人理を照らす、開闢の星   作:札切 龍哦

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グール【何が愛と正義のパパンだふざけやがって!】

グール【チョコレートみたいな肌しやがって舐めてんのか!】

グール【正義が1ミリも似合う見た目してないぞ!】

グール【めちゃくちゃ胡散臭いぞ!黒幕だろお前!】

ニャル【あまり本当の事ばかり言うなよ。泣くぞ】

エキドナ『アホか!ほら、ちゃっちゃとやるよ!』

ニャル【はい、エキドナさん】

【エボルトリガー!!】
【コブラ!ライダーシステム!エボリューション!】

ニャル【誰がどう見ても正義の味方だろうが!変身!】

【ブラックホール!ブラックホール!ブラックホール!レボリューション!フフハハハハハハ…!!】

グール【【【【音声こわっ!】】】】

【ぶぶ、ブラッド族だぁあ!?】

ニャル【ラブアンドピースしてやるぞー】

エキドナ『死にたい…いや、ブチのめされたいやつだけ前に出な!』


ラブクラフト最大の誤算地へ

真正面から敵対してくる勢力とは違い、こうして水面下での活動を好む者たちは討伐の重要度が飛躍的に高い。大抵こうした輩には裏で糸を引いているものがおり、末端の輩はただの使い走りか何も知らされていない場合が大半だからだ。

 

「出口を塞ぎます!一人も逃してはいけませんからね!」

「お願いします。別口は私が。完璧に退路を減らしましょう」

 

 

そして一体でも取り逃がせば、上部に伝えられさらなる厄介事や面倒事に繋がってしまう。身柄をかわされたり、また別の場所に拠点を移されたりといった状況の混乱や対処の面倒さが増していく。故にこういった電撃、殲滅作戦が肝要となる。

 

…のだが、ニャルラトホテプとその一家を知るものがあれば、彼等と彼女らの敗北を危惧するものなどそうはいないだろう。こういった者らは、大抵が末端が故に弱小揃いか或いはインテリ特化で荒事に弱い。

 

「棺桶峰打ちッ!棺桶峰打ちッ!」

 

【べブッ!】【ぶべらっ!】

 

「ロンゴミニアド・ザ・峰打ち連打ッ!打ちどころが悪くてもご安心ください峰打ちです!」

 

【いっそ殺してぇ!】

 

このように、勝利は半ば確定事項だ。当然ながら実行犯と鎮静部隊での練度が段違いにすぎる。しかも相手は政治犯や工作グループ。前哨戦にもならない駆除作業である。歴戦の狩人と元銀河警察の敏腕刑事グループはまさに流れ作業じみた鎮圧だ。

 

【ほ、本部に連絡だ!】【勘付かれたぞ!】【何故ここに火消しのナイアが!銀河警察と一緒に!?】

 

「エクスキューション…峰打ちッ!!ダイナミーック!!」

 

【【【【峰とはッ!?】】】】

 

【あが、ごきゅ、こひゅっ…】

 

「脳髄と腸を引き出してスムージージュースにしたいところですが、指示は生け捕り。命だけは助けます」

 

【あ、ありが、ぶほおっ!】

 

「死ぬよりひどい目にはいずれ合わせますので、ご覚悟を」

 

【うわぁあぁあぁあー!!】

 

力任せに棺桶にぶん投げ身柄を確保するナイア。当然ながら誰一人として見逃された輩はおらず、全員がお縄を頂戴する事となる。

 

「今回は楽なターゲットでしたねー。これくらい圧倒的でいてくれたら楽なのですが。いやー、楽園とグランドスターズのボーナスに期待しちゃいますねー!」

 

「油断は禁物です。これらは所詮触手の先っぽ。頭をかち割るにはお父さんやおばちゃま様の報告待ちでしょう。その間に基地にて、手がかりを探しましょう」

 

「孤高の狂犬からすっかり丸くなって団体行動まで…お姉さん、かつての宿敵としてとても嬉しいです!」

 

「あ、ありがとうございます…あなたも、くたびれた行き遅れOLの昔とは違い輝いていますよ」

 

「褒め方はもう少しファミリー寄りにしましょうね!」

 

かつて追い、追われた関係が肩を並べる以上こちらは必然の結果と言える。そして昔ながらの関係の一方、楽園に来てからの家族に当たるチームの首尾も取り立てて心配する必要はない。

 

【地球産のパワードスーツか!?】

【未開の地の蛮族の玩具だ、恐れるに足りん!仕留めろ!】

 

(かちん。おじい様のくれた仮面ライダーの姿になんてことを)

『その減らず口、聞けなくしてやるわ!』

 

こちらは宇宙的にはノーネームな仮面ライダーディーヴァ。侮られ白兵戦を仕掛けられるが中身は一般の人間にあらず。秒単位で進化していくAI、うたうちゃん並びにディーヴァの二人。即座に全員のパターンをラーニングし、最適解な戦闘シミュレーションを構築する。

