Dr.ゲムデウス   作:(´鋼`)

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第11話 バグスターとのevolution! 

 新年の正月疲れが抜け切ってない1月6日。普通ならば仕事を始めなければならないことから、大方の社会人ならば溜息をつきながら仕事へと向かうだろう。公務員ならば話は別……と言いたいが、案外休む人も居ると思う。

 

 しかし病院は休みを取る人も居ると思うが仕事として人の命や健康を預かり、治すことをしなければならない。故に急患が発生した場合などは休みを返上して仕事をしなければならない。

 

 ライダーである医者たちもそれに変わりない。そして勿論、ドクターライダーとなった高山明とゲムデウスにも()()()緊急となった場合のみ適応され休みを返上する羽目になる。

 

 そして今、高山は大型バイクを走らせて聖都大学附属病院へと赴いている。今回呼ばれたのは現在ドクター全員が患者を請け負っている状態の為、医院長である『鏡 灰馬(かがみ はいま)』から連絡を貰い現在の状況に至る。連絡を受ける前、高山は藍原と共に家で少しまったりとしていた。

 

 

『かなり多忙だな。医者になるというのは』

 

「まぁ……そうだな。人の命を預かるんだからさ」

 

『それを仕事として勤めを果す医者たちは、かなりタフでもあるな』

 

「確かに」

 

『お前も目指すのだな。かなりクル方の医者に』

 

「精神科って、かなりキツいしね。でも目指してるから突き進みたいよ」

 

『……お前もかなりタフな奴か』

 

 

 和んだ雰囲気を漂わせながら、高山は聖都大学附属病院に到着する。駐輪場に停めて地下にあるCRの患者隔離部屋へと急ぐ。

 

 自動ドアが開き診療台に寝ている患者の側に居る仮野明日那の所まで行く。明日那は高山が来たのを確認すると高山の方に向き口を開く。

 

 

「態々ありがとうございます、高山さん」

 

「いえ、他の皆さんが忙しいんですから。患者を待たせちゃ不味いですし」

 

「そうね。じゃあ早速だけど、このカルテの確認を」

 

 

 高山は手渡されたカルテを受け取り、確認していく。初めに名前を確認するのだが、少し奇妙な感覚に陥る。

 

 

「……『結城 明日奈』?」

 

『結城……確かお前の知り合いの後輩、つまり同級生とやらに結城の関係者が居たな』

 

「……って、見たら結城財閥だ。しかも“御令嬢”じゃないか」

 

『結城財閥御令嬢……これだけ確認すれば裏がある様にしか見えんぞ』

 

「結城財閥……確か須郷伸之が関係者だったな」

 

 

 カルテを読み進めていくと、感染したウィルスに『ガットン』のウィルスが存在している。その後、症状の様子や搬送直後の様子などが記されていた。

 

 それを確認し終えた高山はカルテを明日那に返し、患者である結城明日奈の側に立ち寄る。高山の目は患者を救けたいという1つの思いに心を染めていた。

 

 少しすると、寝ていた結城明日奈の目が覚めた。ゆっくりと瞼を開けて天井をボーッと見ていた。

 

 

「おはようございます、結城明日奈さん」

 

「…………私の、名前……何で?」

 

「貴女の担当医と成りました。ドクターライダーの高山明と言います」

 

「ドクター……ライダー?」

 

 

 少し寝惚けているのか興味をしていなさそうな反応を示すも、担当医という言葉を聞いて少し安心した様な表情を見せた。

 

 高山は笑顔を向けながら、結城明日奈に他愛ない雑談を交わしていく。寝惚けていた顔から徐々に楽しそうな表情になる患者を見て高山と明日那も笑顔になっていった。

 

 暫く患者とのやり取りをしていると、固定電話機から通報を受ける。明日那が通報を受け、高山も準備に入るが先に患者である結城明日奈の手を握り笑顔で告げた。

 

 

「心配しないで。君のゲーム病は必ず治すから」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 高山がCRから出て玄関口に向かおうとした際、とある2人の人物を見つけた。その内の1人は高山にとっては同級生であり、茅場昌彦の後輩というだけあって別に仲が良いという訳でも無い。

 

 しかし高山はその2人組に近付き声を掛けた。

 

 

「あの……須郷伸之さん、であってますか?」

 

「ん?……あぁ、君か。その節はどうも」

 

 

 見る限り“好青年”という言葉が当てはまっているその身なりや表情だが、どうにも高山はその表情に違和感を覚えた。しかしその表情を見せない様に高山は対応していく。

 

 

「……須郷さん、そちらの方は?」

 

 

 不意にもう1人の女性の方から声が聞こえる。高山が須郷を避ける様にして覗き込むと、目は赤く腫れ頬に涙の痕があった。

 

