ハイスクールD×555   作:白尾芯

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よし、1ヶ月以内に投稿出来た。
今回は木場さんと蓮の説明会です。
途中文がものすごい長いです。ご了承下さい。



木場勇治という人

《蓮side》

 

「この人は俺の親父の仲間だった木場勇治さん。俺の大先輩だ」

 

ロスヴァイセが眠りに着いて3時間後、木場さんが帰ってきたため俺はオカ研全員と魔王達と家族一同をロスヴァイセのいる病室へ呼び、ロスヴァイセを起こし、木場さんの説明を始めた。

 

「初めまして、彼の父親と知り合いの木場勇治です。よろしく」

 

木場さんがそう言うと魔王が「早速で悪いが…」と話し始める。

 

「まず、乾くん。君の迅速な行動には感謝してもしきれない。君がいなかったら恐らく、悪魔陣営は滅んでいただろう」

 

「気にすんな。放っておいてもこっちに被害が及ぶからな。つまり俺が勝手にやって結果的に悪魔陣営を助けただけだ。だから感謝の言葉何て要らねぇよ」

 

「君は相変わらずだね、蓮くん。そう言うのは素直に受け取ってもいいのに」

 

「いや、実際の事を言っただけですよ、木場さん」

 

そんなやり取りをやっていると周りの連中が驚いていた。何で?

思っているとそう言う表情が出ていたのかアザゼルが言ってきた。

 

「いや、()()乾が敬語を使って会話をしているのを見て珍しい光景だって思ってるだけだ」

 

「そんなに珍しいか?」

 

「だってお前、サーゼクスを含めた魔王とか古株の上級悪魔とか俺とかリアス達に敬語使ってないじゃねぇか」

 

「まぁ、この人は俺の親父と友人だったし、小さい頃から知ってたからな。ついでに言ってやるとアザゼル、お前には敬語なんて必要ないだろ」

 

「ひっでぇ…」

 

そう言って落ち込むアザゼル。それをサーゼクスいつもの事だと言って話を進めた。

 

「アザゼル、落ち込むのはいいが後にしてくれ。…さて、本題に行こう。私が聞きたいのは二つほどだ。まず、ロスヴァイセ君の事だ。彼女は真人間と言うことは君からも彼女からも聞いている。その彼女がどうやって黄の戦士――カイザだったかい?――に変身出来たのか。まずそれを聞きたい」

 

その質問に対して俺が口を開こうとするとロスヴァイセは自分で言いますと言って話し始めた。

 

「その答えは蓮さんが開発した擬似的にカイザに一回変身出来るというドリンクで、『変身一発』って言うのを私自らが飲んで変身しました」

 

その話を聞いたアザゼルは落ち込んでいた様子から一転、驚きの声を上げた。

 

「はっ?なんだそりゃ!?そんなもんまで開発してたのかお前!?」

 

「ま、今はもう使っちまって無いけどな」

 

「そのドリンクは悪魔にも使える代物だったのかい?」

 

「ロスヴァイセが使っている時点で察しろ」

 

「分かった。それと、今後それを改良して悪魔「今後一切このドリンクの改良・改善、又開発はしない」そうか…」

 

誰だったか魔王の一人―アジュカだったか―がそんな事を言ってくる。

 

「と、言うか図々しいぞ、今の言葉。何が悪魔にも使えるようにして欲しい、だ。前から言ってるだろオルフェノクの記号がないとベルトを使えない。そしてそのオルフェノクになれるのは人間だけだってな。忘れたのか?」

 

「そうだったね。すまない、こんな質問をして。少々魔が差してしまったよ。悪魔だけにね」

 

「いや、分かってんのならいいんだ」

 

そう言って謝る魔王。どうやら無意味な質問をだと言うことが分かったみたいだ。最後のダジャレっぽいのは無視させてもらうが。

 

「ありがとう許してくれて。…次の質問だ。ロスヴァイセさんが変身出来たのは分かった。けどそちらの木場勇治さんがなぜ変身出来たんだい?まさか貴方も彼と同じでハーフなのですか?」

 

その問いに木場さんが口を開く。

 

「いや、蓮くんと違って僕はオルフェノクと人間のハーフ出はないよ」

 

「では、どうやって…」

 

「答えは簡単。僕はオルフェノクだ。だから変身出来たんだ」

 

