人理を照らす、開闢の星   作:札切 龍哦

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馴染みが浅い人の為の解説!

ウルトラマントレギア 出展 ウルトラマンルーブ ウルトラマンタイガ

ニャル【ウルトラマンタロウの親友。タロウが光なら自分は闇を極めて並び立ちたいと願った拗らせくん。ウルトラマンも愚かな人間と変わらないんだーと絶望して拗らせてしまった。タロウの息子の番組の評価を下げるレベルでちょっかいかけた人。邪神をマネジメントしてみた経緯から交遊あり】

ハイパーゼットンイマーゴ 出展 ウルトラマンサーガ

【悪辣なゼットンブリーダーが育てた最強のゼットン。ゼロと互角に戦えるゼットンを素体に宇宙の星々をまるごと餌にしたりなどして一から作り上げた全宇宙最高傑作。私も作れるか怪しいレベルの完成度。ウルトラマン三人程度なら余裕で叩き潰せる実力を持つ】

ゾグ第二形態 出展 ウルトラマンガイア

【地球に破滅をもたらすもの、根源的破滅招来体の最後の刺客。第一形態は貧乳天使の姿で現れ、ガイアとアグルを真正面から叩き潰した。後に地球の全ての光を集め復活したガイアとアグルにボコられこの姿になった。全長666メートル。活躍は是非自分の目で】

完全生命体イフ 出展 ウルトラマンマックス

【突如現れた、自身への行為をそのまま返す謎の存在。触るだけ、友好的なら無害だが攻撃には全く同じ攻撃で返す。地球人が攻撃したため怪獣となり暴走。ウルトラマンマックスの必殺技すら効かずパワーアップを続けたチート怪獣。最後はどうなったかは・・・本編のお楽しみだ】

虚空怪獣グリーザ

『』

ピグモン、ハネジロー 出展 ウルトラマン ウルトラマンダイナ

【マスコット】

ゴモラ 出展 ウルトラマン

【ポケモンでいうピカチュウ】

ウインダム ミクラス アギラ 出展 ウルトラセブン

【ポケモンの元祖、カプセル怪獣。セブンが戦えないときに頑張ってくれる怪獣達。そんなに強くないのはご愛敬】

マガオロチ 出展 ウルトラマンオーブ

【古来より封印されていた魔王獣の元締め。ウルトラマンオーブの基本三形態を蹴散らす力を持つママオロチでもある。そのまま地球を食い荒らそうとしていたところ、ウルトラマンオーブ最凶の姿が現れ・・・】


ファイブキング 出展 各素材の怪獣達

【ゴルザ、メルバ、スーパーコッヴ、レイキュバス、ガンQをメダルの力で合成した合体怪獣。超パワーに異空間に相手を吸う力を持つ傑作怪獣だが・・・戦う相手がグリーザ。分が悪すぎたな】


陰キャはパリピウェーイ友達100人の夢を見るか?

「えっと、戦勝祈願ってどう言えばいいんすかねこれ?」

 

「勝たせてください!・・・とかじゃないのは解るけど、どう言えばいいのかしら・・・お、お祈りした事あんまりないから無礼にならないかしら・・・」

 

「それはそうだろうな・・・君はどちらかと言えば祈られる側だろうからな・・・」

 

マンドリカルド達は合流し、ZIPANGのとある神の参拝スポットへとやって来ていた。その神とはもちろん、一目でマンドリカルド達の心を射止めた内気な神、ツクヨミである。

 

そして三人がお祈りしている社、其処はツクヨミ神社。常に夜の闇と月が照らしている三貴神の一柱のお膝元。ZIPANGのトップが君臨する神社であり、相応に賑わっている場所・・・の筈であるのだが意外や意外、其処にはマンドリカルド達三人しか人影はない。不思議と全く参拝客が存在していないのである。アマテラス、スサノオの大社と比べて人気が無いのか、それにしても不自然に人がいない光景に、最初は疑問を懐いたパンフレットを見る三人であるが・・・

 

