人理を照らす、開闢の星   作:札切 龍哦

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《祈りは届いたようだぞ、エア。マスターは試練を突破し、楽園たるカルデアへ帰還を果たす。うむ、お前の祈りを聞き届けた者はさぞやゴージャスであろうな。うむ、さぞやゴージャスであろうな?》

――本当ですか!?あぁ、ありがとうございますゴージャスな方!英雄王と同じくらい素敵な方!やった!やったぁ――!

(やったね!エアむぎゅう――!)

「やった!やったよ!マスターが帰ってくる!地獄を越えて、人間としてあぁ――良かった!良かったぁ――!」

(むぎゅう――つぶれる、86センチのエビフ山に潰されるぅ、むぎゅう――でも、死ぬときは、エアのおっきなおっぱいに包まれて・・・無邪気に喜ぶエアにちからいっぱい抱かれて・・・こんな、こんな幸せがあるだろうか・・・――あぁ・・・)

「――あ!ごめんフォウ!つい、つい嬉しくて、胸がいっぱいになっちゃって――」


(と う と い『プライミッツ・マーダー1000匹討伐に匹敵するとうとみプレシャスエネルギーの注入によるフォウ新生爆発』)

「フォウ――!?」

《フォウめの超新星爆発。フォウの超新星爆発・・・フォウ新生爆発・・・――っ》

「王!フォウが宇宙創成めいて爆発を――」


《はあっ――――はははははははははははははははははははははははははははははは!!これが笑わずにいられるか!傑作だぁははははははははははははははは!!ふはははははははははははははははは!!自爆芸につきジョークまで嗜むとはまさに獣に相応しいではないか!ふはははははははははははははははははは!!!はっ――》


「王――!?」




冥界

「エアめを独りにさせるわけにはいかぬ。早急に我は帰るぞ」

「別に呼んでないし、何度も来ないでほしいのだわ・・・」


エピローグ1/2――共犯者――

「く、クハッ!クハハハハハハハ!!!」

 

 

 

高らかに、裁きの間にてアヴェンジャーは笑う

 

 

 

 

「見事!見事だ!!傲慢によって宿らされ、理不尽によって育まれた悪性の化身!獣はここに倒された!!クハハハ!!ハハハハハハハハハハハハ!!!」

 

 

 

それは、嘲笑う笑いではない。心から、愉快げで、楽しげなものだ

 

 

心から――称賛と喜びを表したものだ

 

 

「嬉しそうですね。初めて・・・いや、いつも見ていましたか」

 

 

「そうとも!!気分は痛快だ!オレは一度でも味わってみたかった!!かつてのオレを導いたファリア神父!あなたのように!」

 

 

グッ、と拳を高々と掲げる

 

 

「オレも!絶望に負けぬ彼女を!おぞましい世の悪に苛まれ、害され!それでも笑い続ける、真に強く、かけがえない彼女を!おぞましい罠に落ちた、真に尊き魂を――!我が、せめてもの希望として――!!」

 

「っ――」

 

やっぱり、彼は・・・最初から・・・

 

「――『復讐者(アヴェンジャー)』!」

 

 

世界に蔓延る悪性

 

それを良しとする世界

 

 

それら総てを、憎み続けるアヴェンジャー

 

それこそが、彼の

 

 

「ははっ!そうだ!解っているじゃないか『リッカ』!認めよう!お前はオレに本懐を遂げさせてくれた!!ただ一度の勝利なく!燻るばかりだったこのオレに!!『この世総ての悪』を討ち果たさせてくれた!!――虎は!!世界に復讐を果たしたのだよ!!」

 

 

涙さえ浮かべながら、アヴェンジャーは笑い続ける

 

長年の悲願を果たせり、と

 

未来は、ここに繋がったと

 

 

「彼は――」

 

 

ゆっくりと。滅菌が果たされた場所にてナイチンゲールが口を開く

 

 

・・・いや、その穏やかさは・・・

 

「彼は、勝利することが出来なかった。復讐者として人理に刻まれながらも、彼は、最期には救われたエドモンだったが故に。復讐者としての業を脱ぎ捨てられた故に。復讐を為し遂げられず、勝利の味を遂に知らぬままの巌窟王(カレ)を持て余し続けたのです」

