Dr.ゲムデウス   作:(´鋼`)

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IF NEW GENERATION FINAL eighth

「仮面……ライダー……」

 

「皆、ここは俺に任せて。ハァッ!」

 

 

 仮面ライダーオーズ、火野映司は構えてビルの空いた穴から飛び出る。グリードと呼ばれた者達はオーズを追いかける様に飛び降りる。

 

 地面に降り立ったオーズはトラクローを展開させてグリード達に立ち向かっていく。 残された万丈、永夢、高山は疲弊しているライトカイザーに向き合う。

 

 

「ハッハッハッ!目出度くオーズの復活ってかぁ!?……笑えねぇ冗談だ!クソッタレ!」

 

「何だアイツ……?急にキレて」

 

「仮面ライダーオーズの復活……それもまた予想しなかった事象(イレギュラー)なんでしょうね。ハハッ、ざまぁ」

 

 

 満身創痍で万丈に介抱されながらライトカイザーを嘲笑う高山。変身が出来ない上に暫くゲムデウスとの意識交換も出来ないのにも関わらずだ。

 

 そんな高山の発言を聞いたライトカイザーはネビュラガス配合のゲムデウスウィルス入りのフルボトルを振る。高山が頭を抑えて苦しみ始めた。

 

 

「はぐっ!」

 

「お、おい!」

 

「うるせぇ口だ……だがお前らもこれで、終いだ」

 

 

 ライトカイザーが銃型の機械でエネルギー弾を放つ。現在、誰も変身していない状況で放たれたため全員目を瞑った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【Rocket・オン】

 

 突如軽快な音声が流れると、誰かが3人を抱えて外に出た。芝生の上に投げ出された3人は誰かが着地した音の方向を見た。

 

 白い後ろ姿だったが今度はスーツの後ろ姿となる。その人物は永夢、万丈、高山の方に振り向くと3人に言葉を掛ける。

 

 

「大丈夫だったか?お前ら」

 

「アンタは……一体……?」

 

「俺か?俺は如月弦太朗、『仮面ライダーフォーゼ』だ」

 

 

 特徴的なリーゼントヘアーの人物『如月弦太朗』は、自身の胸を2度叩き、右拳を前に突き出した。何処か一昔前の熱血(かん)というのが正直な感想。

 

 ここで高山は自分も関わった患者の1人を思い出したが、それは置いておく。高山は万丈の手助けを貰いながら如月の案内について行く。

 

 

「ここは……?」

 

「俺の母校、天高だ」

 

 

 如月がこの場所の紹介をする。階段を上がろうと上を見上げると他にも人が居た。どうやら記者の様である。如月と慣れ親しんだ様子で挨拶をすると、万丈と高山の元までやって来て写真を撮る。

 

 ここからそのジャーナリストの“今回の事象に関する説明”をしてもらう。どうやらエニグマ同士を発動させるには()()()()とやらも借りなければならないのだそう。そしてジャスト12時に宇宙の力が集まるのが、この【天ノ川学園高等学校】らしい。

 

 如月が歩みを止めると後ろに居た万丈が衝突し、万丈の鼻にダメージが入る。だが如月は気にもとめず、何も無い空間に指を差す。

 

 

「エニグマは……彼処だ」

 

 

 

 

 

 

「「何も見えませんが?」」

 

 

 永夢と高山の発言が被る。確かに何も無い、全く……とまではいかないが何も見えない。というより高山は実物を見ている為、それらしき物が見あたらない。

 

 では逆に考えを変えてみてはどうか?

