人理を照らす、開闢の星   作:札切 龍哦

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メッセージが溜まってるので対応します。未送信、アイデアの打ち合わせで土日を使うので、メッセージまだだよ、という際にはこちらからお願い致します。本編は月曜から再開します。

今回はふかやんさんとコーンモロコシさんとなります!


メッセージ対処マテリアル〜その1〜

相手

コーンモロコシ様

 

真名:アバドン

クラス:アルターエゴ

地域:キリスト教圏

出典:新約聖書『ヨハネの黙示録』 史実 ギリシャ神話

性別:不明

身長:186cm

属性:混沌・善

好きな物:雑食性のため特に無し

嫌いな物:雑食性のため特に無し

イメージカラー:黒

イメージCV:梅原裕一郎

 

ステータス

筋力:A

耐久:C

敏捷:B +++

魔力:A

幸運:D

宝具:A

 

概要

アバドンとは新約聖書の『黙示録』に記された天使の一種。 詳細については不明だが、五番目の天使のラッパによって召喚され、イナゴの群れを率いて人間に襲いかかり、死よりも苦しい病をもたらすという。

 


「ヨハネの黙示録」にて語られる"七つの災厄"の五番目に出現する存在。 
その姿自体は不明であるが、彼が天使のラッパによって召喚された際に率いる奇怪なイナゴから"蝗の王"と呼ばれることもある。 

また奈落の主ともされ、神に背いた堕天使や冷獄に封じられたルシファーを千年の間封じ見張る、まがりなりにも神の御使い、天使である。

 

イナゴ(正確にはトノサマバッタや近縁のサバクトビバッタ)による虫害が神格化された存在である。

虫害と聞くと恐ろしく無い様に思えるがバッタによる虫害(蝗害)は凄まじく1万の大群で4000kmを移動し、広大な田園を七日も経たずに食い潰すという。また繊維製のものならば何でも食うため、北海道の明治時代開拓期には衣服さえ齧られてボロボロになったといった記録が残っている。 
性格も狂暴化し、場合によって雑食化――すなわち肉食にまで及ぶことが確認されている。

 

アルターエゴとしては『ファーブル昆虫記』の著者で教師・博物学者・詩人・音楽家であるジャン・アンリ・ファーブルの肉体を借り受ける形でギリシャ神話の魔獣キマイラのエッセンスが加わっている。

 

性格

非常に寡黙かつ無口であると同時に冷静沈着。

その禍々しい性質故に誤解されるが曲がりなりにも天使である為、主(神)の命には忠実。

 

一方主の命を絶対視する余り、他のサーヴァントや人間との関係は非常に冷め切っていてドライ。

 

基本的に最低限の単語しか話さないのでバーサーカーや精神汚染持ちとは別ベクトルで意思疎通が出来ない。

 

また後述するスキルの影響により無数の人格ので集合体でもあるので正確な精神性を図る事も困難。

 

総じてコミュニケーションの面で非常に扱い辛い。

 

能力

本来のアバドンは蝗害の具現の為無数の蝗によって肉体を構成するのだが、ファーブル昆虫記の著者たるファーブルとキマイラのエッセンスを複合した関係により、蝗以外の多種多様な蟲達で肉体を構成している。

 

更にキマイラの影響で蝗に重ねる形で他の蟲の要素を具現化する事が可能となっている。

 

保有スキル

神性A−→E−

天の御使である天使である為高い神性を有する。ただし彼にとって神は主のみである為意図的に神性を落としている。

本来は神性スキル自体を失いたいがアバドン自体が蝗害の神格化された存在のためコレ以上神性を損なう事ができない。

 

陣地作成(蝗害)EX

キャスターのクラススキルである陣地作成の亜種。

無数の蟲達を伴いその領域、規模を拡大する。

 

対魔力A

害ある魔術効果の殆どを無効化する。

 

