ニャル【という点から、私は彼女とあの世界をなんとかしたいのです。王よ、どうか許可を!】
──平行世界の、愛娘さん…!確かにそれはニャルさんにとって、絶対に譲れない一線です…!
《フッ、この叙事詩において圧倒的な強者など存在せぬ。我やエアですら泣き所があるのだ、こやつも同じであったか》
──ガチャや、その、いわゆる無銘節で、ウッ!(ダメージ)
「…良かろう。貴様の暗部としての働き、高く評価している。便宜を図ってくれよう」
ニャル【ありがとうございます!本当に…!】
「しかし、わかっているな?我らが救うに値するだけの価値を示さねば、投資は立ち行かぬぞ?」
ニャル【はい、そこは…彼女らの力をお借りします】
〜
アンリマユ【なるほど、娘の為にねぇ。泣かせるじゃねぇか。いいぜ?力を貸してやるよ】
アジーカ【ムフムフ】
アンリマユ【気にすんな。誰も悪くないのに詰んでるって状況に…【絶対悪】ってのはよーく働くんだぜ?】
〜
ベリル「あのよ、リッカ。その…力を貸しては、もらえねぇか?」
リッカ「勿論!私達、グランドマスターズの仲間だもんね!」
ベリル(…あ〜、やっぱ。オレがこいつらみたいになるのは無理だわなぁ…)
【さぁ来い!ここがお前達の死に場所だァ!!】
突如として現れた、ちいかわワールドに現れし絶対悪アンリマユ。普段より小さくデフォルメが効いたデザインながら、その凶悪さは決して遜色ないスケールを見せつける。
「ワァーッ!!ワァーッ!!」
「ワァー!!」
瞬く間にちいかわワールドを泥で押し流し、洗い流し、ちいかわ族をその圧倒的な奔流で飲み尽くしてしまう。成すすべもなく、ちいかわ族の大半は泥へと飲み込まれてしまった。
「あぁぁ…大変だ、大変だぁ…!」
ちいかわワールドの鎧さんたちすら、この惨状を見つめる事しかできない。紅い空に穿たれた孔、君臨したデカくて恐ろしいやつ、神そのもの。それに、彼等はただ無力だった。
【ふわははははは!お前達が世界の価値を見せなければ、私はこのちいかわワールドを破★壊し尽くすだけだぁ!!】
精一杯のデフォルメ悪役ムーブを見せながら、無限にちいかわワールドを染め上げていくアンリマユ。もう誰もが、諦めかけたその時だった。
「ヤーーーッ!!!」
【なにィ!?】
果敢にアンリマユに挑む影がある。ハンマーを振り回し、神に挑むはだいじょうぶちゃんことないある。彼女は世界を護るため、アンリマユにすら怯むことなく挑んでいく。そこには使命と、勇気があった。
【世界を護るために戦うとは…流石正義の味方と褒めてやりたいところだぁ!】
「てやーーーーっ!!」
【さぁ来い!!ここが君の死に場所だァ!!】
激しいアンリマユとないあるの戦いが繰り広げられる中、ラッコはちいかわ族たちに語りかけていた。
「今こそ、立ち上がるのだッ!!」
そう、ないあるだけに任せてはいけない。自分達の世界は、自分達で守るんだと、その世界最強のランカーたるラッコは語りかける。
「「「「「ァ…………」」」」」
しかし、ちいかわ族たちはラッコに続くことができなかった。今までであったことがないほどに強く、恐ろしいやつ。あっという間に九割を飲み込んだ恐ろしいやつに、挑む気概が挫かれてしまったのだ。勝てるわけない、そんな空気が蔓延する。
「強さなどは後からついてくるッ!大切なのは、勇気だッ!!」
ラッコは高々と剣を掲げ鼓舞する。この未曾有の危機に、彼は盟友のないあるを助けるために意志を奮い立たせている。彼は彼女の、真の盟友であった。
「共に行くものは続けッ、少し待つッ!!」