 

『ヒーリングインパクト!』

 

【うぉ!】【うげっ!】【ぐばっ!】【ぎゃあっ!】【ぐはっ!】

 

必殺技を起動し、一人を鳩尾エルボーからのアッパーにて無力化、直ぐ様その一人を振り回し全員を分断。一人一人に拳と脚の乱打を叩き込み一瞬で無力化。AIならではの精密な動きを前に、チェンジリングに特化した文明理系の敵では対応が叶わない。

 

『言っておくけど、うちのところのお巡りさんに見つかったらこんなものじゃ済まないわよ!早期鎮圧はむしろ助かったと思いなさい!』

 

【ぐぼぁ…】

 

(思い知りましたか、仮面ライダーの力。では、モアちゃんの援護に…)

 

『ハル、マゲ、ドン!一那由多分の一ー!』

 

【【【【【【ぎゃぁー!!】】】】】】

 

『おぉぉう!?』

 

振り返った瞬間、超極地的な震災による隆起が起こり、モアを取り囲んでいた数名が即座に吹っ飛んでいく。彼女は恐怖の大王。本来ならば惑星の声を聞き安らぎを与える存在だが、こうして対人にも力は発揮できるのだ。

 

「やりました、うたうちゃん!これでおじ様を困らせる敵はやっつけましたね!てゆーか完全無欠?」

 

『そ、そうね。味方で良かったマップ兵器ぶり…。時にその、てゆーか…っていうのは?』

 

「少しでも今時な言葉を勉強してね。と言われたのでおじさまと一緒に勉強しました!なうでやんぐで、バカウケなリリックです!てゆーか大化改新?」

 

『いやあの、それ死語だし今更てゆーかなんていうギャルなんているのかなぁ…?』

 

(昇陽学園にいるかもしれません)

 

『そんなに遅れてないと思うけどなぁ、昇陽学園…こちらディーヴァ・アンゴルチーム。目標クリア。シャドー・ブインシステムも相まって手早かったわ、マスター』

 

 

【よくやってくれた。任務が終わったら焼肉だな】

 

通信を受け、ニャルは安堵しながら必殺技を起動する。

 

 

【レディー・ゴー!!ブラックホールフィニッシュ!!】

 

相棒、エボルトの力を振るう疑似ブラックホールにて、衛星軌道の艦船をぐしゃぐしゃに叩き潰し破壊する。これで前線基地は完全に崩壊したと言えるだろう。

 

【お、俺達の…】【帰る艦が…】

 

『人様のウチを土足で踏み荒らしといて、みみっちい事言ってるんじゃないよ、バカども!』

 

エキドナに縛られビンタまでくらい、完全に意気消沈する一行。目の前でブラックホールに消えるさまは、完全に戦意を削ぐ。

 

【ありがとー、皆!流石楽園暗部、スムーズで大胆!】

 

そんな中、マイノグーラは御満悦とばかりに通信を送る。そう、さらなる情報を開示するためだ。

 

【グールカンパニーは何回か潰した記憶がある。本社はさてはこの時空にはないな姉貴殿】

 

【その通り。脚が付かないよう潜伏次元を絞ってるみたい。地球人はまだ外星人や異星人ノウハウが未熟だから格好の的なわけね。ま、だからこういう殴り返しに弱いんだけど】

 

『きちんと突き止めてくれたんだろうね?』

 

【それはもちろん!裏方としてなら、ニャルニャルにだって負けないつもりよ〜!】

 

そうしてマイノグーラは指し示す。本拠地と言うべき箇所には、聖杯の反応があると。

 

【聖杯…特異点案件か】

 

【カルデアスは地球観測特化だから、別次元の聖杯反応はちょっと厳しいからねー。ケイオスカルデアは逆にガチガチの異星人対策本部。設備組んでででかした、ニャル!】

 

【光栄だ姉貴殿。では、その時空はどこなんだ?】

 

【あー、それがね〜?私達にはすごーく面倒で大胆な次元に居を構えてたの】

 

大胆な拠点。まさか…と顔を青くするニャル。その危惧は、現実となってしまう。

 

【邪神ハンターと…ニャルラトホテプ星人がいる次元!ここで各次元に派遣やってるみたい!…野放しは、出来ないわよね?】

 

【あ〜………………。…解りました。対処します】

 

【モニターはするから!じゃ、気合い入れてこ!】

 

『ニャルラトホテプ星人?ニャルラトホテプはあんただろ?』

 

【星人としてカウントされてるやつもいるんです。ラブクラフト最大の誤算ってやつですよ】

 

よりによってそこかよ…。グールカンパニーの渾身とも言える潜伏先に、心底うんざりしてしまうニャルラトホテプでありましたとさ。

 




ニャル【ナイア、聞こえるか】

ナイア「はい、お父さん」


【学園生活の…時間だぞ】

ナイア「ほへっ?」

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