合成魔蟲EX

ファーブルの昆虫記による蟲達の知識とキマイラのエッセンスを組み合わせた結果変質した自己改造スキル。

その肉体に蝗以外の多種多様な蟲の力を具現化する。

蝗や昆虫以外にも蜘蛛やムカデといった昆虫以外の虫や蠍の様な蟲と勘違いされる生物も含まれる。

更に肉体が無数の蟲で構成されるため攻撃を受ける瞬間に肉体を無数の蟲に変換、受け流す事で事実的に攻撃そのものを無効にできる。

 

信仰の加護A −

一つの宗教に殉じた者のみが持つスキル。加護とはいっても最高存在からの恩恵ではなく、自己の信心から生まれる精神・肉体の絶対性。高すぎると、人格に異変をきたす。

本来ならA +++ランクなのだが、他神話の魔獣のエッセンスを組み合わせた結果ランクダウンしている。

 

蝗の王EX

アバドンの権能にして存在そのもの。

肉体を蝗をもした人型の甲蟲人間とも言える姿に変容できる。

更に無数の蟲達を問答無用で制御化に置き、使役する。

使役する蟲達は蝗や昆虫以外にも蜘蛛やムカデといった昆虫以外の蟲や蠍の様な蟲と勘違いされる生物も含まれる。

 

宝具

第五のラッパは吹かれ、権限するは奈落の底(シェオール・アバドーン)

種別:対国宝具

ランク:EX

レンジ:大小問わず国1つ分

最大補足:レンジ内全域

アバドンの宝具にしてアバドンの伝承そのもの。

ヨハネの黙示録における“七つの災厄”の五番目に現れる大災厄。数多蝗を率いて世界を喰らう大災害。

 

ラッパを吹く事により召喚される神獣クラスの蟲を連鎖召喚する。複合されたエッセンスの影響により蝗を含む多種多様な蟲達で各種につき最低1万を超える大群により全てを齧り、貪り、喰らい尽くす。

 

アバドンが率いる群れをなす蟲達は全て共通する特徴としてアバドンの蝗達同様「金の王冠、人の顔と女性の髪、獅子の歯、蠍の尾」を持っており、襲いかかって尾の毒針で刺す。その飛び回る様相は"戦車を轢く馬"に例えられ、おびただしい数の群れで襲来する。コレらの蟲達の尾に付いた毒針の毒は人を殺すことはないが、死をも上回る激痛を5ヶ月ものあいだ人に与えて苦しめる。

 

また現実の蝗害の性質も有しており広大な田園や多数の動植物や種族、国家、文明を七日も経たず全てを痕跡すら残さず齧り、貪り喰らい尽くす。

 

更に率いる蟲達は無性生殖により宝具を使用している間は群れの総数は増加し続ける。

 

またヨハネの黙示録においてはアバドンの蝗達が襲うのは異教徒達のみとされる為、キリスト教以外の多神話のサーヴァント・神霊の物理的・概念的防御を無視した特効性能を発揮する。

 

 

 

 

 

 

『鎮魂を以て屋敷を打ち建てた、悲劇の乙女』

ふかやん様

 

『…私の様な人を招くとは、貴方は恐れを知らないのですね。けれど…貴方達の目指す先に、私も…そして彼らも救われる未来があるのかしら?改めて…サーヴァント、キャスター。サラ・パーディ・ウィンチェスター、よろしくお願いしますね』

 

 

クラス:キャスター

 

 

真名:サラ・パーディ・ウィンチェスター

 

 

身長・体重:148cm・36kg

 

 

性別:女

 

 

属性:中立・中庸

 

 

出典:史実

 

 

出身地:アメリカ合衆国・コネチカット州ニューヘイヴン

 

 

ステータス:筋力C 耐久D 敏捷B+ 魔力B 幸運D 宝具C++

 

 

好きなもの:家族との触れ合い

 

 

嫌いなもの:ウィンチェスター銃

 

 

