ハイスクールD×555   作:白尾芯

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今回から本編に本格的に入っていきます。
ついでに、小猫のフラグ建築話です。



転生者の気分の良い日

あの後蓮は普通に授業を受けて、放課後になった。

蓮が教室を出ようとした時、

 

「「「このヤロウ!乾!今日はよくもやってくれたな!!」」」

 

と言いながら変態三人組が殴りかかってくる。

しかしオルフェノクの蓮からしてみればスローモーションのように遅く見えているため、迎撃することは可能だった。

 

「うざい」

 

「「「ぐげぇ!」」」

 

蓮が流れるようにして避け、反撃する。

その結果飛んでいく三人組。

蓮は三人組が気絶したのを確認すると一言、

 

「じゃあな」

 

と言って、教室を出ていった。

 

 

 

 

 

 

次の日、蓮が学校に行くと変態三人組の松田と元浜が走ってきた。

 

「大変だ!乾!」

 

「事件だ!乾!」

 

そう言って走ってくる二人。少し、いやだいぶ焦っているようだった。

 

「気安く呼ぶなとあれほど…」

 

「今そんなこと関係ないんだよ!」

 

「あのイッセーに彼女ができたんだよ!」

 

そんな事を言ってくる二人。

 

「ふーん。それが?」

 

しかし蓮はそれがどうしたと言う感じで返す。

 

「それが?って…!()()イッセーに彼女だぞ!そんなの絶対にあり得ねぇだろ!」

 

「どうでもいい」

 

実際蓮はどうでもいいのだ。

他人の事情よりも自分の事情か身内の事情、それと学校の事情以外本当にどうでもいいと考えている蓮には。

 

「くそう…!イケメンはいいよな。彼女がいる奴は!」

 

「お前、毎晩彼女とヤってんだろ!」

 

「は?」

 

松田と元浜がそう言うと蓮は何をいってるんだと言う感じで返す。

 

「俺彼女いないぞ」

 

そう言った瞬間、周りが静まり返る。

 

「ん?どうしたお前ら」

 

「ま、まさか乾が彼女無し…なんて…」

 

「う、嘘だろ…?」

 

松田と元浜がそんな事を言ってくるが、蓮は真面目に、

 

「いや事実だ」

 

とそう返した瞬間、周りにいたの女子が騒がしくなる。

 

「ってことは、私にもチャンスが!?」

 

「私、本気で行ってみようかな?」

 

「私もー!」

 

「これは乾君×木場君説が濃厚に…」

 

「いやいや、木場君×乾君かもしれないわ!」

 

とそんな声が聞こえてくる。

その事により蓮は不機嫌になりながら、こう言う。

 

「うるせーよ。静かにしてろ。後腐女子共、俺はホモじゃないからな。木場って奴と話したことがねーし」

 

と言って教室へ向かった。

 

 

教室へ向かう途中一誠が蓮に自慢してきた。

 

「へへーん!俺彼女出来たんだぜ!どうだ!」

 

「そりゃ良かったな。じゃあな」

 

しかし蓮はそれを受け流す。

 

「ちょっと待てよ!少し位反応してくれても良いじゃねぇか!」

 

と一誠がそんな事を言ってきたので蓮はこう言った。

 

「わーすごいなー。そんけいするなー(棒)…これで良いか?これ以上話しかけんなよ。じゃあな」

 

「棒読みじゃねーかよ!もうちょっとさ、こう妬むとかあるだろ!」

 

と蓮にまだ話しかけてきたので、うざくなった蓮は、

 

「うざい!」

 

「グフッ!」

 

一誠を殴った。

 

「話しかけるなって言ったろうが」

 

そう言って蓮は一誠をそこに放置したまま、教室へ行った。

 

 

《蓮side》

 

兵藤が彼女を作ってから次の週、いきなり兵藤が俺に聞いてきた。

 

「なあ、乾!お前、俺の彼女の事覚えているよな!」

 

「うるさい。いきなりどうした」

 

話を聞いてみると自分以外彼女の記憶がないらしい。

 

「お前は覚えてるだろ!」

 

「お前の彼女なんか知るか。そんな話もされてねーよ」

 

「そんな……」

 

どうもきな臭い上に面倒事に巻き込まれそうなので俺も記憶がないふりをした。

さて、もうそろそろ俺も本格的に動くか。

そう思いながら、俺は兵藤と別れいつもと同じ日常を過ごした。

そういえば兵藤の奴、いつの間に悪魔になんてなりやがったんだ?

