Dr.ゲムデウス   作:(´鋼`)

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俺は何を言ってたんだ……(後悔)。

前回の前書きや後書き見てたら、“あ、俺狂ってたな”って感想しか来ねぇ……。しかも感想くれとか、毎回毎回感想してる方居るのになんちゅう発言をしとんのじゃ俺は……。

はい。おおよそ夏バテとかで頭がどうにかなってたみたいです。それと更新遅くなりました、すいません┏○┓。

たまに壊れる自分ですが、これからもご贔屓にしてくださいませ。





blindnessの旅人! パート3

 第25層の迷宮区内で、集団がゾロゾロと何処かへと向かっている。この人数で何処へ向かうのかというと、このデスゲームと化した世界で、尚且つ迷宮区内に大勢で仕掛けることといえば……エリアボスを倒し上へと向かうこと。

 

 

 100層に到達し、最終エリアに待ち構えている()()()()()を倒せばこのゲームから人々は解放され、現実に戻れるのだ。しかしそのゲムデウスは今、『デウス(高山明)』の中に存在しており、倒すとなればデウスを殺さなければならなくなるということと同意義。

 

 

 故にデウスのことを知るメンバーはゲムデウスではなく、SAOというゲームを乗っ取りデスゲームに変えた『仮面ライダークロノス』を倒すことを決意している。が、今現在の状況では勝てないことを知っている。

 

 

 レベルに応じたガシャットしか使えない点が、M(永夢)やデウスに不安を過ぎらせる。ましてや【マイティクリエイターVRX】が使えないとなれば、早く人々を解放しなければならないと責任感が募る。

 

 

 しかし現在そのデウスやMは迷宮区には居らず、メンバーはラン、キリト、バダン、ヒースクリフ、ユウキ、アスナという見慣れた編成になっている。リズベットとシリカはリーゼ・ロッテを中心に生産職などで励んでいる。

 

 

 向かってくるエネミーを斬りつけ、貫き、時に豪快に両断し、盾で防いで剣で斬りつけ、抜刀の勢いで斬りつけ、アスナの素早さに負けず劣らず……もしくはそれ以上か、それぐらいの素早さで刺突。交互に行われる攻撃でエネミーは次々にポリゴン片へと変わっていく様子を見ながら、前へ前へと進んでいく攻略組。その怒涛の進撃の様子に、攻略組のプレイヤーからはこうも呼ばれていたりする。

 

 

 【百鬼夜行】と。流石に百の鬼とまではいかず、夜に何処へとも行く訳では無いが。そしてギルド名は違っていたりする。

 

 

 主に目立つその6人組。1番の要ともいえるデウスは今は居ない。いやこのゲーム内に居ないという訳ではなく、現在のパーティーメンバーの中に居ないというだけであって、決して死んだ訳では無い。

 

 

 ただ、デウスが参加していないというだけで少し緊張感が攻略組に走っているのは否めない。そもそもデウスはメンバーにしか言っていないが、ゲムデウスウィルスによってステータスが1層の頃から異常なのだ。しかしその異常性は今の攻略には無くてはならなくなってしまったのだ、皮肉なことに。

 

 

 そう心中で嘆く中であろうと、攻略組は足を止めない。進まなくてはならない。それが課せられた1つの使命とも謂わんばかりに。

 

 

 そして漸くボスの居る部屋前に到達した。今回の偵察でボスは巨大なゴーレムとあった為か片手棍や両手斧に分類される巨大なハンマーを持つプレイヤーがチラホラと居る。

 

 

 ボス前で全員気構え、先頭のプレイヤーが扉を開いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 しかしボス部屋に居たのは、ゴーレムとは程遠い存在であった。

 

 

 

 

「来たか…………」

 

 

 

 攻略組の目の前に居るのは、ゴーレムにしては体格も小さく風貌が和風だ。そして極めつけは、その手に刀武器を持っていたということ。

 

 

 その目の前の存在は刀の峰を右肩に乗せて左手を前に出し、首を1週させながら名を出した。

 

 

 

「我が名はカイデン!最強にして最大の位を持つ者也!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 攻略組に参加していたクラインが口を開いた。

 

 

 

