チート能力持ちのありきたりな冒険   作:ぎが

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チート能力のお話が大好きで読み漁っていたのですが、もう見るものがなくなったので自分で書きます(怒)
暇な時に見ていただけると嬉しいです。



0話 僕の好物は茎わかめ

僕の名前は〇〇〇〇。普通の高校生をしていた16の男子である。

 

特に勉強ができたとか運動ができたとかそう言うことは一切なく、普通の、もう本当に普通の男子である。

 

いや、あった。

 

クソ寒い1月の下校中、僕は事故に遭ったのだ。

 

トラックの運ちゃんがポケモンGOをしていてよそ見をしたまま歩道に突っ込み、僕は僕らしく、普通に死んだのである。

 

ああ、事故るってこんな感じなんだなあとか、当時付き合っていた彼女が昔事故った話をしていたことを思い出したりとか、今日の晩飯はなんだろうとか、どうでもいいことばかりを限りなく圧縮された時間の中で考えていた。

 

そして、トラックが僕の鼻に当たり...体を弾き飛ばし壁へ...なんて感じる間も無く死んだ。

 

我ながら呆気ないとは思うが、範馬勇次郎でもない限りは大体こんな感じになるんだろう。

 

そして、事故った僕は....

 

事故った僕は?

 

そこは、綺麗な花(確かこれはマリーゴールドとかそんなのである。)が咲く、有り体に言えばシェイミがいそうなお花畑があった。

 

「え?お前なんでここいんの?」

 

そんな間の抜けた声がして振り返る。

 

そこには「ぼくのかんがえたさいきょうのびしょうじょ(ばか)」と表現する他ない程の美少女が座って懐かしの初代DSでゲームをしていた。

 

髪の色は深く吸い込まれそうな黒、きているのはワンピースでこちらは弾くような白である。

 

美の巨匠が何年もかけて作ったような造形の顔に、未だ発見されていないような宝石を思わせるグリーンの瞳。

 

あと、翼が生えている。右肩にだけ。

 

なんでここにいるかは僕が聞きたいくらいだが、そんなことはどうでもいいと思ってしまう程に美しかった。

 

「えっ、えっ、ちょっと待って...君がここにいるってことはつまり君はあの事故で死んだってこと!?やっばいこれはやばいやつ...」

 

僕を見るなり慌てふためく美少女にただ見惚れているとその美少女はバッとこちらへ近づき、その整った顔をこちらに向ける。

 

改めて、と言った佇まいで軽く咳払いをする彼女は、輝くほどの笑顔で僕にこう言った。

 

「ごめん、君、ちょっと私の手違いで死んだみたいだから、生き返ってみない?チート能力持ちで。他の神に黙っててくれれば悪いようにはしないからさ。ねっ?」

 

色々と聞き捨てならないワードが出てきた気がするが、僕は言った。

 

「........は?」

 

これが神とのファーストコンタクトで発した、また、この物語で最初に発した、僕の記念すべき一言目である。

 

 

 

 




フェイトの映画みてきます。桜可愛いprpr
この小説もまたどうぞみてやってね。

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