人理を照らす、開闢の星   作:札切 龍哦

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コヤンスカヤの設定周り、大きな矛盾もなく一安心です。

あくまで恨み憎しみ辛みはテクスチャであり、本来の彼女は人を愛していたというのもとてもよいビーストの落とし所かと。フォウ君、あなたリスペクトされてたってよ!

?「あんたが抹殺しようとしている人類もまた地球の天然自然から生まれたもの!言わば地球の一部!」

まさか上の台詞が突き刺さるビーストだとは思わなんだ。楽園時空ではロストベルトと身柄の関係上もう子供まともに作れんからすまんな、すまんな…

…ん?これもしかしたら『宇宙行くついでにお前の子供探しに行かない?もう人を系面的に憎むのやーでしょ?』と人類愛側に就かせる商談ができるのでは!?さすが公式!二次創作のインスピレーションの泉です!

という訳でコヤンスカヤの扱いも見えてきたところで予告をどうぞ!しかし宇宙か…楽園時空ティアマトママでやってたな…

感想、メッセージ返信は今からやっていきます!今予告アイデア提供はDr.クロさんでした!ありがとうございました!


予告篇〜恐怖の大王編

1999年、ノストラダムスの大予言にて予言された恐怖の大王…数多の学生が勉強を放棄したとされるその大予言が予知したその存在は、なんと魔神柱が邂逅していた!?

 

魔神柱記録『恐怖の大王は必ず来たる。彼の者は必ず来たる。必ずや、この地に来たるのだ──』

 

 

その来訪の日は───夏草観光すぐ後だった!?

 

ギル「えぇい!ヴィマーナに立て続けにケチがついたではないか珍獣!緊急時のバレルロール程度は習得しておけと言ったであろう!」

 

フォウ(無茶言うなバカタレ!空からの隕石の直撃なんて対応できる訳ないだろ!)

 

空からヴィマーナに墜落したソレ。それは隕石ではなく魔神柱が予測し、邂逅していた『恐怖の大王』。星を破壊する超抜存在であるその人物は、なんと…!

 

少女「…ん、ぅ…」

 

──り…リッカちゃん…!?いや、違う!この顔立ちは!?

 

フォウ(リッカちゃんの…遺伝子提供者じゃないか!?)

 

王の計らいにより楽園に保護された、リッカと同じ顔の少女。大気圏突入のショックによりすべての記憶を喪っていたその少女は、疑惑と懐疑の態度を以て他人へと接する。

 

 

ニャル【君の名前は…そうだな、ピアだ。ピア・シファー。ここで会ったのも必然の縁。記憶を取り戻すまでこの楽園にいるといい。…私の、目の届く所でね】

 

ピア「ふーん…分かったよ、おっさん。なんかあんたの言葉は信じてもいいって気がするんだ」

 

ニャル【おっさん…とにかく、よろしく頼むよ。私には、君の面倒を見る責任があるからね】

 

右も左も分からず、世界を護るカルデアに懐疑的だったピア。だが人の美徳を至宝と収める楽園の雰囲気に、その頑なな心を解きほぐしていく。

 

 

アンリマユ【この麻婆めっちゃ美味いんだぜ。どんだけ美味いっていうかったらメチャクチャうめーんだからな!(その面が気に入らねぇ、吠え面かきやがれ!)】

 

ピア「うっま。いけんじゃんこれ!おかわり!」

 

アンリマユ【なあぁぁ!?】

 

 

アルク「待ってステイ!なんだろ…あなたからなんか!危険な感じがする!人違いならごめんなさい!でもするの!危険な香りが!」

 

ピア「はぁ…?別に何もしないんだけど。どゆこと?」

 

アルク「わからない、わからないけど!なんかすっごく身体がゾワゾワするのよ!不思議ねー!あとあなたリッカの姉妹か何かー!?」

 

 

ピア「バシュムの、毒沼?へー…さっき浸かってきたけど平気だったし。靴落として拾いに行ってたんだけど」

 

セミラミス「なん…だと…?」

 

 

その一方で、ナイアと同等に自身を慕う彼女を目の当たりにし、善性を宿したが故に罪悪感という焔に焼き焦がされる邪神。

 

【なんとも思っていなかった。今まで当然の様に踏みにじってきた善性が、こうして私を裁きにやってきたのだろうな。彼女が親しげに私の名を呼ぶ度に、私が行ってきた行為の贖いを求められているようだよ】

 

エキドナ「あんた…」

 

【…彼女は星も、故郷も、親交の深かった隣人も全て喪っていた。本来ナイアの様に保護し、大切にしてやるべきだったものを私は利用し、今日に至るまで思い返しもしなかった。──ナイアの血の繋がらない姉妹にだってなれた娘を、私は…】

 

それは、娘と所帯から善性を得た邪神に対する最大の罰。

 