「嘘だろオイ……!何で【ギリギリチャンバラ】の敵キャラが居るんだよ!?」

 

 

「ということは、バグスターで間違いなさそうだな。直ぐにデウス君とM君に連絡してくれ!」

 

 

「分かった!」

「ええ!」

 

 

「まぁ向こうはどうやら……ッ!」

 

 

 

 アスナとキリトがヒースクリフの指示でメッセージを飛ばそうとする最中、バダンがガード体勢で先頭に躍り出た直後にバダンの両手剣から異常な衝撃が与えられた。

 

 

 ガードを崩されながら吹き飛ばされるも、バダンは無理やりブレーキをして足にダメージエフェクトが発生しながらも勢いを殺した。

 

 

 

「重いな……」

 

 

「……!もしかして、またレベルが!?」

 

 

「だとすれば不味い!全員を退避させろ!もしかするとソイツは……!」

 

 

 

 カイデンは刀を帯刀し鞘に収めると腰を低くし抜刀の構えを取る。舌打ちをしつつもバダンは両手剣にSSの光を纏わせて突撃、カイデンも走った。

 

 

 

「バダン!ソイツのレベルは99の可能性が高い!」

 

 

「っ!不味ったな……!」

 

 

 

 SSはシステム上で設定された動きでしか活動できない上に、SS発動後の硬直まである。例え技硬直の時間が少ないSSでも、たった数瞬あればカイデンは相手の首を掻っ捌くことなぞ容易い。

 

 

 そしてSSでの攻撃と、カイデンのレベル99の攻撃。ここまでは言わなくても分かるだろうが、圧倒的な力の差がある中で武器と武器がぶつかり合えば……残りは使用者の技量と力のみ。

 

 

 バダンの攻撃が弾き返される。ある意味力任せの荒業ではあるものの隙を見せるのには丁度良い。カイデンの素早い2度目の攻撃がバダンに襲いかかった。

 

 

 

 

 

 

 

「……ッ?」

 

 

 

 バダンは無理やり両手剣を引き戻し粗の目立つ防御をした筈だった。しかし何時まで経っても衝撃は来ない上に、その前に先程何かがぶつかる音が響いていたのを思い出す。

 

 

 バダンはゆっくりと防御に使用していた両手剣を退けて目の前の光景をハッキリと見た。

 

 

 空色の花が幾つも刺繍されている白い着物をを着たプレイヤーが、カイデンの攻撃を同じ刀武器でいなした後の光景がそこにはあった。

 

 

 

「お姉ちゃん!?」

 

 

「ラン……お前……」

 

 

「ぬぅ……我の一撃をいなすとは」

 

 

「バダンさん、下がって下さい」

 

 

 

 バダンはランの言う通り数歩下がって両手剣を構え、何時でも良いように態勢を整える。ラン自身のAGIは平均程度なものの、持ち前のDEX値の多さから足捌きに繊細な注意を払い()()を使ってカイデンの背後を取る。距離は離れたが。

 

 

 

「女……名を何と言う?」

 

 

 

 カイデンは刀に鞘を仕舞いながら問うた。ランは腰帯に携えている鞘を引き抜き、刀と鞘を横一直線に並べ剣先を鞘の入口に少しだけ入れた。

 

 

 

「お姉……ちゃん?」

 

 

 

 何処か不安そうな表情を浮かべる(ユウキ)に、(ラン)は少しだけ微笑む。そして視線をカイデンに移し、真剣な表情で答えた。

 

 

 

「私の名はラン。……またの名を」

 

 

 

 ランの持つ刀の刀身が鞘に7割入っていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

()()()()()()よ」

『!?』

 

 

 

 刀身が全て鞘の中に収まり、カチャンと唾と鞘がぶつかる音が響いた後、ランはデウスとMが使う言葉を静かに言い放つ。

 

 

 

「変身」

 

 

 

【変身シークエンス、起動します】

 

 

 

 その様な機械音声が響いた直後、ランの体にアーマーのシルエットが浮かび上がり実体を成した。

 

 

 白と空色が特徴的な色遣いのアーマーに表情が見えない顔全体を覆う藍色のバイザー。両肩の端から端に取り付けられた留め具のようなものは、背中が見えない程の長さのあるマントを留めさせていた。

