その男、グリゴリの戦士なり   作:雪原野兎

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第16話 駒王会議。

…場所は玲士宅の隣、何故か隣に引っ越してきたリリンの家。

 

そこでメフメラはリリンと会話をしていた。

 

リリン「ほうほう、その程度の事で良いのか?悪魔世界を牛耳るとかも普通に出来るぞぉ?」

 

メフメラ「う、うん、ただの理解の違いと原因がそれだけみたいだから…それをすれば多分悪魔社会も平和に変われるはずだから…しっかり説き伏せられる人に頼みたくて…。」

 

リリン「そうかぁ、しかし詳しくそう言われたらちゃんとそうするしかなくなるではないかしっかり者めぇ。まぁ、そう言う事なら任せろぃ!次の会議の時にどうせ来るだろうからしっかり説き伏せてやろう!あ、僕ちゃんが来ることは伏せておいてな!」

 

メフメラ「うん、分かったわ。えっと、それじゃあね、リリンさん。」

 

リリン「うむ、ではな。」

 

会話を終え、地下通路からメフメラは玲士宅へと戻っていく。

 

 

 

場所は変わりグリゴリ本部、そこでアザゼルと玲士は会話をしていた。

 

玲士「…ふむ、停止世界の邪眼ですか。テロ利用されたら厄介な神器ですね。」

 

アザゼル「ああ、それについてサーゼクスのやつに連絡したんだが…当事者ではないという事で断られちまってなぁ…何がいけなかったんだ…。」

 

玲士「義父さんの信頼の無さではないかと…そういえばステルスがありましたね、フリードとトスカさんに渡して隠れて警護してもらいましょうか。」

 

アザゼル「それ実質監視だが…まぁ、あいつの妹の性格からして何か対策する訳でもないだろうしな…。」

 

玲士「それで今回は悪魔側が学校に通っている方の兄、姉である魔王の二人が、天界陣営からはミカエルさんが来るのでしたね?」

 

アザゼル「ああ、同盟を結ぶにあたってミカエルのやつがお前に何か贈り物をしたいと言ってたが何か希望はあるか?」

 

玲士「そうですね…ではアンクレット無しでメフメラさんの耳を見えなく出来る何かをお願いしましょう。」

 

アザゼル「…おいおい、まぁ、それに関しては和平が成ったら一緒に研究しとくとしようかね、悪魔の駒を戻すことに関してもな。」

 

玲士「よろしいのですか?」

 

アザゼル「ああ、イザイヤとアルス、朱乃の奴が辞める気満々なんだろう?なら用意してやらねぇとな。」

 

玲士「分かりました。お願いしますね、義父さん。」

 

アザゼル「さて、ヴァーリの奴が旧魔王派の奴と接触したって言ってたしな、気を付けねぇと。」

 

玲士「ですね、では私は先に自宅に行っています。」

 

アザゼル「おう、また夜にな、盛るなよー?」

 

玲士「もう義父さんはー!分かっていますよ!」

 

そう言い、魔方陣を展開してその場を後にする。

 

アザゼル「ははは!…はぁ、なんだろう、悲しくなってきた…。」

 

 

時は経ち、場所は駒王学園会議室、現在三勢力のトップが集まっていた。

 

アザゼル「堕天使陣営、今到着したぜ…っておいサーゼクス、すっげぇ疲れた顔してるぞ、大丈夫か?」

 

アザゼルが玲士たちを引き連れて会議室に入るとミカエル、魔王レヴィアタンとげっそりした姿のサーゼクスが目に映る。

 

サーゼクス「アザゼルか…うん、大丈夫だよ…ちょっと困ったことになってしまっていてね…。」

 

アザゼル「…まぁ、俺が言うのもなんだがそれに関してはお前の妹が9割悪いんだから諦めて受け入れたらどうだ?俺の方で引き取ることになるだろうしよ。」

 

そう言いながら用意された椅子に座る。

 