天敵:ウィンチェスター銃によって殺されてきた怨霊たち。

 

 

クラス別スキル

 

陣地作成:B+

 魔術師として、自らに有利な陣地を作り上げる。

 

 キャスターは、『銃が招きし呪怨の澱』の改築・増設に特化しており、隠し部屋等のエスケープゾーンや、追跡者を欺くための騙し扉等を増設できる。

 

 

道具作成:D

 魔術的な道具を作成する技能。

 

 作成した道具には、キャスターが幸運をもたらすと信じている、『13』、『蜘蛛の巣』に関する造形が施されており、魔除けの効果を発している。

 

 

単独行動:C

 

 マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。ランクCならば、マスターを失ってから一日間現界可能。後述のスキルの一つによって獲得した。

 

 

固有スキル

 

 

西部を征服した銃:B

 キャスターが家族を失う、その原因を生み出した銃器の渾名。

 

 

 アメリカの銃器メーカーにおいてリボルバーを生んだコルト社やスミス&ウェッソンと共にライフルを生み出したウィンチェスター社が有名であり、彼らが生み出したコルトSAA『フロンティアシックスシューター』と『M1873』…この二丁の銃器につけられたのがこの渾名である。

 

 

 二重召喚というスキルの派生ともいえる特殊スキルであり、ウィンチェスター一族と婚姻し、それによって悲劇に見舞われた生涯によって英霊となったキャスターはこれによってアーチャーとしてのクラスも持っており、単独行動:Cとその渾名となっているM1873を使用しての戦闘を可能としているが…本人はこのスキルをあまり好意的に見ていない。

 

 

黄金律(血塗れ):A-

 身体の黄金比ではなく、人生において金銭がどれほどついて回るかの宿命。

 

 

 キャスターは財産の大半を『銃が招きし呪怨の澱』の改築・増築に充ててしまうが、それでも、一生金に困ることはない。

 

 

 キャスターが嫁いだウィンチェスター社は、西部開拓時代から人気が高く、アメリカの狩猟用ライフルやショットガンの名門としてレミントン社などの企業と肩を並べており、前述のスキルにもある様に今なお西部劇ファンから親しまれている名銃であり、様々な戦争・紛争で、米軍とその同盟国など西側諸国はウィンチェスター製の銃を多用してきた事から、彼女の身に降り懸かった不幸が無かったのなら、一生を裕福に暮らせたことだったかもしれない。

 

 

魔術:D

 降霊術を得意とする。霊との交渉、霊を遠ざける結界、低級霊の強制成仏など霊から身を守ることに特化している。

 

 

地形適応:D+

 特定の地形に対する適応力。『銃が招きし呪怨の澱』内部での活動に適する。

 

 

 人生の半分近くをこの屋敷と共にしたキャスターは、複雑化していく『銃が招きし呪怨の澱』の全容を常に把握している。

 

 

 他にも道具作成や魔術スキルにより、怨霊達の居場所や行動パターンも把握しているため、屋敷内で彼女を発見するのは困難である。

 

 

無辜の狂気:C

 本人は狂気に染まっていないにもかかわらず、その行いによって後世の人々から『狂っている』と思われた英雄が保持するであろう特殊スキル。

 

 キャスターは後世に語られる事になる『ウィンチェスター・ミステリー・ハウス』の建築を続けたが、その建築期間は38年間・24時間・365日体制で、休むことなく増改築が続けられ、1906年のサンフランシスコ大地震が起きるまで最大で7階建、部屋数160以上の大邸宅になっていた。

 

 

 しかも普段から出入りしている人間でも一度迷うと出られなくなるほどで、家に入るには日々更新される地図の携帯が欠かせなかったともされており、サラの訃報を告げられた作業中の大工たちは、打ち途中の釘もそのまま、うんざりした面持ちで迷宮を後にしたという。

 

宝具

 

 

『やめて…この屋敷を、傷つけないで!でないと…貴方達が危険だから!!』

 

