カルデアにこいつらを召喚してみた   作:Million01

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好きな仮面ライダーは『仮面ライダー電王』です。
今回は募集したキャラの二人です。


仮面ライダーシリーズ
ライダーとアサシン


〜亜種特異点? ??〜

 

透き通った夜の冷たい空気が立香の肌を震わせる。

 

「……おっとここから先は簡単には行かせねぇぜ。カルデアのマスターさんとやらよ」

 

山の坂が激しい中、獣道を進んでいくと長い黒髪の男が木の裏から姿を現し、行く手を阻んできた。

 

「ユーリか!」

 

立香のサーヴァントの一人であるセイバーのダンテが行く手を阻んできた男を見て名前を叫んだ。

 

「チッ、ダンテまでいやがんのかよ……」

 

「知り合い?」

 

「まあな。その様子だと俺達は敵同士って事か」

 

「まあ、そういうこった」

 

「なあ、昔のよしみでここを通してくらないか?」

 

「別に構わないぜ」

 

ユーリが口元に笑みを浮かばせるとダンテがヒュー、と口笛を吹いた。

 

「ただし、条件がある」

 

「何?」

 

「アンタのサーヴァントを一体だけここに置いていきな」

 

「どういうつもりだ?」

 

「どうもこうもねぇよ。こっちにも事情ってもんがあんだよ」

 

「…………」

 

「…………」

 

ダンテとユーリがお互いを睨み合った。ダンテの顔から余裕の笑みが消え、ユーリの顔から真剣な表情が出ていた。

 

「OK.俺が残―――「いや俺が残ろう」おい、ライダー」

 

白いスーツに白いソフト帽を被った男がダンテの前に出てきた。

 

「ん?」

 

「どういうつもりだ?」

 

「お前達は仲間同士だったんだろ?実際は余り戦いたくないんじゃないか?」

 

「…………」

 

「…………」

 

ソフト帽の男にそう言われると二人は黙った。そしてユーリが道を開けた。

 

「…………」

 

ダンテが黙ってユーリの隣を通り過ぎた。

 

「気になるのか?」

 

横を通り過ぎたダンテを睨みつけていたユーリの様子にソフト帽の男は何かを疑問に思った。 

 

「別になんともねぇよ……後はアンタを倒して終わりだ」

 

ユーリが左手にぶら下げていた刀をちゃんと持つと、刀を振るう動作で鞘を抜き投げ捨てた。

 

「フィリップ。あのユーリとかいうサーヴァントの情報は?」

 

『ダメだ、翔太郎。ユーリという英霊的存在が存在していない。恐らく、クレスやダオスみたいな異界の英霊なんだと思う』

 

ソフト帽の男、左 翔太郎は無線端末でカルデアにいるもう一人の相棒、フィリップに疑問を投げかけた。

 

「異界の英霊、ね……。まあ、英霊ってガラでもねぇけど」

 

「一応、聞くが特異点のサーヴァントの殆どをお前が?」

 

「野暮な事を聞くじゃねぇか。聖杯戦争ってのはそういうもんだろ。最後の英霊になるまで生き残る」

 

「ちなみに無関係の人を巻き込んだ事は?」

 

「どうだったか……」

 

ユーリが後頭部を掻きそう呟いた。

 

「ま、そんなことを言わずに闘り合おうぜッ!」

 

ユーリが前方にステップしながら左手に持つ刀を振り下ろした。

 

「フィリップ!」

 

―――ジョーカー!

 

翔太郎がソフト帽を右手で抑えなら避け、素早く赤いベルトを腰に取り付けると、懐から『J』と記された黒のUSBメモリを取り出した。

 

『分かってる』

 

―――サイクロン!

 

カルデアにいるフィリップも緑色のUSBメモリを取り出すといつの間にか腰に付いていたベルトの右側の差込口に差し込んだ。

 

「あん?」

 

ユーリは翔太郎が行っている行動に眉を寄せた。

 

「変身!」

 

―――サイクロン、ジョーカー!

 

翔太郎が黒のUSBメモリをもう片方、左側の差込口に差込み、縦に差し込まれていたUSBメモリを『W』のように倒した。

 

翔太郎の体を一瞬の閃光が包み、姿を変えた。

右側に緑色、左側に黒色という綺麗に二つに色が別れていた。

 

 

 

『さあ、お前の罪を……数えろ』

 

バサッ、と風で靡く銀色のマフラーを翻し黒の人差し指でユーリを突きつけた。

 

「……おいおい、どうなってんだ?ライダーの英霊ってのは皆そうなのか?」

 

『…………』

 

『スルーされたね』

 

「ま、んなことはどうでもいいか。蒼破(そうは)ァ!」

 

『!!』

 

ユーリが刀を振り上げると、刀から衝撃波が放たれ、仮面ライダーWに迫る。

だが、Wが右腕を振りかざすと前方に風が生じ、衝撃波を消し飛ばした。

 

「チッ、幻狼斬(げんろうざん)!」

 

『くっ!』

 

ユーリが一瞬で距離を詰め、背後に回ると刀を振るった。

余りの速さに反応が遅れ、Wは攻撃を喰らってしまう。

 

『相手が近接なら……』

 

―――メタル!

