紛らわしい後書きをすみません。もうちょっとだけ(完結)まで続くんじゃ
『粉々に粉砕された召還ゲート』
「母子の愛を咎める天命無し――」
召喚編――変な王がいるぞ!!
山頂に位置する第二のウルク、カルデア
「やっぱり疲れたときには甘いものだよねジャンヌ~」
「おかわりもいいわよ。いっぱい食べていいのよ」
「ダーリンあーん!」
「無理矢理はやめてぇ!」
「絶対に、英雄王の総てを受け止められるシールダーに・・・!」
「マシュ殿!よい気合いですぞ!」
「記録資料は作るけど絶対信用しないよなぁ。『それがどうした』で返されるのがオチだよ。まったく面倒だ!嘘なんか書かないのにさぁ!」
「文字を見たらその映像を見れるようにしますか?やっぱり体験してみればいいと思います。私達の旅路を。処理は私とメディア師匠が」
「ナイスアイディア!それで行こう!」
「『僕は今とても充実しています。マギ☆マリも気を付けてね・・・』いつかカルデアに遊びにいく!?やったぁ――――――!!」
「今回の界聖杯は・・・歯車と霧、雷光のイメージだね」
(四つの世界かぁ・・・凄いスケールだね)
「でしょ?それにね、界聖杯は一度満たされたら『無くならない』んだ。いくら使ってもね。世界そのものが中身だから!」
(凄い!成る程、手頃な聖杯なんて生まれるのも解るなぁ)
「でしょ?財の一つに至るまで、英雄王は凄いんだよ!・・・あ、そろそろ時間だね」
(見物だぞ~)
「霊基、チェンジ!」
思い思いの余暇は
「――我が声を聞け!!全職員!!集合!!」
王の号令にて切り裂かれる――!!
「待ってました~!召喚召喚!」
「戦力、いえ。新しい仲間を招く時間ね」
途中で合流したリッカとマリーが入室する
「ダ・ヴィンチちゃんは?」
「書類を煮詰めるから、今は欠席。ギルにも許可は取ってたみたい」
「そなんだ。後でショップ行こー」
「マシュ・キリエライト到着しました!」
「危ない、五分前行動だよね間に合ったよね!」
マシュ、ロマンも現れる
「お待たせ、ギル!じゃあ早速」
「ウム ヨクゾキタ」
言葉が遮断される
「・・・はい?」
目の前に、何かがいたのだ
「ナニヲオドロク。シャキットセヌカ」
白金色に光る魔法の絹の布を纏い、紅き瞳を光らせる変な生き物がそこにいた
「・・・え、えぇ?」
「ナンダ、ワカラヌノカ」
ガバッ、と布を上げる
「我だ!英雄王ギルガメッシュよ!姿を隠せど溢れる我のカリスマには困ったものよ!ふははははは!」
――例によって自分は意識を眠らせている。カルデアの部屋以外ではそうしていたいのだ。いつものように、これからも
「いや解るけど!こんな訳の解らない事をするのは君くらいだけど!?何があったの!?セイバー召喚の秘策なのそれ!?」
「然り!これこそ我が財に眠りし『隠匿』の原典!『輝き』で編み込まれた至高の外套!被るだけで気配遮断EXになる優れものよ!」
――あ、ちなみにこの場合のEXは『隠れる気あんの』?という意味のEXになります。頑張って探しだしました。『隠れながらも王の威光を示す一品を』というコンセプト。いや苦労しました、保護色になっていてとても見辛く・・・
「我は決議し結論を出した。セイバーがいつまでも来ぬ理由を大悟の如くに理解した。我は明晰さにおいても雑種の遥か上を行くかしこいおうさま!それにこの姿は関係している!」
「は、はい・・・では、何故でしょう?」
すかさず質問するマリー。彼女は理解しているのだ。こう言うとき、王はオーディエンスを求めていると
「よい質問だ。だが案ずるな、簡単な帰結よ。そう、つまりセイバーは・・・」
バン!と玉座を叩く
「照れているのだ!!我のあまりにも雄々しく美しくゴージャスな輝きに気後れしているのだ!!ふははははは!理屈としては簡単に過ぎるわ!セイバーめ、ますます我の心をくすぐる輩よ!貞淑さを完璧に理解しているな!流石は我が后(仮)よ!」
「――――――」
???と困惑するマリー
「成る程ぉ・・・!」
「知りませんでした・・・!」
目を輝かすリッカ、マシュ
「ポジティブにも程があるよね!?避けられてるとか考えないのかい!?」
「何故我を避けるのだ。我が腕に抱かれる栄誉を持つのはあやつだけというに」
「御愁傷様騎士王!貴方すっごいのに目をつけられたよ!強く生きてね!」
――これを被った王のフォルムはかっこよく、また可愛いと思う。ゆるキャラ、だっけ?そんな感じの。
(目が紅くギラギラ光って輝くゆるキャラとか全然ゆるく無いんじゃないかなぁ・・・)
――えっ!?フォウみたいに光るよ!?ゆるキャラって光らないの!?
