Dr.ゲムデウス   作:(´鋼`)

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ザ、グダグダ!()
もう自分が何を書いてるのかさっぱりだぜ!(`・ω・´)

あ〜、早く75層の重要イベントまで行きたいんじゃ^〜
でもそうだよね!タカキだって頑張ってたし、俺も頑張らないと!(タカキ休め)

ではホンヘ、どぞ〜







blindnessの旅人! パート2

 ふと自分自身が上下に小さく揺れていることに気が付くラン。嗅覚が人の臭い、それも男性の臭いを受け取り暖かさが触覚を刺激している。ゆっくりと目を開くと先ず目に入ったのは金髪、少し変なくせっ毛になっているものの艶のある髪質なのは間違いない。

 

 

 周囲からは近くで剣を振るいモンスターが倒された音が聞こえてくる。ランは寝ぼけているものの辺りを見渡すと、目の前の人物がランの起床に気付いた。

 

 

 

「あ、良かった。おはようランちゃん」

 

 

「ふぇ?……」

 

 

 

 デウスであった。そういえば金髪のプレイヤーといえばデウスぐらいしか居なかったということと、今思い付く限り自分の今の状態……デウスにおぶられていることを知るやいなや、ランは直ぐに意識を正した。

 

 

 

「せ、先生!?ななな、何でここに!?というより、何で私!?」

 

 

「ちょっと落ち着こうか。あ、降りる?」

 

 

「あ、はい」

 

 

 

 デウスはその場に座り、ランが降りると体を伸ばしてパキパキと背骨を鳴らす。仮想空間との区別がないデウスは、現実世界となんら変わりない身体状況にあると言える。

 

 

 伸び終えたデウスはランの方に振り向いて手招きをする。ランも手招きに応じてデウスに近付き、少しだけ離れた位置で止まる。それを見たデウスは未だに微笑みつつ理由を説明する。

 

 

 

「ランちゃんの帰りが遅かったから、フレンドの位置情報から探して来てみたら……寝ているランちゃんを発見して、このまま起こすのもあれだし、ゆっくり寝てもらいたからね」

 

 

「あ、あの……ごめんなさい」

 

 

「謝らなくて良いよ。ただ、何であの場所に居たのか教えてもらえる?」

 

 

「はい……」

 

 

 

 ランは自分が受けたクエストの内容を話し、今までの経緯を伝える。デウスは全て聞き終えると少し安堵したような、そして心配する表情でランと目線を合わせて伝える。

 

 

 

「それなら良かった。でも、クエストに行く時は必ず2人以上で行くことを覚えておいて。最近は少し物騒になってきたしね」

 

 

「はい……」

 

 

「先せーい!」

 

 

 

 ランとデウスに走り寄るのはアスナ。装備している【スパークル・レイピア+6】を抜き身のままであることから、先程までモンスターを倒していたのだろう。

 

 

 

「おはよう、ランちゃん」

 

 

「おはよう……ございます」

 

 

「ここじゃ敬語は……まぁ、いっか。さてっと、アスナちゃん交代ね」

 

 

「はい!」

 

 

「うん、良い返事だ」

 

 

 

 デウスは両手斧を装備し2人の前を先行すると、ポップするモンスターを片手間で蹴散らす。レベル上昇率が低いとはいえ、ステータス面でいえば上の層でも活躍できるほど高い。だからこそ17層のモンスターも通常攻撃1回で大体終わる。

 

 

 他愛ない雑談を交わしつつ17層の主街区に戻った3人は、そこから最前線の20層まで転移し全員が待っている宿屋に戻る。ユウキから特に心配されたランは謝罪した後、その日のランはゆっくりと過ごした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして月日が流れる。2023年5月、20層から24層まで難なくエリアボスの撃破をしてきた攻略組は、遂にクォーターポイントと呼ばれるエリアに到着した。

 

 