『!?』

 

木場さんがそういった瞬間俺と俺の家族とギャスパー以外が驚いた後、臨戦態勢に入る。いや、魔王とアザゼルは入っていないか。

 

「何してんだお前ら?」

 

「いや、オルフェノクって言ったろ今!絶対今回の襲撃に関わってる敵だろ!!」

 

そう言って赤龍帝の籠手を出す兵藤。

 

「あのな、暴走をしたオルフェノクを襲撃させて木場さんにどんなメリットがある。ついでに話したよな人や悪魔を襲ってるのは暴走をしたオルフェノクだけだって」

 

「ああ、僕も驚いたけど今回の事件は彼は関与していない。ついでに言うと彼は僕が呼んだんだ」

 

「お、お兄様が!?どうして!?」

 

魔王、流石にそれは俺も驚くぞ。なんの理由があって呼んだんだ。

…グレモリーと同じ意見なのは釈然としないが。

 

「いや、今回のパーティーは若手悪魔のパーティーでもあり、人間界での援助…いや協力してくれている会社を紹介する場でもあったんだ。ま、その時にオルフェノクの襲撃が来たんだがね」

 

そう言うと木場さんは立ち上がって再度自己紹介を始めた。

 

「じゃ、改めて自己紹介を。株式会社スマートブレインの代表取締役の木場勇治です。よろしく」

 

……ちょっと待て、()()()()()?何で木場さんが?確かちょっと前までは…。

 

少し周りを見ると驚いているようだ。

 

「えっと…?代表取締役って?」

 

ここに分かってない奴がいます。

 

「イッセー…流石にお前、それぐらい分かれよ…。先生泣くぞ。代表取締役って言うのは簡単に言うと会社の顔みたいなもんだ。つまり社長、又はそれに近い人物だ」

 

「え、えええええぇぇぇぇぇぇぇぇ!?あの超有名な世界的企業のしゃ、社長ぅぅぅ!?!?」

 

「やっと分かったか、このど阿呆」

 

流石に代表取締役とかの常識的な知識とかは知ってようぜ兵藤…。今時中学生、いや、下手したら小学生も知ってるぞ。

 

「ねぇイッセー。スマートブレインって?」

 

「知らないんですか、部長?!日用品やスポーツ用品、ゲーム、家電品、服、はたまたバイクや車など幅広い分野で活躍する超巨大有名企業ですよ。今や世界中にその会社の支部が建っているんですよ!?」

 

「そ、そう…すごいのね」

 

「スゴいとかの話じゃないですよ!しかも最近はクオリティの高いエロゲーも出し始めてオタク業界も革命を起こし始めている会社っすよ!!俺も買ってやってみたんですけどスッゲー面白かったです!!まさかその会社の社長に会えるなんて!最高です!」

 

「最後の18禁は僕が考えたものじゃないんだけどね。ついでに言うとその18禁、一部の日本人の部下が暴走して作ったものっだったし。僕は売れないと思ってたら、予想以上に売れちゃったから仕方なくソッチ方面に広げざるを得なくなっちゃったんだよね。ははっ、はぁ。まさかこんなところであのゲームの支持者をみつけるとは…」

 

あ、木場さん…苦労してんだな。…じゃねぇ!

 

「どう言うことですか、木場さんが代表取締役って!代表取締役はあの人がやってるんじゃ…」

 

「蓮くん、それは後で二人の時に話そう。今はその話は無しだ」

 

「っ!…分かりました」

 

その一言を言った木場さんの目を見て俺は黙った。

その目は真っ直ぐ俺を見ていた筈なのに俺を見ておらず、怒りに満ち溢れ、別の誰かを見ているようだったからだ。…木場さんがこんな風になるなんて…何があったんだ?

