点で起きた損害は全て無かった事になる。――そう言われていたな?」

 

エアは頷く。何者の記憶にも残らない旅。それが、ワタシ達の旅路であると

 

「それは虚言だ。事実はそうではない。死した命は戻らない。無かった事になどなるものか」

 

「え――」

 

「『単に、辻褄が合うだけなのだ』。仮に、邪竜に殺された者がいるとしよう。人理焼却を防ぎ、特異点が消え去ったとしよう。――それでも、その者は死んでいる」

 

辻褄が合うだけ。邪竜に殺された事実が、獣に殺されたものとして、歴史には扱われる

 

不可逆の裁定。歴史の強制力

 

「もし、このウルクが滅びていたとしても同じだ。それが神により滅ぼされたのか、衰退によって後に譲ったのか、解釈が変わるだけだ」

 

「――では、それでは・・・」

 

ワタシ達の、今までの戦いは・・・

 

「ああ。『何もなかった事』にはならぬ。――胸を張れ、エア。『お前たちは、多くの命を本当に救ってきたのだ』」

 

何もかも元に戻るから、などという考えにとらわれず

 

そこにある命を懸命に、がむしゃらに、最善を尽くし、救ってきた

 

その結果が――

 

「その結果がウルクの今だ。――英雄姫よ。お前の慈愛は、寛容は、決断は。・・・すべて、意義があったのだ」

 

賢王の言葉は、優しさと暖かさに満ちていた。暖かな肯定に満ち溢れていた

 

その生には、意味があった

 

その決断は、尊きものだった

 

ならばこそ――お前の魂は、かけがえのないものなのだ、と

 

「自然界において犠牲のない繁栄は有り得ん。誰も傷付かない世界など絵空事だ。損益は常に合っている。多くのものが失われ、多くのものを築き上げる。ゲーティアめが聖杯で世を乱さずとも、それと同じだけの損失がある」

 

その天秤の善悪は、その時代の道徳が計り、最終的な価値は歴史となって後の世で裁定される

 

それが人の世、それが人の世界の真理。歴史の歩み

 

「人類史とは、そのように続くもの。――エア」

 

ゆっくりとエアの隣に腰を下ろし、ウルクを眺める

 

「お前が何のために戦い、何を護り、どのような人間であったかは、未だ我にもお前にも計れぬ。――それは、後に続くものが知ることだ。であれば。今は自らが良しとする道を行くがいい」

 

それこそが、王の裁定の意味

 

「新しきを知り、未知に胸を踊らせよ。それがお前の愉悦。――お前だけの、かけがえのない人生であるのだから」

 

 

そしてそれは・・・『いつか、世界に相対する日』を願う、賢王の言葉でもあった

 

「――はい。ありがとうございます、賢王。ワタシが最も敬愛する、人類最古の、偉大なる王」

 

優しく暖かな気持ちに満たされながら、エアは笑い、――賢王に礼を告げるのだった

 

 

「よい。気にするな。――あえて言うが、我も自分の国を滅ぼした事がある」

 

「――えっ!?」

 

驚嘆するエアを見ながら、王は笑う

 

「ははは。王は偉大だがそれと同程度愚かであるからな。ギルガメシュ叙事詩の続きの話よ。・・・不老不死の探求にかまけてな。放浪したあげく、釣果無しで国に戻ればそこは廃墟同然。王の不在に呆れた民達は他の都市に移り住んでいた。残っていたのはシドゥリくらいなものよ。そのシドゥリも――『一言あなたに文句を言わないと気が済まなかった』と恨み節全開でな、ははは」

 

「・・・王も磐石とはいかないのですね。やはり人の血とは失敗と躍進を重ねるものでしたか」

 

その事実を聞いても、エアの敬愛に、微塵も揺らぎはない

 

むしろ――やはり王は、人と神の血を引く、至高の王なのだと、誇らしく感じるばかりであった。――あと、ちょっぴりシドゥリさんの顔を想像してしまい怖くなった

 

