ハイスクールD×555   作:白尾芯

38 / 48
仕事が忙しくて書けないです。
最近だと疲れすぎていつもは夜十一時とかに寝るのに夜八時頃に寝ちゃう日もありました。
ですがなんとか投稿するぞ!


修行編 その2

修行三日目。俺は他の奴等の修行状況を見に行く事にした。ゼノヴィアは初日、俺が色々な意味で暴走した時ある程度の経験が積もったらしく、二日目は普通にアドバイスをし、少し打ち合っていたらオーラが見えるようになったと言う。そのため今日はデュランダルと会話しろと言う初日に与えるはずだった課題を与えておいた。

そのお陰で今こうして他の人のところに行けており、最初は近くで修正を行っているアルジェントとレイナーレの所に行くことにした。

 

 

 

~アーシアとレイナーレの修行~

 

「あ、蓮さま!」

 

「あ、おはようございます」

 

俺の気配に気づいたレイナーレが挨拶をしてくる。それを聞いたアルジェントもこちらに挨拶をしてくる。

どうやらさっきまで俺が渡したアイテムで修行していたみたいだ。

 

「おう、調子はどうだってお前ら仲良くなったな。いつ仲直りした?」

 

俺はレイナーレとアルジェントの仲が良くなっているのに疑問を持った。本当にいつ仲直りしたんだ?

 

「えっと、蓮さまがこちらでオルフェノクを探しに行った後、誠心誠意謝りました。そしたらアーシアさんは許してくださいましたが……」

 

「イッセーさんたら「俺は絶対信じねぇからな!いつか絶対倒してやる!」って言って聞く耳を待たなかったんです。酷いです。こんなにしっかりと謝って下さったのに…」

 

それを聞いて俺はため息を吐く。

 

「言っちゃ悪いがそれが普通の反応だろうな。何せ謝られてる人物に実際殺されたんだからな。まぁ、今のレイナーレに勝てるかは置いといて。逆にアルジェントはメンタル図太過ぎるぞ。何で殺されたのにそんなに寛容なんだよ」

 

そう言うとアルジェントは

 

「私はただ、しっかりと自分の罪を悔い改めて謝ってくださったのでそれに答えただけです。改心した人に悪い人はいません!それにレイナーレさんは教え方も上手で優しいです!」

 

と言った。しかしアルジェントには本当に申し訳ないがその考え方は甘えである。確かにその考え方は美点であるが、同時に弱点でもある。いつ漬け込まれるか分かったもんじゃない。でもまぁ、今はその事は置いておこう。

まずは修行の状況を聞くことが重要だ。

 

「話がそれたが状況はどうだレイナーレ。何か問題があるか?」

 

「はい。回復量は申し分無いほど有るんですが二つほど問題が」

 

「なんだ?」

 

「回復範囲と自己防衛能力が無いことです。一つ目は何とかちょっとずつ距離を離せばなんとかなるとは思うのですが、防衛能力に関しては魔力で剣などを創造する事が出来ないようで…」

 

レイナーレの言葉に俺は首をかしげているアルジェントを見て納得する。

 

「あ~、そうかアルジェントは攻撃したくないって思ってるから攻撃的なものを作ることが出来ないんだな…」

 

さっきも殺されたにも関わらず簡単に許しているレベルで悪く言って平和ボケしているからな。さてどうしたものか…。あ、そうだ。

 

「レイナーレ。アルジェントが自己防衛出来るようになれば何でもいいんだよな」

 

「はい」

 

よし。じゃあ、聞いてみるか。

 

「アルジェント。お前、魔力で剣とか作るのは嫌か?」

 

「はい。出来れば相手を傷つけたくありません」

 

まぁ、レイナーレもいってたしこの答えが来ることは知っていた。

 

「じゃあ、盾ならどうだ」

 

「盾、ですか?」

 

「ああ、盾だ。盾なら相手を傷つけることもないし自己防衛も出来る。その上、味方を守ることも可能になる。だが当然お前は今よりも敵の標的になる事がデメリットだが、どうだ。盾を使うならその盾を作ってやるぞ」

 

俺がそうアルジェントに聞くとアルジェントはすぐに答えを出した。

 

「お願いします!」

 

「理由は?」

 

「…私はいつも皆さんに守られてばかりで回復だけでいいのかなとか足手まといじゃないのかなと思っていましていつか皆さんを守れればと考えていたんです。ですから……」

 