 

 

 

【シークエンス完了。№004『ゼロレンジ』起動します】

 

 

 

「仮面……ライダー…………」

 

 

「ぬぅ……あの忌々しき奴等と、同じ名を名乗るか。女」

 

 

「この名前を名乗るだけで、私は光栄だと思うけど」

 

 

 

 声が多少こもっている。変身したランは先に抜刀術の構えを取り、頭を下げて静かに待った。カイデンは意図を察し、笑いながらも同じく抜刀術の構えを取った。

 

 

 

「この我に抜刀で挑むか、女。果たして我に敵うかな?」

 

 

「御託は良い。何ならこのまま斬るわよ」

 

 

「当てられるのならばな」

 

 

 

 このボス部屋の中に、1つの緊張が走り攻略組に伝わる。加勢すべき筈の光景で、今では隙だらけと思える光景で、誰1人動こうともしなかった。固唾を呑むばかり。

 

 

 ただ静かにランはそのままの体勢で構える。カイデンはランの様子を観察しながら静かに構えていた。両者共違う構え方をしているものの、誰も何も言わなかった。ただ見守るしかなかった。

 

 

 自分の息遣いと相手の息遣い、そして見守る攻略組の息遣いしか木霊しないボス部屋で……遂にランが動き出した。顔は下げたまま何処を見るともなく、愚直で真っ直ぐに。

 

 

 カイデンも動いた。相手の目線は分からないために何処に来るかはよそうできないが、それでも一挙一足等から見極めるのは容易いことだ。

 

 

 ランとカイデンが接近する最中、ランは突如顔を上げた。その瞬間、両者の距離がお互いの得物の射程距離内に入った。

 

 

 両者が擦れ違った途端、刀が抜刀される。射程距離内に入ったとはいえども、致命的な打撃を与えるには両者共に不十分な距離に居た。だからこそギリギリまで近付いて斬りつける必要があったのだ。

 

 

 勢いのままランとカイデンは通り過ぎた。抜き身の刀身がキラリと輝く中、事態は動き始める。

 

 

 ランの左腕に大きく傷が付き、刀身が綺麗に半分へと別れた。既にランは……

 

 

 

「勝ったな。最早戦うことすらできまい」

 

 

 

 

 

 

 

「よぉく自分の得物、見てみなさいよ」

 

 

「なに…………っ!?これはっ!?」

 

 

 

 先程までニヤついていたカイデンが自分の得物を見た途端、驚愕へと変わった。それもその筈、カイデンの武器も同じように()()()()()からだ。

 

 

 

「……まぁ、私の方も危なかったのも確か。ギリギリレッドに留まってくれたからね……そしてお互い、防げる物は無い」

 

 

 

 ランはカイデンに振り返ると、右足を前に出し弧を描きながら後ろへと下げた。

 

 

 

「ライダーキック」

 

 

 

【ライダーキック】

 

 

 

 右足に集約される空色の光を纏いながら、ランはカイデンに向かい走る。そしてその場でジャンプし、カイデンに向けて足を突き出した。

 

 

 

「何っ!?ぐおっ!」

 

 

 

 ある種の不意打ちにカイデンは吹き飛ばされ地面を転がる。その場で立とうとするも、カイデンは自分に伝わる苦しみが次第に大きくなっていくのが分かった。

 

 

 

「ぐ……あぁ……馬鹿……なっ……!我が……何故……!?」

 

 

「少しは体術でも覚えときなさい。剣だけじゃなくてね」

 

 

 

 カイデンから爆発が巻き起こり、マントがたなびく。

 

 

 この25層を突破したのは、他の誰でもない……ただランというプレイヤーが、ただの1人のプレイヤーが25層を()()0()で終わらせた。

 

 

 

 

 

 

 

 




何か急展開っすねぇ……(他人のふり)

既存のキャラが仮面ライダーになるって、何か良いよね!(多分俺だけ)

まだまだ活動報告でアンケートを行っていますので、宜しくお願い致します。あと新しい案も追加しました。

ついでに宣伝……みたいなヤツですね。取り敢えず新案の説明みたいなものを出しました。そちらも更新したりしますので見てください。

あ、次回は閑話になります。次回予告はまた次に。

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