ハイスクールD×555   作:白尾芯

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アンケートの結果、レイナーレ一人をハーレムに加えることになりました。
皆様、ご協力ありがとうございました。


二つ目のベルト 二つ目の姿

《蓮side》

俺がグレモリー眷属に接触した数日後、一誠が体調不良で休んだ。

あの一誠が休むこと何て滅多に無いことなので恐らく部活中に何かしらあったんだろう。

 

俺はこの数日堕天使の動向を探っていた。

理由は俺が感知したから。

もし、駒王町と俺の住んでる町の人間を大勢殺すようなら逆に殺してやるつもりだからだ。

しかし今のところ目立って人を殺す様なことはなく、協会に追放された聖女で何かする感じだ。

堕天使の数は四人。一人のレイナーレとか言う奴とその部下ってところか。

 

今は黒歌たちに頼んでもうちょっと詳しい情報が欲しいところだが、兵藤(あいつ)のことだ。今日なんかトラブル起こして、行動するはず。

その為に少しロスヴァイセに監視用の魔術を使ってもらい、何かあった場合すぐに連絡するように言ってある。

まあ、ロスヴァイセも仕事があるからその合間をぬってだが。

 

さて、レイナーレ達をどうしようか…。

ベルトもどうしようかねぇ…。

 

 

その日俺はやっぱり動く羽目になった。

 

《蓮side out》

 

 

《一誠side》

 

パンッ!

部室にそんな乾いた音が響く。

 

「部長!行かせてください!」

 

俺は今部長に頭を下げて頼み込んでいる。

その理由は今日の昼に連れ去られたアーシアを助けにいくためだ。

俺は頼んだあと部長に頬を叩かれ、こう言われた。

 

「何度も言わせないでちょうだいイッセー。あの娘の事は諦めなさい!」

 

「嫌です。俺は絶対に諦めません!なんなら俺を眷属から外して下さい!」

 

「そんな事はダメよ!」

 

俺がそう頼み込んでいると朱乃さんが入ってくる。

 

「部長」

 

朱乃さんが部長になにか耳打ちをすると部長はそれにうなずいて部屋を出ていこうとする。

 

「部長!まだ話は!」

 

「イッセー、あなたはポーンが弱い駒だと思っているでしょう?」

 

「え?」

 

そう言って部長は話始める。

 

「ポーンにはプロモーションと言うのがあって、それは敵の陣地で使うことができるの。それを使うとポーンはキング以外の駒の特性を使うことができるの」

 

「えっと、それってつまり俺がプロモーションすれば朱乃さんの女王の力を使えるってことですか?」

 

「ええ。でも今じゃまだ体が耐えきれないから使えないと思うわ」

 

「じゃあ、木場や小猫ちゃんの特性なら」

 

「使えるかもね」

 

そう言った後、部長はもう一つこう言った。

 

「イッセー、神器と言うものは自分の思いが強ければ強いほど答えてくれるわ。それじゃあ裕斗。後は任せたわ」

 

「はい、部長」

 

そう言って部長は出ていった。

 

「イッセー君。何で部長は最後にあんなこと言ったのかわかるかい?」

 

「え?」

 

「それはね、部長があの教会を敵地と認めたからだよ」

 

その言葉に俺は気づく。

そうか、だから最後にポーンの特性をいってくれたんだ!

部長、有難うございます!

 

「よし、行ってくる」

 

「一人で行くつもりかい?」

 

「止めるなよ」

 

「止めるつもりはないよ。むしろ僕も同行するよ」

 

「え…?木場?」

 

「僕も少なからず、教会に縁があるんだ」

 

木場は微笑みながらそう言う。

 

「………私もいきます」

 

「え!?小猫ちゃん!?」

 

「…………二人だけでは心配なので」

 

俺はその言葉に感動した。

 

「うおおおおお!小猫ちゃん!ありがとう!今俺はその言葉に猛烈に感動している!」

 

「あ、あれ?イッセー君僕もいくんだけど」

 

すまん木場!お前より小猫ちゃんの方が感動しちまってつい!

 

待ってろアーシア!すぐ行くからな!