【私に今更、彼女を家族に招く資格など無い。…取り返しのつかない事を、私は彼女にやらせていたのだから…】

 

楽園に馴染むピアに、『有り得たナイアの可能性』を見出し咎の苦痛を痛感する邪神。人の心を軋ませる邪神を嘲笑うかのように、その時はついに来たる。

 

ピア「…恐怖の、大王…星を破壊する、終末の化身…」

 

吸い寄せられるように示された大予言の文献にて、彼女は真の自身の使命を、宿命を、全てを思い出す。

 

「…いけない、いけない…!このままじゃ、本当の【私】が目覚めてしまう…この星を、あの人達の星を壊してしまう!おじさまが漸く、漸く平和な家族を手に入れられたこの星を…!魔神の皆が愛したこの星を…!」

 

自身が偽装人格であった事、己の使命により、大切な人達を不幸にしてしまう事を何よりも恐れたピアは、一つの結論に思い至る。

 

「…私が、本当の私が星を、この地球を壊してしまう前に…私が…!」

 

 

楽園より飛び出すピア。彼女を追う楽園の人々達。

 

リッカ「どうしたって言うの、ピアちゃん!私、やっと…やっと目を見て話が出来るようになったのに!」

 

ピア【…ごめん。私、やらなくちゃいけないんだ。恐怖の大王として、私が宿した使命として】

 

キリシュタリア「待ってほしい!星を壊すだなんて手段を君は本当に肯定するのかい!?君を愛するおじさまが、家族がこの星に住んでいるんだぞ!」

 

ピア【破壊されたくないなら止めるしかないよ。私はこの星を破壊するためにやってきたんだから…あなたたちの大切を、大事を護りたいっていうのなら!私を止めるしかない!そう──殺してでも!】

 

避けられない宿命、逃れられない因果。星の審判者たる彼女は今、生命溢れる星へと裁きを下す。

 

【カルデアの皆。本当に──お世話になりました。せめて苦しまないように…私が全部葬るから!】

 

       【恐怖の大王】

 

       【ANGOLMOIS】

 

 

愛する者の為、破滅に向かい破壊を行使する心優しき星の厄災。

 

ニャル【…頼む。邪神としてではなく、一人の親として、父として君達楽園の皆にお願いする】

 

オルガマリー「!」

 

【彼女を──助けてほしい。償いきれるような罪ではない。だが私を、私なんかを真っ直ぐ慕ってくれた善意をもう一度踏みにじる事は、もうしたくないのだ…!】

 

かつての己の罪業に苦しめられながらも、有り得たであろう『もう一人の娘』から目を逸さぬ事を決め、嘲笑っていた人間に頭を下げる、優しさを知った一人の罪深き父親。

 

リッカ「──そういう事なら任せて!私も何度も、血の繋がった姿を殺すのはゴメンだから!やろう、キリシュタリア!」

 

キリシュタリア「任せてくれたまえリッカ君!地球をわざわざ壊さなくても、君のストレス発散になる星くらいならいくらでも用意してみせよう!」

 

そのかけがえのない光を護るため、楽園カルデアは星をも砕く存在へと挑む。

 

【私は自他共に認める下衆野郎だ。君に親しくされる価値のない存在だ。だが、それでも私は君に言わなくてはならない事があるんだ。長い間、一人で宇宙を彷徨い続けた君に言わなくてはならない事が…】

 

星の未来を懸け、楽園カルデアは一度は免れた『大予言』の成就を阻まんと全身全霊を尽くす。その先にあるものは果たして、滅亡か贖罪か。

 

エキドナ「うだうだ言ってんな!家族も故郷も、何もかも失ったのがあの娘なら、あんたがかけてやれる言葉はなんなのさ!」

 

ナイア「お父さん、迎えに行きましょう。今の貴方の本当の気持ちを伝えるんです。そして、私にしてくれたように言ってあげてください。あなたは、私の──」

 

人理を照らす、開闢の星・ショートストーリー。

 

終焉墜落少女 アンゴル・モア。

 

 

キリシュタリア「リッカ君。対話は君に任せよう。いつぞやではNPが足りず見せることが出来なかった我が必殺技…」

 

近日、執筆予定。

 

「今ここに見せよう!大切な隣人を、我等が星を救わんが為に──!!!」

 

──それは、審判と贖罪の贈り物。




―─ああ、凄い。凄いじゃないの。こんなにも美しくて…完璧で…凄い奴らなんだ。あいつら。

……壊したくない。壊したくない。あいつらの未来をこの手で亡くしたくない。

…それなら私は…せめてあの子たちの手で


──死ぬべきだ。

リッカ「そんな訳ぇ!!あるもんかぁあぁぁーっ!!!」

2017年6月──人は星の裁きに立ち会う。

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