「これはまずい、とウルクを立て直すことにした。我も新しい目的を探していたところだ。かくして我は城塞都市を考案し、ウルクを今日の姿にまで復興させた」

 

ここまで長かったようで、短かったと王は空を見上げる。一瞬の、夢の名残のようなものだと

 

「だが、反省した訳ではないぞ?未来永劫、我の在り方は変わらぬ。王は民のために生きるにあらず。しかし、民は王の為に生きるもの――では、王は何のために生きるのか?言うまでもない。王が良しとする喜びの為だ。強いて言うのなら、我は我を喜ばせるもののために、このウルクを治めてきた。――愚かな我がお前を見定めてきたのも同じだ。お前の研鑽と旅は――」

 

愉快げに、告げる

 

「我の、愉悦と喜びに他ならなかったのだろうよ。王は自らの喜びのために、姫は自らの願いのために生きる。――その在り方を、眺めることがな」

 

それこそが、英雄王の上機嫌の正体

 

結局のところ、この旅路を、笑顔の絶えないこの旅路を誰よりも楽しみ、また、尊く感じていたのは・・・

 

 

他でもない、英雄王自身であったのだ

 

「いよいよ大詰めの一週間だ。悔いの無いように過ごせ。――この時点で、90点はくれてやる。最後の戦い、愉しみにしているぞ?」

 

「――はい!ギルガメッシュ王。貴方のもたらせし偉業と功績に、限りない敬意と感謝を――!」

 

夜明けの太陽が昇り、朝焼けが大地を包む

 

地平線から上る太陽の輝きを――二人は、眩しげに眺め続けた――

 

 

・・・そして、最後の一週間が過ぎていく

 

 

「壇之浦、八艘とび~~」

 

 

「牛若丸が酔って橋を真っ二つだ――!!」

 

「また苦情か!いい加減にせよ!!」

 

「正しく生きましょう。必ずや、貴方達の行いは報われます」

 

「ふっ、懺悔もなかなか使えるではないか」

 

 

「壁画の掃除は、忍にしかできませんからね」

 

「高いよ!すっごい高いよ!」

 

「リッカ殿、お気をつけくださいね」

 

 

「ハァイ、エキシビションマッチやりまショウリッカ!みんなに勇気を与えるのも大事デース!」

 

「よぉし!!」

 

 

「ラマッス~~~~、仮面!!」

 

【来たかラマッス仮面!このアジダハリッカがやっつけてくれるわ!】

 

「「「「いけー!ラマッス仮面~~!」」」」

 

『結局、ラマッス仮面て誰なんだろうねぇ・・・』

 

~~

 

『ようやく麻婆の改良ができたの!是非食べてほしいのだわ!』

 

「ぬ・・・」

 

「むぅ・・・」

 

『大丈夫なのだわ!・・・あれ?イシュタルは?』

 

「姿が見えぬ。・・・まぁよい。覚悟を決めるか」

 

――では・・・いただきま・・・!

 

『ど、どう?』 

 

――美味しい!

 

『やったのだわ~!』

 

 

 

運命の、決戦の日が来る――




そして、一週間後・・・

訣別・親孝行作戦、結構当日

「ウルクの民、総てに告げる」

ジグラット見晴台・『天を照らす台』にて、賢王が言葉を紡ぐ


「よくぞ今日まで生き残った。まず、その事に我は喜びを感じている」


市場

「・・・・・・・・・」


兵器舎

「・・・・・・・・・」




「・・・半年より前、魔獣戦線が作られたときだ。我はお前たちに言った。――どう足掻いてもウルクは滅びる。その終焉をどう迎えるか、我は強制せぬ」


巫女所


「・・・・・・」


祭祀所

「・・・・・・・・・」


「逃げるのもよい。享楽に浸るのもよい。嘆きから冥界に身を投げてもよい。だが、お前達は戦うと口にした。この結末を知った上で、なお抗うと」

ジグラット

「ギルガメッシュ王・・・」


カルデア大使館


「・・・・・・」

「・・・・・・」


「まさに――ウルクは幸福な都市であった。その歴史も、生活も、民も――この我も含めてな」


見晴台

「・・・緊張しているかい?キャスパリーグ」

「キャスパリーグって呼ぶな」


「もはや人の世に神々の庇護など必要なし。その証として我は城塞を築き、お前達はこれに応えた。それが間違いとは思わぬ。そして、その決議を計る試練が、滅びの日が今此処に至った」