 

 

『そりゃ……見えんだろうな……』

 

「ゲムデウス!?意識が戻ったか!」

 

「うぉぅ!ビビったぁ……!」

 

 

 急に耳元で大声を出された為、万丈の体がビクリと震えた。しかしゲムデウスが復活したのは朗報である。

 

 が、この朗報に割り入ってくる存在が現れる。3人にとっては見慣れず、如月とそのジャーナリストにとっては嫌でも慣れてしまった相手。

 

 

「ゾディアーツ……!」

 

「最上の奴……また面倒なのを……!」

 

 

 高山が前に出て行こうとするが、疲れも相まって思う様に戦うことも出来ない。というよりも生身で怪人とやり合う者もそうそう居ないのにも関わらずだ。

 

 しかしここは高山を抑えて如月が前に出た。かなり大型のドライバーを手にして。

 

 

「お前らは先に行ってろ。ここは俺に……任せとけ」

 

 

 如月がドライバーを腰に着けるとベルトが巻き付く。如月はドライバーにあるスイッチを4つ押すと、構える。

 

 

【3!  2!  1!】

 

 

「変身ッ!」

 

 

 ドライバー横のレバーを操作し、構えていた腕を上げると如月の周囲に風圧が生じ4人とも目を瞑り風圧に耐える。目を開けると、如月が白い姿へと変貌を遂げていた。

 

 

「宇宙……キターーーーーーーーーーーーー!!」

 

 

 何故かジャーナリストの方も一緒に同じ行動をしているが、変身した如月『仮面ライダーフォーゼ』が4体の怪人に指差しをしながら数える。

 

 

「1!2!3!4!全員纏めてタイマン張らせて貰うぜ!」

 

 

 タイマンとは1vs1なのでは?という質問が不躾(ぶしつけ)かと思う程、勢いよく敵に向かっていく如月。戦っている最中、ゲムデウスが高山に語りかける。

 

 

『宿主……話を戻すが、()()見えないと思うか?』

 

「見えない理由……あっ、そうか」

 

「高山さん?」

 

 

【Giant Foot・オン】

 

 

 如月が1つスイッチを入れ替え、それを起動させるとヤクザ蹴りを1体の敵に当てる。その敵は飛ばされていくが、空中で止まってしまう。

 

 そこから何かザッピングの様な物が現れたかと思うと、徐々に高山と万丈が見知っている形が出現した。エニグマである。赤いが手の形をしたエニグマが現れた。

 

 

「やっぱり!見えないなら隠してるのが常識か!」

 

「おまっ!毎度毎度耳元で大声出すな!」

 

「あ、失礼」

 

「軽っ! 」

 

 

 その最中に如月が敵を足止めしつつも、3人に向かって大声で叫ぶ。

 

 

「お前たちは先にエニグマの方に行ってろ!」

 

 

 永夢は如月に対して頷きエニグマに向かう。高山は万丈の肩を少しだけ叩いて離れた後、ゲムデウスに人格を交代してエニグマに走っていく永夢を追いかけて行く。先にソルティの能力で身体能力を強化してだが。

 

 設置されていた足場を伝ってエニグマの中に入っていくと、中には大量のコンピュータ。やはりこの巨大な機械を動かすのにもシステムの制御として、この量でなければならないのだろう。

 

 調度良い時に永夢にパラドの交信が入る。話の内容的にこのエニグマを止める話……かと思いきや。

 

 

「出力を最大に……分かった」

 

「……はっ?」

 

『ちょ、ちょっと変わって!ゲムデウス!』

 

 

 ゲムデウスと高山が入れ替わり、高山が先程の永夢の発言に問いかける。時間は残されていないが、それでも疑問は解消したい。

 

 

「宝生さん!エニグマの出力最大って、一体何を!?」

 

「時間がありません。高山さん、そちらのキーを手伝って貰えませんか?」

 

「ですが!「高山さん」」

 

 

 永夢は高山の方に振り返り、柔らかい表情をすると高山に告げる。安心させる様に。

 

 

「信じてください。僕たちを」

 

『…………ハァ。宿主、変わるぞ』

 

「えっ、ちょまっ」

 

 

 またゲムデウスへと人格を無理矢理変わると、ゲムデウスが1つのキーボードの上に手を置く。少し経つとゲムデウスは理解の表情をしてキーボードを操作する。

 

 

「あの……高山さん?」

 

「このコンピュータ内に私のウィルスを潜入させた、何処をどう操作すれば良いかは分かる。お前はお前の仕事をしろ、宝生永夢」

 

「……分かった、ゲムデウス」

 

 

 永夢はパラド越しに伝えられる桐生戦兎の言う通りに、ゲムデウスはエニグマ内のコンピュータを調べ尽くしたウィルスからの情報を元に操作していく。

 