そう思っているとその目はすぐにもとに戻った。

 

「さて、話を戻して、何処からだったか……ああ、僕がオルフェノクだってことからだったね。って言っても魔王様方とそこの男性には一回会ってはいるんだけどね」

 

「?私は貴方と会ったのは三回程だとは思いますが…」

 

「俺に関しては一回もだ。どういうこった?」

 

他の魔王達も頭に?が付いている。

 

「…ま、見ればわかるよ」

 

そう言うと木場さんは立ち上がり、

 

「ハァァァ……」

 

シュォオォォウ

 

と息をゆっくり、落ち着いた様子で吐いた。その瞬間、木場さんの顔に模様が浮かび上がり、体が変化した。

その姿を見た魔王達とアザゼルは息を飲んだ。

 

その姿は一言で表すなら――馬。馬のような顔で、肩にも馬の顔が着いており、右手に剣、左手に盾、胸辺りには馬の蹄鉄の模様が付いている馬のオルフェノク――ホースオルフェノクになった。

 

「ま、まさか貴方は…いや、あなた様は!!」

 

「ま、マジかよ」「嘘でしょ…」「………!」「予想はしていたが…本当にそうだとは…」

 

四大魔王とアザゼルは全員驚いていた。ファルビウムに関しては目を見開いていただけだったが。

 

「これがオルフェノク体ね。どっかで見たこと有るでしょ」

 

木場さんがそう言うと四大魔王とアザゼルは頭を下げていた。

 

「あ、貴方様が我々を救って下さった…く、黒金の戦士本人だったとは露知らず、数々の無礼お許し下さい」

 

「お、お兄様…?」

 

「ア、アザゼル…先生?」

 

「何だよ…!と言うかお前らも頭下げろ!」

 

そうアザゼルが小声で話している。まぁ筒抜けだが。

 

「いいよ。頭なんか下げなくても。そんなスゴいものじゃないし」

 

「し、しかし貴方は我々を救って下さった張本人、英雄の一人!頭をあげるなど…」

 

「いやだから、そんなに頭を下げられると此方も話進まないしリアクションに困るんだ。だから頭を上げてくれ。頼む」

 

「ハ、ハイ!」

 

木場さんが説得すると全員が頭を上げる。いや、急に頭を下げられたら誰だって困るわ。

 

「アザゼル先生。何で急に頭を下げたんですか?」

 

「お前らは知らないだろうから言うけどな、この方は三大勢力を救ってくれた黒金の戦士本人だぞ!?頭何て上げていられるか!」

 

「……え?あの伝説の?お伽噺にもなっている?」

 

「その黒金の戦士だ。はっきり言う俺達はその時にベルトを渡してくれたオルフェノクの顔は覚えている。そのときと全く同じ姿だ」

 

「う、嘘でしょ……」

 

「まぁ、改めると初めましてとかじゃなくて久しぶりになるんだろうね」

 

シュォオォォウ

 

そう言うと木場さんは人間体に戻った。

 

「まぁ、そう言うことで、僕がオルフェノクだからカイザに変身出来たって訳。で、蓮くんから聞いてるか分からないけどオルフェノクは長い時間を生きる。それこそ悪魔や、堕天使にも引けを取らないほどの時間をね。だからこそ久しぶりと言えるんだ。スマートブレインももっと昔から名前こそ違うけど存在しているしね。因みにスマートブレインを世界的企業に押し上げたのは前社長で裏ではオルフェノクの保護もして、仕事を与えているから社員の半数以上はオルフェノクだよ」

 

「マジかよ…。その会社なら本気で世界とれるぞ…」

 

「まあ、そう言うことだ。これで長かった回答は終わりだな」

 

「あの、木場勇治さん」

 

ロスヴァイセが木場さんに声をかける。

 

「ん?なんだい?ロスヴァイセさん」

 

「先程は助けていただきありがとうございました。貴方が来なかったら今ごろは…」

 

「いいよ気にしなくて。むしろ此方こそよくあそこまで耐えたと思うよ。カイザ、じゃじゃ馬だったでしょ」

 

「ええ…まぁ。馴れていないとあれは難しいですね」

 

「ま、簡単に切るとか蹴るだけなら難しくないんだけど…移動しながら攻撃とかさっきみたいに多対一の場合だと初心者だと動きづらいだろうからね」

 

……なんかものすごい申し訳なくなってきた…。

 

「あ、蓮さん。そんな顔しなくても大丈夫ですよ。さっきも言ったみたいにあれは私が自分で選んだ選択ですから後悔はしていません」

 

「…顔に出てたか」

 

「そうそうロスヴァイセの言うとおりのしたら蓮」

「…ロスヴァイセさんは強いですからへっちゃらですよ。…多分」

「ま、唯一の人間が彼女だけだったし、仕方ないでしょ」

「治療も済んでいますからね。明日には良くなるでしょう」

「「「うんうん」」」

 

