人理を照らす、開闢の星   作:札切 龍哦

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日本 夏草 ホテル『龍宮城』

オルガマリー「えー、こほん。ではこの場を借りて、我等の旅路がとある時空で6年の時を迎えたことを盛大にお祝いするということで。細かい話は抜きにして…乾杯!」


「「「「「「かんぱーーーーい!!!」」」」」」」

ジャンヌ「一発芸を披露します!行きますよー!姉ビーム!」

頼光「母レーザー!!」

イザナミ「ババァキャノーーーーーーン!!!!」

ロマン「勢いだ!勢いで笑わせようとしてきてるよシバ、マリー!」

シバ「まぁまぁまぁ。これが噂に名高きオーバードウェポンですぅ?」

ゴルドルフ「仮にも日本最古の女神が体を張り過ぎでは無いかね!?」

シオン「諦めましょう。日本の神は八百万という途方もない存在なのですから…」

ルル「ん…?リッカ、他のマスターの姿が見れないが、一体どこに?」

リッカ「あー、それはねー!色んな場所に行ってるんだよ!」

ルル「色んな場所…?」




六周年〜天文台に集った者達と、護った世界の貌〜

来る日、旅路の節目を迎えたこの日において、カルデアの面子は取り戻した世界の各地を以てこの佳き日を祝うことを決定した。カルデア職員の大半は夏草での慰安に参加したが、グランドマスターズはそれぞれの地、それぞれの望みの場所にてその一時を過し、思い思いの一時を過す事となったのである。

 

それは文字通りに様々な場所であり、また心に刻まれるであろう時を過ごす場所を選んだ。以下は、その一時の風景である。

 

 

キリシュタリア ギリシャ ゼウスの神殿

 

ゼウス『うーん、いつ見ても私の姿は実にゼウスしている…実にゼウス…』

 

キリシュタリア「やはりギリシャといえば彼は外せないだろう。好色家かつ浮気癖があろうとも、彼は揺るぎ無き天空神。欠かすことのできない存在なのだからね!」

 

ゼウス『ふふ、よしてくれ。そんな本当の事を言われると照れちゃうぞ』

 

カイニス「なーにが照れちゃうぞ、だ。歳考えろゼウスのジジィ」

イニス(カイニス、そんな言い方は…)

 

カイニス「キリシュタリア、テメェもテメェだ。わざわざ外出してどこに行くかと思ったら…ゼウスとか誰が見て喜ぶんだボケ!」

 

ゼウス『そこまで言う…?』

 

キリシュタリア「ははは、実に手厳しい。だが私はここに来たかったのさ。何せカルデアで、最も私に近しい神はゼウスであり、サーヴァントはカイニス、イニスだ。なら──」

 

カイニス「あ…?」

 

「──君達に礼を尽くすのは、当たり前の事だろう?」

 

イニス(キリシュタリア…)

 

ゼウス『素晴らしい心掛けだ。これからも、我々をよろしく頼むよ。キリシュタリア』

 

キリシュタリア「勿論さ!」

 

ゼウス『あ、ナンパはもっと積極的にやろうよ!』

 

カイニス「やろうよ、じゃねぇ!!」

 

〜 オフェリア チルノ 北欧 グトルフォス

 

オフェリア「北欧の名所、二段の滝…雄々しくも美しい、地球という神秘の見せた美しい顔ね」

 

チルノ「すげー!!でけー!!」

 

シグルド「そうだ、我がマスター。我等が護った、また我等が護るべき美しさでもある。当方の名所査定、オーディン殿のサーチも含め完璧である」

 

オーディン(回想)『るるぶは聖書』

 

ブリュンヒルデ「マスター。落ちてしまわぬよう、私の御側に」 

チルノ「すげー!!!」

 

オフェリア「何から何まで、あなたは完璧ねシグルド。むしろ落ち度があるとしたら私の方。あなた程の大英雄に相応しいマスターかしら、私は…」

 

チルノ「当たり前だぞ!インフェルノ!」

オフェリア「オフェリアよ」

 