「これはアレっすよ。陰の者たる俺達にツクヨミさんが気を利かせてくれたんす!」

 

「えぇ!きっとそうなのだわ!人混みなんて間違いなく混乱どころか、本来引きこもってなんぼの私達が過ごし易い様に気を遣ってくれたからこの過ごしやすい空間があるの!」

 

「ツクヨミ神・・・なんという素晴らしい方なんだ・・・これなら財布とかを落としてもすぐに解るぞ!」

 

「「「なんて優しくて慈悲深い神様なんだ・・・!」」」

 

そんな陰キャの感銘と信仰を(意図せず)集めきったツクヨミ大社に、日本の文化の輝きを見る三人。戦勝祈願の内に、楽園で堪能した二人と全く馴染みのないラクシュミーが様々な場所を案内する。くじ引き、足湯、お土産グッズ周り。静かに静まり返った社、夜ではあるが、恐怖と不安は全く介在しない穏やかな夜闇の中で、備え付けのダンゴを食べながら三人は祈願を行う。戦勝祈願・・・全員が無事に帰れる様な祈願をだ。

 

「何処かにいないっすかね・・・ツクヨミさん?あの儚げで、陰気な感じは絶対仲良く出来る筈なんだよなぁ・・・」

 

「ガゼルや鹿は好きなのかしら・・・?是非とも一緒に愛でたいのだわ。とても可愛らしい動物なのだもの。是非是非布教していきたいのだわ!」

 

「パンフレットに書いてあったが、アマテラス神やスサノオ神に比べて・・・ツクヨミ神は約一ページで終わっていた。そして女神になっていた理由も書いていたぞ。・・・『女神の方がウケがいい』らしい」

 

あぁ・・・と納得するマンドリカルド。マーリンが言っていた事だが、女性の方が配信やネット活動では便利だという事を耳にしていたのだ。まさかそんなと彼は思っていたのだが・・・

 

「神とは信仰の形により姿を変えるもの。・・・恐らくツクヨミ神は自身の立ち位置を考えていたのだろうな・・・」

 

「解る、解りみがとても深いのだわ・・・依代の娘がいなかったら、私もっと陰気で大変な事になっていたものね・・・」

 

「あんな物理的な陽キャ極まる姉に、パワー系陽キャな弟さんに挟まれたら無理もないっていうか・・・すげぇ気にしてたのかもしれないよなぁ・・・」

 

(((・・・御賽銭投げよう)))

 

あの絶世の美女もまた、男性と女性どちらかが信仰してくれる者達に受け入れられるか悩みに悩んだ末の姿と思うと、並々ならぬ苦労と苦悩が垣間見える。目立たないながらも一生懸命な矜持を持つ女性の意地に涙ぐみながら、三人は陰の者としてツクヨミを推していく決意を新たにし賽銭箱の前へと向かう。神様としてのツクヨミに勝利を祈る為だ。

 

「パンフレットには・・・『一円でもいいので入れてってください』『来てくれるだけで助かります』『お土産とかも見ていってください』『むしろ祝福させてください』・・・腰低くないですかねツクヨミさん・・・」

 

「『見所・そんなにないです』『加護・ないよりましかも?』『オススメスポット・姉上の大社』──低い!?とても低いのだわ自己評価!?」

 

「解る・・・解ってしまう。この神は何かあったら自身を責めるタイプの方だ。あぁ、私はなんてダメなんだろうと考えてしまうタイプの・・・」

 

「励まし!励ましですよ二人とも!小銭投げまくりましょう!十円とか!いっそ五百円とかどっすかね!」

 

「待って!?書いてあるのだわ!『500円はこれ以上ないという意味があるのであんまり良くないです。ご縁を結ぶという意味で五円オススメですよ』優しい!とても優しいのだわツクヨミ様!」

 

「値段が高ければいいという訳では無いのだな・・・まさか安くてもいいとは、これがZIPANGのワビサビというものか・・・っ」

 

