人理を照らす、開闢の星   作:札切 龍哦

1686 / 2547
毎年この年は誕生日以外何やってたっけ?と振り返ったら単発の特別編を重ねていました。

去年は幻想郷コラボやっていたのでできませんでしたから、今回もそういったのんびりめいた単発をやろうかなと思います。

そしてちらほら要望のあった『特異点の予告編』に挑戦してみようかなと!

次はカムイ特異点、めっちゃ魔改造された読者様特異点をちょっとだけ紹介します!

嘘予告にならないことを信じて!それではどうぞ!


年末年始予告篇〜カムイイベント〜

「母ちゃん。親孝行って知ってるか?」

 

『なんだ、藪から棒に』

 

その特異点の始まりは、温羅の母、アマノザコへの親孝行計画から始まった。せっかく出来た家族に対し、温羅は豪快に、緻密に歩み寄る。その提案はテーマパークに連れて行って思い出作りをしようというふわっとしたもの!

 

オルガマリー「テーマパーク…夏草のフェイト・シーをまた貸し切るわけにもいかないし…」

 

リッカ「特異点とかでテーマパークができたりしてね?いやぁまさかねぇ?」

 

ダ・ヴィンチちゃん「そのまさかさ!なんと特異点が発見されたよ!」

 

リッカの言葉が現実になったかのように現れた特異点、なんとそこは──

 

ヴリトラ「き、ひひ。よう来たのう。ここは『ドラランド』。数多の竜達が経営する幻想のテーマパークじゃ」

 

竜種が経営する、賑やかほんわかなテーマパークだった!?一同は導かれるように、今までの特異点のなかでもユルい舞台に遠慮なくエンジョイする!

 

茨木「温羅、酒吞!吾は、吾は鬼救痾が見てみたい!鬼を助け、鬼を救う英雄をだ!」

 

温羅「オニキュアってお前…」

アマノザコ『いいではないか。鬼神としてやってやるがいい』

酒吞「うちは温羅はんがやるなら、付き合ってあげてもええよ?」

 

紫「はい衣装♪」

 

温羅「お前ー!!」

 

今更引くわけにもいかず、オニキュアとしてキャピキャピの衣装に身を包み奮闘する鬼神達!

 

温羅「冠位の鬼神!オニキュアゴッド!!」

酒吞「酒呑み童子、オニキュアのんべぇ」

勇儀「怪力乱神、オニキュアスター!」

萃香「ミッシングパワー、オニキュアマクロー!」

伊吹「ノリノリねえさん、オニキュアイブキ!」

 

鬼神の姿か?これが…!

 

「「「「「我等はオニキュア!!!」」」」」

 

アマノザコ(流石私の娘だ…)

茨木「うぉおぉおぉーーーっ!!!鬼救痾ーッ!!!」

 

生 き 恥 !夏草に続いての愉快な特異点に、気持ちが緩みに緩む一同、親孝行の一時は穏やかに、賑やかに過ぎていく…!

 

イザナミノミコト『これが、汎人類史の宴の催し…賑やかなるや、和やかなるや…』

 

オニキュアゴッド「そう自分を責めなさんな。今じゃあなた方も立派な仲間なんだから。勿論、母ちゃんもあなたもな、イザナミノミコトさま」

 

アマノザコ『ふふ…感謝するぞ、オニキュアゴッド』

 

「それはやめてくれ…!アタシにフリフリのスカートなんて似合わねぇよ〜!」

 

穏やかな親孝行…だがその裏で、楽園の皆に人知れず支配人よりオーダーが下される!

 

「──はじめまして。こんにちは、御機嫌よう。私がこのテーマパークの支配人、名をクリームヒルトと申します。よろしくお願いしますね、皆様」

 

ジークフリート「クリーム、ヒルト…!?」

 

ジークフリートの妻、クリームヒルト。彼女はテーマパークのもう一つの顔と試練を、楽園に依頼する。

 

アテルイ「このテーマパークは狂っている。いいえ…『狂わされている』。楽園の皆様、どうか私を打開の戦力としてお使いくださいませ」

 

シトナイ「アテルイさん!じゃあこれって…!」

 

アテルイ「えぇ、シトナイ。人を狂わす黄金…『カムイの黄金』が何者かに使用されているのです」

田村麻呂「アテルイ〜〜〜!!!!会いたかったぜぇーーーっ!!!」

 

アテルイ「田村麻呂!あぁ、また巡り会えましたね!鈴鹿様も、お元気そうで何よりです!」

 

鈴鹿「アテルイっち、おひさ!てゆーかマロ!アタシ以外にベタベタすんなっ!」

田村麻呂「アァオッ!!?」

 

人を狂わせる黄金。それを回収する為に戦うカルデアに立ち塞がるは、財宝と黄金を守護する『邪竜』の面々…!