チルノ「子分の為にあたいにも声をかけた、気遣いのできるお前だからチクルゾは信じて従ってるんだ!ブリも言ってるぞ!彼のマスターがお前で良かって!」

 

オフェリア「チルノちゃん…」

 

シグルド「…叡智の爆発により、言いたいことを言われてしまったが…そういう事だ」

 

オフェリア「シグルド?」

 

シグルド「当方は、オフェリア。君をマスターとして全幅の信頼を置くものである。これは、我が愛とも同じ結論だ」

ブリュンヒルデ「これからも、彼を…よろしくお願いしますね。オフェリアさん」

チルノ「心のエースを決めて行け!」

 

オフェリア「…。ありがとう。…その期待と信頼に応えられる私でいるわ。ところでマシュ★コンの新作ディスクに興味はお有りかしら──」

 

チルノ「ドルオタでもあったぞコイツ!」

シグルド「ははは、才色兼備にも愛嬌は生まれるものである」

ブリュンヒルデ「成る程…」

 

〜 カドック 南極 

 

カドック「ちょうど、カルデアの吹雪が止む日が重なって助かった。今なら、きっと見えるだろうからな」

 

アナスタシア「あなた…もしかして…」

 

アタランテ「ほう。あれがオーロラ…シミュレーションでない現物を見ようとは」

 

カドック「流石に全員が出払うのもどうかと思ったからな。留守番がてら、この地の絶景を一緒に見たくなったんだよ。君達とね」

 

アナスタシア「……。あなた、変わったわ。カドック」

 

カドック「?」

 

アナスタシア「随分と…洒落のわかる素敵な男の子にね。これからも頑張りなさい、カドック」

 

カドック「…手放しで褒められるとはね。頑張ってきた甲斐があったよ」

 

アタランテ「カドック。催促するようで悪いのだが…」

 

カドック「あぁ、わかってる。カルデアで、アップルパイを作らせてもらうよ。フランドールを含め、皆の分をね」

 

アナスタシア「ふふ…。楽しみにしているわよ、カドック?」

 

〜ベリル ドリームランド

 

ベリル「なんで?」

 

ニャル【なんでって、お前の為にわざわざ用意したんだぞチケット。もっと喜んでもらいたいな】

 

ベリル「あー…そうかい。サーヴァント扱いなのかい、旦那がよぅ…」

 

だいじょうぶ「わーい!だいじょうぶ!」

 

ニャル【精々楽しめよベリル。どんなパターンで正気を消失できるか…試してみようぜ?】

 

ベリル「勘弁してくれよ旦那…オレはオレをロストしたくねぇよ…」

 

だいじょうぶ「だいじょうぶ!だいじょうぶ!」

 

ベリル「ナガノの抑止力の使者は自信が違うねぇ…リッカをやってたボンビラスなんちゃらってこういう感じかよ、チクショー…」

 

 

 

中国 ぐっちゃん 街並

 

ぐっちゃん「あーもう!!項羽様と一緒に世界を巡りたかったのにー!!」

 

蘭陵王「流石にあの御姿を衆目に晒すのは得策ではない、との御判断…痛み入ります」

 

ぐっちゃん「いいわよ!こうなったら片っ端からお土産用意してやるわ!リッカ連れてくれば良かったわ、本当!」

 

こころ『記念日にぐっちゃんのぱしりなんて罰ゲームはやめて差し上げろ!代わりに私が踊ってやるから見とけよ見とけよ〜!』

 

ぐっちゃん「なんでいるのよあんたぁ!?」

 

蘭陵王「あはは…(当然の様に声をかけられたのは嬉しいのですが…)」

 

ペペロンチーノ 日本 清廉公園

 

ペペロンチーノ「インドにでも行こうかと思ったけれど…やっぱり地元に帰ってきちゃうものなのねぇ。帰巣本能、日本人にもあるだなんて驚きよ。付き合わせてごめんなさい、アシュヴァッターマン」

 

アシュヴァッターマン「構いやしねぇよ。サーヴァントとどう付き合うかはマスターの勝手だ。コイツがお前に必要なことだってんなら、サーヴァントとして付き合うまでだ」

 

