ロクでなし魔術講師と赤髪の天災魔術師 (リメイク)   作:クッペ

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この間から恐らく三人称支点じゃなくて~side的な感じになると思います

何も書いときはカインsideです


第二巻
プロローグ


 テロ事件からしばらくが立ってようやくその時の喧騒も収まってきたころ、俺は何故か兄さんに学院長室までくるように言われたので学院長室に向かっていた。

 

「失礼します」

 

 学院長室に到着して目に入ったのは何故か黒焦げになったグレンの姿としかめっ面でグレンを睨めつけているセリカ、、調度品が吹っ飛んでいた学院長室の酷い惨状が広がっていた。

 

「・・・この惨状は一体何なんですか?」

 

 取りあえずこの惨状を元に戻してから、何が起きたのかの確認を取るためにこの場で一番落ち着いていた学院長に話を聞いてみた。

 

「給料の前借りに来たグレン君に向けてセリカ君が爆裂魔術をぶっ放したところなんじゃよ・・・」

 

「で、なんで兄さんはなんで給料日後なのにすでに食費がピンチになってるのさ?」

 

「ふっ・・・それは未来への投資。明日という無限の可能性のために、そして予知多くの希望をつかむために――」

 

「要するにギャンブルでスったのか。本当にもう死ねよ、お前」

 

「人がかっこつけてるところに、水を差すの辞めてくれる?」

 

 セリカの言い草にグレンは講義するが、それは聞き入れてもらえなかった。

 

「というわけでお助け下さいお三方!」

 

 確かに俺は現役軍人のため同世代の中では稼ぎは比べるまでもないのだが、弟に養ってもらう兄というのは如何なものなのだろうか?

 

「しかしなぁ・・・規則として給料の先払いはできない事のなっておるのだよ。しかし、特別給与なら出すことはできるかもしれんなぁ・・・」

 

「特別給与!?学院長、それって一体!?」

 

 目先の金をどうにかしなければならないグレンにとって、この言葉に喰いつくのは速かった。

 

「ほら、もうすぐ魔術競技祭があるじゃろう?そこで優勝したクラスの担当講師には、特別給与が出ることになっておるんじゃ。」

 

「なんと!?そんな素晴らしいイベントがあるだなんて!」

 

「今度の魔術競技祭は二年次生の部、つまり君の担当学年じゃ。そこで優勝すれば、特別給与は出そう。頑張ってみてはいかがかね?」

 

「はい!頑張らせていただきます!そうと決まれば!あいつらまだ残ってるといいんだが」

 

 そう言ってグレンは教室の方へ走っていった。

 

「母さん、魔術競技祭って?」

 

 この学院に来て日が浅いため魔術競技祭が何かわからない。恐らく魔術の腕を競うものだとは思うのだが・・・

 

「読んで字の如く、学生同士による魔術の腕の競い合いだよ。今回は二年次生が開かれるからな。出たいのか?」

 

「別にどっちでもいいや。俺が出たら他の人たちがかわいそうな気もするし・・・」

 

「そういうと思ってお前用に一競技用意しておいた。お前はその一競技だけエントリーさせてもらえばいいさ」

 

「そんなことしていいの?っていうかどんな競技なのさ?」

 

「それは当日のお楽しみだ。さぁ、お前も教室に行って競技の話参加してこいよ」

 

 そう言われて俺は学院長室を後にする。教室にカインが入ると、そこには魔術競技祭の出場競技について頭をひねってるグレンと、それを見守るクラスメイト達がいた。

 

「あ、カイン君。やっと来た。今魔術競技祭の参加競技について話してるんだけど、何か出たい競技あったりする?」

 

「ええっと、どんな競技があるか分からないからとりあえず競技一覧みたいなやつ無いか?」

 

「それなら今グレン先生が見てるから、一緒に見せてもらうといいよ」

 

 ルミアにそう言われたので兄さんと一緒に競技一覧を見る。母さんの話を聞く限り俺は出る競技が母さんによって決められてるらしいのだが、一体どの競技なのかと一覧を見ていると、一つ変なのがあった

 

・???:どのような競技かは競技祭当日に伝える。勝者の所属クラスには100ポイント、敗者の所属クラスは-50ポイント。なおこの競技は自由参加とし、参加しないことも可能である。

 

(なんか一つだけ異彩を放っている競技がある。なんだよ???って・・・でもおそらくこれが恐らく母さんが言っていた俺専用の競技とやらなのだろう。勝者と敗者ということは戦闘系の競技か・・・?自由参加で参加しないクラスがあった場合のことを考えると学園講師陣の誰かとのタイマンか・・・?ってまさか!?)

 

 俺が考えうる限り最悪のパターンを考え付いたころ兄さんがこの???についてクラスの皆に聞いていた。

 

「おい、この???ってなんだ?」

 

「それが全く分からなくて、今年になって急に出てきたんですけど分かってることはそこに書いてあることしか無くて・・・」

 

 システィーナが代表してそう答える。

 

「勝ったら100ポイントで負けたら-50ポイント・・・戦闘系か?自由参加だが誰か参加したいやつっているか?俺としてはあんまり出てほしくないんだが・・・」

 

 案の定この正体不明な競技に対しての不安からか、もしくは負けた時のデメリットからかだれも参加しようとは思っていないようだ。だが俺はこの競技に出たいと思っている。久しぶりにそれなりに本気で戦うことが出来そうだし、負けるつもりもないからだ。

 

「なぁ兄さん、その競技俺が出てもいいか?」

 

「・・・本気で言ってるのか?」

 

「・・・恐らくこの競技は母さんとの一騎打ちになるだろうね、恐らく競技祭だから本気は出さないだろうけど母さんに勝てる可能性があるとしたら、このクラスでは俺だけだ。それに勝ったら100ポイントだろ?俺を出したほうがいいと思うけど?」

 

 そう言って耳打ちをして説得をする。クラスメイトに俺の考えを言ったら全力で反対されそうなので、ここは兄さんだけを説得して担任としての決定としてもらおう。

 

「勝てるんだな?」

 

「・・・多分」

 

「じゃあこの???はカインに出てもらう。それとほかの競技についてなんだが―――」

 

 俺の競技は???ってやつに決まった。恐らくかなり全力で挑まないと勝ち目は薄いだろうけどやるからには勝つ、そのための準備は全力でやらせてもらうことにしよう。




これ自分でかなりハードル上げてるけど大丈夫かな・・・

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