 

次の日、三年のグレモリーと兵藤が朝一緒に登校してきた。グレモリーとは三年のリアス・グレモリーの事。『学園の二大お姉様』と呼ばれている人物だ。俺は興味ないが。

もう一人は同じ三年の姫島朱乃と言う人物。昔俺がオルフェノクから救った奴だ。

それはそうと、そのおかげで男子の標的が兵藤に変わり、俺は滅茶苦茶いい気分で昼休みを満喫していた。

パンを食べていると、隣に塔城が座ってきた。

 

「…こんにちわ」

 

「よう」

 

この挨拶はいつも通りの挨拶だ。その後、塔城も一緒に食べ始めた。こいつも悪魔だ。悪魔多すぎだろこの学園。

そういえば少し前に、何で毎回俺の隣に来るのか聞いてみた所、懐かしい匂いがすると言ってきた。

家に帰った後黒歌からは妹の匂いがすると言われた。

おそらく塔城は黒歌の妹だろう。

 

「…あの、乾先輩」

 

「何だ」

 

「…なにか良いこと有りましたか?」

 

「どうしてそう思う」

 

「…雰囲気が柔らかかったので…」

 

「そうか…。まあ、有ったっちゃ有ったな」

 

「…どんなことでしたか?」

 

「男子の俺への敵対心を変態の兵藤って言うバカが受け持ってくれたこと」

 

「…は?」

 

塔城の驚き顔は初めて見た。

 

「…嘘ですよね?」

 

「嘘じゃねーよ。変態(兵藤)が朝、三年のグレモリーと一緒に登校したからな。その上あいつは悪い方で学校の有名人だ。そうなりゃ男子の標的が俺から変態に変わる。俺は静かに暮らせる。それで俺は今気分が良い」

 

「…ふふっ。なんですかそれ」

 

「おっ、笑った」

 

俺がそう言うと塔城はハッとなりすぐに謝ってくる。

 

「…すみません乾先輩」

 

「気にするな。お前は笑ってる方がいいしな」

 

「…え?///」

 

「おー、顔が赤くなった」

 

「…ふざけないでください!」

 

「すまんな」

 

「…怒ってません!」

 

「怒ってんじゃん」

 

「怒ってません!」

 

「「……………」」

 

「ふふっ」

 

「はっ」

 

「「ははははは!」」

 

そう二人して笑いあった後時間を見ると、もうそろそろ昼休みが終わる。俺はその事を塔城に告げる。

 

「おい、もうそろそろ昼休みが終わるぞ。塔城」

 

「…はい、分かりました。あの、乾せんぱ「蓮で良い」え?」

 

「蓮で良いって言ったんだ。俺は気に入った奴しか名前で呼ばせねーんだ。その代わりお前の事を小猫って呼ばせてもらうぞ」

 

「…!はい。これからもお願いします。蓮先輩」

 

おっ、切り替え早いな。

 

「じゃあ、また明日な、小猫。」

 

「…はい、また明日です。蓮先輩」

 

そう言って小猫と別れた後、俺は気分が良いままその日を過ごすのだった。

そういえばもういい加減人を殺しまくっているあのはぐれ悪魔、倒しにいこうかな。

でもまあ明々後日頃で良いだろ。

グレモリーが倒してくれればそれで良いし。




次回は蓮のオルフェノク姿が登場します。
オリジナルオルフェノクの一つ目です。

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