 

そう言って俺たちは部室を出て、協会に行き、なんとかレイナーレを倒すことに成功した。

 

そしてアーシアを助けて終わりだと思っていた。

そう、あの黄色のラインが入った戦士が乱入してくるまでは。

 

 

《一誠side out》

 

《蓮side》

 

俺は今駒王にある廃教会に来ている。途中でなんか悪魔をサイドバッシャーで引いたが、気配がグレモリー眷属と違ったため気にしていない。

 

廃教会の数十メートル辺りにサイドバッシャーを止める。そこでちょうど廃教会の中から屋根を突き破って堕天使と兵藤が出てくる――ッ、あれは赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)か。

まさかあいつが今代の赤龍帝だとはな。

 

「さて、俺もやりますか」

 

俺はサイドバッシャーについているサイドカーからアタッシュケースを取り出す。

中には黒色と黄色の携帯とベルト、それに武器が入っていた。

それを俺は腰につけ【カイザフォン】に番号を入力する。

 

『9・1・3』

 

『ENTER』

 

『standing by』

 

俺はカイザフォンを左上に持っていきこう叫ぶ。

 

「変身!」

 

そう言ってベルトにカイザフォンを入れる。

 

『complete』

 

すると電子音の後、辺りに黄色い光が満ちて、それが収まると俺はカイザに変身していた。

 

「さて、堕天使を助けにいきますか」

 

俺はそう言って教会に走っていき窓から―――兵藤達が見ているなか―――堂々と侵入した。

 

 

《蓮side out》

 

一誠達は驚いていた。

何故なら黄色いラインが入った戦士カイザが窓から侵入してきたからだ。

 

「貴方様は!」

 

「黄の戦士がなぜここに…!」

 

そうリアス達がそう言うとカイザは絶望している堕天使を指差す。

 

「こいつを貰いに来た」

 

そう言うとカイザは腰についている武器、【カイザブレイガン】を使い、レイナーレを解放する。

 

「ッ!なぜ貴方はその堕天使を解放するのですか」

 

「なにしようと俺の勝手だ。それとも俺はお前の指図を受けなくちゃいけないのか?」

 

そう言ってカイザはリアスに殺気を飛ばす。

その殺気にリアスは後ずさってしまう。

 

「今の殺気は結構弱い方だから、その殺気に負けたお前は俺より下だな。つまりお前の事は聞かなくていいな。じゃあ、遠慮なくこいつは貰っていくぞ」

 

そう言ってカイザはレイナーレを抱えるとすぐ何処かに行ってしまった。

 

「ぶ、部長」

 

「ハッ!は、早く追いかけないと!」

 

「無理ですもう探知範囲にはいません」

 

リアスは気づいたように行ったがもう遅く、カイザはこの付近にはもういなかった。

 

「あらあら、部長、先にこっちをやりましょう?」

 

「あの部長俺、アーシアを…」

 

そう言って一誠達はアーシアのことを話始めた。

 

 

《蓮side》

 

俺は廃教会から離れたところでサイドバッシャーを止め変身を解いた。

隣のサイドカーにはレイナーレが座っている。

レイナーレが俺に聞いてきた。

 

「なぜ、私みたいな者を助けたのですか?」

 

「さっき言っただろ、俺の勝手。つまり気まぐれだ」

 

「貴方を殺すかもしれないのですよ!?」

 

「もしそうならそんな事を言う前に殺されてるし、もし仮にそんなことがあっても、俺なら簡単にいなせるし」

 

そんな事を飄々と語る俺にレイナーレは呆れる。

 

「とりあえず、私をどうする気ですか?」

 

「おまえ、行く場所ある?」

 

蓮はそうレイナーレに質問する。

 

「いいえないです。グリゴリを裏切った私にもう居場所なんか…」

 

「じゃあ、俺の家に来い」

 

「は?」

 

俺の答えにレイナーレは疑問が浮かぶ。そりゃこういう反応するよなあ。

 

「俺の家は駒王町の隣町だし家には気配遮断の結界が張られているから、ばれることはないと思うぞ。外に出れるように認識阻害のブレスレットも着けてもらうが、それでもいいなら歓迎するぜ」

 

レイナーレは少し考えた後、覚悟を決めた感じで、

 

「うん、私を貴方様のところに行かせてください」

 

「それでいいんだな、レイナーレ」

 

「はい」

 

「よし、じゃあ歓迎するぜ、レイナーレ。今日から俺達の家族だ。よろしくな」

 

「はい!よろしくお願いします!」

 

そう言って俺はレイナーレと二人で家に帰った。

帰ったあとなんか黒歌達に責められた後、レイナーレの歓迎会が行われた。

 

 

 

 

―――一週間後――――

 

「転入してきました。アーシア・アルジェントです」

 

あの時のシスターが転入してきた。

 

《蓮side out》


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