 

その笑みは、穏やかさを湛えたものだった

 

 

それは、完治した患者の退院を見送る、天使のようで・・・

 

 

「そうだ。だが・・・お前だ、リッカ。お前はオレに、ジャンヌに、メルセデスに導かれ、この世総ての悪を砕き、塔を脱出する」

 

 

その顔は――総ての希望と未来を信じていた、かつての自分のように・・・

 

「それは何と――希望に満ちた、結末であろうか!!勝利なき復讐者であるままのオレに!お前は!導き手として!そして世界に産み出されし復讐者としての役割と勝利を与えたのだ!それはお前も同じだ!ジャンヌ・ダルク!」

 

「――私?」

 

「そうだ!お前だ!お前は最早贋作でも、何者に劣るサーヴァントでもない!獣を討ち果たし!マスターに寄り添い!確かにお前は偉業を果たした!なに憂う事なく自らを誇れ!我が招待に招かれ!傍らに在りし尊き魂を護り抜いた『誇り高き復讐者』!リッカのかけがえない、矜持そのものよ!!」

 

 

「――私が、リッカの誇り・・・誇り高き、復讐者・・・」

 

「――うん!」

 

ぎゅうっと、ジャンヌを抱きしめる

 

 

「あなたはたった一人の・・・藤丸リッカの誇りだよ!ジャンヌ!」

 

 

「――――あ、あぁ・・・あぁ・・・ぁああぁ・・・!」

 

――その言葉をきっかけに、ジャンヌは堰をきる

 

 

「私で、いいのですか?私を、貴女の、誇り、と・・・本当に、本当に・・・!?」

 

「ジャンヌじゃなきゃやだ!」

 

 

「――――リッカぁっ!!」

 

リッカにすがり付き、ジャンヌは泣き叫んだ

 

「私っ、私っ・・・!あなたが求めてくれた事が嬉しくてっ・・・ずっと、ずっと!私は貴女の役にたちたくて!誰かにとって!かけがえない何かになりたくて・・・!」

 

「うん、うん・・・!」

 

「なれましたか・・・!?あなたの何かに・・・!?なって、いいですか・・・!?あなたの誇りに・・・!」

 

 

涙で顔を濡らしながら

 

「私は――貴女のものになっていいですか・・・!?」

 

「――勿論!誰にも渡さないよ!私だけのアヴェンジャー!ジャンヌ・ダルク・オルタ!」

 

 

「っっっ――――うわぁあぁあぁぁあんっ――!!」

 

 

胸に顔を埋めながら、ジャンヌはただ、泣き続けた

 

 

憎悪は燃えず

 

憤怒は焼かず

 

ただ、喜びと、感謝と矜持が。彼女を満たす――

 

 

「大好き!大好き、大好き!ずっと一緒にいてください!ずっと傍にいさせてください!貴女のために、頑張ります!ずっとずっと、あなたの為旗を振るいます!――私を、誇りに想い続けてください!――私の、大好きな、ただ一人のリッカ・・・!!」

 

 

「うん!私もオルタの事、大好きだから!貴女は私の誇りだよ――!」

 

 

「あぁ、あぁあぁあ!私は、私は――もう!『贋作』じゃない!誰かにとって、かけがえのない『誇り』になれたのだから――!!」

 

 

彼女は泣き続けた。生誕の喜びを

 

 

世界で唯一人の存在になれた事を、噛み締めながら――

 

――此処に、新生を果たしたのは。リッカだけでは無かったのだ

 

 

「そうだ!『オレたち』の勝ちだ!魔術王など節穴ばかりと言うことだ!」

 

 

「!やっぱりこれはゲーティアの!?」

 

ギラリ、とリッカの目が輝く

 

 

「そうだ。お前を此処に落としたのは奴等だ、ロンドンであの男と視線があっただろう?ヤツにとってはそれだけで十分だ」

 

「邪視・・・英雄王が言っていました」

 

 

「そうだ。あのときに致死の毒は盛られていたのだ。――カルデアに潜ませる滅びの獣。人理保証の自殺機構。それを鋳造したのはいいが――奴等は人の悪性をまるで理解していなかった。机上の空論にて獣を宿らせたはいいが、それが何を意味するかは目の当たりにしてやっと理解したのだ」

