その男、グリゴリの戦士なり   作:雪原野兎

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評価ありがとうございます!

報告:サブヒロインタグを削除しました。
理由ですがガブリエルはIfではなく本編でのヒロインである事と出会わせる構想が思いつかなかったため。
朱乃については二人をヒロインにしなくする理由としてメインヒロインと主人公のハーレム無し恋愛を書きたくなったためです。


第6話 悪魔の中の悪魔。

場所は冥界の山、玲士とメフメラは堕天使幹部のアルマロスに頼まれ研究に使う素材の採取に来ていた。

 

玲士「えっと、これは…違う、こっちは似てるけど違いますね。」

 

資料を見ながら似てる植物を手に取り、電気の魔法を浴びせていく。

 

しかし黒焦げとなり塵となって消えてしまう。

 

メフメラ「これも違う…玲士さん、確か目的の植物とそれに似た植物は四葉のクローバーに似た植物よね?」

 

玲士「ええ、そうですね。形は大きめで魔法耐性があるかないかと人間界のクローバーに似ているのが特徴ですね。」

 

メフメラ「じゃあ多分ここには無いと思うの、クローバーは地下茎が横に広がってるからここにあるこの辺りの植物は多分同個体じゃない、かな?」

 

玲士「なるほど、それでしたら狭い範囲を捜索するのではなく広い範囲を探すのが正解ですね。メフメラさんは知識が豊富でとても助かります。」

 

微笑みながらそう言うとメフメラはほのかに頬を染めながら顔を背ける。

 

メフメラ「れ、玲士さんの役に立てればって思って…役にたてれて良かった。」

 

玲士「ではあちらの方へ行ってみましょうか。」

 

そう言い、その場を後にし、一定距離移動しながら同じ作業を繰り返していく。

 

しかし、目的の植物は見つからず森を抜けて山の頂上付近に到達する。

 

玲士「この山にあると言われていましたが見つからないものですね…。」

 

メフメラ「ご、ごめんなさい…私がもっと探してれば。」

 

玲士「いえ、メフメラさんは悪くないですよ。とりあえずもう少し探し…おや?」

 

メフメラ「っ?どうしたの…えっ。」

 

玲士「人?…いえ、ここは冥界ですから悪魔の方…ですかね?」

 

草原の上に寝ている悪魔?を見つけ、その元へと歩み寄る。

 

玲士「あの、大丈夫ですか?」

 

悪魔?「ん~…あ~…人間…?こんな所で何してんの…?」

 

玲士「植物の採取をしにきたのですがあなたはどうしてここで寝ているのですか?」

 

悪魔?「やることが思いつかないからただ寝てるだけ…『ぐぎゅるるる』あー…腹減った…。」

 

話してる途中、大きな腹の音が鳴りひびく。

 

メフメラ「玲士さん…。」

 

玲士「ええ、構いませんよ。」

 

メフメラ「あ、あの…これ、食べますか?」

 

そう言いながら弁当箱を差し出す。

 

悪魔?「お、良いのか…?じゃあ食わせてもらうわ…。」

 

それに対し体を起き上がらせて弁当箱を受け取り食事を始める。

 

食べ終えると弁当箱を横に置いて玲士たちの方へ顔を向ける。

 

悪魔?「ん~、美味かった!ひっさびさに美味い飯を食べたわ!しっかし人間なのになんで冥界にいんの?」

 

メフメラ「え、えっと私は玲士さんに助けられて。」

 

玲士「私は家が倒壊した時にアザゼル義父さんに助けられたから、ですね。」

 

悪魔?「…へぇ~?アザゼルにねぇ…まあいいや、人間なら聞きたいことがあるんだけどなんか暇をつぶせるような面白いことは無いかねぇ?」

 

メフメラ「娯楽…ですか?」

 

悪魔?「そ、これでも長生きしてるせいか悪魔を煽ったり冥界の娯楽をやり尽くしちまってねぇ…。」

 

玲士「ふむ…では人間界の日本で探してみるのは如何でしょうか?漫画やゲーム、アニメなど様々な娯楽がありますよ。」

 

悪魔?「ほほう?ゲームに関しては耳にしたことがあるかねぇ、確かアザゼルが嵌っているだとかだっけ?」

 

玲士「ええ、そうですね。」

 

悪魔?「…よし、じゃあ日本にでも行ってみるかね…んじゃあな、人の子達。さあて、ユークリッドを連れていかねぇとなぁ。」

 

そう言いながら立ち上がって羽を出す。

 

悪魔?「ん、ああそうだ人の子達、アザゼルって事はグリゴリだろ?なら灰髪のガキがいるはずだからそいつに伝えておいてくれ、『俺を殺したいなら神器に頼らない事だよ』ってなー。」

 

言い終えると同時に飛び立ち、どこかへと飛んでいく。

 

メフメラ「行ってしまいましたね…。」

 

玲士「灰髪の…もしかしてヴァーリの事でしょうか?」

 

メフメラ「どうなのでしょう?…あ、これって。」

 

悪魔の男が寝ていた場所に存在する草を見つけ、手に取って電気の魔法を浴びせると黒焦げになる事はなくそのままの姿であり続ける。

 

玲士「魔法耐性のあるクローバー…これがアルマロスさんの探し物なのですね。」

 

メフメラ「えっと、これを採取すれば良いの?」

 

玲士「ええ、では見える範囲の大半を採取して戻りましょう。」

 

メフメラ「ええ、クローバーは繁殖力が凄いから根を残せばまた再生するわ。」

 

そして採取していき籠一つ分に入りきるぐらいで採取を終える。

 

玲士「ふう、沢山採取出来ましたね。」

 

メフメラ「うん、アルマロスさん喜んでくれるかな…?」

 

玲士「ええ、では戻りましょうメフメラさん。」

 

メフメラ「はい。」

 

そう会話し、二人はその場を後にする…。




ギョハ!ギャハハハハハ!良い!凄いなぁ人間!

ん?ああ今回はこれで終わりだ!

感謝するぞ玲士少年とメフメラ嬢ちゃん!

素晴らしいな人間の文化というものは!これで何年かは暇が潰せるな!

今回の礼に何かしてほしいことがあるのならば1度ぐらいは叶えてやろう!

では次回!本編ではなくキャラ紹介『玲士チーム』!

おっとユークリッドくん、それはそうじゃなくてこう使うものなのだよ!

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