ハイスクールD×555   作:白尾芯

9 / 48
今回は主人公殆どでない。
最後は主人公と小猫の話です。


灰色の英雄伝説

《一誠side》

灰色の怪人が現れてから次の日の放課後。

俺は部室で話を聞いていた。

 

「あの、部長。昨日のあいつ…あの怪人って一体なんだったんですか?」

 

俺がそう言うと部長は話始めた。

 

「あれは灰色の英雄…けど今は反逆者と呼ばれているわね」

 

「え?どう言うことですか?」

 

英雄なのに反逆者?どうしてそうなってるの?

 

「昔から、三大勢力が争っていた事は話したかしら?」

 

「はい。前に協会に行った時に。確か三つ巴の戦いがあったって」

 

「ええ。けどその話にはまだ続きがあるのよ」

 

そう言うと部長は話してくれた。

二天龍が現れて、三大勢力が危機に落ちいった事。

その時灰色の英雄が助けてくれたこと。

その時灰色の英雄達が着けていたベルトを渡してくれたこと。

 

そんなすごいことを聞いた。

てか何で三大勢力でも太刀打ち出来なかった二匹の龍に一万もいない数で圧倒できるんだよ…。

そりゃあのとき勝てるはずねーわ。

でもなんでそんなすごい人達が?

 

「イッセーそれはね、灰色の英雄達が悪魔を殺し始めたからよ。恐らく残り二つも被害は出ているんじゃないかしら。だから反逆者と呼ばれているわ」

 

はぁ!?何であのとき助けたはずの三大勢力を殺すんだよ!?

 

「な、何で急に…?」

 

「それが困ったことに分からないのよ」

 

「え?」

 

分からないってどう言うこと?

 

「灰色の英雄達は無口で、口を割ることなんて殆ど無いし、そもそもあの英雄達を倒せる人物がいないから…」

 

あ、そりゃそうっすよね。あれ倒せたら化け物だわ。

 

「でも一つ言えることは彼らが人間を守っていると言うことよ」

 

「何でですか?」

 

「ある悪魔があの英雄が言った一言を話してくれたのよ。英雄の言った一言は『ここは人間の領地だ』出そうよ」

 

「あれ?そう言えば昨日のあいつも、そんな事を言っていたような…」

 

そこで木場が乱入してくる。

 

「うん。その事から灰色の英雄達は人間の陣営なんじゃないかって言われているよ」

 

へぇ~そうなのかって、やっべぇ!俺昨日滅茶苦茶言っちゃったぞ!あいつだって自分の感情押さえ込んでいたはずだろ!

 

「安心してイッセー。私はあんな奴にもう負けるつもりはないわ」

 

さすが部長。前向きだ。

そこに朱乃さんが入ってきて、

 

「けど、私たちを今でも助けてくれる戦士が居ますわよ」

 

と、そんなこと言う。

助けてくれる戦士?誰だ?

 

「それはね、赤の戦士と呼ばれる方よ」

 

「赤の…戦士?」

 

「そう。その方も私たち三大勢力を助けてくれた灰色の軍のリーダーよ。自分が救ったことに自慢もせず、見返りも求めない心の広いお方よ。朱乃もその方に助けられたわ」

 

「ええ、小さい頃に」

 

か、カッケェェェ!!なんだそのかっこいいヒーローみたいな奴は!

 

「そう言えば今人間界で噂になっている話、知っているかしら?」

 

「う、噂?」

 

「そう。化け物に教われているところを颯爽と現れて助けてくれるヒーロー。誰も正体を知らない事から「仮面ライダー」、巷ではそういわれていますが、ぶれていますが写真をみたところ、赤の戦士でしたわ」

 

仮面ライダー、かっこいいなぁチックショウ!俺もそんな風になれればモテるかなあ!

 

「けど誰がどうやって変身しているのか分からないから怪しいわ。この赤の戦士のベルトは大戦の後、悪魔に送られたはずなのに。それと赤のベルトは魔王様の金庫からなくなっていないと言うわ」

 

「それじゃあホントに誰が…」

 

「それがわかったら苦労しないわ。さて、この話は終わり。仕事に行くわよ!」

 

「あれ?部長、小猫ちゃんは…?」

 

「あら?そう言えばいないわね休みかしら?まあ良いわ。明日はきちんとやってもらうから」

 

そんなこんなで今日も部活が始まった。

 

《一誠side out》

 

その頃小猫はと言うと、

 

「…蓮先輩、次はこれ頼んで良いですか?」

 

「ああ、頼めば良いんじゃね?」

 

蓮を誘ってケーキバイキングに来ていた。

 

「誘うの俺でよかったのか。部活の奴らとかいるだろ」

 

「…ペア用のクーポンでしたし、連れていく人が真っ先に思い浮かんだのが蓮先輩でしたので。…迷惑でした?」

 

蓮は呆れるように溜め息を吐く。しかしまんざら嫌でもないようだ。

 

「…迷惑じゃねーよ。ほら次の注文来たぞ」

 

「…蓮先輩、食べてます?」

 

「俺の事は気にせず食えよ」

 

「…むぅ。駄目です。食べてください」

 

「先に食え」

 

「……………………………えい」

 

そう言って小猫は蓮の口に無理矢理ケーキを押し込む。

蓮はそれを飲み込んだ後、

 

「……おい」

 

と一言そう言った。小猫の顔は少しだけ赤くなっていた。

 

「…ちゃんと食べてください」

 

「…はぁ、分かった。ちゃんと食べるよ。これで良いだろ小猫」

 

「…はい。それで良いです」

 

そんなやり取りがされた後、二人は仲良くバイキングを楽しんだ。




祝、お気に入り100人突破!
有難うございます!
これからもがんばります!

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。