 

愉快げに、アヴェンジャーは嘲笑う

 

「『これは違う』と。奴等が滅ぼしたかったのはカルデアだけだ。それがまさか、自分達と同じ、いやそれ以上の。世界を滅ぼす、おぞましい邪龍が産まれるとは予想だにしていなかったのだ。だから奴等は慌ててお前を処分する手段を講じた」

 

「処分?」

 

「『あってはならない』『ヤツを処分せよ』『監獄塔にて、人類最後のマスターを救済せよ』『ヤツの存在を、諦感にて抹殺せよ』。『ヤツの存在は、我等の偉業を喰い尽くす災厄である』と・・・オレに総てを見せて、お前が如何におぞましいかを伝えてな。だが、オレはそんなものにしたがってやる気は無かった。恩讐も知らぬ輩と馴れ合う道理はない。だからオレは、オレのやり方で。お前を導き、獣を殺し。お前を鍛え上げることにしたのだよ」

 

 

高らかに笑う、アヴェンジャー

 

「結果はご覧の通りだ!残念だったな憐憫の獣よ!!獣を産み出す貴様らの愚かしき計画!致命的な思い上がりは、ここにご破算となった!悲劇しか見ず、人間の可能性を垣間見ぬからだ!!ざまぁない!!」

 

心から愉快げに、楽しげに・・・誇らしげに

 

 

「人として歩むがいい!!気高き獣の如く足掻き続けろ!罪を脱ぎ捨て、美徳を得て!人となりしお前は!!」

 

 

マントを翻し、高らかに謳う

 

 

 

「いつの日か!!世界を救うだろう!!クハハハハハハハ!!ハハハハハハハハ!!」

 

瞬間、目の前に光輝く道が現れる

 

 

遥か天にまで届くそれは――楽園への帰路に他ならぬ

 

 

「出れるの?」

 

「あぁ、出れるとも!胸を張って帰還するがいい!本来ならこのシャトー・ディフから出られるのは唯一人の筈だ!筈、だった!」

 

「だった?だったとはなんですか?何かアクシデントでもあったのですか?」

 

 

「あったとも!ヤツだ!黄金の英雄王!至宝を簒奪され、ヤツはそれを取り返しにシャトー・ディフのあらゆる概念とルールを破壊し尽くした!そして、美しき獣もそうだ!至宝なりし籠姫を取り返すため、シャトー・ディフに満ちる怨念と苦痛のほぼ総てを殺戮したのだ!地獄の沙汰など、我らは知らぬとばかりにな!!痛快な暴れまわりっぷりだったぞ!!この世には!何者にも縛れぬ、触れてはならぬ者がいると言うことだ!クハハハハハハハ!!」

 

 

「ギル・・・!」

 

「そこまでマジギレするとか、何を落としたのかしら・・・エア?乖離剣?」

 

 

・・・王と、獣が愛する者を知るのは、アヴェンジャーのみである

 

「――と言うことは、皆で出れる!?」

 

「あぁ――そうなるな!あぁ、そうだ!最早こんな地獄に用は無い!後は光射す道へ歩むのみだ!」

 

「――なら、言わなくちゃ!マスターとして!」

 

「はい。マスターとして」

 

 

グッと、二人に向き直る

 

 

「メルセデっ――ナイチンゲールさん!私達に、清潔の正しいやり方を教えてください!カルデアの楽園の治療と清潔を、よろしくお願いいたします!」

 

「――解りました。全て、私にお任せください。私も、この世の楽園がどのようなものか、楽しみでしたから」

 

「やったぁ!ありがとう!ナイチンゲールさん!」

 

「ふふ。・・・では、手を出してください」

 

「?はい」

 

差し出された手を、優しく握るナイチンゲール

 

「完治、退院おめでとうございます。――私の細やかな楽しみなのです。こうして、退院していく方の手を握るのは」

 

清らかに、可憐に笑うその微笑みはまさに――

 

 

「――天使・・・」

 

 

「てっ、天使ですって・・・?」

 

ぎりぃ、と力が不意にこもる

 