(それは君に倒された光だよぅ!)
「恥じらう后に合わせるは王の甲斐性!姫の世話にて更に気遣いを身に付けたのだ、この程度は笑顔でこなしてくれる!フハハ!まさにギルガメッシュ『アサシン』よな!まあ前置きはよい!これはあくまで衣装!今回のみの余興よ!では始めるか!」
ガバッ、と布を被る
「サークルヲ、マワセ。カイマクダ」
「もうどーにでもなーれ。はい、じゃあサークル」
起動した、瞬間
「うわぁぁああぁあ!!?」
サークルに雷撃が落ち、召喚室ごとカルデアが揺れる
「何事――!!?」
「アワテルナ ショウカンニオチルライゲキナド ヒトツシカアルマイ」
「あっ(察し)」
雷鳴と共に現れたのは
「はい、召喚の気配を察知し罷り越しました。母、源頼光。我が子のいる楽園に見参です♪」
バーサーカー、雷光の母。最強の神秘殺しが顕現していてた
「ヤハリキタカ ムシロソチラカラクルトハナ」
「えぇ。盟約通りに。確かに縁は結ばれましたもの。ならばこの通り、えいやー、と」
「扉が開いた瞬間扉を叩き壊す勢いで来たよ!?」
「愛です♥」
「何故そこで愛!?愛怖いなぁ!」
――心配はしていなかった
だって、あれほど慈愛と母性を湛えた麗しき彼女が
「ははうっ、――」
新たな子を、見放すはずがないのだから
「えぇ、あなたの母ですよ、リッカ。・・・あらあらまぁまぁ、どうしました?母の胸に、飛び込んできては下さらないのですか・・・?」
「そ、そうじゃなくて。ロンドンの母上と、ここにいる母上は違うから、・・・迷惑かなって・・・」
「――あなたは本当に、優しい子ですね。母は嬉しいです。でも大丈夫、安心してください。何故なら――」
にっこりと笑う、母の笑み
「『座にいる本体に、貴女の事を刻み込みました』から。どこでどう召喚されようと、あなたの母に代わりはないのですよ」
「――!!」
「ヒェッ」
「それくらいなど些末な事。子の存在を刻み込むのは至極当然。だから・・・はい、リッカ」
スッ、と両手を開く
「『あなたの母に、甘えてよいですよ』。大事な大事な、我が子ですもの」
「――・・・・・・」
「ユケ」
「!」
「ヤツノアイニ コタエテヤルノダ マスター」
白金のゆるキャラが告げる
「ザニキザマレタイジョウ オマエノコトハミライエイゴウワスレヌダロウヨ」
「――――母上~~~~!!!!」
言葉を受けて、恥も外観もなく頼光に抱きつくリッカ
「会いたかった!会いたかった・・・!万が一にでも、来てくれなかったらって、怖くて、不安で・・・!眠るときもこれが手放せなくて・・・!」
「えぇ、寂しい想いをさせてしまいましたね、リッカ。母のいたらなさを御許しください」
「いいの!来てくれたならそれでいいの!あ・・・これ!」
刀を差し出す
「いいえ、それは貴女の護り刀、私と貴女を繋いだ大事な縁。持っていていただければ母は喜びます」
「いいの!?」
「えぇ。一度それを抜けば、私の想いが貴女を包み、私と同じように戦えましょう。武勇も、武練も、戦略も、戦術も私と同じように。雷を自在に放ちましょう、大軍を蹴散らしましょう。私の想いは、娘を害す総てを一切鏖殺なさいましょう」
「え!?現代の源頼光って事!?リッカ君が!?」
「ロマニ、歴史では頼光様は男性よ」
「ホウグヲカスレイハナクモナイガ ヨモヤコレホドトハナ」
――武具を使用した戦いでは、最早なんの憂いも無いと言うことか・・・
「『我が半身』を託すとはそういうものです。・・・ですが、ごめんなさい。リッカ」
申し訳なさそうに目を伏せる
