海兵「報告します!!ロズワード聖、チャルロス聖、シャルリア聖が『奴隷』の補充の為シャボンディ諸島へ向かったと!」
センゴク元帥「馬鹿な…!今天竜人は厳正な外出の自粛が施工されている筈だ!」
ガープ中将「ぶわっはっはっはっ!サタンめに叩き伏せられた程度では膿は抜けきらんか!難儀なものじゃのぅ!」
センゴク「口を慎めガープ!!………【サタン】が今、どこにいるかも分からんと言うのに…!」
ガープ「それに加え、もしシャボンディ諸島で問題を起こされても回せる海兵は少ないしのぅ。…今は無事と、なにかの間違いが起こらんことを祈るしかあるまい」
海兵「…」
ガープ「今の海軍に…『伝説』と【大魔王】を相手取れる戦力は無いんじゃからのぅ…!」
(メッセージ返信は月曜日から行います!)
シャボンディ諸島。赤い大陸レッドラインの真下、僅かに空いた穴を船諸共に通るために必要不可欠なコーティングを施すために必ずや寄らねばならぬ場所。ルートは二つあるのだが、マリージョアを経由するルートに海賊に許可が降りるはずもなく必然的に海賊は下を行くルートに絞られる。
本来なら取る手段は『船を破棄し、向こう側で似た新しい船を買う』というものだが、サウザンド・サニー号の代わりなどあるはずもなく麦わら海賊団はこのルートへと絞られる。ヤルキマン・マングローブの群生から成るシャボン玉に包まれた幻想的な島ではあるが…
ここは『世界貴族』の膝下。人身売買、違法オークション、人攫いなどが横行し黙認される場所。そして何より…
『天竜人』との出没率が非常に高い場所である。
〜
「おい!!誰かこの首輪を外してくれ!なんでもいいんだ!外してくれるだけでいいんだ!!」
シャボンディ諸島の一角。半狂乱になりながら首輪をかけられた海賊が一般人を抱え叫んでいた。言葉の通り、奴隷の証のような鋼鉄の首輪をかけられている。
「俺は海賊やめたんだ!足を洗って帰りたいんだよ、家族のがいるんだ!待ってるんだ!」
「きゃあぁぁぁぁ!!」
「あいつ、天竜人の…」
「しっ、駄目だ関わるな!『聖地の悪夢』から天竜人は気が立ってる。見かけなくなったとは言え、どこにいるか分かったもんじゃない!」
人々は遠巻きに見るばかりで手を貸しはしない。当然海賊であることもあるが、天竜人の奴隷であるのならば尚更だ。
サタンの襲撃があれど、その恐怖は確かに根付いているのだ。
「こいつさえ外れればいいんだ!クソぉ、こいつさえ外せれば…!!」
その首輪には爆弾が仕掛けられている。奴隷が逃げ出した時のものであり処分用だ。当然、生半可な力では外せない。
「うわァ、音が高くなったぞ!」
「爆発するんだ!離れろ!!」
そうこうする内、破滅の音が響く。間もなく爆発するというタイムリミット。その瞬間に備え、人々は逃げ惑い──。
「クソォ!誰か助けてくれェ!!!」
その絶叫は爆音に掻き消される──筈であった。
【あら…剥き出しの生存本能とは美しい。それは性欲に通ずるもの…よろしいわ。願いのままに】
瞬間──妖艶な振る舞いを行う、紅髪の豊満なる女性。黄金の二本角が目を引くその存在は、海賊に歩み寄り──
【それっ】
「!!」
手刀で、首輪を吹き飛ばした。爆弾は遠巻きに見ていた市民達を巻き込み大爆発したが、目もくれずに海賊に女性は見合う。
「あ…ありがとう!本当にありがとう!!これで、これで俺は自由だ!帰れる、帰れるんだ…!家族の下に!」
【それは何より。素晴らしい本能でしたわ。体が少し疼くくらいに…ところで、あなた?】
女性は、一枚の『手配書』を取り出す。
【あなた…六千万ベリーの賞金首ですわね?】
「え……───」
返答を待つまでもなく。
「ひっ──」
「!?」
その海賊の首が、手刀により撥ねられた。
…そして、別エリア。『人攫いグループ』『賞金稼ぎ』が多いマングローブにて。
【ベルゼブブ?賞金首を確保したわ。殺して首だけで良かった相手で助かりました】
【御苦労、アスモデウス。私も仕事を終えた所だ。不正に蓄えた穢らわしい財宝…大量に差し押さえた】
「ウァア、ア…」「やめてくれぇ…俺を、俺を食わないでくれぇ〜…」
女性、アスモデウスの報告を受けしはベルゼブブ。彼はエリアに向かい、賞金稼ぎと人攫いグループを皆殺しにしていた。辺に舞う無数の蝿らが、生死問わず人を貪り食う地獄絵図。
【サタン様から、シャボンディ諸島は絶好の狩り場故資金を稼げと御達しだ。こちらは目的を達成している。すぐにそちらにも接触するだろう】