 須郷は表情を全くと言って良い程崩さずに、その女性に高山のことを紹介する。

 

 

「えー……此方の方は先日僕のゲーム病を治療してくれた方でして。何故k」

 

 

 説明途中であったが、その女性は高山の側まで近付き服の袖をガッシリと掴んでいた。その女性は高山と視線を合わせて病院内にも関わらず大声を出した。

 

 

「お願いします!娘を!明日奈を救って下さい!」

 

「京子さん……」

 

 

 高山はその言葉を聞いて少し微笑み、京子と呼ばれた女性の肩に手を置く。その手の温もりに気付き、そちらの方を見る結城京子。高山はその様子を見て、キチンと伝えた。

 

 

「患者を救うのが僕の役目です。貴女の娘さんは必ず治してみせます……ですから、治った時に娘さんが安心できる様に信じて待っていて下さい」

 

 

 屈託の無い笑みをしている高山は、京子からは救いの手を差し出す()として映っていた。高山は袖を掴んでいた手をゆっくりと握り袖から外すと一言だけ告げて目撃情報の場所に赴く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 大型バイクを走らせて目撃情報付近に到着した高山。ゲムデウスからのウィルス反応を照らし合わせながら見渡すと、赤い機械の姿をしたバグスターが海浜公園の歩道の真ん中に居た。

 

 

「アイツがガットンか」

 

『あの右のアームには気をつけろ。下手すれば一気にゲージが減る』

 

「了解!」

 

 

 高山はバッグからゲーマドライバーとガシャットを取り出し、バイクのハンドル部分にバッグを掛ける。ガシャットを起動させると高山の背後にゲーム画面が出現し、辺り一面にカプセル錠剤がゲームエリア内に広がっていく。

 

 

【ドクターマイティXX!】

 

 

 ガシャットをゲーマドライバーに差し込み両腕を前に出して交差させてレバーを開き、変身する。

 

 

【ダブルガシャット!】

 

 

「Mark X-2!変身ッ!」

 

 

【ガッチャーン!レベルアーップ!】

 

【ドクターマイティ!2人で作る!ドクターマイティ!2人でメイキーング!X!】

 

 

 XLゲーマーとXRゲーマーに別れ、高山とゲムデウスはそれぞれ右腕と左腕を交差させてXの文字を作る。

 

 

「「これより、製薬実験を開始する!」」

 

 

 ガットンは2人に気付き右腕を回して向かってくる。高山とゲムデウスはガットンに向かって走り、両横に移動すると蹴りと拳の挟み撃ちを行う。

 

 しかしガットンは蹴りと拳を防ぎ払い除ける。ガットンの右側に居た高山は威力強めで払い除けられたことによって、かなりの距離を離れた。それによって高山のライダーゲージが3割ほど減っている。

 

 

「いってぇ!……何だよ、この力!?」

 

「チィ!やはりレベルアップはしていたか!」

 

「現在のレベル……99」

 

「ッ!99だと!?」

 

 

 ガットンがゲムデウスを払い除け右腕のアームで殴りつけようとするが、ゲムデウスはローリングすることで避けジャンプして高山の元に到着する。

 

 

「ここはXXでの対応が適切らしいな」

 

「攻撃さえ当てられればの話だけどよ……気の遠くなる作業じゃねぇか?」

 

「格闘戦は私が引き受ける。それならどうだ?」

 

「頼む!」

 

 

 高山とゲムデウスはゲーマドライバーのレバーを開閉させると、軽快な音楽と共に別の形態に移る。

 

 

【【ガッチョーン】】

 

 

「「Mark XX!」」

 

 

【【ガッチャーン!ダブルアーップ!】】

 

【私が君を!自分がお前を!(We are!)何度も何度も倒して!(Hey!)XX!アイアムゴーッド!いや喧しいな神】

 

 

 何時もの如くレベルアップ音が奇妙だが、今は目の前のバグスターに集中する時。高山はゲムデウスと人格を交代し、ゲムデウスは格闘戦の構えとして形意拳のポーズを取る。

 

 ゲムデウスはガットンに向かって走り出し先ずは1手、顎狙いのアッパーを仕掛ける。だがガットンは左手で受け止め右腕のアームで殴りつける。

 

 

「ッ!ぐおっ!」

 

 

 殴られたゲムデウスはガットンから少し離れてしまう。しかもブレードヘアーの色素が一部黒くなっていることから、かなりのパワーを有していることが分かる。

 

 

『ゲムデウス!俺が盾で様子見ながら隙を突く!変われ!』

 

「くっ……頼む」

 

 

 ゲムデウスは高山と人格を交代し、高山は虚空に手を(かざ)すとアイテム選択画面が出現する。その内の盾を選び装備する。

 

 