ラッコは叫び、高台にてないあるとアンリマユを見つめる。アンリマユはデフォルメされたドラゴンのようになっており、ないあると激しいバトルを繰り広げている。
「ないある…今行くぞッ」
この滅びにおいて、ラッコは真の勇者だった。逃げ惑うちいかわ族を助けながら避難を進め、決してないあるを一人にさせない黄金の精神を有していた。いざ行かんとしていた、その時。
「あのッ、ぼくたちも、行きますッ!」
「むっ!」
ラッコに声をかける者がいる。振り返ると、猫科型のちいかわ族と、熊のようなちいかわ族、そしてウサギが並んでいた。
「あの人にッ、いつも、助けてもらってたから…今度は、皆でッ!」
涙目になりながらも、青い刺股を持ったちいかわ族『ハチワレ』。討伐任務において、さり気なくフォローしてくれたないあるの事を知っていたのだ。恩返しが、勇気をもたらしたのだ。
「ウゥ……イヤ、イヤ!イヤ!」
怖いけど、皆が死ぬのはもっと嫌だ。臆病ながらも必死に訴えるピンク色の刺股を持つ『ちいかわ』。彼、彼女もまた、ハチワレと同じ気持ちだった。
「イィィィィィーーーヤッッッハァァァァァァァッ!!!」
最高峰のテンションを晒すは『ウサギ』。ランカーではないものの、高い実力を持つこのメンバーの主戦力。未曾有の敵にテンションが振り切っている様子だ。
「本当に、いいんだな」
生き残れる保証はない。ニャルやないあるから聞いた【恐ろしいやつ】は今、目の前にいる。
「キッ!」
「やります!」
「ウラララララララァ!!」
三人トリオは、勇気をもってラッコに返す。世界を護るために、立ち上がる者達は確かにいる。この世界はまだ、価値を示す途中なのだ。
「よしッ!ならばッ──む!?」
『キャアッ!!!』
瞬間、戦犯ちゃんチームを壊滅させたでかいやつ『あのこ』がラッコ達のもとに、カエルを咥えながら現れる。
「でかいやつかッ!?」
「こんな時にッ!?」
動揺する二人だが、あのこはちいかわの前にカエルを置き、指差す
「エッ、アッ…」
(ニコッ)
その時、ちいかわは思い出した。かつて仕事をした際、同じ菓子を分け合い語り合ったちいかわ族がいたことを。それが、カエル由来のものであった事を。
「……フッ!」
「フゥン…?」
「エッ!乗せて、くれる…ってコト!?」
ちいかわはあのこを信じ、背中に飛び乗る。本来ならば恐ろしいでかつよ、しかし今だけは、頼もしい仲間として。皆、背中へ飛び乗る。
「よしッ!準備は整ったッ!」
「プルルルル!!イーヤーヤハヤハ!!」
「行くぞッ!!世界を救えーーーッ!!!」
「「ヤーーーッ!!!」」
ちいかわ達を乗せたあのこは、アンリマユの場所へと猛突進し駆け抜けていく。
「ないある!!」
「!!」
「助けに来たぞッ!!」
「………だいじょうぶ!!」
【また数匹ちいかわが死にに来たか…!】
「「ヤーーーッ!!」」
【大人しく湧きドコロの肥やしになっていれば痛い目に遭わずに済んだものを…お前達だけは簡単には死なさんぞ…!】
「イィィィィィーヤッッッハァァァァァァァッ!!!」
【かわいいやつのパワーをいくら集めたとて、この私を越えることはできぬッ!!】
ちいかわ世界の終焉に、選ばれし勇者と正義の味方が挑む。
ちいかわワールドの命運は、果たして…!
ベリル「あいつらはきっと勝つからよ。その時は…いっちょ、かましてやってくれや。リッカ」
リッカ「オッケー!」
『天沼矛』
「あのセリフ…言ってみたかったんだ!」
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