ミカエル「ゼノヴィアから聞きましたがそれに関係する事なのでしたらあなたの妹とその兵士の方が悪いですからね…。っと、初めまして玲士くん、メフメラさん、アーシアさん。私は天界の熾天使の一人でリーダーのミカエルと申します。」

 

玲士「初めましてミカエルさん、堕天使陣営の戦士でアザゼル総督の養子の近衛玲士と申します。」

 

サーゼクス「初めましてだね玲士くん…カサビエルの時は助かったよ。リアスがすまなかったね。」

 

玲士「…すまなかった、では済まされない問題ですけれどね…?分かっているのですか…?」

 

サーゼクス「…ああ、分かっているとも。それに関してリアスには罰を与える事になっている。」

 

アザゼル「まぁ、カサビエルに関してはコカビエルと俺の管轄ミスだからそれの責任は問わねぇさ。」

 

セラフォルー「そっちはちゃんと反省してよね☆」

 

ミカエル「そういえばですがアザゼル、玲士くんのチームは全員来ていないみたいですが?」

 

アザゼル「ん?ああ、あと2名は警護枠だよ、姿を見えなくさせて警護させている、この部屋にはいないけどな。」

 

サーゼクス「そうだったんだね、そろそろリアス達も来るはずだから待っていてもらえるかな?。」

 

ミカエル「ええ。」

 

アザゼル「おう。」

 

リアス達が来るまで待つ間、玲士がミカエルの連れてきた護衛、イリナとゼノヴィアの方を向き、軽く手を振ると反応し、二人も反応して手を振る。

 

そうして待っていると、扉からノック音が聞こえ、リアスとその眷属達が入ってくる。

 

入った瞬間、リアスと鎌瀬が玲士を睨みつけるが気にされず流されていた。

 

サーゼクス「…全員揃ったようだね?では、これより三勢力の会議を始めよう。」

 

その言葉をかわぎりに会議は始まる。

 

アザゼル「今回の騒動に関してだがカサビエルの奴がコカビエルの為と言って暴走して起こした事件だ。簡単に言えばこっちの管轄が悪かった。すまんな。」

 

サーゼクス「説明としては酷い部類だが…次は私からだね。」

 

リアス「では私が」

 

サーゼクス「しなくていい、私が報告する。」

 

リアス「お兄様!?」

 

サーゼクス「今回、堕天使が来たとリアスの女王である姫島さんから報告を受けている、しかしリアス本人からは一切の報告が無く、増援を送ろうにも上層部の者達が許可してくれなくてね。堕天使陣営である玲士くん達が来ていなかったら恐らくこの地は消し飛んでいたと思う、玲士くん達には謝罪と感謝を。」

 

そう言い、深々と頭を下げる。

 

その様子に玲士チームとヴァーリを除いた全員が驚く。

 

リアス「お兄様!?こいつらは私の領地で勝手に!」

 

サーゼクス「では、彼等が来なくてもカサビエルを崩壊前に倒せたというのかい?」

 

そう言い、リアスを睨む。

 

リアス「そ、それは…。」

 

サーゼクス「リアス、今まで甘えさせすぎたと実感しているよ、君の行動はこの町の住民の命を危険に晒したんだ、反省するつもりすらないなら…この地の領主の権限をはく奪する。これよりこの地の管理はソーナ・シトリー、君に任せる。」

 

唐突にそう言われ、リアス・グレモリー本人とソーナ・シトリーと呼ばれた女性は驚く。

 

セラフォルー「サ、サーくんそれはやり過ぎなんじゃないかな…?」

 

サーゼクス「これでもまだ甘やかしてる方さ…本来だったら冥界に即帰還命令を出しているところだからね…。」

 

その言葉に、リアスはこぶしを握り締めて俯く。

 

アザゼル「…まぁ、どうするかは決まったんだし会議の続きをしようじゃねぇか。」

 

ミカエル「そうですね、それで和平に関してですが…。」

 

そう言い、トップの4人はそれぞれ和平にあたってするべき事を決めていく。

 

話していくうちに、決め事が大方決まり、視線がミカエルへと移る。

 