【ガシャコン・シールド!】

 

 

「行くぞ!」

 

 

 高山はガシャコン・シールドを右手に装備すると、走り出して盾で先ずは殴りつける。だが右腕のアームによって先端を掴まれ、そのまま後ろに放り投げられてしまう。

 

 空中で無理矢理体勢を整え着地すると盾を使ったチャージアタックを仕掛ける。不意を突けたことによってガットンにダメージが漸く入るが、それも微々たるものしか入っていない。

 

 間髪入れずに高山はガットンの膝裏を蹴り体勢を崩した後、頭上に盾の先端をぶつけてダメージを入れると次にガットンの左肩に左足を置き右足だけでジャンプした所をガットンの頭目掛けて右足で蹴る。

 

 ガットンは後頭部を蹴られたことによって前屈みの体勢となり、好機と捉えた高山が再度猛攻を仕掛ける。先程の蹴りでガットンのレベルは98に下がっており、できた隙を逃さない様に高山は踵落としを決めようとした。

 

 しかしガットンは自分の上半身を回転させて、右腕のアームで防いだ。

 

 

「んなっ!?ありかよ!?」

 

『機械のバグスターだからこそのアドバンテージ、虚を突かれたか!』

 

 

 ガットンは右腕のアームを振り払って高山の体勢を崩すと立ち上がり下半身が回転して元の状態に戻る。高山は崩された体勢を立て直そうとするが、痛みが走り中断する。

 

 

「ぐっ!」

 

『ッ!あの時の……!』

 

 

 ガットンが盾の先端を掴み高山を放り投げた時、高山は無理矢理体勢を空中で整えさせた。その影響が高山の体に痛みを引き起こした。

 

 好機と見たガットンが高山を右腕のアームで殴りつける。間一髪の所で盾で防ぐも、かなりの距離を飛ばされガシャコン・シールドは離れブレードヘアーも黒くなっている。

 

 

「ぐあぁ!ッ…………かはッ」

 

『……おい宿主』

 

 

 ゲムデウスが高山に話しかける。しかし痛みでそれどころではない高山は無理をしてでも立ち上がろうとする。

 

 

『これを使うのは渋っていたが……止むをえん。交代してくれ』

 

「……何か、あんのかよ?」

 

『私の力を使う。侵食が進むが悠長なことは言ってられん』

 

「……分かった。だが勝てよ」

 

『無論だ』

 

 

 高山とゲムデウスが交代し、ゲムデウスは左腕を引き絞り手を拳の形にする。するとゲムデウスの左腕が赤い幻影に包まれる。

 

 既に接近していたガットンはゲムデウス目掛けてアームを振り下ろした。しかしゲムデウスは頭を逸らすことで避け、左拳をガットンの腹部に入れる。

 

 ガットンはそれによって吹き飛び、5m程離れる。ゲムデウスは立ち上がりボクシングのファイトポーズを取りながら言った。

 

 

「パワー増幅……ガットン!私を止めてみせろ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「パワー増幅……ガットン!」

 

 

 ゲムデウスの左手でのパンチがガットンの鳩尾(みぞおち)に当たると、ガットンは5mほど吹っ飛んでいった。考えられる要因としては先程のゲムデウスの左腕に赤い幻影が現れた時に何か起こったのだろう。

 

 ガットンは先程の不意打ちをくらった為か、起き上がる時に少し抵抗がありながら起き上がった。それを見ていたゲムデウスと高山は確信していた。これならば倒せると。

 

 ゲムデウスは高山の体に無茶を掛けないようにゆっくりとガットンに向かって行く。

 

 

「ダメージ識別……損傷具合により速攻戦法に切り替え」

 

 

 右腕のアームを回して素早くゲムデウスまで近付く。がゲムデウスは自身の左腕の幻影を解くと、今度は別の力を使う。

 

 

「“パーフェクトパズル”」

 

 

 ゲムデウスが右腕を横に突き出し中指を挑発の様に動かす。すると1つのエナジーアイテムがゲムデウスの元までやって来ると、エナジーアイテムがを使用する。

 

 

【鋼鉄化!】

 

 

 ガットンがゲムデウスを殴る。が、先程のエナジーアイテム鋼鉄化によって固くなっておりダメージは無い。さらにゲムデウスは続けざまに別の能力を使用する。

 

 

「“ノックアウトファイター”」

 

 

 今度はゲムデウスの両拳に赤い幻影が纏われると、ゲムデウスはガットンにアッパーを仕掛ける。

 

 

「オォラッ!」

 

「!?」【HIT!】

 

 

 空中に放り出されたガットンは成す術も無く重力のままに落下していく。タイミングを合わせてゲムデウスは両拳によるラッシュをガットンに連打していく。

 

 

