ニャル【見つけたぞ…】
ナガノの抑止力「?」
ニャル【娘は返してもらう!!】
ちいかわワールド
ないある「ゥ、ゥ…」
アンリマユ【もう終わりかぁ?よく頑張ったがとうとう終わりのときが来たようだなァ】
ないある「キッ…!」
アンリマユ【まだ闘志は萎えないか…そうこなくちゃぁ面白くない!】
ラッコ「盟友よ────!!!」
ないある「!」
ラッコ「助けに来たぞ───!!」
『キャアッ!』
「「ヤーーーッ!」」
「イィィィィィーヤッッッハァァァァァァァッ!!!」
ないある「ァ、ァ…!」
アンリマユ【無駄なことを…纏めて楽にしてやる…!】
「ウラララララララ!ヤッッッハァァァァァァァッ!!」
戦火の口火を切ったのはうさぎであった。隠し持っていたサーフボードを巧みに操り、なんと波乗りの要領で泥の上を正確に移動し、アンリマユへと肉薄していくではないか!
【なにィ!?】
「プルルルルゥウヤッッッハァァァァァァァッ!!」
【どぅおぉっ!?】
そのままうさぎのプリプリのお尻がアンリマユの顔にクリーンヒット。あまりの流麗な動作に面食らったまま、手痛い一撃をくらいたたらを踏むアンリマユだが、すぐに態勢を立て直し反撃を行う。
【種族単位の死にぞこないめェッ!!】
「フゥン…」
「「ワーーッ!?」」
うさぎはアンリマユ怒りのビンタをくらい、遥か彼方へとぶっ飛ばされていく。「やはりそうなるか…」とでもいいたげに腕組みをしながら吹っ飛ぶその姿は、貫禄すら感じられた。
「やろう!僕達も!」
「ウン!ヤダ、ヤダー!」
あのこの猛烈な機動力を駆り、アンリマユのスネに猛接近。鋭い刺股を使い、彼女の急所をブスリブスリと突き刺していく。
【イヤァッ!?お、のれぇ…!!】
「ぼくたちは、まだ、生きていたいんです!」
「ヤダ!ヤダ、ヤダ!」
【フフフハッ!カワイイなぁ!!】
ちいかわ達の懸命な攻撃を受け、なおも笑うアンリマユ。ラッコは素早く、ないあるに駆け寄る。
「だいじょうぶか…ッ」
「ァ…」
「何故来たか、だって?友を助けるのに理由などいらんッ」
「ァ…ウゥ…!」
友達。自分だけではなく相手もそう思っていてくれた。心の繋がりに、涙を流すないあると励ますラッコ。ないあるが正義の味方であるとするなら、彼はこの世界における勇者、英雄であった。
「さぁ、行こうッ!虐殺ではなく、一人ではなく、皆で世界を護り救うんだ!君は、正義の味方なのだろう?」
「ウン!だいじょうぶ!!」
ラッコに手を引かれ、ないあるは起き上がる。狩りの武器とハンマー、ラッコは剣。フル武装のままに決意を奮い立たせて。
「だからっ、世界を、滅ぼさないでくださいッ」
「イヤ、イヤ!イヤ!」
【ンンンンンン………!!】
チクチクとスネを狙われ続け、アンリマユのダメージは高まっていく。ラッコとあのこ、そしてないあるの攻撃はアンリマユにとってもそれなりに痛い。
【世界を救いたいと果敢に挑んできたなぁ…!救えるといいなぁ……!!イェイッ!!!】
「「ワーーッ!?」」
「大丈夫かっ!?」
瞬間、翼の羽ばたきによりちいかわとハチワレが吹き飛ばされる。あのこが反転しちいかわを救い、ハチワレを爪で引っ掛け事なきを得るが、それだけでも一般より強めなだけの二人には衝撃が強すぎた。
「し、視界が…モノクロになる〜…」
「わ、ワ、…ァ……」
「しっかりしろッ!気持ちで負けては勝てるものも勝てはしないッ!」
懸命にラッコが二人を鼓舞する。ないあるだけが、ラッコが手一杯の今まともにアンリマユとぶつかり合う。
【平行世界のニャルの娘ェ!いつかは皆と世界を救いたいと思っていたなぁ…!】
「……!?」
【救えるといいなぁ…!!】