マルドゥーク

『Fuuuuuu――――・・・・・・』

『・・・Aaaaaa・・・』



「今こそ原初の神に、我等人の可能性を見せつけ、我等人の幼年期の終わりを告げる!!心せよ、我が精鋭達よ!!これは神に人の全てを叩き込む最後の儀式!!その命、(われ)に捧げよ!!」


マルドゥーク・王の玉座


「フッ――」

――・・・


「最後の一命まで――後の世に!我等ウルクの栄光を伝えるために――――!!!」



「「「「「うぉおぉおぉおぉぉおぉおぉお!!!!」」」」」



ペルシャ湾、海岸


「わぁ。ここまで喧騒が響くくらいだ。――挨拶には丁度いい。よし、じゃあ始めようか!」

右拳を強く、強く握りこみ、地響きがするほどの魔力の高まりを右手に束ね――

「皆、頑張ってね!唯一神教的に、他の神を倒すのは望むところだからさ!」

その神威そのものとなりし右腕を、海面に力の限り躍動させ叩き込む――!!


「『十戒(モーセ・テンス・ブリット)』!」

気の抜けた掛け声、水面が爆発したかのような衝撃、天地が鳴動し、海が逆巻き波が狂い、大地が嘆き天が震える

モーセの右拳から閃光が走り、水平線の彼方にまで駆け抜け、その光が太く、強く輝き、そして――


「海が――」

マーリンの呟きと同時に――

「・・・うん!うまくできたね!」

右拳の霊基を壊滅させながら、モーセが笑う通り――


『ペルシャ湾は、真っ二つに割れていた』のである――!


『ペルシャ湾、両断!モーセさんがやってくれたわ!』

「トゥプシマティに火を入れよ!今こそ死に損ないのゴルゴーンに止めを刺し、即座に海面に向かう!!――吼えろ!マルドゥーク!!今こそ再び、創成神話の再演と行こうではないか!!」

『GAAAAAAAAAAAAAAAAA――!!!』

――マルドゥーク!発進!!気を付けて、フォウ!


マルドゥークが飛翔する。杉の森の奥地、ゴルゴーンの根城へ――!


そして――


「――あぁ。ここまで、長いようであっという間だった」

女体に扮したフォウが、晴れやかに告げる

「災厄の獣のボクが、こんな形で人を護るなんて、思いもしなかった」

ゆっくりと、杖を掲げ

「・・・ありがとう、エア。ボクに、未来を護る力をくれて。――君の与えてくれた祝福の力にて、ボクは君の愛する総てを護り、脅かす総てを殺戮しよう!」

霊長の殺戮者(プライミッツ・マーダー)』の権能と――

「満ちろ!『獣の権能』!我が本懐を果たし、霊長の名を持つ者に、至尊を穢す生命の殺戮の権限を此処に!」


英雄姫に討伐され続け、復活し、遂に真エーテルの生成に至り・・・身体に満ちるその総てを掌握せし『至尊の守護者(プレシャス・ガーディアン)』の権能を、解き放つ――!!

「天地を満たせ!!至尊の願いよ!!!『細胞殺戮(アミノマサカー)』、発動――!!!!!」


フォウの号令と共に、メソポタミアに変化が起きる


天には黄金のオーロラがかかり、極彩色の虹が高々とアーチを描く

地には七色の華が咲き誇り、大地を満たす


それは、フォウの身体に満ちていた力の具現


メソポタミア全土を満たす『至尊の守護者』の領域の証――そして、『霊長の殺戮者』の力を振るう領域の証明――!


「さぁ、始めようかビーストⅡ。産む君の総てを――ボクが殺す!!」

――此処に、最後の戦いが幕を開ける!

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