「オォオォオォオォオォ!」

【HIT!】【HIT!】【HIT!】【HIT!】【HIT!】

 

「オラァッ!」【GREAT!】

 

 

 ゲムデウスのラッシュがダメージとして蓄積されたガットンは、最後のゲムデウスの一撃で今度は6m程まで吹っ飛ばされていった。

 

 

「……被害状況…………損傷具合 大……危険……」

 

「宿主!一気に終わらせるぞ!」

 

『オッケー!』

 

 

 ゲムデウスはゲーマドライバーのレバーの開閉をすると最後の一撃として構える。

 

 

【ガッチョーン キメワザ】

【ガッチャーン!】

【DoCTOR MIGHTY CRITICAL STRIKE!】

 

 

「スァッ!」

 

 

 ゲムデウスはジャンプをすると前回転しながらガットンまで接近しガットンの頭に踵落としを決めると、今度はガットンの左側頭部に膝蹴りを与え次に右側頭部に左足の回し蹴りを与える。

 

 トドメの一撃として後方回転からの踵落としを決めるとガットンは爆破して消え去る。ガットンが消えたことにより【GAME CLEAR!】の文字エフェクトが出現した。

 

 ゲムデウスはゲーマドライバーを閉じてガシャットを引き抜き、変身を解除する。

 

 

【ガッチョーン ガッシューン】

 

 

「…………ッアガッ」

 

 

 ゲムデウスは直ぐに高山と人格を交代するが無茶をしてしまったせいで高山は地面に膝を着き、ゆっくりと仰向けになって倒れてしまう。痛んでいる所は主に左脹ら脛(ふくらはぎ)や膝、右横腹が痛んでいる。

 

 実際これぐらいの怪我ならばある程度の我慢は可能だが、どちらかと言えば休んだ方が良いと言われそうな状態だろう。だが高山はこの後の報告もあって自分の体を動かさなくてはいけない。

 

 なので何とかゆっくりと立ち上がりバッグからスマホを取り出してCRに掛ける。事情を説明すると調度良い時に貴利矢が帰ってきていた為、貴利矢の世話となった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アイテテテ…………!」

 

「全く……どうやったらこんな無茶するのよ?」

 

「め、面目無いです……」

 

 

 高山は膝に異常を感じたので念の為に検査を受けた所、骨が微妙にズレているのを発見しギプスなどで矯正し治している。他にも脹ら脛は思いもよらない不可を掛けてしまったせいで肉離れも起きていたらしくその2つ共治療中。

 

 しかし高山はギプスを着けているとは言え患者を待たせている身、許可を取って松葉杖を使って移動している。傍には万が一の為に明日那が居るが、そんな機会は殆ど無く単なる話し相手となってしまっている。患者のことについては明日那が話しておくと言ったが、敢えて高山は患者の様子を見に行くことをした。

 

 

「ふっ、ほっ、よいしょ。ふへぇ……松葉杖疲れる」

 

『お前の無茶が来てこの様なんだろうが』

 

「ゲムデウスの策が通用しなかったから俺が行ったんでしょーが」

 

「はいそこ喧嘩しない。ゲムデウスも」

 

『私の声聞こえてないよな?』

 

「知らんがな」

 

 

 何はともあれ高山は地下CRの診療室まで到着した。その診療台の上には患者であった結城明日奈の姿、元気そうな姿であったが高山の姿を見ると血相を変える。

 

 

「せ、先生!?何ですかその怪我!?」

 

「あーこれ?大丈夫大丈夫気にしな……イッツゥ」

 

「絶対大丈夫じゃないですよね!?」

 

 

 患者に心配される高山はそんな事を他所に明日那が用意した2つの椅子の内の1つに座り、もう1方に怪我をしている左脚を乗せる。明日那に礼を言った後、高山は明日奈と面と向かい合って話していく。

 

 

「それじゃあ君の症状なんだけど……あ、この姿は気にしないでね?」

 

「あっ、はい」

 

「さてと……君の症状は確かに治ったよ。でも何時また感染する可能性もあるからね、少し質問をするけど良いかな?」

 

「……それなら、大丈夫です」

 

「…………ん、分かった。じゃあ先ずは……」

 

 

 高山は少しの間結城明日奈に対して幾つかの質問を投げつけた。バグスターウィルスはストレスに反応して活性化する為、酷ながらもストレスを最近感じた時の事を話してもらった。

 

 そして結城明日奈から口に出されることだが……驚いたことに須郷伸之との見合い中に手に触れられたことで発症したらしい。僅か11歳ながらにして家族関係から見合いが行われていることに、少しながら高山は困惑した。

 

 そして確信が持てた、高山が感じた須郷伸之に対する感覚。恐らく本能的に危険信号を発していたのだろうと推測された。このことに高山は目頭を押さえて唸った。

 