全く俺が気にしすぎなのか、こいつらがメンタル強いと言うか楽観的過ぎるのかたまに分からなくなってくるぞ。

 

「さて、話合いは終わりかな。みんなももう疲れただろうし、今日は解散。君たちもレーティングゲームだったけ?があるなら今日は解散して英気を養うといい」

 

木場さんがそう締め括って話合いは終わった。

 

と言っても俺と木場さんはまだ話すことがあるがな…。

 

 

《蓮side out》

 

 

 

 

 

話合いが終わり全員が解散した後蓮と木場は別室にいた。

 

「で、何で貴方がスマートブレインの社長に?村上社長は?特にこう言った大事な時は村上社長が来るもんでしょう」

 

「村上社長、いや村上さんは……今は行方不明だ」

 

「何ですって?あの村上社長が?」

 

「その証拠がこれだ。文字を鑑定したところ村上社長の直筆だった」

 

そう言って一通の封筒を出した木場。蓮が内容を見るとそこには、オルフェノクの行方不明の調査をするために社長の座を降り、代わりに木場勇治に社長をさせると言うものだった。

 

「これって……」

 

「ああ、恐らく今回の襲撃、村上さんが探している奴等の犯行かもしれない。あれほどの数のオルフェノク。普通に洗脳しようとしたら無理がある。結果、誘拐事件に関わっている。そしてその犯行が謎の組織だと、僕はおもっ「禍の団」…何だって?」

 

木場の台詞を遮って蓮が言う。

 

「恐らくそれは禍の団による犯行だと思います。何回かその組織に会いました。それと、首謀者にも」

 

「何だって!?それは本当かい!?」

 

そう聞かれて蓮は無言で頷く。

 

「ただ、その組織の場所と目的が今一よく掴めていませんし、どう言った派閥があるのかさえ…」

 

「いや、組織名が分かっただけでも十分だ。此は何とかして村上さんに伝えなければ…!」

 

木場はそう言うとなにか思い出したのかあっそうだと呟く。そして蓮の顔を見る。その顔はさっきの真剣な表情と変わって笑顔だった。

 

「話が物凄く変わるけど君のお母さん。真理さんはスマートブレインの日本の本社でクリーニング屋兼秘書代理兼社長補佐やってるよ。なかなかハードだと思うのに何か楽しそうにやってるよ」

 

急にそんなことを言われた蓮は目を見開いて、後に頭を抱えた。

 

「…急に笑顔になるのやめてくれません?ついでに爆弾も投下しないで下さい。…何やってんだよ、母さんは…」

 

「村上さん…いや、村上前社長も採用するときに『彼女のスペックは上の上ですね』って言って誉めてたし、その後日、真理さんがクリーニングしたスーツを着て『やはり私の目に狂いはなかった。たった二日で長年落ちなかったワインの染みやその他汚れが落ちていて綺麗になって戻って来て、また私が着れるとは、上の上ですね。しかしその最高の技術を安売りしているとは適正では有りません。一人でやっているのでしょう?ならばもう少し高くしても大丈夫です。値段設定は上の中、と彼女に伝えてください』って笑顔で言ってたから、会社内での信頼はすごいされてるね。最近だとドレスとか燕尾服を注文してね。その時に我が儘に付き合ってくれたってことで日本支部の社員のスーツを一回だけ半額でクリーニングしてくれるってこともしてたし、秘書としても僕も助かっているよ。たまにボーナスあげてるし。流石乾くんの妻、そして蓮くんの母親だよ」

 

「道理で、毎月の仕送りの額やら、ドレスとか燕尾服とか送ってこれるはずだよ。そんなとこで働いてるんだからそりゃあんだけ払えるわな」

 

蓮は頭を抱えたままの状態でそう言う。

 

「まぁ、一言で言うと、一応こちらで働いているから安心して言いよってこと。流石に乾くんの妻に何かあったら、乾くんに殴られ…いや殺されちゃうよ」

 

「ま、親父のことは知らないけど何となく想像出来るよ」

 

そう言って最後は笑い、雑談でこの話合いは終わった。

 




初めて6000字行きました。
途中長ったらしい文章ですみませんでした。
また、人物設定を更新しておきます。

ついでに、もし前にコメントでスマートブレインは出さないと言っていたらごめんなさい。その発言、今更ながら撤回させていただきます。

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