 

『銃が招きし呪怨の澱(ウィンチェスター・ミステリー・ハウス)』

ランク:C++ 種別:結界宝具 レンジ:0 最大捕捉:100人

 キャスターがこの世を去るまで改築・増築をし続けた、世界有数の幽霊屋敷。

 

 屋敷内には呪詛を呟く無数の怨霊が徘徊している他、入り組んだ内部構造と荒唐無稽な設計により、さながら伏魔殿の様相を見せている。

 

 

 『銃が招きし呪怨の澱』は屋敷内に存在する怨霊の数が多くなれば多くなるほど、屋敷は巨大に、内部構造はより複雑に進化し続ける。

 

 

 本来この屋敷は、キャスターが怨霊達を鎮め呪われる事を防ぐために建てたもの。

 

 

 そのため屋敷が破損・破壊された場合、怨霊達は狂暴化し、呪詛を撒き散らしながら敵味方問わず襲い始める。

 

 

『怨嗟貫く征服の号砲(ウィンチェスター・カースド・ライフル)』

ランク:E++ 種別:対人宝具 レンジ:1~60 最大捕捉:1人

 「西部を征服した銃」であると同時に、キャスターが呪われる原因ともなった銃。前述のスキル『西部を征服した銃』によって使用が可能になる。『銃が招きし呪怨の澱(ウィンチェスター・ミステリー・ハウス)』に蔓延する呪詛を弾丸として放つ。

 

 

 この銃の狙撃によって命を落とした者の魂は、『銃が招きし呪怨の澱』に誘われ、怨霊へと変じてしまう。

 

 

 サーヴァントがこの宝具によって消滅した場合、その魔力は聖杯ではなく『銃が招きし呪怨の澱』へ行き、屋敷に囚われるシャドウサーヴァントとして再召喚される。

 

 

 また『銃が招きし呪怨の澱』内に存在する怨霊、シャドウサーヴァントの数が多くなれば多くなるほど、この銃の与えるダメージは上昇する。

 

 

Weapon 『M1873』

 

 ウィンチェスター社が開発し、当時のガンマンやアウトロー達から人気を博した銃器。キャスター自身が手にして使用するほかに、この銃自身が浮遊して発砲する事も可能。

 

 

能力:基本は『銃が招きし呪怨の澱(ウィンチェスター・ミステリー・ハウス)』の結界内で相手を待ち構える先鋒を取るキャスター。しかし屋敷ごと破壊しようとする相手に対しては、『西部を征服した銃』のスキルによって、望まなくともM1873…ウィンチェスターライフルを手に戦闘を行う。

 

 

 …『銃が招きし呪怨の澱(ウィンチェスター・ミステリー・ハウス)』が破壊されれば、その中にいる怨霊などが敵はおろか、自身のマスターや仲間のサーヴァントにまで無差別に襲いかかる事を、誰よりも理解しているが故に。

 

 

解説:サラ・パーディ・ウィンチェスター。大手銃器メーカー『ウィンチェスター社』社長、二代目ウィリアム・ウィンチェスターの妻で、世界有数の幽霊屋敷『ウィンチェスター・ミステリー・ハウス』を建てた人物。

 

 

 大企業の社長夫人として幸福な人生を歩める筈だったが、娘と夫に先立たれ悲しみに明け暮れる。この悲しみを慰めるべく友人に相談したところ、「ボストンの霊媒師」に助言を求めるよう勧められる。

 

 

 霊媒師によると「一連の不幸は、ウィンチェスター家が代々製造してきた銃によって命を奪われた人々の魂が一家にかけた呪い」だとサラに告げ、さらに「その呪いはまだ続いており、彼らの魂は今も復讐の機会を求めている」と告げたのだ。

 

 