 

「ふぅ〜むぅ〜……これは参ったなぁ」

 

「あの……先生?」

 

「ん、あぁ。ごめんね。実は須郷伸之と知り合いなんだ。あぁ!でも直接的な関係は無くてね!その人の大学の先輩と交流があってたまたま知っただけで!別にあの人とは何にも無いから!ね!?」

 

「は、はい…………」

 

 

 かなり捲し立てて喋ったせいか何処が威圧感を与えてしまったらしいが、不思議と苦の表情は浮かべていなかった。

 

 高山は少しだけ思案した後、何が思いついたのか明日那に要件を伝えた。

 

 

「明日那さん、すみませんがこの子の母親を呼んでくれませんか?名前は確か……結城涼子さんを」

 

「ん、分かった」

 

「ッ!?」

 

 

 一瞬明日奈の体が震えたが、高山は診療台の壁部分を使って立ち上がり明日奈の手を握ると、その温もりを感じた明日奈は高山の方を見た。高山は明日奈に微笑みながら“大丈夫”などの言葉を掛けた。

 

 少しすると先程出逢った女性である結城涼子と須郷伸之がやって来た。明日奈の体が微妙に震えたのを見て高山が松葉杖を使って2人の前に立つ。

 

 

「ヨイショッ。すいませんね、態々来てもらって」

 

「あぁ……いえ……」

 

「あ、この怪我は気にしな……無理ですね。とまぁ話を戻して……」

 

 

 高山は須郷の前まで行くと、表情を変えて口を開いた。

 

 

「すみませんが、須郷さんには退出を願いたいです」

 

「……それは、何故?」

 

 

 能面の様に変わらない笑顔を少し引き攣らせるも、直ぐに戻して高山に尋ねた。高山は表情を変えずに言い続ける。

 

 

「今回は親御さんとだけで話を付けさせてください。親子間の話に見合い相手である貴方が介入するのは、些かどうかと?」

 

「………………」

 

 

 どうやら聞き入れる余地も無いのか、はたまた分かっていても納得出来ないのか。その状態を見ていた明日那が須郷に退出を願うと渋々ながら出ていった。

 

 その時高山の方をチラリと見ていたが高山も同じく須郷の目を見ていた。須郷が退出し明日那が帰ってくると高山は少し息を吐いて2人の方に向いた。

 

 高山は1度咳払いをした後、話をしていく。

 

 

「ゴホン……えーと涼子さん、でしたね?結城涼子さん」

 

「え、えぇ」

 

「僕もある程度しか知りえないんですが、御二人とも結城財閥の方ですよね」

 

「えぇ……それが何か?」

 

「…………」

 

「今回結城明日奈ちゃんがゲーム病を発症する前、何か特別なことは?」

 

「……お見合い、です」

 

「…………やっぱりか」

 

 

 高山は1度呼吸を整えて再度口を開く。

 

 

「恐らくなんですが、発症のトリガーとなってしまった原因がそのお見合いにあるかと」

 

「明日奈……」

 

 

 涼子は診療台に居る明日奈の方に顔を向ける。明日奈の表情は沈んでおり覇気すら感じられない。だが高山はその様子を見て涼子にある頼み事をする。

 

 

「……結城涼子さん」

 

「…………はい」

 

「……娘さんと、キチンとお話してください。単なる予想に過ぎませんが、財閥というだけあって中々本意を話せる状況が無かったのではありませんか?」

 

 

 涼子は黙ったまま頷くと、高山の表情は優しい笑みとなり話を続けた。

 

 

「調度良い機会です。親子水入らずで、娘さんと()()で話し合って下さい。秘めていた思いとか全部を聞いてあげてください」

 

 

 高山は明日那を連れて外に出ていく。松葉杖なので移動速度は遅くなるがそれでも会話の場を設ける為に外に退出していく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 部屋から出ると近くで須郷伸之が待っており、高山が来たことで何を勘違いしたのか立ち上がり高山の両肩に手を置いた。

 

 多少ながら嫌悪感を覚えた高山は須郷の左手を見たあと顔を向けると、そこには未だに奇妙な笑顔のままの須郷の顔があった。

 

 

「……今はアフターケアの最中です。貴方の入る余地は何処にも「分かっているのかい?」」

 

 

 須郷はまるで脅しを掛けているかの様な声色をして、高山に言った。その時の表情は笑顔ながら醜いと感じてしまうものであった。

 

 

「君1人なんてどうにでも出来るんだよ?」

 

「…………」

 

「さっきからまぁ僕に対して随分とした物言いだったからねぇ。ただの学生の分際でよくもまぁ僕に「ハッ」」

 

「……高山、さん?」

 

 

