ロクでなし魔術講師と赤髪の天災魔術師 (リメイク)   作:クッペ

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前回はすいませんでした・・・

戦闘シーンの描写ってクッソムズイんすよ・・・って言い訳だけさせていただきます・・・
下手なのは俺の技術不足ですハイ・・・


第四話

 競技終了後、ルミアから昼食に誘われたのでとりあえず弁当を広げられるところに移動した。普段あんまり昼食は取らんから、昼食を食べることは若干違和感を覚える。

 とはいえ一生懸命に作ったのだろう。その努力を無下にする訳にもいかないのでご相伴にあずからせてもらうわけだが。

 そう言えば弁当の包み二つ持ってたな。もう一つは誰の分何だろうか?まぁ俺には関係ないだろう。俺は早速弁当に手を伸ばした。弁当と言ってもサンドイッチだ。

 

「どうかな?あんまり料理は得意じゃないんだけど・・・」

 

「いや、うまいと思うぞ?」

 

「本当?よかったぁ・・・」

 

 うん、普通にうまいと思う。まぁ若干味音痴気味なところはあるが、恐らく普通にうまいと思うぞ。そうして談笑しながら食を進めていく。

 

「そういえば、もう一つの包みってなんなんだ?」

 

「あ、これ?システィがグレン先生に作った分なんだけど、いつもみたいにシスティがグレン先生の事飛ばしちゃって、なんだか渡し辛そうにしてたから私が渡そうと思ってたんだ」

 

「あぁそういうこと。兄さんなら向こうのベンチの方にいると思うから、届けてあげてくれ。恐らく腹減り過ぎて死にそうになってるから」

 

「うん。じゃあまたあとでね」

 

 そう言ってルミアは兄さんの所に向かった。そういえば飯食ってるとき、不穏な視線をたくさん感じたな。害を与えようとしてるやつはいたが、大したことのない視線ばっかりだったから放置していたのだが。

 ルミアが去った後、通信用の魔導器が鳴った。

 

「今度は何だ?」

 

「カイン君!大変!貴賓席から女王陛下が居なくなってた!」

 

「・・・は?」

 

 どういうことだと思ったが、恐らく母さんが何か細工をして、陛下をルミアのもとに向かわせたのだろう。

 

「恐らく問題ないだろう。恐らく母さんが協力している筈だからな」

 

「そう?それならいいんだけど。あと貴賓席にいた王室親衛隊の人数が少なくなってるんだけど、何か関係あるのかな?」

 

「普通に女王陛下さがしてるだけだろ。急に居なくなられたらそりゃあ慌てるって」

 

「それだけだといいんだけど・・・」

 

「なんか不安なことでもあるのか?」

 

「最近王室親衛隊の動きが変だって話はしたでしょ?だから少し気になって・・・」

 

「俺も午後は暇だからそっちに協力してもいいんだけど、こっちはこっちで蔑ろにできるようなことじゃないからな。何かあったら連絡してくれ。その時は協力させてもらうさ」

 

「うん、その時はよろしくね」

 

「あぁ」

 

 そう言って通信を切る。念のためルミアに眼を向けてみるが、今は何もないようだが、何故か兄さんと一緒にいない。

 

* * * * * * * * * *

 

 午後の競技が始まったので、競技会場で競技を見ているのだが、そこにルミアの姿は無い。何故かは知らないが、兄さんもいないので恐らく探しに行ったのだろう。というか俺はどこにいるか分かってるので、俺が行けば一発なのだが。

 そんなとりとめもないことを考えていると、急に通信用の魔導器が鳴った。

 

「今度は一体――」

 

「カイン君!王室親衛隊が動いた。アルベルト君が王女の処刑が目的って言ってたけど・・・」

 

「は!?」

 

 どういうことだ?いや、今は考えている場合じゃない。

 

「セラ、とりあえず後で合流。恐らくアルベルトがどうにかしてくれるから。それと、セラの姿、借りるかも」

 

「え、それってどういう――」

 

 急いで通信を切って、行動を開始する。今はルミアと兄さんが王室親衛隊と揉めている。ちょっと急いだほうがいいかもしれない。

 

「システィーナ」

 

「ん、どうしたの?」

 

「いったんこの場から抜ける。あとで戻ってくるから、見逃してくれないか?」

 