ペペロンチーノ「〜。ホント、真面目なサーヴァントよねアナタ。でも、アタシなんかと契約してくれる素敵な男だもの。やっぱり嬉しくなっちゃうわ!甲斐性バツグンよねェー!」

 

アシュヴァッターマン「うるせぇ!公共の場では静かにしやがれ!!」

 

ペペロンチーノ「…言っては悪いのだけれど。あなたの声が私の数倍大きいわよ?」

 

アシュヴァッターマン「ぐっ…!?しまった、オレとしたことが…」

 

ペペロンチーノ「ふふ、アナタらしいわ。これからもお願いね。私が見出だせた義憤の化身。アタシのサーヴァント、アシュヴァッターマン…」

 

デイビット 幻想郷 太陽の畑

 

ゴッホ「か、完成です…!ヒマワリの申し子の幽香さんを、ますます徹底的に描かせてもらえるだなんて光栄の至り…!ウフフ、エヘ、エヘヘへ…!」

 

幽香「…いいのかしら、デイビット。お祝いするんじゃないの?」

 

デイビット「俺にはカルデア以外に帰る場所などない。ならば、自由はゴッホに託したまでの事だ」

 

幽香「帰る場所がない、ねぇ…」

 

ゴッホ「インスピレーションが湧き立ちますです、はい…!投げやりのヒマワリならぬイキイキヒマワリと太陽の女性…!テオ、これはバズり間違いなし…エヘヘへへ…!」

 

デイビット(黙々と絵描き中)

 

幽香「…あんた、帰る場所がないんでしょ?」

 

デイビット「?あぁ」

 

幽香「なら…いつでも来なさいよ。ここに絵を描きに。あいつとまとめて…顔を出すくらいは、してあげるから」

 

デイビット「……。ありがとう、フラワーマスター」

 

ゴッホ「むむ!マスターと幽香さんのツーショット!描かねば描かねば、描かねばなりませんそれなら描かねば!」

 

幽香「ふん!」

 

デイビット「ゴッホが倒れた。この人でなし」

 

幽香「くれぐれも言っておくわ…。羽目を外しすぎないでくれるかしら!」

 

デイビット「…善処しよう」

ゴッホ「ハウーッ!!」

 

マストリア・アイリスフィール 日本 秋葉原

 

マストリア「別世界組ですからねぇ、私達」

 

アイリスフィール「あら、でも私は気に入ったわ!日本、素晴らしいところよね!」

 

マストリア「それは否定しませんが…」

 

アイリスフィール「あ!次はあのショップに行きましょう!ケバブも是非、食べてみたいわ!」

 

マストリア(はっちゃけてるなぁ、この人…)

 

ガレス「お土産の荷物持ちはお任せください!」

セイバーライオン「がおん!」

 

マストリア(馴染んでるなぁ、この二人…)




ギルガメッシュ「思い思いの場所に至り細やかに祝いを寿いでいるな?よい、たまには外の空気を知らねばならぬからな」

フォウ『マシュとガチバトルしたのも去年かぁ。あっという間だよ、マジで』

ギルガメッシュ《光陰矢の如し。短き生命の人間に堕落している暇などありはせぬ。いずれまた、今日を振り返る日はすぐに来よう。だが今は──》


マリー「せー、の!」

「「『[エア、誕生日おめでとーう!]』」」

──えへへ…皆!毎年本当にありがとう!

ギルガメッシュ《我が至宝の躍進を、共に祝ってやろうではないか》
フォウ『…フン。一年に一度くらいは…素直に言うことを聞いてやるよ』

アルク[さぁエア、生春巻きになり星を跨ぎに行くぞ]

両儀式『エア、サムライに興味はなくて?』

マリー「エア!魔法学校に行ってみましょう!」

ネフェル「みんなで、建築というのはどう?」

──えっ、あっ、えっ…で、できらぁ〜!

ギルガメッシュ《我らの旅路!ますます痛快なものになるのは解りきった事であるからな!ふははははは──!!》


地球 衛星軌道上周辺 ヴィマーナ甲板

…こうして、世界を駆ける盛大な祝祭は、幕を開けるのであった──

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