生死を賭ける戦いから麻雀の世界に転生しました。   作:銅英雄

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今回もよろしくです。


第90話 全国大会決勝戦!先鋒戦⑮

杏子side

 

 

~東4局 ドラ 2索 親 宮永照~

 

 

松実さんの中にいた女の子……。もしもその子が私達にドラを送り込むプレイをしてくるならば……。いや、まだ断定するのは早い。

 

杏子(照魔鏡で見て私の出した考察の通り結果になるならこの局に私は大きく失点することになる……。でもやらなくちゃ。宮永さんと松実さんは個人戦に出るから。個人戦に出る先輩達のためにも!)

 

杏子「リーチ!」タンッ

 

 

総武 47800-1000=46800

 

 

優希(またダブリー!?)

 

照(妹尾さん……。何かを狙ってる?)

 

玄(この局も仕掛けるの?)

 

ラム(配牌も良いですし、仕掛けましょう。この手なら上手くいけば数え役満まで持っていけます)

 

杏子(……!今だ、照魔鏡!)カッ

 

対象を松実さんに……!

 

 

ズズズ……!

 

 

杏子「はぁっ……!はぁっ……!ゴホッ!ゲホッ!」

 

玄(さっきもそうだったけど、大丈夫なのかな?妹尾さん……)

 

ラム(心配なのはわかりますが、今は試合に集中ですよ)

 

玄(うん、わかってる……。ラムちゃん、お願い!)

 

ラム(はい……。はぁっ!)カッ

 

……!?今のはもしかして……。もう1度照魔鏡で!

 

杏子(照……魔鏡!)カッ

 

ぐっ……!キツイ。頭が痛い……。吐き気がする……。目が回る……。宮永さんは多分ずっとこの繰り返しに耐えてたんだろう。

 

照(妹尾さん、まさか照魔鏡をこのタイミングで使った……?)

 

宮永さんが此方を見てる。もう既に宮永さんには私が照魔鏡を使ってることに気付いてるかもしれない。けど今の私はもう止まらない、止められない。

 

杏子(見えた……。女の子から力のようなものが発動した瞬間が!この力でドラを他家に送っているなら恐らく数局以内に私にドラが来るはず……!)

 

そして私は松実さんに振り込むことになる。でもそれでいい……。

 

 

~そして~

 

杏子(ドラ……。来たということは松実さんは前の巡目で張っている。そしてこのドラが……)タンッ

 

玄「ロン!」

 

杏子(松実さんの当たり牌……!)

 

玄「32000です!」

 

 

阿知賀 77200+32000+1000=110200

 

総武 46800-32000=14800

 

数え役満……。予想してたとはいえまさか2度も役満を振り込むことになるなんてね。でも……。

 

杏子(宮永さんの親を上手くかわすことができたし突破口が見えた。勝負は私の親前の南2局……)

 

次の南1局はそのための準備期間……!

 

 

杏子sideout

 

 

 

 

長く感じた先鋒戦もあと4局。その中でも会場の人達が注目してるのが宮永照の親番。東場は杏子によってその親番を終わらせた訳だけど……。

 

綾香「ま、また杏子が役満を振り込んじゃったんですけど、本当に大丈夫なんですよね!?」

 

美咲「大丈夫だよ綾香ちゃん。今の杏子ちゃんはこのインターハイに参加している選手の中でもトップクラスの実力が宿ってるよ。少なくとも私よりは強い。妬けちゃうなぁ……」

 

綾香「み、美咲先輩よりもって……。本当に私の立場がなくなりつつあるなぁ……」

 

未来「…………」

 

杏子が照魔鏡を使い始めてから様子が可笑しい……。未来も険しい顔をしているしなんか嫌な予感がする。

 

そう思った私は会場に向かって歩き出した。

 

美咲「何処に行くの鈴音ちゃん?」

 

鈴音「ちょっとね……」

 

未来「鈴音」

 

鈴音「未来……」

 

未来「頼んだわよ」

 

鈴音「……わかってるよ」

 

杏子……。決して無理だけはしないでね?君は私にとって大切な後輩なんだから!




今回はここまでです。


じかいよこく!

杏子が身体を張りながらも照魔鏡を使用。残りの4局で杏子は命を燃やす……!

ではまた次回。

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