 高山が嘲笑う様な声を出すと睨みつけながら話す。

 

 

「貴様も随分……幼稚だな」

 

「何……?」

 

「その程度、脅しにも入らんわ。それとだ……」

 

 

 人格を交代したゲムデウスがドスの聞いた声で須郷に忠告をした。それは正しくラスボスの風格を持ったゲムデウスそのものでもあった。

 

 

「今後あの娘に近付いてみろ。またゲーム病に感染するぞ」

 

「……一体何のh」

 

「結城明日奈から経緯は聞いた。大層な嫌悪感をお持たれのようだな須郷伸之、お前に手を触れられただけでゲーム病にさせたのだからな」

 

 

 暫くの静寂が続き、ゲムデウスが口を開いたことでその静寂は掻き消された。

 

 

「お前は早く帰れ。これ以上いても貴様には何のメリットすらありはしない」

 

「……じゃあ、先に断りを入れてから「私がしておこう、それで良い筈だ」」

 

 

 やけにあっさりと手を退いた須郷はそのまま病院へと戻っていく。ゲムデウスは高山へと人格を交代すると、その直後に明日那の説教を受ける。

 

 

「ちょっとゲムデウス!幾らなんでも表に出て何勝手な事を!」

 

『知らんな』

 

「……はぁ、でもまぁ良いや。今回ばかりはゲムデウスに言ってもらったし」

 

 

 そんなことをしていると、高山が突然思い出したかの様な素振りを見せると右手の松葉杖を離して右ポケットに入っていたスマホを取り出す。

 

 明日那は高山が離した松葉杖をキャッチすると注意しようとするが、高山が誰かと会話中なので注意できずにいた。

 

 

「すみません態々……えぇ、レベル99のバグスターの出現が確認されました。勿論手こずりましたよ……えぇ。ではお願いします」

 

 

 会話を終了すると高山はスマホをポケットに入れて松葉杖を貰い待ち続けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──────Loading……──────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 高山が設けた話の場に2人の人物。CRの診療台の上に結城明日奈が、その横で立ったまま黙っている結城涼子。この2人は結城財閥の者だが、それ以前に1つの親子である。

 

 しかしこうして話し合う場は無かった。それどころか恐らくゆっくりとした時間を過ごすということも無かったであろう2人。高山からは本音で話し合ってくれとのことだが、如何せん何を話せば良いのか分からない状況に陥っている。

 

 とどのつまり何も喋っていない。ただ単にお互い目を合わせる所か、口を開いてすらない。幾ばくかの気まずい時間が過ぎていく中、漸く口を開いたのは結城涼子であった。

 

 

「…………明日奈」

 

「ッ…………な、何?」

 

「……その、ね。あの…………」

 

 

 何とまぁしどろもどろになるのか。だがここまでになるということは、それだけ話すらキチンとしていなかったのだろう。弱気な自分を見せもせず、相手にバレない様に必死に。

 

 だがこの場では弱気な姿を見せても良いと悟ったのか、弱々しい自分のままで話した。

 

 

「…………ごめんなさい」

 

「ッ……お母さん」

 

「貴女がそこまで追い詰められていることに、気が付かなかった。……本当にごめんなさい」

 

 

 結城明日奈の目には娘に対して頭を下げるという()()()()()行動をしている母親として見て取れた。何時も厳しかった母親が、こんなにも弱気で謝ったという行動をした母親として。

 

 結城涼子は自分の思いを伝えていく。自分のことも踏まえて、ゆっくりと。

 

 

「思えば全部……貴女のこと何て考えて無かった。全部財閥の事ばかりだったわね……。前も、今回のお見合いも……全部。貴女の苦しみを…………分かってあげられなかった……!」

 

「ッ……!」

 

 

 感情の(かせ)に綻びが生まれた瞬間であった。結城涼子の目には、母の目には涙が浮かんでいた。拭い取るということもせずに、ただ話し続けた。

 

 

「いえ…………本当は、全部私自身を守りたかったのかもしれない」

 

「えっ……?」

 

「自分が田舎の出だからと、軽蔑されたくなかったからかもしれない。私を蔑みの目で見ていた人達に見せ付けたかっただけなのかもしれない……!でも、結局は……そんな考えで、明日奈を傷つけるばかりだった……!」

 

 

 涙を流した結城涼子。誰にも見せたことは無いであろうその姿を、明日奈はただ驚愕の表情のまま見つめていた。決して見せることの無かった姿を見て、明日奈は何処か安心と理解を覚えた。

 

 この人も涙を流す事情があるということ。そして弱さを隠し続けていた1人の人間であることを。明日奈は何故かそこに共感の様な感情が芽生えた。

 

 

「赦してもらえるなんて思ってない……!ただ、今まで迷惑を掛けてしまった、その……責任を……」

 