 

ヴリトラ「楽しい楽しい遊興の後には、辛く苦しい試練が待つ。道理であり摂理であり真理であろ?なぁ、誉れ高き至純の邪龍よ」

 

リッカ「ヴリトラさん…!」

 

ヴリトラ「わえだけではない。この地の歪みを直したければ、数多の邪竜を倒さなくてはならぬのだ。この試練、越えてみせるがよい。き、ひひ!わえはそれを見るために『あれ』と盟約を結んだのじゃ!」

 

嗤う邪竜が導く、古今東西の竜種との財宝をかけた駆け引き。竜達の護る狂える黄金を、奪還せよ!

 

モルガン「そういう事なら私にも知己の心当たりがあります。──出でよ、妖精騎士ランスロット」

 

妖精騎士ランスロット「僕だよ。最強のりゅ…なんでもないよ。さぁ、陛下の道を切り開こう!」

 

鬼種と竜種の飛び交う狂気のテーマパーク。

 

ジークフリート「また出会う事になろうとはな…ファヴニール!」

 

ファヴニール【ゴォオァアァアァアァッ!!!】

 

その遊園の地が吸い上げるものは、享楽と幻想か。

 

ワイバーン【【【【【【キシャアァアァァァァァァ!!!】】】】】】 

 

 

小次郎「アサシンとはオルレアンにおけるドラゴンスレイヤーの称号…拙者が起源となった伝承よ」

 

うたうナビ『!?』

リッカ「私の知ってるアサシンじゃ…ない!?」

 

そこに散りばめられたるは、狂おしいまでの重く、暗く、そして熱烈な情念。

 

ベオウルフ「こいつぁ懐かしい顔が出てきたもんだ。だが、お互いそりゃ同じか?赤き竜よ!」

 

シグルド「根を齧る竜、ニーズヘッグ。まさか伝承の中の伝承と相見えようとは」

 

ロシアのドラゴンスレイヤー「竜はな、こうすれば倒せるぞ。うん、こうだぞ(拳を振り下ろす)」

 

リッカ「よ、よ…よろしくニキー!!!」

 

それは、愛を有するが故に燃えたぎるもの。何よりも重く、激しく燃え盛るもの。

 

 

アテルイ「これは…カムイの黄金?──いいえ、それだけではありません!これは…!」

 

ジークフリート「『ラインの黄金』…!?では、まさか…!」

 

そう、すべての竜種が葬られし時。それは現れる。

 

「流石は皆さん。きちんと辿り着いてくださいましたね。はい、信じていました。私は心からあなた達の無事を願っていました。本当ですよ?」

 

数多の骨を砕き、肉を喰らい、血を啜った時。それは、純然たる感情を以て楽園へと立ち塞がる。

 

「だって…人類の人一人の五体を丹念に砕き、復讐を果たすのはこの私の手で行なう崇高なるもの。決して誰にも任せられません。あなた方に行うべきことを来る日も来る日も考えていたのです。あなたたち一人一人にどう絶望と苦痛と死を与えるか、考えない日は一度も無くて。えぇ、本当に──」

 

ジーク「リッカ!危ないっ!!」

 

リッカ「ジーク君っ!!」

 

「──この日を待ちわびていました。皆様に、いいえ。この世の全てに牙を剥くことができるこの時を。私のこの胸を満たす感情を差し上げるこの時を」

 

ロマン『バカな!?まさかこれは…!?悪竜現象!?』

 

オルガマリー『総員、最大限の警戒を!来るわ──邪竜という概念、そのものが!』

 

「そう──汎人類史の皆様。可能な限り惨たらしく。可能な限りにおぞましく。可能な限りに無様に…」

 

ジークフリート「クリームヒルト───!」

 

「滅び、なさいませ。私が行って差し上げます。この世全てへの復讐。私から全てを奪ったこの世界に捧げる復讐のラグナロクを」

 

己の宝を奪われ、狂い果てた邪竜が顕現するとき。世界は永遠の落陽へと至る。

 

「ジークフリート、待っていて。私は取り返します。愛するあなたの全てを。あなたと過ごすはずだった未来を。その為ならば──」

 

「クリームヒルト、君は…!」

 

「えぇ、私から最愛を奪った汎人類史など…」

 

 

【滅んでも、構いませんよね】

 

 

──その日。人類は幻想の頂点に立つ黄昏の復讐の刃を受ける──




ようこそいらっしゃいました。


ここは黄金と邪竜達のテーマパーク。


欲望と悲哀と憎悪が渦巻く末世の遊園地。

彼の地で待ち受ける者、そして憎悪の果てに行き着く物とのは。


Fate/Grand order 人理を照らす、開闢の星


亜種特異点 黄金邪竜遊園 ニーベルンゲン・カムイ 
復讐の竜姫
   
──さあ、私の復讐譚を始めましょう。



近年、執筆予定。

どのキャラのイラストを見たい?

  • コンラ
  • 桃太郎(髀)
  • 温羅(異聞帯)
  • 坂上田村麻呂
  • オーディン
  • アマノザコ
  • ビリィ・ヘリント
  • ルゥ・アンセス
  • アイリーン・アドラー
  • 崇徳上皇(和御魂)
  • 平将門公
  • シモ・ヘイヘ
  • ロジェロ
  • パパポポ
  • リリス(汎人類史)

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。