ミカエル「さて、大体は決まりましたね。…さてここにいる皆さんには伝えたい事実があります。」

 

アザゼル「…良いのか?っつってもアーシア達教会組にはもう伝えちまっているんだが。」

 

ミカエル「伝えていたのですか…ではアルスくんだけには辛いお話になりますね…。」

 

アルス「辛い話…ですか…?」

 

ミカエル「…ええ、実はですが聖書の神、我らが主は過去の大戦で亡くなられているのです。」

 

その言葉に、アルスの顔は青くなっていく。

 

アルス「そ、そんな…主が亡くなられていただなんて…アーシアは、アーシアは知っていたのかい…?」

 

アーシア「は、はい…私も聞いた時数日間倒れてしまいました…。」

 

アザゼル「…まあ、いつかはバレる事だが伝えておかないといけないからな。」

 

アルス「…いえ、大丈夫、です。アーシアが立ち直っているのに僕だけが落ち込んでいるわけにはいきませんから。」

 

ミカエル「そうでしたか…強くなられましたね。」

 

アザゼル「さぁて、じゃあ決める事は決まったし和平を結ぶとしよ…ッ!?」

 

そう言った瞬間、会議室内の時が止まる。

 

サーゼクス「これは…!?」

 

ミカエル「時が止まった…?」

 

アザゼル「あー…やっぱり来たか。」

 

セラフォルー「ア、アーくん何か知ってるの…?」

 

アザゼル「こんな勢力のトップが多い場所でテロが来ないわけねぇからな、事前に対策を講じておいて正解だったぜ。」

 

そう言った瞬間、時間停止が解除される。

 

サーゼクス「戻った…?アザゼル、一体何をしたんだい?」

 

アザゼル「あぁ、お前さんの妹の眷属に停止世界の邪眼を持つ奴がいただろう?あいつがテロに利用されるだろうって睨んでたから玲士のチームの奴を数人侵入させて隠れて護衛させておいたのさ。…まあ、玲士の案なんだがな。」

 

サーゼクス「そうだったんだね…ギャスパーくんは無事なのかい?」

 

玲士「それに関しては大丈夫です、今こちらにいないもう一人の小さい子と一緒に保護しています、今まで封印されていたことを考えると無理矢理魔法で発動させられていたのでしょうが護衛の一人にはアルマロスさん印の道具を持たせてありますので魔法は解除させているはずです。」

 

ヴァーリ「それで、外の奴等はどうするんだ?今は手加減して捕縛しているみたいだが。」

 

アザゼル「それに関しては玲士に任せる、出来るだろ?」

 

玲士「任せてください、夢幻召喚!」

 

そう言うと紫のローブと月を模した杖が現れる。

 

玲士「さて、魔方陣から召喚されてるので打ち消しましょう、破戒すべき全ての符!」

 

そう言い、歪んだ短剣を召喚して空中の魔法陣へと投げつけると魔法陣が掻き消える。

 

それに驚いた召喚中の魔法使いたちは地面へと落下する。

 

ミカエル「その様な事も出来るのですね…。」

 

玲士「もっと色々な事も出来ますよ。」

 

アザゼル「ま、それについてはまた今度だ、流石に魔法使い達だけとは思えねぇからな…だろう?旧魔王派の悪魔よぉ!」

 

そう言った瞬間、会議室入口に魔法陣が展開される。

 

サーゼクス「この魔法陣は…カテレア・レヴィアタンか!」

 

そう言った瞬間、魔方陣より褐色の女性が姿を現す…。




おう、今回はここで終わりにさせてもらうぜ。

まさかサーゼクスがあんな決断をするとはな、驚いちまったぜ。

さて、カテレアのやつかぁ…あいつ魔王の血を継いでいるという事だけを誇りにしてるせいか全然鍛えてなくて弱いんだよな…。

ま、俺がぼこってやれば済む話だな、玲士も援護してくれるだろうしすぐ終わるだろ。

次回、「乱入者たち。」

多分だが次回は短くなるぞー?

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