 ヒースクリフ(開発者)からは、クォーターポイントのエリアボスは通常のボス攻略では歯が立たないほどの強さを持つと聞くと、ここはステータス的にゼロとデウスを行かせて様子見を行うと、ポップされる敵は対処のしようが可能なので翌日は他のメンバーを連れて行くことにした。

 

 

 そして現在、キリトとバダンとランの3人が迷宮内を攻略していた。キリトもバダンもモンスターの攻撃を避けたりパリィなどをしてカウンターを与えて倒している。しかしラン1人だけ、モンスターがある程度ある程度近付いたところで刀を一気に抜刀する行動を何回も繰り返している。

 

 

 居合……という点からしてみればまだまだ粗が目立つものの、ランのSTRとDEXの高さからしてモンスターへのダメージリソースは大きいものとなっていた。モンスターを倒し終えたランは息を吐く。

 

 

 

「(このスキルを手に入れてから……私も強くなれた気がする。これで皆の足でまといにならないし、攻略の最前線でも活躍できる…………でも)」

 

 

「ラン、戻るぞ」

 

 

「(まだだ。まだ強くなれる……もっと速く、正確に、相手の弱点を狙えれば……ボスの弱点を探って、私も役に立たなきゃ……!)」

 

 

「ラン?……おいラン!」

 

 

「っ!……え、えっと?」

 

 

「街に戻るぞ、今日はここまでだ……あと、考え耽るのは良いが話は聞けよ?」

 

 

「ご、ごめんなさい……」

 

 

「構わん。行くぞキリト」

 

 

「おう」

 

 

 

 帰り道の途中でやって来るモンスターをそれぞれ斬り伏せながら街に帰っていく3人、しかしランだけはずっと思いつめていたままであった。

 

 

 

「(……夜に出かけて、モンスターを倒そう。穴場の狩場もあったから、そこに行けば)」

「避けろラン!」

 

 

「えっ……?」

 

 

 

 ランが考えている間、目の前にモンスターが迫る。棍棒がランの顔面に迫り……咄嗟に両腕で防御し目を閉じたランであったが、一向に衝撃が来ない。何かと思い目を恐る恐る目を開けると、モンスターが動きを止めていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「間一髪、ってところかね」

 

 

 

 モンスターの首が落ち、続いて体が倒れた。ランの目の前に居たのは、ランがクエストの最中で見た()()()の姿だった。

 

 

 

「貴方は……っ」

 

 

「久しぶりだな、嬢ちゃん。元気してたか?」

 

 

 

 急に現れた男に対して、バダンとキリトは警戒せざるをえなかった。だがランが武器を抜かない様子を見る限り、ランの知り合いなのだろうと考えている。

 

 

 

「ラン、そこの輩は知り合いか?」

 

 

「うん……クエストで。でも、NPCの筈なのに……」

 

 

「NPC?……コイツが?」

 

 

「はっはっはっ、まぁ今はんなこたぁ些細なことよ」

 

 

 

 ランと出会った盲目の男は目が見えないながらも、ランの方に向けて笑顔になり口を開く。

 

 

 

「あれから随分……修行を重ねたみてぇだな、嬢ちゃん。良い感じに強くなってやがる。目の前の誘惑に勝って、自分だけの力でな」

 

 

「はい……」

 

 

「そして()()()()()()を手に入れた……あん時とは、比べもんにはならねぇなぁ……」

 

 

 

 男の一方的な会話が続く。

 

 

 

「あっしが来たのは理由があってな。嬢ちゃん、お前さんに忠告だ」

 

 

「忠……告」

 

 

「先ず1つ、“手に入れた力に溺れるな”

 その力ばかりに頼るんじゃねぇぞ。腕が鈍るかんな。

 

 1つ、“使い所を見極めろ”

 この世界じゃあ、力を何処でどう使うかも重要になってくる。冷静に、的確に使えよ。

 

 最後に、“あっしみたくなるな”

 あっしは既に引き返せねぇ所まで来ててな。嬢ちゃんにはそこまで行ってほしくねぇってのが本音よ」

 