ふーん。全く、いい意味でも悪い意味でも純粋な心をお持ちで。でも、もしお断りしたら叱るつもりでいたから問題ないか。

 

「よし、分かった。すぐに作ろう。レイナーレ!そう言うことで身体能力強化の呪文やら魔術やらを教え込む事にしてくれ。それと回復範囲拡大も引き続きよろしく頼む。あー、それと」

 

そう言って俺はさっきまで修行していたアイテムに近より、裏側をごそごそといじり、アイテムの中から機械を取り出す。

 

「このデータ貰ってくぞ」

 

「蓮さま!またそんなのを取り付けていたんですか!?」

 

レイナーレは驚いているが、これは仕方ない。このデータは色々と必要なのだ。

 

「仕方ないだろ?【聖母の微笑み】のデータはまだしっかり取れてなかったんだしな。このデータを元に盾も作る予定だし。ついでにレイナーレの下位の【聖母の微笑み】も強化してやるよ」

 

「あ、あの…」

 

と、そこでアルジェントが話しかけて来る。

 

「なんだ?」

 

「私は貴方の事を何て呼べばいいのかなって思いまして…」

 

「普通に今みたいに貴方でいいじゃねぇか」

 

「い、いえ、何か貴方と言っていると他人みたいで…。

他の呼び方も考えたんですが違和感が抜けなくて…」

 

「…うん、まぁ確かに先輩じゃないしアルジェントが"お前"って言うと違和感あるな……。よし、お前だけ特例。名字で呼んでいいぞ」

 

「あ、ありがとうございます乾さん!」

 

あー、うん、何かすっごいしっくりくるわ。アルジェントは他の人を名字やらあだ名で呼んでいるのが普通だからかね?

 

「よし、んじゃ俺は行くわ」

 

「次はどこに?」

 

そうレイナーレが聞いてくる。

 

「次は、そうだな……木場の所にでもいってみるか」

 

「分かりました。今は恐らくロスヴァイセさんと稽古でもしているんじゃないでしょうか?」

 

「分かった。んじゃ盾ができたらまた来る」

 

そう言って俺はそこから離れた。

さて、どういう盾にしようか。アルジェントの事だから十字架みたいな盾とかの方がいいか?

俺はそう考えながら木場の方に向かった。

 

 

 

 

 

~木場の修行~

 

カン、カン、と音が聞こえる。

その方向に進んでいくとロスヴァイセと木場が木刀で打ち合いをしていた。

それを見ていると木場がロスヴァイセに弾かれて飛ばされた。

 

「ふう、また私の勝ちです」

 

「いてて、本当に強いですね。流石と言うべきかなんと言うか…。本当に人間ですか?」

 

「失礼ですね、歴とした人間ですよ。取り合えず一旦休憩しましょう。蓮さんも来たみたいですし」

 

そう言って俺の方に顔を向けるロスヴァイセ。

それに答えるように茂みから出ていく。

 

「すまねぇな覗き見みたいな感じになっちまって。来たときにまだやってたもんで」

 

「いえ大丈夫ですよ。気にしてませんし」

 

「あの…君の家族はどうなってるんだい?ただの人間のロスヴァイセさんがスピードで僕と張り合えるなんて思ってもなかったよ?元戦乙女だとしても割りに合ってないんだけど」

 

「普通の事をしただけだ。それよりどうだ?ロスヴァイセと戦ってみて」

 

そう言うと木場は苦笑いをしつつこう言った。

 

「はっきり言って強すぎるよ。本業はルーン魔術なんだよね?魔術戦になったら勝てる気がしないんだけど………」

 

「安心しろ。お前と魔術戦なんて一生起きないから」

 

「それはそうだけど……」

 

そう言う会話をしているとロスヴァイセが謝ってくる。

 

「それよりすみません。急に無理を言ってしまって」

 

「いや、いい。木場にもいい刺激だと思うしな」

 

そう、実はロスヴァイセは今日から木場の修行を担当することになったのだ。

理由は私も誰かにアドバイスなど教えてあげたいと言い出してきたためだ。暇だったと言うのもあるだろうが、恐らく教師をしているせいか、他の家族が教えてるのを見て教師魂に火が着いたのだろう。

結果、誰も担当が居なかった木場に教えることになったのだ。

 

「で、なにか問題があるか?」

 