じゃあ何円投げますか?五円を・・・数珠繋ぎで?新手のストラップか何かか・・・?そんな陰の者三人のわちゃわちゃ財布探りにて五円を探りつつ、ぽいぽいと投げ、鐘の紐を三人で掴む。

 

「これ、ならし方とかあるんですかね?無礼な鳴らし方とか不敬とかありませんか?」

 

「日本の、日本の神の不敬を買うのはまずいのだわ・・・!日本の神様の怒りは、深く凄いのだわ・・・!」

 

「待て!パンフレットに書いてある!『壊れないように振ってください』アバウトだ!アバウトだぞツクヨミ神!壊さないようにだ!私は触らない方がいいな!」

 

「お祈りの仕方もパンフレットに書いてあるっすよ!『聞くだけ聞くので、人生相談だと思って』ツクヨミ神!それお祈りの内容っす!仕方じゃないです!」

 

「陰の者あるある!他人に見せる資料作成が非常に下手・・・!三人とも!合わせましょう!手を合わせるのだわ!せーの!」

 

「「「いよーっ!ぽんっ!!(パァン!)」」」

 

誰がどう見ても一本締めな参拝と共に、三人は祈る。陰キャの聖地(三人が勝手に定めた)、ツクヨミ大社におわす女神に祈りを馳せる。

 

(ツクヨミ神・・・どうか自信を持ってほしい。私に宿る女神も言っている。姉妹にとって、姉にとって妹はいるだけで素晴らしいものだと)

 

(ツクヨミさん。大丈夫!私も最近知ったのだけど・・・人とはとっても暖かいの。あなたも勇気を出して!フレンド申請、待っているのだわ・・・!)

 

(ツクヨミさん。俺、いつの間にか宇宙の命運を決める戦いに挑みます。正直さっきまで、何が何やらの中になってましたが・・・でも俺、すげぇいいことあったんすよ。陰の者でもやれるんす!頑張れる気がしてるんす!だから・・・)

 

だから、力を貸してほしい。やる気に伴わないかもしれない自分の実力を、ちょっとでも奮わせる為に。神でもなんでも、力にするために

 

(見ててください。同じ陰キャとして!一緒に倒しましょう、ギルガメスを!皆一緒ですから!だから・・・よろしくお願いいたします!)

 

「「「よぉーっ!ぽんっ!(パァン!)」」」

 

陰キャ三人の、神社参拝。ツクヨミを守り神に選んだ三人の祈願参拝は密やかに行われる。

 

「・・・大凶だった・・・」

 

「えっ!?逆に凄いのだわ・・・!私も!末吉!」

 

「此処で景気付けしていきたいっすね・・・よし!せーの!あっ!!」

 

「大吉か!?」

 

「吉でした・・・なんとも言えんっすね・・・」

 

「待て!パンフレットに書いてあるぞ!『悪かった運は結んでください。持っていきます』だそうだ!誰に、何処に結ぶんだ・・・!?」

 

「神社の、一番高い場所ですかね・・・」

 

「登るの・・・!?」

 

陰キャを名乗りながらも、その表情と願いは決して陰鬱ではない一行。穏やかで柔らかな月の光が、決戦に挑みながらも笑顔を失わない三人のわちゃわちゃを、優しく照らしていた──




境内入り口

「『道の真ん中を開けてくれると助かります』・・・なんて親切なんだ・・・」

マンドリカルド「会えなかったっすが、想いは伝えました。きっと大丈夫っすよね」

エレシュキガル「生きてさえいれば必ず会える筈。私達も最後の準備に取りかかりましょうか!」

ラクシュミー「見ていてくれ、ツクヨミ神・・・必ず勝つ!」

ライン!

マンドリカルド「?通知っすか?」

エレシュキガル「・・・フレンド申請!?えっ・・・!?」

ラクシュミー「これは・・・!」


本殿

ツクヨミ【・・・ぜ、絶対・・・帰ってきてね。悩んだ・・・すっごい悩んだ・・・だから・・・】

『アカウント名 つっきー☆』

【頑張れ、皆。来てくれて・・・ありがとう・・・】

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