「もう良い」

 

 

 結城涼子は話すのを辞めて明日奈の方を見た。急に喋った明日奈は、結城涼子という母親を見ず下を向いてポツリポツリと話していく。

 

 

「もう……良いから……そんな顔……しないで……!」

 

「明日奈……」

 

「私こそ……今まで迷惑掛けて、ごめんなさい。でも、私は…………!ただ……ただ、お母さんに喜んでほしかった!だから何時も、嫌だと思っても続けてきた!言うことを何でも聞いた!だから!…………泣いてる顔なんて、見たくない……!」

 

 

 かなりの声量で言い続けた為か息は荒い、()れど自分の思うことを全て話した。子どもなりに、自分なりに。親に思いを伝えた。

 

 親も子も自分の事を伝え、非を改めた。今まで迷惑を掛けてしまった事に対するせめてもの責任として。その日彼女たちは泣いた。お互い涙を流して、共に抱きしめた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 かなりの時間が経ち、漸く涙も治まった頃。松葉杖をつきながら高山が入室してきた。高山の目に2人は何か憑き物が取れた様な感じを覚えた。

 

 高山はその2人を交互に見て表情を和らげると、こう告げた。

 

 

「もう大丈夫、みたいですね。通院も必要無さそうですし」

 

「大変、感謝しております」

 

「ハハハッ、敬語をするのは僕の方ですよ。まだ学生の身ですし」

 

「「えっ?」」

 

「えっ?」

 

 

 結城明日奈が大層驚いた様な表情をしている。それもそうだ。今まで医者だと思っていた人が、まさかの学生なのだから。

 

 結城涼子も大層驚いた表情をしている。須郷伸之と顔見知りとは言え、病院でゲーム病の治療をした経験を聞かれれば誰だって医者と勘違いするからだ。

 

 そんな高山は2人の表情を見て少し笑いながらも話していく。

 

 

「実はウィルスとの適合反応があるのでゲーム病の治療に参加しているだけで、医者という訳じゃ無いんですよ。あ、でも精神科医志望の身ですがね」

 

「精神科医……」

 

 

 その言葉を呟いた途端、結城涼子は顎に手を添えて何かを思案し始めた。その様子を見ていた高山と明日奈は首を傾げて疑問を浮かばせていた。

 

 少しの時間が経つと何か閃いたかの様に目を見開き、明日奈に耳打ちをして尋ねた。その後、急に慌てふためく明日奈の様子を高山とゲムデウスは各々の感想を述べていた。

 

 

『何をしとるんだこの2人』

 

「(知らない。でも何を言ったのかねぇ?)」

 

『それこそ知らん。というより、どうでも良い』

 

 

 明日奈が慌てふためいている中、高山は退院の連絡を伝えると結城涼子が明日奈の意識を呼び戻して帰って行く。だが高山とゲムデウスは知らない。この時、知らない所で何らかの話が進んでいたことに。

 

 松葉杖ながらも高山は2人を見送る為に病院の入口まで行き、車で帰っていく2人に手を振った。車内からは明日奈が小さいながらも手を振ったのが見えていた。

 

 やがて車が見えなくなると、今度は高山のスマホから着信が届く。電話に出ると日向恭太郎の声であった。

 

 

「はい高山です」

 

『高山君、君の要望通り檀黎斗には1つ新たなガシャットを正式に制作してもらう許可を受理した』

 

「大変感謝します。日向審議官」

 

『いや……レベル99のバグスターが出現したことで、現在の戦力に限界を感じたからこその処置だ』

 

「それでも、です」

 

『分かった。では私はこれにて』

 

「分かりました。ありがとうございます」

 

 

 電話が切れると高山は松葉杖でCRへと戻っていく。ゆっくりとしているが、これでも少しだけ急いでいるのだ。何せ新たなガシャットを誕生させる為に()()()()()が必要になってくるのだから。

 

 漸く高山は辿り着くと既に黎斗神がエビゾリ状態で待ち構えていた。

 

 

「いや何してるんですか黎斗神さん?」

 

「……君のガシャットを新たに作ると言われて外に出ていたぁ。だが…………」

 

 

 エビゾリ状態を直して普通に立つと黎斗神は高山に尋ねた。

 

 

「君の()()()()ガシャット、かなり危険だ。それこそ世界を自由にできる位にな」

 

「力の使い方はその人次第。それが世界を滅ぼすのか、世界の益となるか……それは使う僕次第ですよ。黎斗神さん」

 

「……そうでなくてはなぁ!早速ガシャットの制作に取りかかるぅ!君のドクターマイティXXを渡せぇ!」

 

「そう焦らなくても構いませんよ、ほら」

 

 

