カルデアにこいつらを召喚してみた   作:Million01

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『デビル仁のうた』

あれは誰だ 誰だ 誰だ
あれはデビル デビル仁 デビル仁
風間の名と血を受けて
すべてを捨ててたたかう男
デビルアローは超音波(多分)
デビルイヤーは地獄耳(多分)
デビルウィングは空をとび(絶対)
デビルビームはインフェルノ(確信)
悪魔の力 身につけた
運命の稲妻
デビル仁 デビル仁

初めて知った人の悪
その憎悪に目覚めた男
デビルチョップはパンチ力
デビルキックは破壊力
デビルアイなら透視力(できるんじゃない?)
デビルカッターは岩くだく(持ってそう)
悪魔の力 身につけた
運命の稲妻
デビル仁 デビル仁



誰か作って





鉄拳シリーズ
アヴェンジャーとキャスター


〜亜種特異点? ??〜

 

(ユーリ、先にいったか……すまないな)

 

逆だった黒髪の男は寒い夜の中、上半身裸で腕を組み何かを待っていた。

 

(カルデアのマスターとやらが来る前に早く終わらせたい)

 

上半身裸の男、風間 仁はそれが現れると目を見開いた。

 

―――聖杯だった。

 

「聖杯を使って三島の血とデビル因子を……!!」

 

「待ってください!」

 

「子供……?」

 

そう言って聖杯の前に立ち塞がったのは小学生ぐらいの少女だった。

オッドアイが特徴的な少女が仁の前に現れた。

 

「私はキャスターのサーヴァント、高町 ヴィヴィオって言います。あの……私と闘ってください!」

 

「何……?」

 

少女の言葉に仁が顔を顰めた。

 

「いいだろう。サーヴァントとサーヴァントが出会ったのならやることは一つ」

 

「―――たとえ相手が女子供でも容赦はしない」

 

「私も本気で行きます!クリス、セット、アップ!!」

 

「何……?」

 

だが突如、ヴィヴィオがウサギの人形を掲げると光がヴィヴィオの体を包み、姿を変えていく。

 

「高町 ヴィヴィオ、行きます!」

 

姿が先程の少女とは違い、背や女性の特徴的部分も大きく成長していた。

ヴィヴィオが素早く踏み込むと、仁にストレートを放った。

仁がが左腕を顔の横まで持ってくると、ドォン!ヴィヴィオの拳を防いだ。

 

仁は拳を防ぐと空いている右腕をボディアッパーを繰り出す。

 

「ハァッ!」

 

ヴィヴィオは左腕を振り下ろし、ボディアッパーを弾き返す。

そして、二人は同時に右足でローキックを繰り出した。

 

ドォン!とまた衝撃音を周囲に響かせた。

 

二人が足を素早く戻すと拳を繰り出す。ドドドドドドドドドッ!という音が響き、拳と拳をぶつけ合う。

 

「ハァッ!」

 

「ハッ!」

 

ドォォォンッ!

 

魔法少女の拳と鉄拳がぶつかり合い、二人を中心に衝撃波が広がっていった。

ビルの瓦礫だったものが衝撃波によってさらに砕け、砂塵と化していく。

 

(この女、デミトリやモリガン、ダンテが使っている魔力を拳に乗せているのか!)

 

「侮っていたようだな、本気で行かせてもらう!」

 

仁が距離を取ると拳に力を入れ溜めた。バチバチッ!と右腕に電撃が流れ腕を覆き、ダッ!と右足を思い切り踏み込んだ

 

(この人の格闘スタイル……動きからして一つ一つじゃない!)

 

ブォン!と雷を纏った右手がヴィヴィオの目の前に迫る。

 

「一閃必中!」

 

ヴィヴィオは仁の拳を凝視しながら体を捻りながら右に躱す。

ヴィヴィオの右手に自身の魔力を纏い……

 

「アクセル・スマッシュ!!」

 

ドン!とヴィヴィオの右手が仁の顎にアッパーを喰らわせた。仁の体は浮き上がり上を向いていた。

 

(ここで、追撃……!)

 

ガシッ!そう思っているとアッパーで振り上げた右腕を仁の左手が掴んでいた。

 

「えっ?」

 

ブォン!と仁が片腕でヴィヴィオを投げ飛ばした。

 

ドンッ!と地面に一度叩きつけられたがら何とか体勢を立て直した。

 

「真空飛び上段蹴り!」

 

「くっ……!」

 

ヴィヴィオが起き上がるとヴィヴィオの顔には仁の足裏で思い切り蹴られていた。

 

またもや体を吹き飛ばされ、地面に仰向けに叩きつけられた。

 

「フンッ!」

 

仁がヴィヴィオに向かって跳躍すると、そのまま踏み潰すように踵蹴りを放つ。

 

「!?―――ハァッ!」

 

ヴィヴィオが迫る足を見て体を転がし、避けると起き上がりと同時に仁の背後に左足で蹴りを放った。

 

「くつ……!」

 

「まだですっ!」

 

ヴィヴィオがさらに体を一回転させ、右足の踵蹴りを放つ。仁も左足で思い切り踏ん張り、体を捻りながら左手でアッパーを放った。

 

 

 

―――――――――――――――――――――

 

 

 

この接戦では仁が優勢であった。それもそうだろう。

才能であるならどちらも互角ではあるものの高校生と小学生、経験の差がありすぎた。見た身は仁とそんなに変わらないとしても中身では小学生なのだ。

筋力では仁が勝っているもののヴィヴィオはスキルである魔力放出でそれを補っている。

 

ヴィヴィオが倒れるのも時間の問題であった。

 

(もう、あまり時間をかけたくない次で決める!)

