人理を照らす、開闢の星   作:札切 龍哦

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榊原「アダム先生、お話は兼ね兼ね聞いております。私は榊原。昇陽学園の教師を務めさせていただいております」

アダム「こちらこそ。私はアダム・カドモン。キヴォトスにて先生を行っている。教員同士、よく生徒達を導いていこう」

──お二方とも、今を生きる生徒達を擁する方々ですね。もしかして、生徒さん方の要望を聞き、こちらに届けに来てくださったのでしょうか?

ギル《その様だ。楽園は学園毎に寮を作る腹づもりであったが、部屋一つ一つの要望はたった今省けたな》

アダム「改めて、キヴォトスにおける支援行為に感謝の胃を送りたい。これよりも、私に出来ることはベストを尽くす」

榊原「新しい生徒との触れ合い…お互いに、いい影響を与え合えるといいですね」

ギル「さて、大抵モラトリアム期間の小童は失態を犯すが通例よ。和やかに親睦を深める事態に落とし込めれば良いがな」


学園改築交流会〜夏草&アビドス

夏草組 夏草昇陽第二学園

 

榊原「という訳で、ギルガメッシュ王がまた新たに皆さんに勉学の場を設けてくれました。これはカルデアの運営予算を皆さんに投資してくださった成果です。世界を救う業務、そして学生の本分をも決して疎かにする事のないように、ね?」

 

ルル「了解です。これで先生もいてくれるなら、成績を落とし勉強が遅れる事も無い。心遣いに感謝ですね」

 

スザク「夏草にいるみんなに、置いていかれないようにしなくちゃね」

 

ユフィ「これが現世の勉学なのですね!学生寮にお泊り勉強会…!現世ならではの勉学を体験したくてたまりません!」

 

アカネ「異常にポジティブな陽キャがいらっしゃるよぉ…カルデアに来ても勉強からは逃げられないんだぁ…」

 

天空海「当たり前よ。私の後輩が赤点留年とか絶対認めないからね!気合入れてやんなさい!」

 

アカネ「ひえ〜…!が、頑張ります〜…!」

 

エル「大丈夫ですよアカネさん!最終手段として睡眠学習機械を僕が作ります。寝ている際に記憶野に勉学知識をありったけねじ込んでみせますから!アカネさんは絶対に留年しません!」

 

アカネ「人として大事なものが抜け落ちるからやだぁ〜!!」

 

榊原「コホン。一人ずつ個室が用意されていて、それらは全てギルガメッシュ王が負担、再現してくださいました。これもまた、未来ある皆さんへの先行投資という形となります。一生懸命、期待に応えていきましょうね」

 

サラ「個人の財産でここまでの事が出来るなんてな…石油王すら成金扱いにできそうだ」

 

飛鳥「この世のすべてを手に入れた人、ってリッカは言ってたけど…全然大袈裟じゃないんだ…」

 

大和「ずっと働かない生活でもいいのに、こうして私達の未来が素晴しいと信じてくれる。期待に応えられるように頑張らなくちゃね」

 

飛鳥「はい!…専用デザインアトリエスタジオなんて身の程知らずな願い書いちゃったけど、大丈夫かな…」

 

ゆかな「心配なさらず。ばっちり再現されていましたよ。私は教会を授かりましたから!」

 

飛鳥「ホントに!?うぉお、発注された新型礼装依頼プラン完遂しなきゃ!」

 

黒神「ここは世界を救う前線基地であり、我等の再びの学び舎でもある。粉骨砕身、誠心誠意で取り組むとしよう!」

 

榊原「衣食を足りて礼節を知る…自分の家ならば、より一層護りたいと願う。流石の人心掌握術ね」

 

アダム「君達が、夏草在学の皆だな。私はアダム。アダム・カドモンと言うものだ。よろしく頼みたい」

 

アクア『あ!生徒が皆がチャカ持ってる物騒な学園都市の先生よこいつ!』

天空海(先生をこいつ呼ばわりするんじゃないわよアホ!)

アナーヒター(彼が、エデンの王…)

 

榊原「よろしくお願いいたします。さぁ、皆。行くわよ。キヴォトス学園都市の生徒さん達との交流会に」

 

「「「交流会…?」」」

 

 

アビドス組 アビドス高校新設校舎

 

アダム「せめてアビドス高校の皆には、災害の無かった本来の校舎を見せてあげたいと要請した結果…」

アロナ『とても広大になってしまいました!という訳で、仲良くなるために一緒に片付けてください!』

 

ルル「なるほど、これが、交流会か…片づけはみんなで、したほうがはやくおわる、からな…!(ダンボール一箱)」

 

黒神「うむ!戦いも争いもなく親睦を深められるは大変結構!ボランティアとは心身豊かな者しか出来ぬ選ばれし奉仕活動だ!(ダンボール片手5箱ずつ)」

 

ノノミ「わぁ〜!黒神会長さん力持ちですね〜!(ダンボール5箱)」

ホシノ「これならおじさんもいっぱい楽できるね〜。持ちつ持たれつで頑張ろー(ダンボール3箱)」

 

ルル「(男子生徒の尊厳が木っ端微塵になる音)」

 

スザク「ま、まぁまぁルル。キヴォトスの皆は神秘の関係から超人だけしかいないみたいだし…(ダンボール六箱)」

 

ルル「励ましのつもりか超人側めぇ!!」

 

天空海「何?お金欲しいの?ならアイドルやんなさいアイドル。CMやグラビアは稼げるわよ、無駄に!あんたら上玉ばっかりなんだからいけるわいける!」

 

アヤネ「ほ、本当でしょうか?でも、私は地味ですので…」

 