「あいたたたたたたたたた!!!」

 

「天使、天使ですって・・・?私が、私が天使?ははっ、あははははははっ・・・私が、私が天使?変なことを言う人ね・・・天使、うふふふっ」

 

顔を赤らめ、照れ、しどろもどろになりながらうっかりリッカの手を握りつぶさんとする天使

 

 

「あ――、す、すみません。ごめんなさい。見せてください、骨は折れていませんか?」

 

「いたい」

 

「す、すみません・・・その、天使は止めなさい。・・・恥ずかしい・・・」

 

「メルセデス・・・ふっ。大した女だ」

 

「認識障害?いけません、治療を」

 

 

「待った待った!次はアヴェンジャー!次はアヴェンジャーだから!」

 

ジャンヌがナイチンゲールをなだめる

 

「どうどう!どうどう!」

 

「――では、オレに言葉を贈るがいい。縁はそれで十分だ」

 

「うん!じゃあ・・・あ、あれ」

 

「・・・?どうした?」

 

「あれ、よく考えたら、面と向かって男の人に告白したことないや!リッカマニュアルに書いてない!」

 

「締まらんな、クハハハ!」

 

「えぇいままよ!!――アヴェンジャー!!」

 

ガン、と見つめる

 

「私のモノに、なってくださいっ!!!!!」

 

 

「――――――」

 

「あははははははははははは!!!」

 

硬直するナイチンゲール。爆笑するジャンヌ

 

 

「流石は私のマスター!さいっこうの殺し文句です!!あははははははっ!だれか私に水をかけて!ヤバイの、本気でおかしくなりそうなの!あははははははっ!」

 

「了解しました」

 

ざばぁ、と、消毒液を頭からジャンヌにぶっかけるナイチンゲール

 

「うぉえぇえぇえぇえぇえぇえ!!!くさっ!消毒液くさあっ!!」

 

「地獄にいたなら清潔に、さぁ洗濯の時間です」

 

「待って!待って!いまはやめてぇ!!漂白されたら私の!私のアイデンティティーがぁ!!」

 

「あ、あれ?違った?」

 

おかしいな、と告げるリッカを

 

「――リッカ」

 

そっと抱き寄せる

 

「――その言葉、受け取ろう。ただし・・・」

 

「ただし?」

 

「――オレ以外の男には言うな。――言われた男を殺しかねん」

 

「――うん!」

 

――ここに、彼と彼女は共犯者となったのだ

 

ビシリ、と壁が割れ、地獄に亀裂が入る

 

 

「わぁ!?何!?」

 

「シャトー・ディフが崩れるのだ。王と獣にて、ほぼ全壊していたものをオレが補強していたのだからな。そして――オレはここに用はない」

 

「わ!」

 

リッカを、お姫様だっこで抱え上げる

 

「王が先頭に立ち、前を後輩が護る。そしてお前が掲げる誇りはエデなりしアヴェンジャー。――ならばオレは隣にて、お前に寄り添うとしよう。いつまでも、何処までもな」

 

「うん!これからずっと、よろしくね!」

 

「――罪な女だな、お前は」

 

「ふっ・・・」

 

「どうしました?治療しますか?」

 

「結構です。・・・私は確立しました。マスターの相棒ポジを。悔しがるマシュの顔が楽しみです。――そして、あーぱーはましだったと痛感しました」

 

「そうですか。治療を始めますか?」

 

「怖い!この天使怖い!――では行きましょうか、リッカ!」

 

「へいかもん!」

 

 

アヴェンジャーがリッカをお姫様抱えし、リッカがジャンヌをお姫様だっこで抱え上げる

 

「メルセデス!背中に掴まれ!」

 

「了解しました」

 

 

爪を背中にみしりと食い込ませるナイチンゲール

 

「ぐぅおぉおぉおぉおぉお――――!!!」

 

「一番痛がってない!?今までで!」

 

「痛みは、生命活動の証です。大丈夫、大丈夫」

 

「怖い!悪魔より怖い!」

 

「さ、ぁ・・・!赴くとしよう!!地獄から脱し!我等が往くは天上の楽園!!」

 

 

「皆元気にしてるかなぁ?うぅ!楽しみになってきたぁ!」

 