 この事に恐怖した夫人に霊媒師は「自宅を出てアメリカ西部へ旅立ち、行き着いたその場所に、あなた自身と銃で亡くなった者達の霊のために家を建てなさい。そして家の建設を止めてはならない。建て続けていればあなたは生き長らえ、止めてしまえばあなたは死んでしまうでしょう」と伝えると、

 

 

 サラ・ウィンチェスターは言葉通りに西へと引っ越し、カリフォルニア州への定住を決めると屋敷の建設工事を開始した。

 

 

 屋敷は、最新設備や一級品の装飾品が揃えられた他、悪霊から逃げるための隠し部屋や秘密通路、夫人自ら霊と交信する為の部屋、悪霊を混乱させる為の入り組んだ内部設計などが年中無休で改築され続け、夫人が亡くなった1922年まで実に38年間、改築が続いた。

 

 

人物:黒の喪服を纏い、ヴェールで顔を隠している貴婦人。つばのついた黒の帽子もかぶっており、ヴェールを取り帽子を脱ぐとブロンドのロングヘアーに藍色の瞳をした、穏やかさを感じさせる風貌が露わとなる。しかしその手には戦闘で使用する銃器…即ち、彼女が英霊として語られる事になる切欠となったM1873が握られている。

 

 

 基本的に温厚で理知的、他者を思いやると同時に家族の事を慈しむ優しさを持った女性であり、ウィンチェスターと関わる事が無かったのであれば、夫と子供達に囲まれ幸せな生涯を送っていたと思われるほど。

 

 

 当時のアメリカにおいて有力な大企業の二代目社長に見初められた事が、彼女を激動の人生へと至らせる始まりだった。当然大企業の社長夫人という欲に負けた事もあったが、それ以上に夫となったウィリアムの誠実さに心惹かれた事もあり、彼女は彼の求婚を受け入れ、やがて娘も授かり幸せの絶頂にあった。…その幸せがあっけなく壊れてしまう事に、この時気づく事は出来なかったが。

 

 

 心優しく、妻や娘のことをいつも気にかけてくれる夫ウィリアムと、彼との間に生まれた娘のアニー…その二人のあまりにも早すぎる死に悲嘆にくれ、それを見かねた知人に紹介された霊媒師から、その原因…即ち夫と娘の早すぎる死は、夫の実家で作られていたウィンチェスターライフルによって命を落とした者達が、怨霊となって呪っているという事…を聞かされた時には、最初こそ自らにもその呪いが降りかかる事を恐れた。

 

 

 そして死にたくないと思った彼女は、霊媒師に言われた通りにアメリカ西部…カリフォルニアに移住すると、そこに霊魂達を鎮める為の屋敷…即ち後世において語り継がれる事になる『ウィンチェスター・ミステリー・ハウス』の建築を行う事になる。だが、そうして自分が生きていたいと思って建築を続ける日々を過ごす中で、彼女の心にある変化が生まれる。

 

 

 それは、霊魂達に対する心境の変化である。確かに最初こそ彼女は自分の夫や娘を奪い去り、自分をも呪い殺そうとその魔手を伸ばそうとしてきた霊魂達に恐怖し、自分が生きたいと思ったからこそ屋敷の建築を続けてきた。だが…やがて彼女は気づいてしまう。自分の夫や娘を亡き者にし、自分すら呪い殺そうとする霊魂達もまた、自分と同じように『幸せになりたかった』という事に。

 

 

 彼らはいうなれば自分の夫の実家である『ウィンチェスター社』で作られたウィンチェスターライフルによって命を落とした者達だ。その銃を手にただ赤の他人を殺すことに快感を覚えた者もいれば、日々の糧を得たいと思い手にした者もいるだろうし、戦争に駆り出され…家族の元に帰りたいと思ってこの銃を手にした者もいただろう。

 

 

