杏子side
~南3局5本場 ドラ 中 親 宮永照~
照「ツモ。3700オール」
恒子『な、7連続和了です!勢いが止まらない!ついに本領発揮したインターハイチャンピオン!このまま誰にも和了らせないつもりなのか!?宮永照!!』
健夜『7連続……。これはもう止まらないかもしれませんね』
恒子『そ、それは何故でしょうか!?』
健夜『準決勝では千里山女子の園城寺選手の未来を視るかのような力と、新道寺女子の花田選手の状況をよく見た連携に加えて阿知賀女子の松実選手の覚悟の一打で止めましたが、決勝戦ではそれがありません。なので連携に限っては未来が見えるような力でもない限りは厳しいでしょうね』
恒子『そんな恐ろしい選手を白糸台以外の3校は止めることができるのか!?』
健夜(この局面……。伊吹ちゃんの所の佐野さんや響さん、そして大宮さんならどう食い止めるかな?去年の個人戦では三箇牧の荒川さんが宮永さんの連続和了を上手く阻止して、臨海女子の辻垣内さん、そして総武の佐野さんがその後の連続和了を食い止めた……。果たして今年の個人戦、そしてこの決勝戦の後で行われる『催し物』でこれ以上の戦いが見られるんだよね。今から楽しみだよ)
清澄 151800-3700=148100
阿知賀 109000-3700=105300
白糸台 77300+11100=88400
総武 61900-3700=58200
杏子(点数が半分近くに……。狙いを絞る暇すらくれないなんて。準決勝で園城寺さんと花田さんみたいな連携がとれれば宮永さんの連荘を止められるけど……)
優希「…………」
玄「…………」
杏子(打ち筋を見る限りのこの2人と上手く連携ができるという確信が持てない以上は……いや、南1局のように松実さんが不意に宮永さんの所にドラを潜り込ませれば或いは……!)
連荘が阻止できるかもしれない。とにかく頑張らなきゃ!
杏子sideout
綾香「うっわ……。これで7連続和了。今年のルールに八連荘がなくてよかったですよ……」
美咲「宮永さんはこの連続和了で点数を稼いでいくスタイルの打ち筋だから、止められないとこのまま誰か飛んじゃうかもね……」
綾香「でも去年の個人戦の牌譜を見る限りだと、宮永さんの連続和了は3、4回くらいでしたよね?あれって美咲先輩達が食い止めたってことですか?」
美咲「確かに止めたのは私だけど、あれは荒川さんの能力のおかげだし、その後も辻垣内さんと荒川さんと協力もあって多くは連荘されなかったよ」
鈴音「解説にもあったように準決勝では千里山と新道寺のコンビ打ちのおかげで親番での和了は2、3回で多くて6回連続和了ですんだわけだけど……」
未来「この決勝戦ではその手の打ち手がいない上に、我の強い打ち筋の片岡さんに松実玄さん……。杏子は準決勝のような連携を考えているかもだけれど、あの2人が同卓だと厳しいわね」
鈴音「まぁ杏子が連携をやろうとしていることにあの2人が気付けばもしかしたら……」
松実玄さんに憑いている『あの子』なら杏子の行動に気付いてもいいはずだけどね。
伊吹「ちょっといいかな~?」
鈴音「伊吹先生?」
居たことをすっかり忘れてたぜ!
美咲「どうしたんですか?」
伊吹「うん、私は宮永姉妹の母親とはちょっとした知り合いでね、その人から聞いた話だと8回目の和了りを許したら9回目の和了りは阻止できないって言ってたよ」
今しれっととんでもないこと言ったよこの人……。
和了り云々もそうだけど、あの宮永姉妹の母親と知り合いって……。この人本当に何者なの!?
伊吹「しかもそれも彼女が小学生の頃の話だから今どうなっているか……」
照『ツモ。4600オール』
綾香「……あの、南3局6本場でその8回目を和了っちゃったんですけど、その9回目の和了ってまさか九蓮宝燈だったりしないですよね?9だけに……」
伊吹「さー、どうなんだろうね?私も詳しいことは聞いてないしね~」
もしも綾香が言ってることが真実だったらうちがとてつもなく不味いことになるんだけど……。
うん、杏子なら大丈夫でしょ。
清澄 148100-4600=143500
白糸台 88400+13800=102200
阿知賀 105300-4600=100700
総武 58200-4600=53600
今回はここまでです。
じかいよこく!
8連続で和了する宮永照……。彼女の勢いは最早止められないのか!?今、3校の連携が始まる……?
今年もこの作品をよろしくおなしゃーす!