 そうして操作が終了すると、戦兎と永夢は離れていながらも同時に決定ボタンを押した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 刹那、地球同士がぶつかり合う。ぶつかりあった衝撃で様々な場所に地割れが発生し、煙が人々を包み込んでいく。先に降りた永夢と人格交代した高山は、そのエニグマの様子を見ていた。

 

 上空にあるエニグマと此方側にあるエニグマが繋がり結合させる。それは正しく平行世界を繋げる装置として。

 

 誰しもその様子を見つめていた。仮面ライダーが、ドクターが、ウィルスが見ていた。世界の破滅のカウントダウンを。

 

 永夢と高山の2人の元に駆け付けた万丈は、この惨劇に対して質問を投げかけてくる。かなり粗暴であるものの、その表情は本来人がするべきものであった。

 

 そんな時、突如上から何かが降りてきているのが分かった。エニグマを繋げている機械が一部剥がれつつ、バイク特有のエンジン音を響かせて向かって行っている。

 

 そのバイクは空中で飛びたち、3人の近くにバイクを停めるとヘルメットのバイザーを上げて一言言った。

 

 

「万丈、少し太った?」

 

「……って、太ってねぇし!」

 

 

 その2人の雰囲気は柔らかいものとなっていた。その後でザッピングから人が出現する。

 

 

「永夢!」

 

「パラド!」

 

「これで揃った……ですかね?」

 

 

 パラドは高山のことを知らないので勿論高山とゲムデウスの紹介をした。どうやら先に戦兎の方から伝えてくれた様だったので、理解はしてもらえた。

 

 そういえばと思い出した高山は、戦兎に尋ねた。ゲムデウスウィルスの一部が奪われネビュラガスと配合されてワクチンが使えないということを。ならばといった感じで永夢に2つのボトルを渡すと、それらを振る様に指示する。

 

 永夢は2つのボトルを上下に振るとピンクと白の粒子が体に沿う様に回って体の中へと浸透した。これを見ていた高山の視界には、戦兎が高山を見ていた。つまりはこれをすれば良いということ。

 

 そして後からバイクのエンジン音が響いてやって来る、4人の仮面ライダー。幽霊、鎧武者、宇宙飛行士、無限の欲望。そしてドクターと科学者。6名のライダーが此処に集結した。

 

 2人の最上魁星はエニグマの上で変身し、バイカイザーとなった。

 

 だが、仮面越しであるが決意を決めた目をしている様子の4名。永夢とパラドは融合しガシャットを用意する。戦兎は赤と青の2つのフルボトルを用意し、振ってキャップを正面に合わせる。

 

 

【マイティアクションX!】

 

 

 永夢は赤く目を光らせガシャットを起動させると、永夢と戦兎は同時に言い放つ。正義の戦士となる、たった1つの合言葉を。

 

 

「「変身ッ!!」」

 

 

【ラビット!】【タンク!】【ベストマッチ!】

 

【ガッシャット!】

【ガッチャーン!レベルアーップ!】

 

【Are you ready!?】

 

 

 戦兎はビルドドライバーのハンドルを回し、永夢はキャラクターセレクト画面からエグゼイドを選び変身した。永夢の方には同時にバイクが出現し、戦兎と永夢はバイクに乗る。

 

 

「世界を守る法則は……!」

 

「世界の運命は……!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「決まった!」「俺たちが変える!」「命燃やすぜ!「俺たちのステージだ!」「タイマン張らせて貰うぜ!」「俺たちが守る!」

 

 

「「「「「「えぇ〜!?」」」」」」

 

 

 締まりが完全に緩んだが、それでも尚決意は変わらない。6名のライダーはバイクで駆けて行った。世界を救う為に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




映画でのバラバラ決め台詞には恐らく見た人全員ツボ。でもね……SSに書こうとすると、映画の台詞バラバラ過ぎて何言ってるのか分からないんだ。

つまり最後の台詞集は完全に妄想の部分があるということだ。分かりますよね?

次回は少し展開を飛ばしていきます。

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