 そうしてこの銃に殺された者達にも…かつての自分と同じように家族がいた。愛する人たちがいた。帰りを待っている者達がいたのだろう…キャスターは心優しい女性である。それこそ家族の事を慈しみ、他者の幸福を喜び、そして…他者の不幸を悲しみ、寄り添おうとするほどに。気づけば彼女は、自分の事を呪い殺そうとする霊魂達に対し『恐怖』だけを抱けなくなっていた。彼らもまた自分がかつて手にしていた幸せを持っていた…なのにそれを、夫の実家で作られていた銃によって突然に奪い取られた。

 

 

 ならば…彼らがその無念を晴らしたいと思うのに、何の間違いがあるのだろう?次第に彼女はただ生きていたいがために屋敷を建築するのではなく、彼らの無念を少しでも晴らせたいがために建築をするようになったのである。

 

 

 通常の聖杯戦争や聖杯大戦、カルデアでの召喚も可能なサーヴァントであり、あまり好戦的ではない物の聖杯が万能の願望器であるのなら、できうる限り手にしたいと思っているサーヴァントである。彼女が為したい願い、それは『今なお無念に囚われている怨霊たちが解放される事』と、もう一つに『再び愛する人と出会い、家族とともに幸せに暮らす事』であるが故に。

 

 

人物関係

 

オリバー・ウィンチェスター:サラが結婚した夫・ウィリアムの父親であり彼女にとっての義父。ウィンチェスター社の創業者でありウィンチェスターライフルを世に生み出した…いうなれば彼女を英霊にする切欠を生んだともいえる人物。

 

 

 サラにとっては夫・ウィリアムの父親である彼の事は、個人的には自分の事をよくしてくれた人物であり好意的に見ている一方で、彼がウィンチェスターライフルを世に生み出した事で、自分の運命を決定づけた事に複雑な気持ちを抱いている。

 

 

『オリバー・ウィンチェスター…ええ、私にとっての義父ですね。生前は私の事も娘としてよく見てくれていましたし、義父として慕ってはいたのですが…やはりあの銃を世に生み出したという事を考えると、その…言葉では言い表せない感じがするんです』

 

 

ウィリアム・ウィンチェスター:自分が結婚した夫。心優しい人物であり、サラに出会った途端に一目ぼれし、大人しい彼から想像もつかないほどの熱意ある告白をされて結婚を承諾したらしい。結婚生活も円満であり、運命が違っていればおしどり夫婦として幸せな日々を得ていたかもしれないと語っているほど。

 

 

『…今もふと、考える事があるんです。もし、あの事が無かったのであれば私はあの人と…ウィリアムとアニーと一緒に幸せに暮らせていたんじゃないかって。分かってはいるんです、たられば話をすることに意味はない事は。けれど…あの人は本当に素敵な人だった。心優しくて、けど私に結婚を申し出た時は大人しい彼からは操ぞもできないほど熱烈な告白までされて…出来うるなら、あの人と幸せに暮らしたかったんです』

 

 

怨霊達:サラにとっては愛する夫と娘を奪い、そして自分にすら魔手を伸ばそうとする存在。だがそれと同時に夫の実家が生み出したウィンチェスター・ライフルによって当たり前と言える幸せな日々を奪われた彼らを憎めない様になっている。

 

 

 ちなみにその数は膨大と言ってよいほどであるうえに、その怨嗟は凄まじいとしか言いようがなくマルタやゲオルギウス、ジャンヌと言った聖人でも一目見た途端、祓う事が出来ないと呟くほどであり、イエスも『これは一朝一夕じゃ祓えないかな…祓うとなるとそれこそ何十年とかかるかも』とこぼしたほど。

 

 

『マスター…もし私の結界内に入るのならどうか細心の注意を払ってください。私の宝具で落ち着かせてはいますが…彼らの憎悪や怨嗟は並大抵のものではありません。それこそ、マスターがいつも戦っているゴーストなど比べ物にならないくらいに。何せマルタ様を初めとした聖人方ですら思わず顔をゆがめ、祓えないと呟いたぐらいですから…』




繰り返しますが、打ち合わせメールは土日にぜひお願い致します!

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