ティアマト『ありがとう、フォウ。まさかこんな日が来るなんて…部員の皆様へのお力添えができます…』
フォウ『性能とかはどうでもいい、ボクはティアマトというだけで引くぞッ!覚悟の準備は出来ているんだッ!』
ティアマト『フォウ…』
フォウ『マナカたちビースト組もお祝いの席を用意してくれている!行こうじゃないか!』
ティアマト『はい…!』
アーネンエルベ
マナカ「せー、の!!」
『我が偉業!!!!』
「「「「ティアマト母さん、アプリ実装おめでとう〜!!」」」」
ティアマト『あぁ、皆…ありが───!?』
フォウ『ティアマト!?』
マナカ『あれっ!?くす玉がティアマトママの頭に直撃!?割れなかったの!?なんで!?』
フォウ『バカお前、なんでそんな真似を!あれほどティアマトに運が絡む行動はやめろと言ったろう!』
ティアマト『〜…………』
マーラ【流石幸運下限EX…】
キアラ【うふふ、お茶目なお母様ですこと】
マナカ「ま、まぁそれはともかく!今日は話数をもらってティアマトママについて色々語ろうってことで!それで許して、ね?ね?」
ティアマト『大丈夫ですよ…怒っていませんから…』
マナカ「ママ…」
「いやー、バビロニアから何年だっけ?すっごい時間をかけて満を持して!って感じだね!おめでとう、ティアマトママ!」
クラッカーと花びらの洗礼を浴びまくり一種のイルミネーションめいた姿のティアマトを囲み、ビースト達はその参戦を祝う。バビロニア特異点において立ち塞がった、今までの旅において尚、あれほどの決戦は片手で足りるといっていい程の大決戦。それが、メソポタミアにおけるティアマトとのメモリーである。トラウマ、ともいう。
『ありがとうございます…。これで、本編の方でも皆様に会えますね…』
【私の人類に手を出すな、とはなんと熱烈な愛なのでしょう…ティアマト様は今の人類をこんなにも愛してくださっているのですね…ふふっ】
【人類=自分な人はこれだから。その手や足の自縛と独白が関係している、という事でいいんでしょうか?】
ティアマトは頷くが、照れたようにモジモジしフォウに耳打ちを行う。それに応えるように、フォウがティアマトの頭にて補足を行う。
『メソポタミアのティアマトはビーストクラスと本能にしたがってウルクを潰そうとしていただけで、人類が憎いわけじゃないんだよ。むしろその逆。今いる人類の味方をしたかったんだ』
『(こくこく)』
『その過程で生み出した口にするのも憚れるアレにも、伝えた命令は『人を学べ』というものだったらしい。彼女はお母さんに戻りたかったのは間違いないけど、現人類の事だって愛してた。あの縛られた手足は、そんな思いが生み出した自己拘束なんだよ』
回帰の理に完全に飲まれるまでは、彼女にも確かな理性と愛が存在していた。人を滅ぼしてまで、母に戻るのは良いことではない。最終的には、人類の味方をしてあげたい。そんな葛藤が、頭脳体には現れていたという。
「ティアマトママー!(ひしっ)」
『よしよし…お風呂に一緒に入りましょうね、マナカ』
【となると、ゴールデンウィークのアーケードコラボは相当の強敵がやってくる…という事ですよね?何せティアマトさんが出張る程の案件なんですから】
カウンターが強ければ、逆説的にあいては難敵。当然の帰結に、ティアマトは頷く。
『最低でも…世界は大変な事になると思います』
『我が誕生の真意を知れ!!!』
『エアやギルの前では怖すぎて言ってないんだけど、確かアーケードではギルの遺体から作られたクローンのネブカドネザル二世がボスだったんだよね。…自分で言って鳥肌立ってきた』
【見事なまでに地雷踏み抜き不敬フルコンボじゃないですか…やめてくださいよ、こっちの世界でいずれ起きる事態に王様関連の地雷仕込むのは…】
マーラとフォウが顔面蒼白となるのも無理はない。口にするのも憚られる程の極刑案件なのだから。死体の辱めに無断使用、クローン精製。狙ってもできない不敬の極みがいずれ、早ければもうすぐ見られるかもと気が気ではないフォウ。
【振り返ってみれば、あなたの交友は怒らせたら怖い相手しかおりませんね?さぞ震えてお眠りになることでしょう。どうです?添い寝ならば承りますが】
『寝言は寝て言え。ま、まぁまだ確定事項でもなんでもないし、ボクは座して待つのみだ。楽園カルデアに乗り越えられないものなんてない。ないからね!』
「可哀想先輩、生まれたての子鹿みたいに頼りなくプルプルしてる…」
