しっかしなんか言いにくいな令和って
夏もそろそろ終わる季節、
キントくんやすみれカンナのお陰で、
舞台『西遊記』の延長公演も今日で千秋楽
大神は、いつも道理モギリの仕事
暁はというと………
「あの〜〜離してくれない？」
「え？い〜や！」
浅草十二階下にある妖女が営む銘酒家
『刻影楼』の店主「白の白愛」が優雅に
紅茶片手に玉虫色のスライムに動きを
封じられてる暁の前にいる
テケリ·リ♪テケリ·リ♪
なんでこんな事になったかというと
朝の早朝ジョギング（大神、カンナと）
↓
少しペースあげ二人より先に
↓
マンホールからテケリ·リ♪
↓
飲まれる前に『たすてけ』と書き残す(血で)
↓
今ここ←
「最近あの干物が五月蝿くてね」
「干物？」
「天海のことよ〜私一様あいつ等に
作られた妖魔なの」
なんかサラッと重要な事言ったぞこのヤンデレ
「それにあいつ等のやろうとしてる事って
私にもいい迷惑なのよ、帝都が無くなると
私達の食い扶持もなくなる訳だから〜」
そう言いながら机にファイルを置く
「私の知ってる限りの情報をまとめたの」
「お、おう……」
まさかここでこんな重要情報が手に入るなんて
嫌な予感しかしねぇ……
「それでコレあげるから
ゴホウビチョウダイ？」<ズイ
「ちょ！よるな！触るな！」
アッー！！！
帝劇Side
早朝ジョギングの時に暁が誘拐され
急いで帝劇に戻り、司令に報告して
帰ってきた返答が
「居場所も解ってるから放って置け」
だったのでこれ以上は、言えず
取り合えず怒り狂ってるあやめさんは
見ない方向でこの場を後にした大神は、
『西遊記』の公演も終り館内を散策していた。
「そういえばそろそろ皆、
サロンに集まってるころだな…」
サロンに向かう道中でボロ雑巾な
様子の小さい人影が目に入る
暁である……
「あ、暁？大丈夫か…い？」
「よう……裏切り者……何で
助けにきてくれんかった？」
「いや〜米田司令が放って置けって」
「ジジィ今度殺す！」
「しかし……凄い格好だな……」
「男の尊厳を死守した結果だ……
風呂行ってくる何か色々臭うしヌメヌメする」
「お、おぅ…」
取り合えず暁を見送りサロンに向かうことにした
(それにしても、あんな格好のままで支配人室に
何の用だったんだろ？)
そんな疑問がよぎるが気にせず歩きだす。
米田Side
朝の早い時間に玉虫色のスライムが手紙咥えて
窓に張り付いていたのは、きっとトラウマに
なるだろう……この歳になって変な声が出ちまった。
手紙の内容は、一言で言えばタレコミだ、
まさか倒すべき敵？からタレコミがあるとは、
最初は、半信半疑ではあったが現状藁にも縋りたい
状況だったので
「ま、いいか……」
暁を、生贄にした……
それから一時間後位に血相変えた大神が
飛び込んで来た、どうやら無事？暁が拉致
されたようだ、取り合えず大神には、
放って置くよう伝え（それで納得する大神もアレだが）
それからたっぷり時間が経った昼過ぎに、
香水と言って良いのか解らん甘ったるい匂いを
付けたボロ雑巾もとい暁が帰って来た。
何か髪の毛がテカってるが何が
あったか聞きたくないのだ無視する。
「これ……白亜から…」
「おうご苦労〜」
「おい…おやっさん…何があったか聞かないのか？」
「聞かんでも解るどうせあの妖魔に
拉致されたんだろ？」
「解ってるなら何で来てくれんのよ」
「いつも単独行動してんだ甘えんじゃねーよ」
「後、何か裏で取引したようにスムーズに
事が進んでる気がするのは、気のせいか？」
「知らねーよ、ソレより何か臭うからとっとと風呂
入って来い〜夕方から夏公演の打ち上げするらいし
から手伝ってやんな！」
「……解った」
暁は、絞り出したような声で答え退室して行った
「さて……と…」
白亜から寄越された情報を一人黙々と目を通す
「これは……さて、どうするか…。」
米田は、この情報をいつ彼女らに伝えるか考える
そこには余り時間が無い事が書かれていた。
どんな攻防が遭ったかは、皆様の想像にお任せ