「ぐっ……ぐふっ………」
【…神は人を慈しみ、諌め、導き、見守るもの。貴様ら天竜人は何もかもを間違えているのだよ。それもわからんとはな…】
ベルゼブブが腰掛けている男性…それは、静止を振り切りシャボンディ諸島に奴隷を補充にやってきたロズワード聖、その人だった。
そして、再びアスモデウスの場面に変化が訪れる。
「下民!!私のペットに何をしているアマス!!」
【あら………】
死体と血溜まりに佇む色欲の魔王、アスモデウスの前に怒髪天を衝いた様相の女性天竜人が現れる。名をシャルリア聖。ロズワードの娘である。
「私の数少ない奴隷をよくも…!せっかく奴隷を補充するためにシャボンディ諸島に来たというのに!!」
【あら……可哀想に……】
「全くアマス!!あの聖地の体たらくといい…高貴なる血をなんだと思っているアマス!!そこのお前!!ならばお前を奴隷の代わりに──」
怒り心頭のシャルリア聖であったが、そこから先の言葉を紡ぐ事はできなかった。
【可哀想。不満と愚痴が遺言だなんて】
「え──」
アスモデウスはそう告げ、なんと渾身の回し蹴りにてシャルリアを【蹴り飛ばした】。魔王としての、死なない程度の加減した一撃ではあったが。
「アバゲ─────!!!」
潰れたような断末魔を残し、家屋へとめり込むシャルリア聖。誰もがその、悪夢のような光景に息すら忘れ立ち尽くした。天竜人に害を成すなど、決してあり得ぬ禁忌だからだ。
【まぁ…心根が腐っていると断末魔も醜いのね。私はサタン様への愛を辞世の句に決めているけれど…】
「あ、あぁ…天竜人に、なんてことを……」
「か、海軍だ…!海軍が来るぞ〜〜〜〜〜〜!!!」
蜘蛛の子を散らしたように大混乱に陥るシャボンディ諸島。渦中のアスモデウス、ベルゼブブのみは泰然と通話を続ける。
【億超えの賞金首以外の海賊は狩っても構わん。海賊は減らした方が世の為に変わりない】
【奴隷の確保は別ルートで行うそうですが…】
【あぁ。最悪の世代とやらには試練となるだろうが…どの道、起こる運命には変わりない。海軍も海賊も、我々の敵だ】
【…麦わら海賊団、並びにそこにいるリッカちゃんは大丈夫かしら…】
【挫折なくして成長はない。『パシフィスタ』『海軍大将』の前に己を知る事は変わりない。…彼女の介入で『どう受け取るか』程度には変わるだろう】
【サタン様…七武海と接触したようですが】
【…バーソロミュー・くま…何れにせよ…時代はここで動く。…新たなる世代へ向けて、だ】
【では、我々は引き続きサタン様の仰せのままに】
【あぁ。賞金首を狩り…奴隷を迎え入れるぞ】
大混乱となった渦中にて、それぞれの思惑が交錯する。
「なんだあいつら…躊躇いなく天竜人を…!」
「イカれた頭の女がいたもんだ…!」
ユースタス・キッド──
「キャプテン!逃げよう今すぐ!ヤバいってここ!」
「…骨の髄まで手の施しようが無い馬鹿はどこにでもいるな…」
トラファルガー・ロー──
「やりやがった!あいつやりやがった!逃げろ!海軍大将が来るぞ──!!」
ジュエリー・ボニー───
「おーおー、好き勝手やりなさる…天罰覿面、自業自得ではあるが、さて…身の振り方を考えねばならんな…!」
怪僧ウルージ───
「…………………」
カポネ・ベッジ──
「我々が無事に脱出できる可能性…1%」
バジル・ホーキンス──
「ロックな女がいたもんだ!いや、デスメタルのヘビメタ女か!?まぁ構わねぇ逃げろや逃げろォ!!」
スクラッチメン・アプー──
「…海軍も疲弊しきっていると言うに……」
X・ドレーク──
シャボンディ諸島に集った、最悪の世代とされる者達の真価が、魔王たちの手により試される。
サウザンド・サニー号
ルフィ「んん?なんだァ?ずいぶんと騒がしいな?」
ケイミー「あれ〜…?普段はこうじゃないんだけどな〜?」
ナミ「ちょっと待って…いくらなんでもおかしいわ。海賊達が逃げるように出港して…」
海賊「逃げろー!!」
海賊「海軍大将が来るぞ〜!!」
ヒトデのパッパグ「…まさか!まさか…!!」
ルフィ「どした?」
「天竜人に…手を出した奴がいるってのか…!?」
シャボンディ諸島・ぼったくりバー
サタン【僕も忙しいんだけど…何か用?】
バーソロミュー・くま「……」
【機械になりかけのくまさん?】
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