「うーん、有るとすれば有りますね。まずは剣の重さですね。スピードは有るんですがやはりパワーが無いのでそこまで威力はありませんね。それと神器で作る剣ももう少し面白味と言うかアイデアが欲しいと言いますか。それとスピードで来るのはいいんですが襲って来るところが分かりやすすぎて簡単に回避できる所でしょうか」

 

「ぼ、僕ってそんなに問題点多かったんだ……」

 

当たり前だろ。あれで十分とか思ってたのかお前は

 

「ロスヴァイセ、取り合えずこいつに戦術と言うか剣での奇襲の仕方とか教えてやれ。それだけで変わるはずだ。それと木場」

 

そう言って木場を見る。

 

「お前、魔術を使えるか?主に属性系と身体能力上昇系の」

 

「い、一応は使えるけど…」

 

「よしその魔術を剣につけてやってみろ炎の剣に炎を足せばもっと火力は上がるはずだし、色々な能力がついた剣にもう一個のせると考えればもっと強力になれると思う」

 

そう言うと木場はメモを取りだし何やら書き始めた。

 

「それと剣のバリエーションを増やすために、日本刀を作れ」

 

「…え?」

 

「お前は基本、西洋の剣――まあ、主に両刃剣――を使っているが日本刀を作ってみるのも一つの手だ。日本には妖剣というのがあるが魔剣に近いものだ。お前なら作れるだろう。あ、あと使い勝手が悪いなと思ったらやめていいからな」

 

「いや、あのなんで日本刀?」

 

「バリエーションを増やすためだよ。剣一本で戦況が逆転するときもあるしな。ま、要するに保険だ保険」

 

そう言うと木場はぽかーんとしたあと真剣な表情になり「分かった。やってみよう」と言った。

 

「ロスヴァイセ、ある程度出来るようになったらルーン魔術を含めた模擬戦も行ってやってくれ」

 

「え"!?」

 

「分かりました蓮さん」

 

「い、いやさっき魔術戦はしないって…」

 

「いやこれは補助として魔術を使うだけだし、それに魔術戦はないとは言ったが魔術を使わないとは言っていない」

 

そう言うとロスヴァイセは立ち上がって木場にこう言った。

 

「さて、十分に休んだので、再開しましょうか!」

 

「あ、あははは……、お手柔らかにお願いします……」

 

そうして修行が再開したので、俺はその場を離れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~蓮の家・地下~

 

俺は魔方陣で一旦家に戻り、地下に降りた。

製作するにはこちらの方がなにかと都合がいいのだ。

 

「さて、アルジェント用に盾を作るか」

 

レイナーレ用の強化した人工神器はちゃっちゃと作ってしまい、今は盾製作に移っている。

どんなのがいいか…。十字架で、少し悪魔っぽいのがいいか?うーん……………。

 

……………しゃーねぇ、あれ使うか。

 

「【地球の本棚】起動」

 

そう呟き目を開けると、そこは真っ白の空間に本棚がズラリと並んでいる空間だった。

 

「キーワードは「盾」「十字架」」

 

そう言うと本は素早く動き、数百から十数個に本棚が減る。しかしそれでもまだ多い。どうするべきか……。

 

そこで俺は思い出す。アルジェントが言っていた事を。

 

『皆さんを守れるように』

 

何か聖女、と言うか聖騎士ぽいよな……。

よしじゃあ次はこれだ。

 

「次のキーワードは「騎士」」

 

そう言うと一冊の本が出てくる。本のタイトルは《円卓の騎士・ガラハッド》。

 

「よし、これでいいだろ」

 

そう言うと目の前がもとの部屋に戻る。さて、円卓の騎士ガラハッドの用な盾でも作るか。俺は無限の制作者を起動し設計図を取り出し、製作を開始した。

設計図にはアダマンタイトやらミスリルやら書かれていたが、家に置いてあるため惜しみ無く使った。無くなったらまた採掘すればいいしな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――4、5時間後―――

 

「はぁ、やっとできた……」

 

そう言う机の上には円盤と十字架を合わせたような黒を基調とした盾ができていた。真ん中は白色でモノクロみたいな感じになってしまったが、まあいいだろう。

 

「さて、あとは微調整だ。どんなスキルつけようかね……」

 

そうして俺はまた悩み始めた。

 

 

 

 

 

 

 

二日後まさかあんなものが出来るとは思っても見なかった。

 




FGOやってる方なら盾の形は分かりますよね?
それとタグを少し編集しました。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。