ニヤリ、と邪悪な笑みを浮かべるアンリマユ。そのあまりの恐ろしさに、熟練の直感から本能的に距離を取る。
【邪悪が高まる…溢れるゥウ……!ォオオォオオォオオォオオァァァァーーーーッ!!!】
アンリマユは天に向け、おぞましい絶叫を放つ。それは聞いたものが、心あらば必ずやへしおれてしまうほどの戦慄の絶叫であった。
「くぅ…!!」
「わ、わぁぁあっ!?」
ないあるは耐えきったものの…その恐ろしさは、ハチワレとちいかわの絶叫により判明することとなる。
「わ、か、体が!か、変わっていく!こんなになっちゃった!?」
ハチワレの身体、耳や腕や体格が一回りもふた周りも大きくなり、鋭く雄々しくなっていく。それは紛れもない、キメラ化の兆候に過ぎなかった。
「くっ…!」
ラッコもまた、片腕や足が肥大化しバランスを欠いてしまう。それはちいかわ族の宿業、未来になってしまうでかつよの宿命をアンリマユが掘り起こしたのだ。
【良く見ろぉ…!ナガノ展に行ってもこんな恐ろしいキュートアグレッション(可愛いものへの攻撃性)は見られんぞォ?】
「わぁぁっ!なんか、心が、心が二つある〜ッ!?」
「ワァー!?や、ヤダ!ヤダ!ヤダー!!」
「近寄るな、ないある!君も、巻き込まれるッ!」
「ぁ、ぁ、だ、だいじょうぶ…!?」
【キメラになっていく恐怖を味わいながら…!心を八つ裂きにされるがいいッ!フフフゥ、ハッ!ハァーッハハハハハ!ファーハッハッハッハァーッ!!】
勝利を確認しながら笑うアンリマユを睨みつけるないあるに、ラッコは武器を渡す。
「ないある…君は平気なようだ…!これを、使え!」
「ァ…」
ラッコが渡したものは、自身の剣。上位ランカーの証たるラッコの顔が刻まれた強者の証。
「君なら、できるッ!君の強さは、ずっと見てきたからなッ…!」
「大丈夫!大丈夫だから…ネ、使って!」
「ワ…」
ハチワレもまた、自分の刺股を無事なちいかわに託す。それは、ハチワレの半身とも言える武器。
「ないあるさんと、一緒に!できるよ!絶対!だから、大丈夫!」
「ァ、ゥウ…」
「絶対勝ってッ、皆で、チャルメラ、食べよっ!」
「………ウン!!」
【まだ闘志が生きていたのか…!】
ないあるとちいかわ、希望を託された二人があのこに乗り、最後の特攻をしかけんとする。
【いいぞぉ?最早迫りくる滅びに怯える必要はない…!かのパワーで、先にこの世から消え去ってしまえ!!】
「「ワーーーーッ!!?」」
あのこに向けられて放たれた凄いビームが直撃し、ないあるとちいかわが投げ出され、なんとか身をひねったあのこももんどりうって倒れてしまう。
「ゥウ…ウ…!」
「ワァ……ァ…」
【終わったな……しょせん、ちいかわは小さくてかわいい【だけ】のやつなのだァ…!フ、ハハハハハハハハハハハハ…!!!!】
世界を救う意志を尽くねじ伏せる。ちいかわワールドに訪れた最悪の悪神に、今希望は途絶えようとしていた…。
…否。まだ、この世界は終わらない。
アンリマユ【フゥー………ン?】
この世界に望まれているのは、『悲劇』ではなく『王道』である。であるのなら……
ちいかわ「ゥ、ア…」
ないある「あっ…」
ちいかわ族たち「「「「「「「「ヤーーーーーーーーーッ!!!!!!」」」」」」」」
愚かで、無垢で、無知な存在でしかない彼等だからこそ…
【なにィ……!?】
本当の危機、仲間のピンチという危機に対して。
アンリマユ【な……なんて奴等だぁ…!】
ないある「あ…!」
「「「「「「てやーーーーーッ!!!」」」」」」
愚かであるが故に。彼等は、一致団結することができたのだ───。
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