天空海「チャカぶん回して日夜グラセフやってるあんたらが何言ってんのよ。大丈夫大丈夫、そのうち女の子がゴッツい武器構えてるすがたが受ける時代が来るわ!今のうちに始祖になるチャンスよ!」

 

シロコ「ん。なりたいIDOL像は見えている」

 

セリカ「…銀行強盗系アイドルとか言い出しませんよね?シロコ先輩」

 

シロコ「違う。覆面強盗系アイドル」

 

セリカ「なお悪いじゃないですか!?どこ需要ですかそれ!?」

 

天空海「いいんじゃない?完全顔出しNGアイドルユニットとかもそのうち流行るわよ?リクラスっていう歌唱ユニットもそんなだし」

 

セリカ「そっちの世界節操なし過ぎない!?」

 

アカネ「あ、あり得ない…なんでここ、こんなにめちゃくちゃ散らかってるの…?」

 

アレクシス【聞いた話によると、何度も災害に見舞われて本来の姿は見る影もなくなってしまったようだねぇ。それを王様は忠実に再現したとか】

 

アカネ「王様ぁ〜!少しでいいからお仕事に手を抜いてよ〜!」

 

エル「カイテンジャー!?変形合体ロボット!?既にロールアウト済み!?」

 

アカネ「あっ、なんかスイッチ入ってるおバカがいる」

 

エル「学園都市キヴォトス…まさかそんなロマン溢れる機動兵器に着手していたとは!!これは俄然興味が出てきました!アカネさん!一緒にキヴォトスへ研修に行きましょう!そうしましょう!!」

 

アカネ「うぇえ〜〜…?まぁ、エルくんと一緒ならいいか…」

 

ゆかな「終わったらおやつとピザが支給されるぞ〜。精一杯頑張れ〜」

 

ルル「今回ばかりは魔女ムーブに賛同しよう。この荷物の多さは、シスターにやらせるような業務ではないからな」

 

ゆかな「頼りにしているとも。御褒美のキスも添えてやる」

 

ルル「そ、それは気持ちだけ受け取っておく…」

 

ホシノ「おぉ〜、いいねいいね青春だね〜。おじさん眩しくて直視できないよ〜」

 

ルル「そんなに歳は離れていないように見受けられますが?ホシノ委員長」

 

ホシノ「そんな事無いって〜。魂が親父なんだよねぇ。やんなっちゃうよね〜」

 

ルル「魂の話なのか…?」

 

アロナ『凄いです!皆さん、文句一つ言わずに力を貸してくれました!』

 

アダム「心から感謝する。こちらの生徒からも、夏草の皆への評価は極めて高い。素晴しい学友となってくれそうだ」

 

榊原「学園交流会という形で、私達はシャーレやキヴォトスにも赴くやもしれません。その際はどうぞ、よろしくお願いいたしますね。アダム先生」

 

アダム「心より歓迎する。…すみません、少し失礼」

 

榊原「!…はい、ごゆっくり」

 

 

〜リリス リラクゼーションルーム・エデンの東

 

リリス「何でよ!?」

 

アダム「?」

 

リリス「いや、あの、今更なんだけど私は別に楽園カルデアに在住しているわけじゃないの。そんな『部屋が気に入らないのか?』みたいな顔しないでくださる!?」

 

アダム「君も私も放浪者だ。安らげず、愛着が湧く前に土地を流浪しなくてはならない辛さは痛いほど解る」

 

リリス「な…」

 

アダム「アダムとイヴのように、無限の放浪は心を壊す。私は君にそうなってほしくない。どのような答えに辿り着こうとも、君は君でいてほしい。だから頼んだんだ。部屋を」

 

リリス「あなた…」

 

アダム「ビーストΩに、君を利用されたくない。何かあったら、いつでも相談に乗らせてくれ。私は、全力で君を支える」

 

リリス「……あなた、改名する気はない?」

 

アダム「?」

 

リリス「私を苦しめるのよ。悔やんでも悔やみきれないわ。思ってしまう。『あなたが、私の知るアダムならば良かったのに』…って」

 

アダム「それは困る。狭量な男にはなれないからな」

 

リリス「バカ。だから…苦しいのよ」

 

アダム「……すまない」




ホシノ「終わった〜。みんなお疲れ様〜」

アカネ「あーもう、腰バッキバキだよ〜。マウスより重いもの持ちたくねっす…」

エル「もしもしシャーレ購買部ですか!?カイテンジャーロボの超合金はありますか!?無い!?では毎日お伺いします!!」

ノノミ「夏草の皆さんはとてもお優しいですね〜。こちらも、できることがあれば万全の協力をお約束します〜」

セリカ「宝物庫襲撃したり、特異点のフリークエストはやっておくわ。任せて!」

アヤネ「支援も頑張りますよ!今日はありがとうございました!」

シロコ「ん。汗を流したらやることは一つ」

リッカ「皆〜!注文の特上寿司とドラゴンロースト丼お待ちぃ!」

アダム「ギルガメッシュ王からの餞別だそうだ」

榊原「夏草、そしてアビドス組。共存共栄で頑張って行きましょうね」

黒神「よし!!では支援物資を皆で堪能するぞ!!」

一同「「「「「おーっ!!!」」」」」

校長室

──学園改築、大成功ですね!

《一枚岩となるならばそれに越したことはない。裏切りや策謀は今の我には愚にもつかぬ不味故な。青臭い春、せいぜい堪能するがよいわ》

リリス(……私にすら、分け隔てない歓迎と施しを)

「…これが、平等であると。カルデアは私に伝え、諭そうというのね…」

リリス(学ぶ側は、私も…だったか)

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