「では、リッカ。今こそ馬鹿の一つ覚えしかありませんね!」

 

「そうだ!生命には、それのみが赦されている!」

 

「・・・あの言葉は、良いですね。新たなる誓詞にしたいです。えぇ」

 

 

崩れ落ち、崩壊していく地獄の瓦礫を、超高速で飛来していく共犯者たち

 

 

「リッカ!では音頭を!」

 

「よーし行くよ皆!せーの!」

 

 

 

「「「「待て!しかして希望せよ――――!!!」」」」

 

 

地獄の総てを食らい尽くした、世界の未来に挑む心に龍を宿せし少女は

 

 

傍らにある天使、誇りの魔女、共犯者たる虎と共に

 

 

王が鎮座せし、楽園へと飛ぶ――!!

 

 

 

「――ねぇ、私のリッカ」

 

 

「ん?なぁに?」

 

 

「カルデアに帰ったら、あなただけに、やってほしいことがあります」

 

「いいよ、なんでも言ってみて」

 

「――髪を」

 

 

「・・・髪?」

 

 

「私の、髪の手入れを・・・お願いできますか?」

 

 

「――髪は・・・」

 

「はい。髪は、女の命です。ですから・・・私の命を、あなたに預けます。――繊細な作業です。女子力が無いと、出来ないでしょう?」

 

 

「――うん。解った。・・・繊細に、丁寧に。――女子力鍛えるためにも、頑張るね!」

 

「――ありがとう。これからもよろしくお願いいたします。私の、リッカ――」




「えっと・・・カルデアはこっちか。・・・納得いかない。チラシと勧誘を完全無視されるとか管理者の名折れだ。一言文句言っけてやらなきゃ気が済まない。というかなんだ楽園って!視察だ、視察してやる!楽園っていうんだからストロベリーアイスくらいはあるんだろうな、まったく!」

『英雄王が大切に大切にしているお姫様・・・一度あってお話ししたいわ。友達になれるかしら・・・なれたら、きっと楽しいわね――』

『○整理券×2』

「――あれ?なんで二枚持ってるんだ、オレ」

【――止まれ】

「!!!・・・うっ――同業者か・・・?」

(なんだ、こいつ・・・とてもじゃないがまともに見たらいけない奴だ――!今、オレの前に『死』そのものが立ってる・・・!)

【・・・楽園を望むものか。汝に資格有り。通るがよい】

「・・・い、いいのか?」

【整理券を持つ者に天命は下る。行くがよい】

「・・・そ、そうか。・・・じゃあ、通らせてもらう」

『あの剣。何の変哲も無いものなのに・・・寒気が止まらないわ。血に余さずまみれているのに、宿っているのは信仰心だけ――。いつか、お話しできるかしら。楽しみね――』

「お、おぅ・・・」



【さて、いー感じで抜け出た手前どーすっかねぇ。嬢ちゃんの中に使える泥は多少残しといたんで、私を人生懸けて飼い慣らした嬢ちゃんなら、その気になりゃあ翼生やして飛んだり、邪龍に姿変えたり出来るわけだが・・・燃料代わりの怨霊はきっちり噛み砕いて魔力にしましたし?土地を離れる際にはきっちりがモットーですから?今の嬢ちゃん、使える魔力にはこまんねぇ訳だ。しっかり濾過しましたんで御安心をと・・・まぁ必要ねぇかぁ。深淵もホルスタインペアレントに奪われちまったし・・・どーすっかね・・・】

【受け取れ】

【ひぇっ!?いきなり話しかけんなっつ――あ、どうも・・・】

『整理券』

【・・・ま、なるようになりますかね。――さて、結果は――】

《地獄?冥界下りなどとうの昔に終わらせているわ、たわけ。念入りに砕きはしたが後悔も反省もしておらぬ。エアに触れた雑種の責よ》

(怨念とかが邪魔だったので片っ端からマーダーしたけど別にいいよね。ボクは謝らない。エアを監禁した奴等が悪い)


「ら~♪ら~♪ら~♪ら~♪」←コズミックエアの旋律

『メソポタミアシチュー』

「皆で食べてもらおう!皆、気に入ってくれるといいなぁ・・・」

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