 そう言い高山はドクターマイティのガシャットを渡す。それを受け取った黎斗神は、すぐさまアーケードタイプのゲーム機の中に入り制作を始めた。

 

 キーボードの叩く音が素早く聞こえる中、高山は椅子に座って休憩する。そのBGMを聞いている途中、ゲムデウスが話しかけてくる。

 

 

『おい宿主』

 

「何?」

 

『本当に()()を作らせる気か?あれは平行世界の時の代物だぞ?』

 

「……ゲムデウス、俺はな」

 

 

 高山は立ち上がり珈琲メーカーまで松葉杖でつきながら向かい、珈琲を入れながら話を続けていく。

 

 

「あの出来事で少しは変わったんだぜ?もし今までの力で対応できたとしても勝てない奴等は居る。だったら此方も新しい力で有利に進めていくだけだ」

 

『それはそうかもしれんが……』

 

(くど)いなゲムデウス。ガットンのレベル99に負けたのは何処のどいつらだったっけ?」

 

『むぅ……』

 

「それにだ。ゲムデウスの力も侵食が進むんだろ?前にも普通に使ったのに侵食のことは言わねぇんだもんなぁ」

 

 

 ゲムデウスは少し押し黙ったが、直ぐに口を開いて話していく。

 

 

『確かに言わなかったが、あれは急なことであった為に言える時が無かったのだ。それに……』

 

「それに?」

 

『あの()()()()()の影響なのかは知らんが、私との意識交代も出来ず、宿主の身体能力だけが頼りになる。些か問題もあるのでは?』

 

「んーじゃあさ」

 

 

 高山とゲムデウスの1歩も引かない討論。だが高山のこの一言だけで、この討論も終わりを告げた。

 

 

 

 

「そん時はドクターマイティで分裂して、2人で変身しようよ」

 

『……まさか、私のウィルスに保存される()()()()()()()()を利用するのか?』

 

「利用……というより、1人でヤバくなった時の保険さ。これなら文句は言わせないよ」

 

『……そこまで言うのなら何も言わん。勝手にしておけ』

 

「やった」

 

 

 高山は少しだけガッツポーズをした後、珈琲を飲む。深く息を吐いた後、今度は黎斗神に別の場所へと移動する様に言われる。

 

 そして着いた先は……先程の診療台のある部屋。そこで黎斗神は機材を準備して出ており、高山にサングラス型のデータ計測装置を見せていた。高山はそれを受け取ると診療台の上に少し脚を痛めながらも寝そべり、それを付ける。

 

 黎斗神が用意した機材にはドクターマイティXXの入った機械と、それと繋げられている1つの()()()()()()()()()のブランクガシャットが存在していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 結城明日奈と結城涼子の話し合いの時、とある実験室で座り込む男が居た。その男は机にある1つの機械を持ち、それを自分の手の平につける。

 

 するとその機械の画面からは白いウィルス体【ゲムデウスウィルス】が検出された。それをもう片方の手にもつけるとゲムデウスウィルスが全て取り込まれていく。

 

 

 

『よくやってくれた。まさかゲムデウスとの接触に成功させ、ウィルスを採取してくれるとは』

 

「お前の策に利点があったから実行しただけだ……あの財閥から金を奪うよりか、もっと良い手がね。だが関係は続けていくつもりだが」

 

『それで良い……。それこそ私の、いや!私達の開発するライダーだ。商品価値はかなりの物となる』

 

 

 その男はパソコンを操作して1つのデータを映す。

 

 

『手始めのゲムデウスウィルスを使って、バグスターのレベルをマキシマムにさせる実験は成功した。これを利用し全てのバグスターのレベルを上げたまえ、次の段階に進むにはデータが足りないのだからな』

 

「言われずとも、だ」

 

 

 【全バグスターマキシマム化計画】。それが世に出回ることは無く、知っているのは2名だけであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




【バグスター能力の使用】
・ガットン 左腕にガットンアームの幻影を纏わせることでパワーが左腕だけ増幅する。他には頑丈さを付与させることも可能。

・パーフェクトパズル ゲームエリア内のエナジーアイテムを操作する能力。他には効果の重複も可能だが、高山の体に不可が掛かるため本当にヤバくなった時のみの使用

・ノックアウトファイター 両拳にマテリアライズスマッシャーの幻影を纏わせる能力。防御無視の攻撃は可能だが連打性を強化している為か威力は低い。








次回!Dr.ゲムデウスは!

ゲーム病に家族4人が同時発症!

「何で……こんなに遅れていたんだ?」


同じバグスター4体の超強化に苦戦!

「ゲーム病が治ったとしても……こればかりは」


そして試される、ドクターの決意!

「例え治らない物があったとしても!患者を救うことが僕らの使命だ!」


 第12話『決意のNew Form!!』

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