悪魔「サタン様、楽しそうだよなぁ」
悪魔「あの女の子育てるの、楽しいんだろうなぁ」
悪魔「エレジアも歌の国になるみたいだし、エラいことになりそうだよなぁ」
悪魔「働くのにも気合が入るぜ!それとこの世界には『悪魔の実』があるらしい。食べると俺等みたいになるんだと」
悪魔「へー。エロエロの実とかあんのかな」
悪魔「ただのアスモデウス様じゃねーかそれ」
悪魔「確かに〜!」
レヴィアタン「真面目にやるべし…」
悪魔「「「「すみません!レヴィアタン様!」」」」
レヴィアタン「サタン様…多分、変わった…」
(私達…あなたに助けてもらった。これからも…お支えしますね、ルシファー様)
悪魔「アヘアヘの実とか?」
悪魔「食いたくねぇ〜………」
レヴィアタン(…お土産に探そうかな、悪魔の実…)
「年頃の君には年頃の友達が必要だ!今の君は15歳、蝶よ花よの素敵な年代!コミュニケーション力を鍛えるように近い年代の友達を作ろう!」
ルシファーのそんな思いつきでウタに友達を作る時間が設けられる。ルフィは当然ながら、握手会やサイン会や演説などといった人と関わる要素はこれより沢山増えていく。ゴードンにルシファーだけでは限界のある対人コミュニケーションをなんとかしようとの課外授業だ。
「び、ビル。綺麗な建物いっぱい…!ルシファー、ここどこ!?」
「夏草、って言ってね。君達の世界とは違うカルデアの世界の街だよ。ここには天竜人も海賊も、海軍もいない。君でいていい場所の一つさ、ウタ」
ウタからしてみれば現代へのタイムスリップ、困惑は隠せないが懸命に状況を理解せんと胸を張る。別に音速で飛び回るわけでなし、どんと構えられるのだ。
「そんな訳で君の先輩になる…あ、来た来た。ごらん?君の先輩かつ友達になれるかもな子たちだよ」
「あ…」
「わはー!あなたが新時代の歌姫さんですが!コンラは謎のゲッシュアイドルです!名乗れません!ゲッシュです!」
「私はマシュ・キリエライトです!マシュ☆コンというアイドルユニットで日々活動しております!新曲『愛と勇気のほこ☆たて』を出し好評をいただきました!」
(私より小さい子と、私と同じくらいの子…!)
「夏草の郷土ロボ、うたうちゃんといいます。今日はよろしくお願いします」
(ロボ!?)
カルデア側からはコンラ、うたうちゃん、そしてマシュが今回のイベントに選ばれ、互いに私服で夏草清廉公演前に集う。リッカは原作履修なため、ネタバレ防止の為別行動だ。
「世界を変える歌姫!コンラ、志の高い方は大好きです!コンラは常に眠る前にイメージトレーニングでトップアイドルを夢見て、寝れなくなります!」
「今日は是非ともよろしくお願いします!お友達になりましょう!!」
「案内はお任せください。うたうちゃんはそれが本業でもありますから」
「う、ウタです!よろしくお願いします!先輩!」
「ウタさん!そこは『ウタだよ!』がウタさんに似合うかと!」
「私と同じメカクレ…あなたはアイドルとして高みにいけます!!」
「う、うん!ありがとうございます!」
「ではいきましょう。ルシファーさんからは『女の子のひとときプラン』を計画させていただいております」
「う、うたうちゃんさん!!」
「は、はい?どうかしましたか?」
「うたうちゃんさんはロボ…ビーム!出ますか!?」
「…ご、ゴスペルホライゾンドルフィンであれば…なんとか…」
「出るんだぁ…!!!」
(カルデアの皆とは、いずれ大切な時間を過ごす。まずは触れ合いながら付き合い方を知るんだよ、ウタ…)
『ルシファー様、では行きましょう。ゴードン氏と地獄の軍勢への土産探しに』
「アスモデウス、何が喜ぶかなぁ〜」
ルシファーもまた、人の善性が集う街にて己の宝物を愛でに向かうのであった。
…そしてルシファーの計らいで始まった、ウタの友達作り。夏草を巡りながら行うそれは、エレジアにいたウタには鮮烈な体験となった。
「出た、負け惜しみぃ〜。っていうの、幼なじみの間でのやり取りなんです。歌姫活動のエモーションで使えるかな?」
「絶対可愛いです!でも幼なじみさんとのだけのやり取りであってほしくも…うわーん!心が二つあります〜!」
「ファン配信とか、スタンプなどでやるのはどうでしょう!」
「なるほど〜…!」
誰かを害することもない、掠奪することもない。平和な街並みを、ウタは意気投合した先輩に当たる三人と歩いていく。
「路上ではストリートミュージシャンのパフォーマンスも許可されています。今度皆様でやってみますか?」
「おもしろそー!あたし、レパートリー開放しちゃおっかな!」
「ウタちゃんさんの曲は今おいくつなのでしょう?」
「ふっふっふ……かるーく二十は越えたね!」
「わはー!!凄いです〜!負けていられませんね、マシュさん!」
「はい!……確か先輩が言うには、ワンピオープニングメドレーだこれ!?と言っていましたが…」
「わんぴ…めどれー?」
「いえ!先輩は時たまファッ!?とおっ!!と鳴く愛らしい生命体、きっと掛け声でしょう!お気になさらず!」
「先輩の先輩………つまり、大先輩!?」
「リッカさんは凄いです!ケルトの戦士でも、可愛らしいアイドルになれると教えてくださったコンラの師匠です!」
「先輩の魅力…ミリキはとても語り尽くせません…。宇宙が誕生し一巡するまでの時間が必要になるでしょう…」
(そんなに…!?カルデア、凄い人がいるんだ…!)
