では今回もよろしくです。
杏子side
~東4局 ドラ 3萬 親 松実玄~
片岡さんの連荘もそうだけど、この局は松実さんが親だから松実さんにも警戒しないといけない。
杏子(一九字牌はちゃんと来てる……。松実さんがドラを集めて打点を集めるなら、私はこの力で打点を集めて麻雀をする……!?)ゾクッ
今の感じは……。
玄「………」
杏子(松実さんからテンパイ気配……。しかも跳ね満以上は確定っぽい。それに……!)
優希「………」
照「………」
杏子(他の2人もテンパイ……。でも私だって張った。上がれば2位に食い込める。これで勝負……!)
~そして~
玄「ツモ!6000オール!!」
杏子(ドラ6……!)
この局は松実さんに和了られたけど、この局に関しては誰が和了っても可笑しくはなかった。だから和了ってはずみをつけたかったのに……!
清澄 170300-6000=164300
阿知賀 91500+18000=109500
総武 69300-6000=63300
白糸台 68900-6000=62900
杏子sideout
~控え室~
綾香「また松実さんによるドラ爆のツモ!?しかも今度はドラ6って……」
鈴音「これで1位との点差は60000点か……」
美咲「随分離されたよね……。でもそれくらい私が取り返すよ!」
未来「美咲ならそれが現実になりそうだから頼もしい限りね」
いや、未来も人のこと言えないよ?2回戦でいくら稼いでたかわかっていての発言だったらかなり嫌味ったらしいよ?
綾香「やっぱり決勝戦は一筋縄ではいきませんね。これまでとは逆に突き放されてます」
鈴音「まぁ突き放してる主な原因はそこの2人だけどね……」
綾香「ああ……」
原因1の美咲とその2の未来を見ながらそう思った私なのだった。
美咲「あれ?杏子ちゃんの表情が変わった……?」
鈴音「表情?」
美咲「うん、何かを決意したような表情だったよ」
未来「決意……。どうやら遂に仕掛けるようね」
鈴音「もしかして前に言ってた『あれ』とやらのこと?」
未来「ええ、本来ならもう少し後の方がよかったのだけれどね。宮永照の本気を見てから仕掛けるのが絶好のタイミングだと個人的にベストよ」
そういえば照にはさらなる奥の手的なやつがあるんだっけ?確か『ギギギ』とかなんとか。だったら確かにそれを見てからの方がよかったかも。
鈴音「……状況が状況だからしょうがないのかもね」
未来「ちなみに私が宮永照の立場なら奥の手は個人戦の決勝までとっておくわ」
鈴音(まぁ未来の性格ならそうしそうな気がする……)
未来「何か失礼なことを考えていないかしら?」
気のせいだよ未来ちゃん。
……さて、杏子は何を見せてくれるのかな?
杏子side
片岡さんの次は松実さん……。それに宮永さんもまだ実力を隠している。
杏子(本当は後半戦までとっておこうと考えていたけど、そんなことは思ってはいられないみたい。……使おう。未来師匠との特訓によって得たものを)
そう決意したと同時に師匠との特訓を思い出す。
~回想~
未来『強くなりたい?』
杏子『はい……。2回戦で自分の無力さを痛感しました。なのでもっと強く……なりたいです!』
未来『そう……。なら杏子の適性を鑑みて強化プランを考えてみるわ』
杏子『い、いいんですか……?』
未来『ええ、とりあえず少し待っていなさい』スタスタ
~そして~
未来『お待たせ』ドサッ
杏子『そ、それは……?』
未来『杏子と同じ団体戦で先鋒を努めた選手達の牌譜よ。まずはこれらを全て覚えなさい』
杏子『こ、これを全部ですか……』
未来『不可能かしら?』
杏子『……いえ、やります。やってみせます!』
未来『ふふ、それができたら声をかけて。私は他にもやることがあるから』
杏子《やってやる……!》
~現在~
他にも様々な特訓を受けて未来先輩を師匠と呼ぶようになった。内容こそはとんでもないものばかりだったけど、かなり強くなったと実感した。
そして私がこれから見せるのは相手を狙い打つこと。まずはそこから。そしてそれが上手くいったら次のステップへと……。
杏子(でもそのためには狙い撃つのを成功させなきゃ。狙いを定めて……仕掛ける!)
私が狙うのは……あの人だ!
今回はここまでです。
じかいよこく!
いよいよ真価を発揮する杏子。60000点の差を覆すことができるのか!?
それにしても今回のヤンガンの扉絵の吉田さんは滅茶苦茶可愛かったのです。なんか最近脇役というかモブキャラの女の子が可愛く見える現象に陥っているのです。まぁ小林立先生や他のキャラデザを考えている人のセンスがいいのもあるのでしょうが……。
では次回もよろしくなのです~。