 

「ハァッ!」

 

仁が体勢を低くして風のような速さで敵に近づくと右ストレートと拳を放った。

 

「…………ハッ!」

 

(やはり、避けるか!)

 

「なら……!」

 

仁の拳は避けられ、仁の顎にカウンターが迫ってくる。それに対して仁は左腕を振り下ろし下に弾く。

 

「はあぁぁぁぁぁぁ!」

 

そして、そのままヴィヴィオに乱撃を放っていく。

 

「くぅっ……!」

 

ヴィヴィオはそれに対して両腕で弾き捌いていく。

 

そして仁が素早い動きで足を揃え、左腕を引いた。

 

(これは喰らうとマズい……!)

 

直感で危険性を感じ取り相殺しようとヴィヴィオも拳を構える。

 

 

バチバチッ!

 

バチバチッ!

 

二人の拳に雷が流れ覆っていく。

 

「―――直突(ちょくづ)き!」

 

「―――スパークスプラッシュ!」

 

2つの雷の拳がぶつかり合い、スパークが生じるとお互いの体が後ろに吹き飛んだ。

 

「くっ……!倒せな―――ぐぅぅぅぅ!まさか……デビル因子か!?」

 

(何、これ……?なのはママやフェイトママと同じぐらいの魔力!!)

 

「―――――――――」

 

仁を中心に砂塵が巻き上がり、仁が姿を変えた。

角が生え、悪魔のような腕を持ち、黒く大きな翼を広げ飛んでいた。

 

「―――――――――」

 

人の叫びとは程遠い叫びを上げるとヴィヴィオを見下ろした。

 

先程まで闘っていた人とは違う。ヴィヴィオはそう感じ冷や汗を掻いた。

 

「……っ!」

 

ヴィヴィオは空を飛び、上空にいる仁だった者にアッパーを繰り出した。

 

「……なっ!」

 

仁だった者は簡単にヴィヴィオの拳を掴むと、そのまま力任せに地面に投げ飛ばした。

 

「ぐぅぅぅぅっ!」

 

「―――――――――」

 

だが、それだけでは仁の攻撃は終わらず仁だった者が翼を畳むと、ヴィヴィオに向かって急降下を始め、蹴りを叩きつける。

 

「がぁっ!!」

 

「―――――――――!!」

 

ヴィヴィオを見下ろすと額に浮かんでいた謎の紋様から熱光線を放った。

 

「きゃぁぁぁぁぁ!」

 

「―――――――――」

 

仁だった者はそれをみて笑うかのように叫びを見

上げた。

 

―――フラっ……

 

だが……

 

人影があった。ヴィヴィオだった。その緑と赤の瞳はまだ燃えていた。

 

「一閃必中!」

 

ヴィヴィオが拳を構えた。それを見た仁だった者は拳を繰り出そうする。だが、拳を出すよりも速く、迅く……

 

加速する4重の粉砕の拳(アクセルスマッシュ・クアドラプル)!!!」

 

全ての魔力を込めた四発の拳が仁の体を打ち上げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

仁とヴィヴィオの勝負はヴィヴィオの勝利で終わった。

 

「だ、大丈夫ですか!?」

 

「気にすることはない。いつもの事だ」

 

「い、いつも……?」

 

「ああ」

 

「そ、そうですか……あのさっきのは?」

 

「ただの忌々しい力だ。あれを聖杯で消そうと思ったが……負け惜しみはいいか。聖杯を持ってけ」

 

「え?」

 

「どうした?」

 

「いや、あの……私……聖杯目的で闘っていたんじゃないです」

 

「何だと?」

 

ピクッ、と地面に座っていた仁の眉が動いた。

 

「ご、ごめんなさい!私、もっと強い人と闘いたくて……だから貴方と闘ったんです!だから聖杯は貴方が貰って下さい!!」

 

「…………いいのか?聖杯はなんでも叶える願望器だ」

 

「えっと……私はいいんです。なのはママやフェイトママ、みんなと一緒に過ごせて幸せだったから。願いことなんてないんです」

 

「…………すまないな」

 

「大丈夫です。えっと……」

 

「風間 仁だ」

 

「仁さん、私と闘ってありがとうございます!!」

 

「気にするな……」

 

仁がそう言って立ち上がるとヴィヴィオに背を向け聖杯の方に近づいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、聖杯を取る直前でカルデアのマスター、藤丸 立香とセイバーのサーヴァント、ダンテと鉢合わせした。

 

そして、スキルとしてのデビル因子は直らないと知り、ユーリに申し訳ないと言いながら立香達に聖杯を渡した。

 

 




この二人を書いてたら仁✕ヴィヴィオというカップリングに目覚めそうになったよ……(30分ぐらい前に)

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