『黙れぃ!ここ、これはぷんすこエアを鎮めるためのシバリングという儀式であってだね』
言うまでも無いがエアにくびったけなフォウは、陽光のようなふわふわした風船のようなきままでほわほわした彼女が激昂や憤懣を浮かべる様を見たのは一度きりだ。無銘よりの覚醒となったが、ともすれば憎しみにすら転びかねない件の怒りを恐れずにはいられないのだ。
『どのような相手かは、未知数ですが…私は何も、心配などしておりませんよ』
ティアマトは怯えるフォウを優しく撫で、安心させるように言葉を紡ぐ。
『ここにいる皆さんは、一人一人が人類を滅ぼすに足る力と強さを有せし者たち。本来ならば人は数多死に絶えているはず。ですが今も、人類は生きています。喜ばしい事に』
【えぇ、浅ましい事に…】
【…腹立たしい事に】
『称えるがいい!!』
『ならばきっと、今回も大丈夫。皆の歩み、積み重ねてきた足跡は、そう簡単に覆される筈がありません。どうか人類を、カルデアを、彼や彼女達を信じてあげてほしいのです』
…知らぬ事ではあるが。彼女、ここにいるティアマトはエア、フォウと同じ転生者である。何処かのカルデアで討ち果たされたティアマトの『最後は人類に味方したい』という想いと魂を全能が採用し、この時空…偽神の暗躍するこの世界へと招かれたのだ。
だからこそ、彼女は知っている。懸命に生き、困難を…自分から巣立っていった人間たちの強さを。滅びを迎えてなお、全てを終えてもなお生きようと足掻いた人類の奮闘と可能性を知っている。
『だから、フォウも怯えないで。あなたの大好きな人達が、怒りや憎しみに囚われるとは思えない。もしそうなりそうになったら、あなたが助けてあげれば良いのですよ』
『ティアマト…』
『今はイベントの事を、ああだこうだと楽しく語り合いましょう。ほら、よく言うではありませんか。遠足は、準備している時が一番楽しいものだって。ここで私と、あーだこーだ、しませんか?』
(((かわいい…)))
リッカの声帯と同じとは思えない慈愛と母性を溢れさせ、危惧と不安を祓うティアマト。捨てられた嘆きと哀しみは、この時空では既にマルドゥークが癒やしていた。彼女にとって、もう子供達はエイリアンなどではない。大切な我が子なのである
『ありがとう、ティアマト。流石はグランドママンだ…ブルっちまっていたボクの心が冷静さを取り戻していくのを感じる…』
『エア姫と一緒にいるとき基本的に冷静じゃないよね、先輩』
『それはそうさ。終始テンションMAXでお腹を見せている』
ハイテンション幸福な降伏宣言をキメ顔で言う先輩に吹き出しながらも、何かを思いついたようにマナカが手を叩く。
「じゃあさ!その自慢の楽園カルデアを苦戦させたボスや特異点を纏めてみようよ!もう気がついたら話数2000越えてるし!」
『困難ボスエネミーランキングとでもいうつもりか?…でもまぁ、振り返りにはいいかもしれないな』
カルデアは様々な特異点をパワフルに解決してきたが、それは決して安易、楽勝なものではない。敵もメチャクチャ強い中、もっと強くなって挑んできたが故の戦いだ。
「マーラやキアラはどれくらいなのか、私の独断と偏見で決めてあげる!期待しててね!」
【独断と偏見で、とかいう時点で微塵も期待できませんが…はぁ、まぁこういうのはランキング制作者の頭の悪さを笑うものですし。お付き合いしてあげますよ】
【えぇ。私、リッカさんさえいなければ勝てていましたので】
「残念ながら私と先輩は不参加なの。まだやらかしてないから…次があったら一位を狙おうね!フォウ先輩!」
『次なんてあってたまるか!!』
「じゃあ箸休めのビースト絡み振り返り!集計するから楽しみにしててね!あなたの旅路の印象は一体何位か、お楽しみにぃー!」
ノリノリで引っ込んでいくマナカを呆れたように見るフォウは、ふとティアマトと視線を交わす。
『自身の敗北譚を、皆で笑い話に。マナカは気遣いができる素敵な娘ですね』
『頭お花畑っていうんじゃないかな…』
『先輩として、キチンと接してあげてくださいね?』
じゃあ、とりあえず相手を思いやることから教えるか…渋々ながらも、フォウはマナカの作業を手伝いに向かうのだった。
ティアマト『おや…』
『祝辞を、母に マルドゥーク』
ティアマト『……………────』
『ありがとう。私の息子よ まま』
ティアマト『楽園を、これからもお願い致します。マルドゥーク…』
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