「え?ちょっとどういうことよ?」

 

「ルミアが危ない。これで理解してくれ」

 

「!分かったわ。先生は?」

 

「今はルミアと一緒に・・・いや、今は一緒じゃない!?とりあえず急ぐから、こっちの状況は任せた」

 

 そう言って疾風脚を使って、先に兄さんのもとへ向かう。

 

* * * * * * * * * * 

 

「兄さん、兄さん!起きろ!」

 

「ん・・・カインか・・・そうだ!ルミア!」

 

「状況は分かってる。先にルミアを助けてもらっていいか?俺は王室親衛隊を引き付けるための準備をする」

 

「分かった!任せたぞ!」

 

 さて、どうしたものかな・・・この姿のままだとちょっと都合が悪い。午前中の競技で恐らく俺の顔は知れ渡っている。だったら、やっぱり姿を借りるしかないか・・・

 

* * * * * * * * * *

 

~ルミアside~

 

いつかはこうなるかと思っていた。陛下が、お母さんに捨てられた時から、いつかは殺されるかと思っていた。

 王室親衛隊が動いているということは、お母さんからの命令ということだろう。王室親衛隊は女王直属の兵団だから。

 こうなることが分かってても、やっぱり死にたくないなぁ・・・

 システィ・・・グレン先生・・・

 カイン君・・・!

 

「そのまま目ぇ瞑ってろよ」

 

「え?」

 

 咄嗟に言われた通りに目をつぶる。この声は、グレン先生!?

 

「ぐわぁ!目が!目がー!」

 

「クッソ、何も見えん!」

 

「先生!?これは一体!?」

 

「ったく・・・本気で殴りやがって・・・黒魔【フラッシュ・ライト】、こういう時は役に立つんだよな」

 

「そういうことではなく!」

 

「悪いな、今は言い争いしてる場合じゃないんだ」

 そう言ってグレン先生は私を横抱きにして、その場を離脱しました。

 

「先生!降ろしてください!このままじゃ先生まで、国家反逆罪に・・・!」

 

「そういうわけにはいかねえんだわ、ほんとどうしてこうなっちまったかね・・・とりあえず王室親衛隊の方はどうにかなるだろ。今カインが囮になってくれてる」

 

「カイン君が!?」

 

「あぁ、あいつが捕まることは無いだろうし、捕まったとしてもあいつなら問題なく切り抜けられるだろうしな。それよりもこの状況だ。女王陛下が何でルミアの暗殺を・・・とりあえず女王陛下に会って真意を聞きださなくちゃなんねえが・・・」

 

 そう言ってグレン先生は少し考え事をして、アルフォネア教授に通信を取っていました。しかしどうやらアルフォネア教授にもどうしようもない状況らしいです・・・

 

「ちっ、一体どういうことだよ・・・俺にしかできない事って・・・!危ない!」

 

「きゃっ!」

 

 そう言って私をグレン先生は突き飛ばしました。グレン先生の方を見てみると、なぜか大剣を持った少女と戦闘になっていました。

 

(何で?王室親衛隊は、今カイン君が抑えてくれているはずじゃ・・・それとは別の!?)

 

 最悪の状況を想像したが、この状況をどうにかしなくてはいけません。しかもあの子、グレン先生を圧倒しています・・・

 

「クソがー!何でお前とここで戦わなくちゃいけねえんだよ!!」

 

「グレン、覚悟!」

 

「やべえ!?」

 

 そう言って少女は大剣を振りかぶって、グレン先生にとどめを刺そうとします。反射的に眼を閉じそうになってしまいましたが、目を閉じる前に、その子の大剣が消滅しました。こんなことができるのは・・・

 

「カイン君!?」

 

 しかしその場に現れたのはカイン君ではなく、銀髪で顔に赤い刺繍が入った女性の方で、システィにそっくりです。でもその手にはCADを持っています。

 

「カイン君・・・?」

 

 そんなのんきにしている場合ではなさそうです。少女の後ろに二人の人影が見えました。背の高い人が何か魔術を使おうとしていますが、CADを持った女性の方は、その様子に少し安堵しているようでした。

 そうしてその人が発動した魔術は、私たちを襲ってきた少女の頭に直撃しました。




ルミアの語り部はですます調にさせていただきます

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