 

Wが黒のUSBメモリを抜くと、銀色のUSBメモリを取り出し差し込んだ。

 

―――サイクロン、メタル!

 

Wがまた姿を変えた。右側はそのままだが左側は黒色から銀色に姿が変わった。

 

「姿が変わっただけじゃねぇか!そらッ!」

 

ユーリがそのまま刀を振り下ろす。

ガキンッ!とユーリの刀は鉄の棍棒に防がれた。

 

ブォン!とWは刀を上へ押しのけると、棍棒を器用に回しユーリの体をふき飛ばした。

 

「カハッ!」

 

ありえないほどの硬さの棍棒で叩かれたユーリは血反吐を吐いた。

 

―――トリガー!

 

「おいおい、まだあんのかよ!?」

 

Wは青色のUSBメモリを取り出すと差し込み、姿を変えた。

今度は左側が青色だった。

 

『ハッ!』

 

Wが青の銃を構えるとユーリに放った。

 

守護方陣(しゅごほうじん)!」

 

ユーリが地面に刀を差し込むと魔法陣が展開し光の粒子がユーリの体を包む。

 

風を纏う銃弾はユーリの体を包む粒子にぶつかると拡散し消えていく。

 

絶風刃(ぜっぷうじん)!」

 

ユーリがその場で真空波を作り出し、刀を思い切り振り下ろす事で真空波を前方に思い切り、撃ち出した。

 

『何っ!?』

 

Wが風で防ごうとするも鋭い風の刃はそれを切り裂き、Wの体を襲う。

 

―――ルナ!

 

新たに黄色のメモリを取り出すとベルトに差し込んだ。

 

「そうはさせっかよ!狼破(ろうは)っ!!『ルナ、トリガー!』―――何っ!」

 

ユーリがWがUSBメモリを差し込んでいる最中に近づきら狼の形をした闘気をぶつけると後方に吹き飛ばす。

だが、吹き飛ばされている最中に変身を完了したWが銃のトリガーを引いた。

銃口はユーリに向いておらず、黄色い銃は別方向に飛んでいき、

 

曲がった(・・・・)

 

銃弾は曲線を描きながらユーリの方に向き、ユーリの体を吹き飛ばす。

 

「これは当たる覚悟で攻めねぇといけねぇか!」

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

ギィン!と刀と鉄の棍棒がぶつかり合い火花が散り合う。

 

「腹ァ括れよ!」

 

―――メタル、マキシマムドライブ!

 

天狼滅牙(てんろうめつが)!!」

 

 

『メタルブランディング!』

 

ギィン!とお互いの得物がぶつかり合い、互いが力を込める。

 

「―――飛ばしていきますか!」

 

だが、突如としてユーリがスキルを発動させた。オーバーリミッツEX 。内なる闘気を開放し、力を底上げする力だ。

 

「お終いにしようぜ!閃け、鮮烈なる刃!無辺の闇を鋭く切り裂き!」

 

先程よりも速く、接近してきたユーリは素早く刀を振り下ろすと今度は背後から現れた攻撃をし始める。

ありとあらゆる方向からの斬撃にWは動きに追いつけなかった。

 

「―――漸毅狼影陣(ざんこうろうえいじん)!!」

 

ザシュッ!と最後には思い切り斬りつけた。

 

「―――さよならだ」

 

ユーリがWに背を向けてそう言った。

 

―――エクストリーム…マキシマムドライブ!

 

「何っ!?」

 

背後から聞こえてくる機械音にユーリは振り返った。

バサッ!と周囲に砂塵を巻き上げるとソイツは飛んだ。

 

「はあぁぁぁぁぁぁ……」

 

それはWが最初に見せた変身に少し似ていた。だが、ただ綺麗に二つに別れているのではなく真ん中に金色が入っており、更にはWの背には六枚の羽が生えていた。

 

「―――究極の黄金(ゴールデンエクストリーム)!!!」

 

Wは上空からユーリに落下しにいき恐るべきパワーを持って両足蹴りを放った。

 

「やべ、ドジっちまった……」

 

ユーリが両手を開き、仰向けに倒れながら満足そうな笑みを浮かべる。

 

「おい、ライダーさんよ。楽しかったぜ」

 

「それはどうも」

 

ユーリが皮肉げにそう言うと変身を解いた翔太郎を見た。

 

「次、会うときはカルデアとやらでな」

 

「その時は話を詳しく聞かせてもらうぜ」

 

(俺は役目を果たしたぜ、仁)

 




ということで仮面ライダーWの翔太郎とフィリップ、テイルズオブヴェスペリアのユーリ・ローウェル。
仮面ライダーWって殆どうろ覚えですm(_ _)m


選んだ理由:ユーリにあの台詞を言わせてみたいから(ユーリの解説でいいます

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