服を選び、美味しいものを食べ、カラオケに行き歌の度合いを確かめ合ったり。平和な世界、平和な時代には当たり前な、女子同士の付き合い。
「ううっ!ポテトやハンバーガーは体型に支障が出るからダメ…!」
「成る程、既に身体を絞っている…本気の育成なのですね」
「ではコンラがウタさんのポテバーガーをいただきます!コンラは肉体可変式です!」
「私もお胸と御尻にお肉が行くと先輩から太鼓判を押されています!いただきます!」
「「うまー!!」」
「ずるい!!うたうちゃんこの二人ずるい!!」
「私もロボットなので太りませんから…羨ましい側の存在です…」
「うわーん!こうなったらゴードンさんのパンケーキ自棄食いするしか無いじゃーん!」
((パンケーキ…!!?))
『世界の終わりの予感…(幻聴)』
お互いに全く裏表のないタイプなため、僅かな時間であっさりと意気投合したウタ。1日はあっさりと過ぎ去り、沢山の服と、たくさんのグッズに写真を持ち、夏草は夕暮れを迎えることとなる。
「夏草……たのし〜〜〜〜〜………(ぷしゅー)」
「力の限り遊んで力尽きています!コンラはあと一ヶ月は平気です!」
「私も平気です!具体的には…二日!」
「夏草は逃げませんので、適度な休息を以てお越しください。皆さんに楽しんでもらえて、何よりです」
一度も喧嘩することもなく、プリクラやカラオケなどで友誼は存分に結んだ。清廉公園のベンチに座り、ウタは夕陽を眺める。
「…平和な世界って、こんなに素敵なんだ。皆キラキラしてて、凄く幸せで」
「ウタさん…」
「あたしの世界は、まだ皆が苦しんでる。皆が哀しんでる。そんな世界を、あたしは歌で幸せにしたい。…今日はその『どう幸せにしたいか』を、見せてもらった気がするんだ」
「…夏草は、特殊な事情もあり…人の善性が表出しやすい土地柄です。良いと思えてもらえたのですね」
「うん。皆と歌って、騒いで、当たり前の1日を過ごして…こんな日が毎日続く世界を作れたら、それがあたしの新時代なんだって思えた。皆とすっごく、楽しかったから!」
「コンラもです!ウタさんの真っ直ぐなリアクション、とても愛らしかったです!」
「抜群の歌唱力にパフォーマンス…先輩ながらたくさん学ばせていただきました!デビューの際は必ず最前席を取りますね!」
「歌で皆を幸せにする。言語が違っても歌の魅力は届くように、ウタさんの目指す道に必ず幸せはあります。心から、応援しています」
「ありがとう!コンラちゃん、マシュ、うたうちゃんさん!…その……」
「「「?」」」
「その…あたしと、これからも友達で、いてくれる?」
「「「──もちろん!!」」」
「…ツッコミはディーヴァしかいないからどうなるかと思ったけど、女子の陰湿さとは無縁のメンツだもんね、彼女たち」
『郷土ロボットとして板がついてきたわね、うたうも。友達が増えたみたいで何よりよ』
「ウタちゃん…まさかワンピースのオープニングを作詞作曲するなんて…天才だよ、あの子は…!」
笑い合う四人を遠巻きで見守りながら、リッカはウタの未来を思う。
「本当に出来る逸材かもしれない…歌で世界を変えるっていう偉業を…!」
『ふふ、そうなったら…今度はうたうが彼女の後輩ね?』
夏草の時間がその未来の礎となった事を…ディーヴァは密かに喜ぶのであった。
エレジア
ウタ「ルシファー!ゴードンさん!」
ゴードン「おぉ、ウタ、ルシファー君!おかえり!」
ルシファー「夏草はどうだった?」
ウタ「えへへ…」
『プリクラ』
ウタ「友達、できた!!」
ルシファー「フフ、良かったね…ウタ」
ゴードン「…あぁ!」
この1日は、ウタの夢の明瞭化に大きく貢献したのであった。
おまけ
レヴィアタン「ルシファー様。エロエロの実とアヘアヘの実を見つけました…どうぞ」
ルシファー「えぇ………?」
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