「本当なら、もっと細やかなものをあげたかった。家事や洗濯、甲斐甲斐しく家を護る術を貴女に教えてあげたかった。でも、私はそんな穏やかな生を、ついぞ送ることもなかった・・・だから、貴女に託せる半生はこんな、血に染まった刀に染み付いた武練のみ・・・至らない母を、どうか・・・」
「ありがとう」
母の迷いを、一閃する
「私の母上は、日本一優しくて、日本一カッコいいんだね!本当に嬉しい・・・!」
「リッカ・・・」
「『私の母上になってくれて、ありがとう』!」
満面の笑みで、感謝を告げるリッカ
「――――えぇ、えぇ。こちらこそ。こちらこそ・・・」
強く強く、リッカを抱きしめる
「血にまみれた私を、こんなに真っ直ぐに『母』と・・・ありがとう。現代に現れし私の大事な娘。もう、貴女を一人にはさせません。私が、私が貴女を愛して愛して、愛し抜くことを誓いましょう」
「よろしくね!『お母さん』!」
「あ、――あぁっ――!」
へなへなと崩れ落ちる
「お母さん!?」
「母に、母に刺激が強すぎます・・・!お母さんなど、そんな・・・!私、猛ってしまいます!身体の奥が熱い!熱い・・・!」
「この気配頼光サンか!アンタなら必ず来るって俺ァうぉお!!?」
雷と共に、黄金の刃が顕現する
「コンゴウショ マスターノクニデハタイシャクテン インドラトヤラノヤイバカ」
――それは神造兵器なのでは!?
「剣があるなら、後は槍も。リッカ、これの使い方はですね」
「待った!ストップだ頼光サン!!そいつはガチでヤバイやつだから!人間にゃ無理だから!」
「母と子に不可能はありません!」
「いやマジでヤバイやつだからそりゃあ――!!」
「ショウカンドコロデハナクナッタカ スコシキュウケイヲハサムトスルカ カクインカイサンセヨ シキリナオシ ヨビダシヲカケルノデナ」
「離しなさい金時!何故、何故娘を愛する邪魔をするのです――!」
「今は!今は耐えてくれマジに!はやく!はやくリッカを別んとこに!!」
「マスター カタナヲカセ。 オマエノハハガ ジンリシュウフクゴニモイラレルヨウニシテヤロウ」
「本当!?」
「ゴージャスタルオレニ フカノウナドナイ。チジョウニアッテゴージャスニフカノウナシ。シンラバンショウスベテノルールガオレ。オレガルールダ。ふははははは!!む、いかん外套がはだけた」
「やったぁ!!お母さんと一緒だ――!!」
――その後、皆で片付けました
童子切安綱
母の想いが詰まった天下五剣の一振り。リッカに託された名刀
母の狂気に達するほどの母性愛が染み付いており、一度引き抜けば我が子を害する総てを滅する刃となる
頼光と同等の無窮の武練A+(肉体負担考慮外) 自らの魔力を雷にして放つ魔力放出(雷)を習得する
数多の神秘を斬り殺した事から、天地の属性、魔性には切れ味が数段高まる
ただし。母性愛即ち狂気
『彼女の愛を受け止められる器』でなくば即座に母の愛に呑まれ、人格を書き換えられ母を盲信する所有物となる
与えられる愛に相応しき闇か光が心になくば、子の総てを殺す刀に為りうるのだ。それを頼光は理解していたのか――
それは彼女のみぞ知るのである
「ブーーーーーっ!!!」
「ほう、黄金のめ。図らずともメジェド神の姿に願を掛けたか。よい慧眼と誉めねばなるまい!何故なら!かなり偉い神なれば!」
「あ、あれは、ふけっ、ふけい、不敬な・・・!」
「ほう、天空の神、いよいよ黄金の王に物申すか!よい!許す!行け!ホルスの羽ばたきの如く!(むんず)」
「御許しください御許しください御許しください御許しください御許しください御許しください御許しください御許しください御許しくださいファラオー!!!!」
《はっくしゅ!!》
――くしゅっ
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