 

 

 盲目の男というNPCの人格が現れていた瞬間でもあった。言い終えた途端、その男の体が徐々に粒子状となり消え始めていく。3人は目の前で起こっている事象に釘付けであったが、盲目の男はヘラヘラとしながら告げた。

 

 

 

「はっはっはっ、これで……あっしの()()も終わりになりやがったな。まぁ元々、これが()()()()だってこたぁ、知ってんだけどな」

 

 

「っ……最後に1つ良いか?」

 

 

「おぅ、なんだい兄ちゃん。何でも言ってみな?」

 

 

 

 

 

 

 

 

「問おう、お前は誰だ?単なるNPCとは言わせんぞ」

 

 

 

 そう問うたバダンに対して、その盲目の男は答えた。

 

 

 

 

 

「この世界の中枢の1部さ。あっしは力を届けに来た、紛れもない()()……敢えて名乗るとすりゃあ

 

 

 

 

 あっしの名は『座頭市』、単なる流浪者さ」

 

 

 

 そう言い終えると、盲目の男『座頭市』は姿を消した。残された3人は座頭市が居た場所を見続けるが、ふとキリトが漏らす。

 

 

 

「座頭市って……完璧日本っぽい名前だよな。普通アインクラッドというかこのゲーム、西洋の要素とかが多いのにな」

 

 

「……座頭市か。また懐かしいものを」

 

 

「……知ってるんですか、バダンさん」

 

 

「まぁ、な。座頭市……そういう名の映画が昔、1960年代にあってな。私も見たことがあるが、特に主役の殺陣が圧巻であった記憶がある」

 

 

「……茅場昌彦の趣味?」

 

 

「に、なりそうだな。しかし……あの座頭市、有益な情報を与えたな」

 

 

 

 バダンは既に気が付いており、キリトは何となく“こうなのでは?”と予想をつけている。未だに理解が及んでいないのはランだけであった。

 

 

 

「あの、有益な情報って……」

 

 

「座頭市が言っていたであろう。彼奴はこの世界の中枢の1部といった……ということはだ、どうやらこのゲームは簡単に乗っ取らせてくれないらしいな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「カーディナルが、()()()()()()()()ってことか?」

 

 

「あぁ、恐らく」

 

 

 

 キリトとバダンの中で話しがどんどん進んでいくものの、それを止める手立ての無いランは続いていく2人の仮説立てを聞いていく羽目になってしまう。

 

 

 

「彼奴は“力を届けに来た”と言っていた。つまり、ランに何かしらの力を与える為に作られた存在ともいえる」

 

 

「しかも会話から察するに、かなり高度なAIだ。自分自身を偽物と理解して尚、カーディナルの与えられた役目を果たした……でも逆を言えば、カーディナルも高度なAIを出して力を与えることしか出来ないのか」

 

 

「だが我々にカーディナルが味方しているとなれば心強い。他にもデウスとMの協力者も手伝っているとなれば、解放されるまでの時間も短くなる筈だが……」

 

 

 

 バダンが唯一懸念しているのは、前回出現したビースト・ザ・ワンとウルトラマンという存在だけ。この地球にはウルトラマンという存在を知られては居ないはずだが、もしも宇宙人が協力していたら……

 

 

 だが今は、そんなことを考えていても現実世界では自分達の体のみにしか影響が出ない。そう言って話しを終わらせたあと、3人は迷宮内から脱出する。

 

 

 

 

 

 

 

 




活動報告にて新しくアンケート追加。しかし新作案の方は未だに続行中なので、どしどしご参加下さい!

あぁ、そうだ(唐突)。俺達が今まで積み上げてきたモンは、全部無駄じゃなかった。これからも、俺達が立ち止まらない限り……道は続く

訳:色々有りすぎてモチベダウンしました。続けたいけど続けられない……でも終わらせよう。なので感想ください(本音)

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